全日本選手権ロードにキナン勢はエリート5選手、U23に2選手が参戦

2018年のロードレース日本チャンピオンを決める全日本選手権ロードレースが島根県益田市で6月22日から24日までの日程で開催され、キナンサイクリングは7選手が参戦する。

全日本選手権ロードに出場するキナンチームのメンバー

23日に行われる男子アンダー23には、前週のタイムトライアルを制した山本元喜が塚本一樹とともに出場。ロードレースではアジアチャンピオンの山本大だが、さらなるタイトル獲得を目指し、タイムトライアルに続く2枚目の日本チャンピオンジャージ獲得をねらう。

大会最終種目として行われる24日の男子エリートには山本元喜、中西健児、雨乞竜己、中島康晴、新城雄大の5選手が出走。前週にタイムトライアルを走った山本元以外の4人は、6月16日にKINAN AACA CUPを走り、それぞれに順調な調整ぶりをアピール。しっかりとコンディションを整え、サバイバル必至のレースへと挑む。

大会は1周14.2kmのサーキットコースを舞台とし、カテゴリーごとに周回数・距離を変動させ、それぞれで日本の頂点をかけて競う。サーキットコースは前半を北東へ、後半を南西へと行き来し、周回前半には長い上りが登場。最大で6%近い勾配が選手たちの脚を試す。さらに周回の中間地点を目前に、「牛の壁」と呼ばれる勾配3.1%の登坂区間が待ち受ける。距離は500mと短いものの、レース本番ではポイントとなることが考えられる。周回後半は下りからの平坦基調。フィニッシュが設けられるコントロールライン手前は緩やかに上っているものの、難易度はそれほど高くないものと見られる。

レース距離は男子エリートが15周回・213.0km、男子アンダー23が11周回・156.0kmに設定されている。

全日本選手権自転車競技大会ロードレース
6月23日 12:00~ 男子アンダー23 14.2km×11周回 156.0km
6月24日 9:00~ 男子エリート 14.2km×15周回 213.0km

大会情報(日本自転車競技連盟公式ウェブサイト内)

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山本大喜がU23タイムトライアル制覇…チーム発足4年目で初の日本チャンピオン

2018年の個人タイムトライアル日本チャンピオンを決める全日本選手権自転車競技ロードタイムトライアルが6月17日、石川県志賀町で行われた。2選手が出場したキナンサイクリングは、男子アンダー23に出場した山本大喜がトップタイムをマークして優勝。チームに初めての日本チャンピオンジャージをもたらした。

山本大喜が全日本選手権個人タイムトライアルU23制覇 ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

数分おきに選手が個別に出走し、フィニッシュタイムを競う個人タイムトライアル。各々の走力がダイレクトに反映され、それぞれの持つパワー、そしてペース配分が勝敗を分ける種目である。2018年は能登半島のほぼ中央部に位置する志賀町に設けられた1周13.1kmのサーキットコースが舞台となった。

そのコースは、おおよそ南北を往復するルート設計。周回中盤に連続するアップダウンが待ち受け、部分的に急勾配となる区間も存在する。またテクニカルな下りもあり、コース取りやバイクコントロールの技術も必要となる。この日の天候は晴れで、コースコンディションは上々。ひと踏ん張りが必要となる復路で向かい風が吹く。そんな中で行われた、ナショナルチャンピオンを決める年1回の大一番、男女計7カテゴリーで争われ、それぞれの勝者には日の丸があしらわれたナショナルチャンピオンジャージを1年間着用する権利が与えられる。

この大会にはキナンから男子エリートに山本元喜、男子アンダー23に山本大喜が出場。ともにシーズン当初から目標に設定していて、チャンピオンジャージ獲得に向けて準備を進めてきた。男子エリートは3周回・39.3km、男子アンダー23は2周回・26.2kmで争われた。

