自転車フレームに特殊被膜処理すると掃除が楽になる以外の効果も

大切な愛車だからいつまでも購入時のような美しさで乗っていたい。汚れの原因は路面の泥やホコリ、身体から落ちる汗などだ。それをフレームに特殊な被膜を形成することでブロックしてしまえ。見た目だけでなく、不具合の早期発見ができたり、巡航速度もわずかに高くなったりする。そんな最先端技術のスゴさを体感するためにフレームコーティングをやってみた。

ワイズロード新橋店の冨山さんが施工してくれた

カーボディの特殊被膜処理で有名なKeePerが自転車フレームにも

カー・オブ・ザ・イヤー審査員も務める知り合いのモータージャーナリストが、「愛車をこまめに洗車すると事故率が低下する」と言っていた。車両の不具合が発見しやすいということのほか、愛車を大事にする人は安全運転の意識が高いという傾向を分析した発言だ。これにはなるほどと思ったが、同時に自転車にもあてはまると気づいた。普段から自転車をピカピカに磨き上げる人はトラブルを未然に防げる確率が高くなる。だから記者も日々、所有するカーボン製ロードバイクはピカピカを心がけてきた。

特殊被膜処理が右側。未処理部と比べるとしっとりとした美しさが加わる

ところが購入して13年半が経過すると、フレームに付いた汚れが落ちにくくなってきた。明らかに表層のコーティングがなくなったからだ。今回はカーボディの特殊被膜処理で有名なKeePerがワイズロード新橋店で施工してくれることを聞き、愛車を持ち込んだ。本来は新車を購入した際のオプションだが、その効果を調べるためのテストだ。

2層のコーティング膜をていねいにフレームに形成させる

メカニック歴11年の冨山政喜さんによればフレーム素材はアルミや鉄などどんなものでもできるという。

「時計や靴を点検するように、定期的にきれいにすると愛着が増していく。それと同じです。自転車は相棒なので」などと話してくれながら1時間足らずで皮膜処理。できあがったものを見てみると、新車当時の美しい輝きが復活していた。さらにフレームを手に持ってみるとビロードのようになめらかになっていることに驚いた。

塗りむらや拭き残しがないかライトを当ててチェック

新車なのに被膜処理するメリットがあるのかといえば、汚れがはじかれるから美しい状態がこれまで以上に持続する。保護層が形成され、傷つきにくくなるという利点もある。走ったあとの掃除も簡単で、点検もしやすい。被膜処理した愛車で翌日にはサイクリングに出かけてみると、泥跳ねを完全にはじき飛ばすほどの効果があり、走り終わって掃除してみてもウエスさえ汚れないほどだった。

ピカピカの新車によみがえって走りも軽快

自動車ではボディに被膜処理すると燃費効率も良くなる。同様に自転車もそれほどではないが空気抵抗の低減になるようだ。手元のGPSデバイスによる走行ログでは時速1kmほど速くなった。気象条件や体力レベルが不統一だが、感覚的にも風を切って走っていたという感触がある。きれいな自転車でうれしいという気分の高揚も後押ししたのかも。

まあ、掃除が楽だとか速く走れるという現実的な面もあるが、ピカピカの自転車はカッコいい。いつまでも買ったときのままでいたいならコーティングはありだなと思った。

ワイズロード新橋店

関東を中心に34店舗を持つスポーツ自転車専門店のワイズロード。新橋店は駅烏森口から3分。4大ブランドのコーナーがあり他店では在庫されない注目モデルも。KeePer施工できるメカニックは冨山さんを含めて3人在籍。
●ワイズロード新橋店のホームページ

ワイズロード新橋店

最高グレードのEx KeePerは2万円で3年間効果が持続

今回お願いしたのは最高グレードのEx KeePer。高密度ガラスと有機レジン被膜の2層で深い透明感のある仕上がりが特徴で2万円(以下全て税込み)。1万円、5000円のコースもあり、どれも3年間は効果が持続する。

