青学大で箱根駅伝優勝の吉田祐也がGMOで現役続行

GMOインターネットは、世界で戦うNo.1アスリートの育成を行う「GMOアスリーツ」の選手として、男子陸上長距離の吉田祐也(青山学院大4年)の所属が内定しましたことを発表した。2020年4月1日入社予定。

左からGMOインターネット取締役副社長 兼 GMOアスリーツ部長の安田昌史、吉田祐也、GMOアスリーツの花田勝彦監督

吉田は、全日本大学駅伝2018年大会で5区区間賞、2019年大会で5区区間3位、2020年の箱根駅伝では第4区区間賞と区間新記録を樹立し、青山学院大の総合優勝に貢献した。さらに、2020年2月に開催された別府大分毎日マラソンでは、マラソン初出場ながら2時間8分30秒の好記録で総合3位(日本人トップ)という結果を残し、今後のさらなる活躍が期待されている。

「GMOアスリーツ」は、世界の大舞台での活躍を目指す吉田がこの先も競技活動に専念できるよう、GMOインターネットグループの総力を挙げて支援していきたいという。

責任感を持って愚直に取り組みたいと吉田

●吉田祐也のコメント
2020年度からGMOインターネットグループ(GMOアスリーツ)に所属し競技を続けることにいたしました。日々支え、応援してくださるみなさん、尊敬できる先輩方や監督とともに、2024年パリオリンピック、2028年ロサンゼルスオリンピックのマラソン日本代表を目指します。社会人として「走ることを楽しむ」気持ちに加え、「責任感」を持って、長い時間をかけ地道に愚直に取り組んでいきます。これまで同様、個人、チームともに応援のほどよろしくお願いします。

吉田祐也プロフィール
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■名前     :吉田祐也(よしだ ゆうや)
■出身地    :埼玉県
■生年月日   :1997年4月23日
■主な成績・記録:5000m公認:14分02秒18
         10000m公認:28分42秒58
         フルマラソン公認:2時間08分30秒
         2018年全日本大学駅伝:第5区走者・1位
         2019年全日本大学駅伝:第5区走者・3位
         2020年箱根駅伝:第4区走者・1位(区間新)
         2020年別府大分毎日マラソン:3位(日本人1位/学生歴代2位)

GMOアスリーツとは

GMOインターネットグループは多くの人の笑顔・感動を創造するべく、さまざまな文化・スポーツの活動支援・協賛を行っている。その一環として2016年4月1日に、「世界に通用するNo.1アスリートの育成」を目的に「GMOアスリーツ」を創設。現在は男子陸上競技(長距離)のアスリートを支援している。
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箱根駅伝5区は自転車も通行規制…電車運休で混乱の可能性も

台風19号の影響により、箱根登山電車の箱根湯本駅~強羅駅間が運休しているなど、箱根エリアの輸送力が例年に比べ大幅に低下しているなかで、2020年1月2〜3日に箱根駅伝が開催される。一般車両集中などで想定外の混乱が生じる可能性があることを関係者は心配しているという。

箱根駅伝の勝負どころとして知られる第5区。小田原の早川口付近から箱根山間部を経て芦ノ湖フィニッシュ付近までの国道1号は、例年交通規制のない対向車線も見物渋滞が発生している。2020年は特に台風19号の影響により箱根登山鉄道の交通網が遮断されていて、コースや周辺道路で例年以上の混雑が予想されるという。

選手や関係車両に接触するなどの事故、選手の進路が渋滞車両に阻まれて立ち往生する事態も想定される。これを回避するため、箱根湯本の手前、山崎I.C.付近からフィニッシュ(芦ノ湖)までの駅伝コースとなる国道1号は、1月2日10時45分ごろから13時ごろまで大型自動車などの車両交通規制が行われる。規制される車両は大型自動車、特定中型自動車、大型特殊自動車、普通自転車(駅伝大会関係車両を除く)。