午前9時40分に競技が開始となった男子アンダー23。2周回・26.2kmに18人が出走した。そのうち山本大は14番目でレーススタート。有力選手がひしめく第2ウェーブに振り分けられ、各選手が2分おきでコースへと繰り出した。落ち着いた入りとなった序盤。1周目の中間計測こそ3番手のタイムだったが、そこからペースに乗せていき、繰り返し訪れるアップダウンも難なくクリア。1周目を終えた時点では、トップと約5秒差の2番手につける。

真価を発揮したのは最終の2周目だった。ライバルが軒並みペースの維持に苦しむ中、山本大はさらに攻めの姿勢を見せる。1周目同様にアップダウンを危なげなく抜けると、フィニッシュへ向けてラストスパート。記録は34分14秒23。1周目のラップタイム17分9秒に対し、2周目は17分4秒と、このカテゴリーの出場選手では唯一ラップタイムを上げてみせた。

この結果、2位に13秒差をつけての優勝。男子アンダー23カテゴリーの頂点に立った。そしてキナンにとっても悲願だった日本チャンピオンジャージの獲得。将来を嘱望される大学生との勝負となった山本大だったが、プロ選手としての責任をしっかりと果たす快勝となった。

●男子エリートの山本元喜は11位

大会の最終種目、男子エリートには山本元喜が出場。3周回・39.3kmで争われた日本頂上決戦に挑んだ。競技は午後0時40分に第1走者がスタート。出走29人中22番目、第2ウェーブの最後に登場した山本元は、前走者から1分後にスタート。中間計測では、通過時点で5番手前後のタイムで走行。2周回目はペースを落ち着かせて、終盤勝負に備える。

そして上位進出をかけた最終の3周目。順位のジャンプアップを目指した山本元だったが、暫定5位でのフィニッシュ。タイムは53分10秒63。スピードの落ち込みをとどめ、ほぼイーブンペースで走り切った。その後に出走した第3ウェーブの選手たちが次々と山本元のタイムを上回ったこともあり、最終順位は11位。優勝をねらって準備を進めてきたが、悔しい結果となった。

順位だけ見れば明暗分かれる格好となった両選手だが、それぞれに可能性と課題を認識するレースでもあった。次戦となる、翌週の同大会ロードレースに向けて調整と修正を図っていくこととなる。山本大にとってはロードタイムトライアルの2冠、山本元にとってはタイムトライアルの雪辱を期してロードに挑む。全日本選手権自転車競技大会ロードレースは22日から24日までの日程で、島根県益田市で開催される。キナンのロースター(出場選手)については近日中に発表を予定している。

全日本選手権自転車競技大会ロードタイムトライアル結果
●男子アンダー23(26.2km)
1 山本大喜(KINAN Cycling Team) 34分14秒23
2 石原悠希(順天堂大学) +13秒12
3 中川拳(早稲田大学) +39秒09
4 松田祥位(EQADS) +52秒14
5 大町健斗(Team Eurasia – IRC TIRE) +55秒50
6 小山貴大(シマノレーシング) +1分20秒03

●男子エリート(39.3km)
1 窪木一茂(TEAM BRIDGESTONE Cycling) 50分23秒92
2 近谷涼(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +1分2秒68
3 小石祐馬(チームUKYO) +1分30秒09
4 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) +1分36秒43
5 渡邊翔太郎(愛三工業レーシングチーム) +1分39秒11
6 佐野淳哉(マトリックスパワータグ) +1分42秒81
11 山本元喜(KINAN Cycling Team) +2分46秒71

山本大喜

山本大喜のコメント
今回は自分との戦いだと思い、一定ペースで走ることを心掛けた。レーススケジュールの関係もあり、タイムトライアルに特化したトレーニングは少なめだったが、その中でもできる限りの準備をして本番を迎えられた。調整もうまくいったので、レースではペース配分に注意して、実力を発揮できれば勝てると自信をもって走った。タイムトライアルで勝つことができたが、それ以上に重要視しているのがロード。次のターゲットはアンダー23カテゴリーでのロード日本チャンピオン。しっかりと集中して臨みたい。

