当面無観客レースのJプロツアーは全戦LIVE配信が決定

全日本実業団自転車競技連盟(JBCF)は、7月23、24、25日の3日間にわたって群馬サイクルスポーツセンターで開催される第54回東日本ロードクラシック群馬大会のJプロツアー大会を3日間ともにLIVE配信する。

新型コロナウイルスの影響で大会中止が続いていたJBCFロードシリーズ。7月18、19日にようやく開催された「きらら浜タイムトライアル/クリテリウム」が2020年の初レースとなり、会場には多くの自転車競技者が集まった。

その翌週である東日本ロードクラシック群馬大会では、JBCFのなかでもトップカテゴリーであるJプロツアーの開幕戦が行われる。Jプロツアーは国内唯一のプロロードレースの年間シリーズ戦だが、新型コロナウイルス状況から当面の間は無観客開催となる。半世紀以上の歴史を誇る東日本ロードクラシック大会での100名を超えるトップ選手の熱い戦いをぜひ観戦しよう。 

【大会日程】
7月23日(木・祝) 14:30レーススタート 17:30-17:45頃フィニッシュ予定
7月24日(金・祝) 15:30レーススタート 17:55-17:10頃フィニッシュ予定
7月25日(土)   14:00レーススタート 17:15-17:30頃フィニッシュ予定

LIVE配信=YouTUBE「Jプロツアー」公式
大会公式ホームページ

実業団のJプロツアー2020年シーズンが7月23日に開幕

全日本実業団自転車競技連盟(JBCF)は、国内最高峰のサイクルロードレースシリーズ「Jプロツアー」の開幕戦を発表した。大会開催日は7月23日から25日にかけての3日間。伝統ある「東日本ロードクラシック」として開催され、会場は群馬サイクルスポーツセンター。

レーススタートシーン。 100kmを超える長いレースだ

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、Jプロツアーをはじめとする全てのJBCFロードシリーズ大会の中止が続いていたが、ようやく2020年のサイクルロードレースの国内プロツアーが開幕することになった。

2019年東日本ロードクラシック表彰式

会場となる群馬サイクルスポーツセンターは1周6kmの周回コース。過去何度も名勝負が繰り広げられてきた、選手たちにとっては馴染みのコースだ。同会場では、一般登録者向けカテゴリーである「Jエリートツアー」や「Jフェミニンツアー」、18歳以下の「Jユースツアー」、そして2020年から新設された40歳以上が対象の「Jマスターズツアー」も同時開催される。

一般登録者「Jエリートツアー」の優勝争い

●JBCFロードシリーズのホームページ

「Jフェミニンツアー」表彰式

無観客レースとなるがYouTUBEでLive配信

大会は、新型コロナウイルス感染拡大防止に最大限注意を払いながら、独自の大会開催ガイドラインに沿って実施されるという。無観客大会となるが、JプロツアーについてはYouTUBEでのLive配信も予定している。 

●Jプロツアー公式YouTUBE

100名を超えるJプロツアー選手が優勝を目指す

JBCF東日本ロードクラシック群馬でキナンの中島康晴は8位

国内リーグのJプロツアー2018年シーズン第5戦、JBCF東日本ロードクラシック群馬大会の初日が4月28日に行われた。今シーズン、Jプロツアー初参戦となったキナンサイクリングは、中島康晴がチーム最上位となる8位でフィニッシュ。中島と山本元喜が終盤に形成された先頭グループに加わり優勝争いを展開したが、あと一歩及ばず。2日目での雪辱を誓うこととなった。

JBCF東日本ロードクラシック群馬で中島康晴が8位 ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

2018年は1月のシーズンインからUCI(国際自転車競技連合)公認の国際レースをメインに走ってきたキナンだが、そこで得た収穫と課題を反映させる場として、満を持しての国内リーグ参戦。メンバーは中島と山本のほか、中西健児、雨乞竜己、新城雄大の日本人選手5人で臨んだ。

