ギルマイがシャンパンファイトで左目を負傷してリタイア

第105回ジロ・デ・イタリアの第10ステージで、エリトリア選手として初めて、アフリカ勢として2人目のステージ優勝を飾ったビニヤム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)が、表彰式で用意された発泡ワインのコルクが左目を直撃し、翌ステージを出走しないことになった。

ジロ・デ・イタリア第10ステージの表彰式で左目に発泡酒のコルクが当たったギルマイ ©Massimo Paolone/LaPresse

エリトリアのギルマイは、5月18日のジロ・デ・イタリア第11ステージをスタートしないことになった。第10ステージのステージ優勝者として表彰台に登場した際、自らが手にしたプロセッコ(イタリア産の発泡ワイン)のコルクが左目を直撃した。

ビニヤム・ギルマイがファンデルプールを制して優勝 ©Massimo Paolone/LaPresse

翌日の朝にチームがリタイアを発表した。前日はゴール地点のジェシ病院で診察を受け、左目の損傷が認められたため。

エリトリア勢として初優勝したギルマイ ©LaPresse

ギルマイがエリトリア勢として初優勝【ジロ・デ・イタリア第10S】

第105回ジロ・デ・イタリアは休息日明けの5月17日、ペスカーラ〜ジェシ間の196kmで第10ステージが行われ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオのビニヤム・ギルマイがエリトリア選手として大会初優勝した。

ビニヤム・ギルマイがファンデルプールを制して優勝 ©Massimo Paolone/LaPresse

総合成績ではトレック・セガフレードのフアン・ロペス(スペイン)がマリアローザを守った。

2022ジロ・デ・イタリア第10ステージ、事故死したミケーレ・スカルポーニを称える垂れ幕が掲げられる ©Fabio Ferrari / LaPresse

この歴史はチームと家族のおかげだ…ギルマイ

クラシックレースのゲント〜ベベルゲムで初優勝して注目されたギルマイが、アフリカ勢として、1979年のアラン・ファンヘーデン(南アフリカ)以来となる2人目の区間優勝者となった。

この日のエリトリア勢の優勝でジロ・デ・イタリアは通算36カ国のステージ優勝者が生まれた。最後の優勝者は2020年のスロバキア勢のペテル・サガン。

2022ジロ・デ・イタリア第10ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse

「今回のジロ・デ・イタリアではステージを勝ち取りたいという思いでスタートした。今日はチームのみんながボクのために引っ張ってくれたし、GCライダーのドメニコ・ポッツォビーボも最後に素晴らしい働きをしてくれた」とギルマイ。

「ゴールの600m手前で、彼は着いて来いと言った。彼は私を勝利に導いた。私は歴史を作っていることを認識しているが、それは私のチームと私の家族のおかげだ。本当に感謝している」

エリトリア勢として初優勝したギルマイ ©LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)
マリアアッズーラ(山岳賞)ディエゴ・ローザ(イタリア、エオーロ・コメタ)
□マリアビアンカ(新人賞) フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)

フアン・ロペスが第10ステージでマリアローザを守った ©LaPresse

第9ステージにもどる≪≪   ≫≫第11ステージにすすむ

ヒンドレーが前半最大の山岳で優勝【ジロ・デ・イタリア第9S】

第105回ジロ・デ・イタリアは5月15日、イゼルニア〜ブロックハウス間の山岳コース191kmで第9ステージが行われ、ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ)が有力選手ばかりのつばぜり合いを制して優勝。

ジャイ・ヒンドレー(右)がロマン・バルデ(左)とリチャル・カラパスを制して優勝 ©Massimo Paolone/LaPresse

総合成績ではトレック・セガフレードのフアン・ロペス(スペイン)が1分46秒遅れたが、前日までの貯金を利してマリアローザを守った。

2022ジロ・デ・イタリア第9ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse

ヒンドレーは2020年の第18ステージに続き、2年ぶり2度目のステージ優勝。ジロ・デ・イタリア以外には勝利がないが、2020年は最終日前日で首位になった。最終日の個人タイムトライアルでテイオ・ゲイガンハートに逆転され、39秒遅れの総合2位となっている。

2022ジロ・デ・イタリア第9ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse
ディエゴ・ローザが山岳賞を獲得 ©Fabio Ferrari / LaPresse
リチャル・カラパスを牽引するリッチー・ポート ©Fabio Ferrari / LaPresse
フアン・ロペス(スペイン)がマリアローザを守った ©Massimo Paolone/LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)
マリアアッズーラ(山岳賞)ディエゴ・ローザ(イタリア、エオーロ・コメタ)
□マリアビアンカ(新人賞) フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)

第8ステージにもどる≪≪   ≫≫第10ステージにすすむ

2022ジロ・デ・イタリア第9ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse

デヘントが10年ぶり2度目の区間勝利【ジロ・デ・イタリア第8S】

第105回ジロ・デ・イタリアは5月14日、ナポリを発着とする153kmで第8ステージが行われ、トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)が4人のゴール勝負を制して優勝。2012年以来、10年ぶり2度目の区間勝利を飾った。総合成績ではトレック・セガフレードのフアン・ロペス(スペイン)がマリアローザを守った。