新車のときの輝くを取り戻したクォータKOM

トレックが最速・最軽量のMadone SL発売…ワイズロード川崎店で販売

トレック・ジャパンが同社史上最速・最軽量のMadone SLを、速さを求めるサイクリストへの新たな選択肢として8月25日に発売した。

MadoneSL6・Crimson(レッド)

第7世代のMadone SLは、世界最高峰のレースで数々の功績を収めるMadone SLRと全く同じフレーム形状。完成車としてミドルグレードとは思えないほど高いクオリティーに仕上がっている。

■主な特徴 
1-先代のMadone SL Gen6と比較し-300gの軽量性(第7世代のSLRフレームと比較してもわずか100g増)
2-カーボンホイール/カーボンハンドルバー標準搭載(さらに、2ピースのためポジション出しの幅が広い) 
3-高いパフォーマンスを発揮するMadoneが、手の届きやすい価格へ

MadoneSL6のコンポはシマノ105 Di2

■ラインナップ(価格) 
モデル名:Madone SL 6 Gen 7 
カラー:Crimson(レッド)、Matte Carbon Smoke (ブラック) 
価格:824,890円(税込) 

MadoneSL6のフレームはOCLV 500で、SLRと全く同じ形状

発売当日からワイズロード川崎店で店頭販売

ワイ・インターナショナルは8月25日、世界同時発表となった新型TREK MADONE SL6のMatte Carbon Smoke(ブラック)、50cmを発表当日からワイズロード川崎店で販売する。

MADONE SL6は2022年に発表された第7世代のMADONE SLRと同様の最先端テクノロジー、
高品質の走行性能を確保するためTREKオリジナルの500シリーズOCLVカーボンをフレームに採用している。

これにより、最上位モデルSLRの速さ、品質、高パフォーマンスをSLRより約40万円も安い価格で実現した。

MadoneSL6・Matte Carbon Smoke (ブラック)

SLR譲りの軽量かつ高強度なカーボンフレームは、デザイン性・空力性能も高く、高精度の電動ドライブトレイン、グリップや耐久性にも優れたタイヤも相まって、最先端のエアロロードの走行性能を体験できる。

クロスバイク全品が20%OFFのワイズロードキャンペーン開催

ワイ・インターナショナルが5月27日から7月17日までの期間、ワイズロード全国の店舗とワイズロードオンラインで「スポーツバイク購入応援キャンペーン」を開催。

今回の「スポーツバイク購入応援キャンペーン」は、昨今の社会情勢の影響により価格が上昇したスポーツバイクを、これから乗り始める人や買い替えを考えている人の購入をサポートするために、求めやすい価格で提供するもの。

キャンペーンはワイズロードの在庫車約8000台が対象となり、クロスバイク全品が表示価格から20%OFFになるほか、一部のロードバイク完成車は購入価格の20%をY’s Clubポイントとして還元。

この他にもウェア(上下セット)、ビンディングシューズ、グローブ、アクセサリーなど全ジャンルの商品を特別価格で提供。対象品や価格は店舗もしくはワイズロードオンライン(要ログイン)で確認することができる。

「スポーツバイク購入応援キャンペーン」
実施期間:2023年5月27日(土)~7月17日(月・祝)
※オンラインは、5月26日(金)20:00~7月18日(火)10:00
対象商品(一部):
◇クロスバイク全品 表示価格から20%OFF
◇ロードバイク完成車(一部)の購入価格から20%をY’s Clubポイントとして還元
◇ウェア上下セット購入値引き パールイズミ、カステリ、Bicycle Line、シマノ
※店舗の会計のみ対象、インナーは除く
◇ビンディングシューズ(全ブランド)の購入価格から10%をY’s Clubポイントとして還元
※一部特価品など対象外あり
※ワイズロードの在庫品が対象

GW期間中はワイズロードのサマーセール…ウエアや人気バイクが割安に

スポーツ自転車専門店「ワイズロード」がゴールデンウィークセール、CANNONDALEアーリーサマーセールを開催している。春夏用ウェアが最大60%OFF、人気のバイクもお買い得になっている。