普通自転車とは道路交通法に出てくる言葉だが、スポーツバイクやeバイクを含めた一般的な自転車の総称。ロードバイクなどに乗るサイクリストもこの時間帯はコースを走行することはできなくなる。台風19号の影響によって箱根登山電車の箱根湯本~強羅間は長期運休を余儀なくされ、箱根登山電車代行バスが輸送にあたっているが、規制期間中はこれも10時30分ごろから13時ごろまで運休となる。箱根湯本駅を中心に大幅な遅延と混雑が予想されるという。

ツール・ド・フランスでも信じられないハプニング

2016年7月14日のツール・ド・フランス、短縮コースを走るリッチー・ポート(前)とクリストファー・フルームがこの直後観客と接触する ©ASO:A.Broadway

普段とは異なる状況下では予想外の混乱が起こる。同じ一般道路を使ったツール・ド・フランスでもたびたび見られることだ。2016年の第12ステージでは観客殺到で総合1位に位置していたクリストファー・フルーム(英国)が観客と接触。自転車のフレームが折れてしまい、ランニングでゴールを目指したというハプニングが起こっている。

このときはゴール地点としていたプロバンスの単独峰モンバントゥーを台風並みの強風が吹き荒れたため、急きょコースを6km短縮。観衆が短くなったコースに殺到したのが原因だった。

●箱根駅伝の公式サイト

MGCは最後の5km勝負。そこでは誰にも負けない…東京五輪を目指す神野大地

神野大地(セルソース)が、9月15日に開催される2020年東京オリンピック男女マラソン日本代表選手選考レース、マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)への思いを語った。

2020東京五輪出場を目指す神野大地

「1億円よりも東京オリンピック出場。MGCで2番以内になるのが目標に。そして本当の勝負は東京オリンピックだと思っています」

MGCは東京五輪マラソン男女3枠のうち2枠を決める一発勝負のレース。2017年夏から約2年をかけて行われたMGCシリーズで、MGC出走権を獲得した男子31選手、女子12選手が出場する。残る代表枠はMGCファイナルチャレンジ派遣設定記録「男子2時間5分49秒」「女子2時間22分22秒」をクリアした最上位が内定となるが、クリアした者がいない場合はMGC2枠に入らなかった3位選手が内定する。

日本中が注目する選考レース。6月3日に都内でその出場選手発表会が行われ、現役選手として唯一、神野が出席した。

青山学院大3年生の箱根駅伝では、往路5区の山登りでこれまでの記録を塗り替えての区間新記録。同大学初の総合優勝の立役者となった。神野にはすぐさま「三代目山の神」のレッテルが貼られ、一躍注目される選手となった。

「山の神と言われるようになり、社会人になってからもマラソンに挑戦しようというときも、それがすごいプレッシャーでした。自分自身の思うような結果が出ない日々でした」(神野)

高橋尚子(左)と野口みずき(右)という五輪金メダリストにはさまれて緊張気味の神野大地

それでもMGCへの切符はなかなか遠かった。2019年3月、日本記録保持者の大迫傑さえ途中リタイアするような冷たい雨のレースとなった東京マラソンで、神野はようやく出場権をゲット。うれしい思いがゴール時の笑顔に現れていましたが、2018年5月にプロランナーとして転向してケニアに行ったりエチオピアに行ったりといろいろな挑戦をしています。

「最終的にギリギリではありましたけれど、2019年3月の東京マラソンでMGC出場権を獲得できたことは素直にほっとしました。レースに出るたびに山の神というプレッシャーがあって、それでもなんとか結果を出してきた。そういう力は他の選手に負けていないと思っている」

35km地点で10番手であっても、ボクはそこから逆転できる

MGC記者発表に登壇した野口みずきさん、神野大地、瀬古利彦プロジェクトリーダー、高橋尚子さん

MGCのコースは明治神宮外苑いちょう並木~四ツ谷~飯田橋~神田~日本橋~浅草雷門~銀座~芝公園~日本橋~二重橋前~神保町~飯田橋~四ツ谷~明治神宮外苑いちょう並木。