山本元喜

山本元喜のコメント
パワーを見ながら走ってはいたものの、中盤から後半にかけて失速してしまったことと、イメージしていた出力に達していなかったことが敗因。思っていたレースとはいかなかった。コースに対応することはできていたと思うが、なによりパワーが足りていなかった。ペース配分も含めて、走り方を見直さないといけない。翌週のロードに向けては、コースを念入りにチェックしながらコンディションと集中力を高めていくことになる。調子は悪くないので、あとはいかに本番にピークを持っていけるかにかかっている。

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全日本選手権個人タイムトライアルで窪木一茂、与那嶺恵理が日本チャンピオンに

第22回全日本選手権個人タイムトライアル・ロードレースが6月18日に石川県・羽咋郡志賀町で開催され、年代別・性別のカテゴリーで日本のチャンピオンが決まった。男子エリートは窪木一茂(ブリヂストンサイクリング)、女子エリートは与那嶺恵理(ウィグル・ハイ5)が優勝した。

全日本選手権タイムトライアル・女子U23優勝の梶原悠未 © 2018 JCF

全日本選手権タイムトライアル・女子U23優勝の梶原悠未(中央)。左は2位下山美寿々、右は3位田上萌々⼦ © 2018 JCF

全日本選手権タイムトライアル・男子エリート優勝の窪木一茂 © 2018 JCF

全日本選手権タイムトライアル・男子エリート優勝の窪木一茂(中央)。左は2位近谷涼、右は3位小石祐馬 © 2018 JCF

全日本選手権タイムトライアル・女子エリート優勝の与那嶺恵理 © 2018 JCF

全日本選手権タイムトライアル・女子エリート優勝の与那嶺恵理(中央)。左は2位唐⾒実世⼦、右は3位伊藤杏菜 © 2018 JCF

全日本選手権タイムトライアル・男子U23優勝の山本大喜 © 2018 JCF

全日本選手権タイムトライアル・男子U23優勝の山本大喜(中央)。左は2位石原悠希、右は3位中川拳 © 2018 JCF

全日本選手権タイムトライアル・男子ジュニア優勝の山本哲央 © 2018 JCF

全日本選手権タイムトライアル・男子ジュニア優勝の山本哲央(中央)。左は2位⾹山⾶龍、右は3位福田圭晃 © 2018 JCF

全日本選手権タイムトライアル・女子ジュニア優勝の石上夢乃 © 2018 JCF

全日本選手権タイムトライアル・女子ジュニア優勝の石上夢乃(中央)。左は2位増田たま、右は女子U17優勝(ジュニア混走で3位)の渡部春雅 © 2018 JCF

全日本選手権タイムトライアル・女子U17優勝の渡部春雅 © 2018 JCF

全日本選手権タイムトライアル・女子U17優勝の渡部春雅 © 2018 JCF

全日本選手権タイムトライアル・男子U17優勝の津田悠義 © 2018 JCF

全日本選手権タイムトライアル・男子U17優勝の津田悠義(中央)。左は2位寺田吉騎、右は3位中村誠 © 2018 JCF

全日本選手権タイムトライアル・男子U15優勝の犬伏輝斗 © 2018 JCF

全日本選手権タイムトライアル・男子U15優勝の犬伏輝斗(中央)。右は3位寺島京那 © 2018 JCF

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全日本選手権個人タイムトライアルへ向け準備万端…タイトル獲得に山本兄弟が挑戦

2018年の個人タイムトライアル日本チャンピオンを決める、全日本選手権自転車競技大会ロード・タイムトライアルが6月17日、石川県志賀町にて開催される。キナンサイクリングからは山本元喜と大喜の兄弟が参戦。エリートとアンダー23とカテゴリーを分けての出走となるが、それぞれこの種目の日本チャンピオンジャージ獲得を目指して走る。