春夏用のウェアや完成車、ホイールなどがお得に買えるゴールデンウィークセール。スポーツ自転車専門店のワイズロード・オンラインで4月28日(金)20時から5月8日(月)10時まで、全国に展開する店舗では4月29日(土・祝)から5月7日(日)の期間に実施。

【ワイズロードオンライン】

今すぐ使える春夏のウェア3000点以上が最大60%OFFで購入できる。さらに、FULCRUMのホイールが50%OFF、人気8大ブランドのクロスバイクがお買い得価格になった。

人気バイクブランド「キャノンデール」の対象車種が30%割引になる「CANNONDALEアーリーサマーセール」は6月30日(金)まで開催。ロードバイクからグラベルロード、マウンテンバイク、キッズバイクまで、幅広い車種がセールの対象となっている。

植竹海貴が全日本タイトル奪還とおきなわ初優勝を目指す

ワイ・インターナショナルの実業団チーム「Y’s Road」に所属する植竹海貴(うえたけみき)が、今季初戦となる第57回JBCF東日本ロードクラシックに参戦。2023年は6月の全日本選手権と11月のツール・ド・おきなわで優勝を目指したいと語った。

2022年は全日本選手権で敗北するなど悔いの残るシーズン

2021年10月の全日本選手権で優勝し、2022年は全日本チャンピオンとしてレースに臨んだ。JBCFのレー スでは12戦8勝、出場したすべてのレースで表彰台に乗り、2年連続で年間総合優勝をすることができた。

しかし、シーズン中盤で調子を崩してしまい、目標としていた全日本自転車競技選手権ロードレースとツール・ド・おきなわ2022は調子を合わせることができず、2レースとも優勝争いに加わることなく、表彰台を逃す結果となってしまい、悔いの残るシーズンだった。

2021年の全日本選手権、植竹海貴(右)が金子広美を制して優勝 ©JCF

まずは6月の全日本自転車競技選手権ロード

「ワイズロードをはじめ、コルナゴなど各スポンサーのおかげにより、昨シーズンに続き強力なサポート体制でレース活動ができることがうれしい」と植竹。

今季は昨年よりコンディションを整えるためJBCFの遠征を減らし、6月に開催予定の全日本自転車競技選手権ロードレースと、11月開催予定のツー ル・ド・おきなわに挑む。目指すは全日本選手権優勝&ツール・ド・おきなわ優勝だ。

「出場するレースは全て優勝する気合と、レースを楽しむ気持ちを忘れずに走りたいと思いま す」

「今シーズンも見ていて楽しいレースになるように、強気の走りをしたいと思います。私たちのレースを見て、女子のレースにも興味を持っていただけたらうれしいです。全日本チャンピオンの座を奪還できるように頑張りますので、これからも応援よろしくお願いします」

全日本最速店長選手権を連覇した植竹海貴

植竹海貴(うえたけみき)
生年月日:1996年1月29日
出身地:東京都板橋区
所属チーム:ワイズロード
勤務先:ワイズロード新宿本館

専門学校卒業後の2016年から2020年3月までは保育士として勤務。2020年4月に自転車に専念できる環境として、スポーツ自転車の専門店ワイズロードを運営する株式会社ワイ・インターナショナルに入社。同社の旗艦店であるワイズロード新宿本館で勤務しながらトレーニングを積み、実業団レースの JBCF(一般社団法人全日本実業団自転車競技連盟)に参戦。

トレーニングには従来の実走練習に加え、SARIS社のスマートトレーナーとバーチャルサイクリングアプリZwiftを組み合わせたインドアトレーニングも取り入れ、課題の克服と競技力の強化に取り組んだ結果、年間12戦中8勝を挙げ、2年連続で年間総合優勝の座を射止めた。現在はワイズロード新宿本館で週3日間勤務。