「2週間前にコース試走に行ったんですけれど、最後の5kmの上りが厳しいことを実感。短いけれど壁のような激坂があって、ゴールの新宮外苑までも上りが続きます。35km地点で10番手であっても、ボクはそこで逆転できると思います」

2004アテネ五輪女子マラソン金メダルの野口みずきもエールを送る。
「私自身も後半の坂に備えて、3カ月前からはしっかり勝負できる脚を作るように練習しました。3カ月前に目標・目的をしっかりと考えることが重要だと思います」と野口は秘策を伝授する。

2018年は同世代とも言える大迫傑や設楽悠太が日本記録を更新。それを評価しながらも、MGCでは両選手をマークしすぎないように心がけたいという。

「MGCに出場する選手は全員がライバルだと思っています。もちろん大迫さんや設楽さんはすごく成果を上げている。3年前の丸亀のハーフマラソンではボクが1番、大迫さんが2番、設楽さんが3番でした! そういうレースもあったんです。だからそんなに雲の上の存在というわけではないです。

大迫や設楽に勝っている日本選手はあんまりいないと、 日本陸上競技連盟強化委員会の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダーも神野の走力を評価している。

日本陸上競技連盟強化委員会の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー

「大迫さんに日本人で先着をしている選手はここ数年であまりないと思います」(神野)

五輪代表最終枠を争うファイナルチャレンジのタイムが予想してたよりも厳しいものとなったことで、今回のMGCでは3番以内でも東京オリンピックに行けると神野はそれを脳裏に入れている。
「いずれにしろMGCは最後の5km勝負。自分自身しっかり結果を出したい。 2020五輪が東京に決まってから、そしてMGC開催が決まってから自分は明確な目標を掲げて継続して努力を続けてきています。いまさら新しくやるものはなく、日々の継続こそが大事だと信じています」

第95回箱根駅伝の「関東学生連合チーム」16選手発表

関東学生陸上競技連盟は2019年1月2日(水)、3日(木)に行われる第95回東京箱根間往復大学駅伝競走の「関東学生連合チーム」16選手を発表した。

10月13日(土)に東京都立川市で開催された第95回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会の結果により選考された。監督は山川達也(麗澤大陸上競技部監督)。コーチは佐藤信之(亜細亜大陸上競技部監督)と長谷川淳(専修大陸上競技部監督)。

●選手名(大学名・学年)予選会順位/予選会記録
米井翔也(亜細亜大4年)31位/1:03:23
国川恭朗(麗澤大3年)42位/1:03:39
近藤秀一(東京大4年)47位/1:03:44
鈴木大海(創価大2年)54位/1:03:52
小林彬寛(専修大2年)55位/1:03:52
西沢晃佑(駿河台大4年)61位/1:03:58
相馬崇史(筑波大2年)67位/1:04:06
田中健祐(東京農業大4年)72位/1:04:09
鈴木悠太(平成国際大4年)92位/1:04:30
石井闘志(流通経済大1年)119位/1:04:49
鈴木陸(明治学院大4年)130位/1:05:01
外山正一郎(上智大4年)136位/1:05:05
関口大樹(関東学院大3年)142位/1:05:11
鈴木優斗(東京経済大3年)154位/1:05:20
永瀬孝(桜美林大2年)158位/1:05:23
古林潤也(防衛大4年)168位/1:05:29

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青学圧勝の陰に大学・卒業生・学生一体のハーモニー大作戦

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青学圧勝の陰に大学・卒業生・学生一体のハーモニー大作戦

出身校の卒業生で組織された所属団体で東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)の沿道応援の任務に就いた。母校・青山学院大の4連覇にその労力は報われて大喜びなのだが、ボランティアながら責任のある活動を終えて、2018年もわずか3日にして燃え尽きた感がある。

幼稚園から大学まで備える青山学院は、すべての卒業生を対象とした青山学院校友会という組織がある。交友間の親睦を深め、母校の発展に寄与することを目的に組織され、35万人の会員数を誇っている。そのなかで東京・大手町から神奈川・箱根芦ノ湖までのコース上となる各支部は、箱根駅伝の応援が重要な活動となる。沿道に応援拠点を設置して、母校の幟旗を配置していく。ボクは湘南支部の幹事としてここ数年は往路3区と復路8区のコースの指定された応援ポイントにおいて拠点責任者を務めている。