トーマス・デヘントがジロ・デ・イタリア第8ステージで優勝 ©Massimo Paolone/LaPresse

35歳の区間勝利はジロ・デ・イタリア歴代2位

デヘントは2012ジロ・デ・イタリアのステルビオ峠にゴールする山岳ステージでも勝っていて、10年ぶり2度目の勝利。ツール・ド・フランスとブエルタ・ア・エスパーニャでもステージ勝利している。

35歳でのジロ・デ・イタリア区間優勝は、1983年に36歳で勝ったルシアン・バンインプに続く歴代2位の記録。

2022ジロ・デ・イタリア第8ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse

「過去数年間はレースで優勝できたが、いいブレークアウェイに乗るのがますます難しくなっていると感じている。今シーズンはこの日でようやく3回目。そこにはいつもいいライダーがいる。今日もまた、ファンデルプールとビニアム・グルマイがいた。いつもなら私はマークされるが、この日は誰もが彼らを見ていることを見抜いていた。私はそれを利用した」とデヘント。

「この2年間、不運と体調不良に見舞われた。今日、私はまだレースに勝つことができることを証明した。今日は本当にいいサーキットレースだったし、チャンピオンシップみたいなものだったけど、ベルギー選手権のことしか話せないのは、ヨーロッパ選手権や世界選手権で優勝したことがないからだ。グランツールを走るのはとても気持ちいいが、今日はクラシックレースのような感じがした」

マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)やトーマス・デヘントが積極的に動く ©Fabio Ferrari / LaPresse
イタリアのナポリ ©Marco Alpozzi / LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)
マリアアッズーラ(山岳賞)クーン・ボウマン(オランダ、ユンボビスマ)
□マリアビアンカ(新人賞) フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)

トレック・セガフレードのフアン・ロペス(スペイン)がマリアローザを守った ©Massimo Paolone/LaPresse

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ボウマン初優勝、デュムランが好アシスト【ジロ・デ・イタリア第7S】

第105回ジロ・デ・イタリアは5月13日、ディアマンテ〜ポテンザ間の196kmで第7ステージが行われ、クーン・ボウマン(オランダ、ユンボビスマ)がトム・デュムラン(オランダ、ユンボビスマ)のアシストを受けて初優勝。総合成績ではトレック・セガフレードのフアン・ロペス(スペイン)がマリアローザを守った。

トム・トム・デュムラン(左)とクーン・ボウマンのオランダ、ユンボビスマコンビ ©Fabio Ferrari/LaPresse

ボウマンはジロ・デ・イタリア初優勝で、2017年のクリテリウム・デュ・ドーフィネの区間勝利以来の勝ち星。デュムランは優勝候補の一角だったが、第4ステージの上りで9分以上も遅れ、マリアローザ争いから脱落していた。

ニーバリがかつてのチームメートで、事故で他界したミケーレ・スカルポーニの両親の激励を受ける ©Marco Alpozzi/LaPresse
レースを積極的に動かすデュムランとボウマン ©Fabio Ferrari/LaPresse
クーン・ボウマンがダビデ・フォルモロ、バウケ・モレマ、トム・トム・デュムランらと抜け出す ©Fabio Ferrari/LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)
マリアアッズーラ(山岳賞)クーン・ボウマン(オランダ、ユンボビスマ)
□マリアビアンカ(新人賞) フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)

クーン・ボウマンがジロ・デ・イタリア第7ステージで優勝 ©Massimo Paolone/LaPresse

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デマールが写真判定でユアンを制して2連勝【ジロ・デ・イタリア第6S】

第105回ジロ・デ・イタリアは5月12日、パルミ〜スカレア間の192kmで第6ステージが行われ、グルパマFDJのアルノー・デマール(フランス)が集団スプリント勝負で優勝。前日に続く2連勝で、大会通算7勝目を飾った。総合成績ではトレック・セガフレードのフアン・ロペス(スペイン)がマリアローザを守った。

デマールが写真判定の結果、ユアンを制して区間2連勝 ©LaPresse

前日の大会通算6勝目で、デマールはフランス勢としてジャック・アンクティルとベルナール・イノーの勝利数に並んだが、この日の勝利でフランス勢歴代単独1位となった。

「ポイント賞ジャージを最後まで守ることが今後の最大の目標となったが、ジロ・デ・イタリアはこれからが正念場だ。謙虚さをもってしっかりと走っていきたい」とデマール。

2022ジロ・デ・イタリア第6ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse
マリアチクラミーノのデマール(左)がユアンを抑えた ©Massimo Paolone/LaPresse
アルノー・デマール(左)とジャコポ・グアルニエーリ ©Fabio Ferrari/LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)
マリアアッズーラ(山岳賞)レナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)
□マリアビアンカ(新人賞) フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)

マリアローザとともに新人賞ジャージも獲得したロペス ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse

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