●植竹海貴のZwiftトレーニング日記

乗りたいモデルがない…高校生が電動アシスト自転車でない理由

ホンダがスポーツバイクを電動化させる装置と、それを活用するスマホアプリ「スマチャリ」を開発。自転車チェーン店のワイズロードが搭載第1号となる「レイルアクティブe」を9月に発売する。創業者の本田宗一郎氏が1947年に自転車に補助エンジンを付けた通称「バタバタ」を開発したが、その現代版とも言える。将来は手持ちの愛車に取り付ければ電動化できる商品開発も検討しているという。

ホンダが開発した電動アシストユニットを搭載したレイルアクティブe

創業者本田宗一郎氏のバタバタを復刻…愛車を電動化するシステム発表

自転車通学の高校生は約180万人で、全体の56%。通学路に急な坂がある高校は全国の約半分。自転車通学生の半数が電動アシスト自転車がほしいと言う。年代別に見ても自転車を利用する人数は最も多いが、電動アシスト自転車普及率は低い。カッコいい商品がないからだという。

本田技術研究所の野村さん(左)とワイズロードを展開するワイ・インターナショナルの青木亮輔さん

「既成自転車を電動アシスト化するシステムを作ったらいいのではないか。私自身が元自転車通学生で、通学にかかるエネルギーを浪費しないでもっとロボコン活動に打ち込みたかった」と、本田技術研究所の野村真成さんが構想。同社の新事業創出プログラムに採用され、4年をかけて開発した。

専用のクランクと直結した電動モーターは、手持ちの自転車にそのまま搭載できるというわけではない

ホンダの歴史は自転車に補助エンジンをつけて始まったが、まさにそれに回帰するプロジェクトだ。電動アシストユニットとそれに連動するスマホアプリにより、既製の自転車を電動化し、新たな電動アシスト自転車モデルとするものだ。

チェーンリングやクランクは現状では専用のものに交換する必要がある

将来的には愛車に組み付ければ電動化できる商品を

愛車を電動化できるシステムと聞いてホンダ本社で詳細を聞くと、現状は市販クロスバイクのクランクを専用のものに付け替え、モーターとバッテリーを搭載するとのこと。電動アシスト自転車には道路交通法に準拠するパワー制御と安全管理のルールがあり、型式認定取得が必要になる。手持ちの自転車にモーターとバッテリーを取り付けて電動化するには多くの難題がある。それでも将来的にはユニットだけで販売する方向性を目指したいという。

アプリで自転車移動中のさまざまな情報を取得できる

第1弾は自転車業界でのノウハウを持つチェーン店とコラボした。幅広い層に人気のクロスバイク、コーダーブルーム「レイルアクティブ」をベースに、クランク部品を専用のものに交換し、スマチャリによる電動アシスト機能をプラスオンしたモデル「レイルアクティブe」を9月に発売予定。

市販車のボトル台座に取り付けられたバッテリー

ホンダはこの電動部分の開発・製造を担うとともに、無償アプリを提供する。スマホを活用し車体をオンラインサーバーとコネクテッド化することにより、速度や走行距離、消費カロリーといった走行データを表示・記録し、スポーツバイクライフがより豊かになる便利な機能を持つ。

レイルアクティブeは一般的なスポーツタイプの電動アシスト自転車よりも軽量で購入しやすい価格となり、通勤通学などに使えるのが魅力。予定価格は22万円(税込み)。レイルアクティブの市販価格は7万円弱なので、スマチャリのユニット単価としては単純計算で15万円だ。重量は15kgで、同様に計算するとユニット部分は5kg。アシストパワーの航続距離は一般的な電動アシスト自転車と同等以上だという。

専用設計のクランクセットが電動化をサポートする

創業者が妻のために作ったバタバタはホンダの名を冠した最初の製品

「自転車で買い物に出かける妻に楽をさせてあげたい」と本田宗一郎氏が作ったのが、自転車に搭載する補助エンジン。ホンダA型という商品名で、ホンダの名を冠した最初の製品となった。創業翌年の1947年のことだ。バタバタと音を立てて走ることからそれが通称に。同社はその後、オートバイの製造を足がかりに、世界的な四輪メーカーに。

ホンダA型