母校が33年ぶりに箱根駅伝出場を果たしたのは2009年だ。原晋監督というたぐいまれなる指導者のおかげもあって、以来成績は上り調子。2015年には悲願の初優勝を圧勝で決めた。さらに2016年は1区から一度もトップを譲ることない完全優勝で、2連覇を達成した。ようやく沿道の応援団もなにをすべきがをそれぞれが完ぺきに把握できるようになったが、わずか9年前は浮き足だってなにもできなかった。中央大や早稲田大などのような伝統校に蓄積されているノウハウが全くなかったのだ。

陸上競技部のOBに聞くところによると、青山学院大が箱根駅伝の常連となる以前は実績のある中央大や早稲田大にお願いをして練習会などに加えてもらった時代があったという。陸上競技部としてもそうだが沿道の応援も伝統校を見よう見まねで成長していくしかなかった。ボクの担当拠点となった藤沢の南仲通りはかつてから沿道の土地を所有する明治大OBの強いところであり、新参の青山学院大は幟旗を掲げるところもない。一等地である交差点は明治大のもの。ボクらは100歩下がって交差点から離れたところに陣地を見つけ、卒業生やゆかりのある人を頼って土地所有者の建物や敷地に幟をくくりつけた。

年末になるとこういった所有者にごあいさつしにいくのは大切である。日本中が注目する正月のメジャーイベントであっても「人とのつながり」が大事であることがいやでも分かってきた。それと同時に連続出場を続けることの重要性も肌で感じた。出場が途絶えたら沿道とのつながりがそこで途切れてしまうからだ。さらにいえばシード権の確保も沿道応援の立場からしたら最重要。1年前に参加が確定していれば1年計画で予算を立て、応援計画が立てられるからだ。

全学一体となってサポート役に回ることの重要性を認識し、全力で支援する方針を固める。箱根路の常連となってからは校友会が予算を計上して幟旗と手旗を用意し、各支部の役員をアテンド役として配置した。初優勝の期待がかかる2015年からは現役の学生がOB組織のお手伝いに加わった。1年目は初めての支援だけに両者ともに「なにをしていいのやら」といった感があったが、その反省点をあらい出し、計画を刷り直して2年目には卒業生・現役渾然一体の支援態勢を整備した。学生課も各所に足を運ぶ現役生をリスト化し、大会までに校友会の拠点責任者と連絡を取り合ってそれぞれがなにをすべきかを確認し合った。

沿道の拠点責任者としてはここ4年の激変も肌身で感じている。拠点に用意した300本の幟旗は土地所有者の許可があれば建造物にくくりつけられる。それ以外は国土交通省の管轄であるガードレールや標識には固定できない。沿道の観客に持ってもらう必要があるのだが、優勝を続けていると用意した幟旗はあっという間に売り切れとなる。強いってこと、連勝するってことはこれだけ影響力があるのかとつくづくと感じる。

最高視聴率30%の放送が2日間にわたって報じられ、そのなかでトップを走る青山学院大の名前は数え切れないほど連呼される。その広告効果はボクの知る限りではないが、原監が「上下関係のカラ脱却」など因習をぶち破る方針を掲げ、選手たちが伸び伸びと走って実績を残していく。その成果があって「関東大学ブランド力ランキング」では早慶上智、東大一橋に続く6位に急浮上した。

いやはや。うれしはずかしといった感である。見事な走りを見せた10選手は「フレッシュグリーンの幟旗を見たり、そして途切れることなく声援を送られたことがパワーになった」と口々に語っている。まさに大学・卒業生・学生が一体となって選手やサポート部員を盛り上げるハーモニー大作戦のたまものである、「箱根駅伝ロス」で2018年はもう終わったかのように気が抜けてしまったが、本業に向けてまだまだ頑張らなくちゃと気を引き締める日々である。