パリ〜ルーベにDSMがタイヤ空気圧可変機材投入…市販価格58万円

チームDSMが4月5日、「北の地獄」と呼ばれる石畳の悪路を走ることで知られるパリ〜ルーベ(フランス、4月9日)でオンバイク・タイヤ空気圧管理システム「スコープアトモス」を使用することを発表した。

タイヤ空気圧を走行中に変えることができるスコープアトモス

このシステムはスコープサイクリングが開発し、DSMがテストして実戦使用に至った。選手はハンドルバーのリモートボタンを使用して、バイクに乗りながらタイヤの空気圧を増減できる。

システムの主な動作原理は、エアリザーバーと、ホイールのハブの周りに固定されたメカニカルバルブに基づくリリースシステム。エアリザーバーはチューブレスタイヤの内側に取​​り付けられている。ハンドルバーのボタンを押すと、ワイヤレス信号がシステムに送信され、センターハブのリリースバルブが開き、タイヤの空気を抜いたり膨らませたりする。

スコープアトモスはセット価格で58万円

石畳のセクションや突然の雨の際にメリットが発揮できるという。システムを起動して最適なグリップと転がり抵抗を実現することにより、選手はより自信を持ってバイクを操作できるようになり、パフォーマンスと安全性が向上する。

システムにモーターやコンプレッサーが関与していないことが画期的なことだ。

スコープサイクリングのホームページでsはすでに一般販売されていて、価格はセットで3998ユーロ(約58万円)。

●スコープサイクリングのホームページ

DSMがスコットと契約延長…グループメーカーのシンクロスも

ワールドツアーチームのDSMは、スコットとのパートナーシップをさらに2年間更新した。スコットは、プレミアムバイクと高性能ヘルメットの公式サプライヤーとしてを引き続きサポートしていく。スコットスポーツグループの一員であるシンクロスは、自転車コンポーネントのスポンサーとしてのパートナーシップを拡大し、チームDSMの公式サドルサプライヤーになった。

DSMが2023シーズンに投入するスコット

ツール・ド・フランス女子で最初のマイヨジョーヌ獲得も

DSMは2021年にスコットと契約。チームDSMは、2022年は最新型のフォイルRCの開発に共同参画した。チームはグランツールのステージで優勝し、2022ツール・ド・フランスファムの第1ステージで優勝し、最初のマイヨジョーヌを着用するなど活躍した。

スコットスポーツのパスカル・デュクロ副社長は「チームDSMはワールドツアーチームとして大きな成功を収め続けており、スコットにとって素晴らしいパートナーだ」と評価する。

「キープチャレンジの哲学を持つチームは、イノベーション、テクノロジー、デザインに対する私たちの情熱とシームレスに調和している。チームはスコットと同じハイパフォーマンスの目標によって推進されている」とデュクロ副社長。

DSMのスコットバイク

DSMのCEOであるイワン・スピークブリンクは、「私たちはプロのロードサイクリングに変化をもたらすという情熱を共有している」という。

「スコットは、高性能レーシングバイクの開発において卓越した実績を持っている。まったく新しいフォイルRCの最近の導入により、スコットは再びこの評判に応えた。今後数年間、スコットとその業界をリードするエンジニアリングチームと協力し続けることができることに興奮している」

ロマン・バルデがジロ・デ・イタリア初出場…総合V目指す

ドイツのDSMが5月8日から30日まで行われるジロ・デ・イタリアに出場する8選手を発表した。総合成績の上位をねらうエースとして、フランスのAG2Rから引き抜いたロマン・バルデ(フランス)を起用する。バルデはツール・ド・フランス出場8回、ブエルタ・ア・エスパーニャ1回の実績があるが、ジロ・デ・イタリアは初出場。

ロマン・バルデ © Team DSM | Vincent Riemersma | Keep Challenging

2020ジロ・デ・イタリアで最終日前日に首位に立ち、最終的に総合2位に食い込んだオーストラリアの山岳スペシャリスト、ジャイ・ヒンドレーも参戦。バルデとともに上位を目指す。

DSMのジロ・デ・イタリア出場8選手
ニキアス・アルント(ドイツ)
ロマン・バルデ(フランス)
ニコ・デンツ(ドイツ)
クリス・ハミルトン(オーストラリア)
ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア)
マックス・カンター(ドイツ)
ニコラス・ロッシュ(アイルランド)
マイケル・ストーラー(オーストラリア)

ジロ・デ・イタリア公式サイト
🇮🇹ジロ・デ・イタリア特集サイト

マルク・ヒルシが旧サンウェブのDSM離脱…ノーコメント

2020シーズンに大活躍したスイスのマルク・ヒルシは、チーム名をサンウェブからDSMと変更した所属チームから離脱する。1月5日(日本時間同6日)にDSMが発表し、それ以上のコメントはなしとした。

2020ツール・ド・フランスのマルク・ヒルシ ©A.S.O. Pauline Ballet

ヒルシとDSMの契約は当初2021年12月31日までだったが、その契約を解除したとヒルシとチームの間で合意に達した。

「マルク・ヒルシは2020年に素晴らしいハイライトで画期的なシーズンを経験した。ヒルシとチームは素晴らしい勝利を修めた。ツール・ド・フランスのステージ優勝とフレッシュワロンヌ優勝、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュでエキサイティングな2位、世界選手権ロード3位の表彰台は、2020年に若手のヒルシが経験した素晴らしい偉業だ」とチーム。

「DSMは、マルク・ヒルシのキャリアがさらに継続することを願い、マルク・ヒルシがチームに貢献してくれたことに感謝の意を表します」

二枚看板の1人、ロマン・バルデのインスタには新ジャージ姿のマルク・ヒルシが写っていたが…
スキル・シマノを継承するDSMはシマノパーツを採用。バイクブランドはスコット

●DSMのホームページ