選手・スタッフは大会2日前の15日に開催地入り。到着早々に選手2人は試走を兼ねたトレーニングへと出発し、コースの雰囲気を確かめた。そのなかで選手たちが念入りにチェックを繰り返したのが「周回中盤のアップダウン区間」。あらかじめ発表されていた高低図だけでは実感できない急坂やテクニカルな下りがあり、2人はともにアップダウンで攻められるよう、いかにレース全体でペースを配分できるかをポイントに掲げる。

そのコースは1周13.1km。おおよそ南北に往復するルートで、レース当日の天候や風向きも結果に反映される可能性が高い。いずれにしても、各選手の走力やテクニックがモノをいうコースといえそうだ。

そして、レース前日の16日もコースに出ての最終調整。各選手ともに約1時間、無理のないペースで走り、バイク上でのポジションの確認や脚の調子を確かめている。

今回は3周回・39.3kmで争われる男子エリートに元喜が、2周回・26.2kmの男子アンダー23に大喜が出場。当日は男子アンダー23が先に行われ、大喜が第2ウェーブからの出走。午前10時31分、最後から5人目としてスタートする。男子エリートの元喜は、第2ウェーブの最終走者として午後1時49分にスタート。カテゴリー全体では最後から9人目での出発となる。

出場両選手とも、シーズン当初から目標にすえてきた今大会。高いモチベーションでレース当日を迎える。そしてキナンとしても2015年のチーム発足以来初となる日本チャンピオンの輩出に向けて、選手・スタッフ総力を挙げて戦う。

全日本選手権自転車競技大会ロード・タイムトライアル
キナンサイクリング所属選手の出走時刻

●男子アンダー23(26.2km、9:40競技開始)
10:31:00 山本大喜

●男子エリート(39.3km、12:40競技開始)
13:49:00 山本元喜

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全日本選手権個人タイムトライアルに山本兄弟が出場…日本チャンピオン獲得を目指す

日本チャンピオンを決める戦いが6月17日から始まる。全日本選手権個人タイムトライアルが石川県・能登半島の中央部の志賀町で開催され、キナンサイクリングから山本元喜と大喜の兄弟が出場する。

1周13.1kmのサーキットを舞台に、カテゴリーごとに周回数・距離を変動させて国内タイトルを争う。サーキットコースはおおよそ南北に往復するルート。周回中盤にかけてアップダウンがあり、この区間でいかにペースを保てるかが勝負を左右すると考えられる。

元喜は男子エリートに、大喜は男子アンダー23にそれぞれエントリー。エリートはサーキットを3周回する39.3km、アンダー23は2周回する26.2kmで競う。ともにシーズンイン前からこの大会へ照準を定め、準備を進めてきた。チームとしていまだ実現していない日本チャンピオンジャージの獲得に今回はこの2選手がチャレンジする。

全日本選手権自転車競技大会 ロードタイムトライアル

男子エリート個人タイムトライアル 13.1km×3周回 39.3km
男子アンダー23個人タイムトライアル 13.1km×2周回 26.2km

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トライアルの全日本選手権とアジア選手権が4月29、30日に佐久市で開催

第7回全日本トライアル選手権が2018年4月29日(日)に、2018アジア自転車競技選手権大会トライアルが2018年4月30日(月)に長野県佐久市の佐久ミレニアムパーク特設会場で開催される。自転車競技8種目のうちの1つであるトライアルは、専用自転車を用いて岩や構造物をクリアしていく競技大会で、曲芸的な「見せる・魅せる」スポーツとして自転車競技の普及や認知度の向上の一翼を担っている。

今回の大会には、2013年世界選手権で20インチ部門3位となった寺井一希(チームハリケーン)らが参戦。海外からは台湾、香港、イラン、インドネシアから来日する。

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