この大会は例年、初日と2日目のワンデーレース2連戦として行われている。初日は群馬サイクルスポーツセンターに設定された1周6kmのコースを17周回する102km。リザルトに応じた付与ポイントに反映されるレイティングはAAに指定される。コースの周回前半は下り基調、後半が上り基調。そして、スタート・フィニッシュが設けられるコントロールライン手前約100mからの急坂もコースの特徴として挙げられる。

2017年はこの大会で中島が集団スプリントを制して優勝。2018年はチームとしてその再現をねらうべく、スピード域の高いレース展開を進めることを意識。前夜のミーティングでは、序盤から逃げに選手を送り込み、ライバルチームに対して先手を打ちつつレースを進めることを確認。展開に合わせて、状況に適した選手を前方に送り込めるよう各選手が集団の好位置で走ることもミッションの1つとなった。

迎えたレースは、1周回目から出入りの激しいものとなる。しばらく様子をうかがいながら進行したキナン勢だったが、4周回後半の上り区間で山本がアタック。これは成功に至らないが、以降も次々とチャンスを作り出すべく動きを繰り返す。7周回目に入り、中西がアタックを決める。一時は単独で集団に対し1分のリードを得るが、その後6人が追走。これを機にプロトン(メイン集団)全体が活性化し、再び集団は1つに。中西も集団へと引き戻された。

序盤から続いたアタック合戦の均衡が破られたのは9周目。3選手のアタックが容認され、キナン勢は集団に待機。前を行く3人とのタイム差が40秒となったところで、中島が集団前方へと上がってコントロールを開始。11周回目の後半には山本が先頭へのブリッジをねらってアタック。一時は約25秒差にまで迫るが、次の周回までには集団に吸収された。

終盤に向けて態勢を整えたいキナン勢は、再び中島や新城、中西を軸に集団をコントロール。逃げグループは人数を減らすとともに勢いが落ち、徐々に集団がタイム差を縮めていく。そして、残り2周回となったところで逃げていた選手をすべて吸収。レースを振り出しに戻した。この直後、勝負を左右する動きが起こる。周回後半の上り区間で7人が集団からアタック。これに中島と山本が加わる。さらにその後の下りを利用して3人が先頭へ。この動きに中島が乗じ、後続にタイム差をつけて最終周回の鐘を聞く。山本が含まれる追走は人数を増やして8人に。メイン集団との差はあっという間に開いていった。

中島らの先頭グループは追走メンバーの合流により11人とし、アタックかスプリントか、それぞれの思惑が交錯する。残り500mで他選手がアタックするが、ここはしっかりと対応。山本が下りで中島を引き上げながら少人数でのスプリントに持ち込んだ。そして最後の直線。キナン勢は中島に勝負を託したが、スプリント力に勝るライバルチームの選手たちにあと一歩及ばず。このレース2連覇をかけての走りだったが、8位だった。

キナン勢は山本が11位、集団でフィニッシュを目指した雨乞が15位、中西が34位、新城が42位。チャンスがありながらも勝ちを逃す悔しい結果となった。一方で、当初の予定通り序盤から積極的にレースを展開し、要所ではしっかりと前方を確保するなど、勝負できる位置を終始走り続けられたことは翌日への収穫といえそうだ。その次戦は、今回の悔しさを晴らす雪辱戦となる。29日に行われるDay-2は、この日と同じ群馬サイクルスポーツセンターを舞台に22周回・132kmで争われる。レイティングはAAAA。キナン勢は初日と同じ5選手で出走する。

JBCF 東日本ロードクラシック群馬大会 Day-1結果(102km)
1 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング) 2時間30分42秒
2 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) +0秒
3 アイラン・フェルナンデス(スペイン、マトリックスパワータグ)
4 入部正太朗(シマノレーシング) +1秒
5 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)
6 岸崇仁(那須ブラーゼン)
8 中島康晴(KINAN Cycling Team) +2秒
11 山本元喜(KINAN Cycling Team) +29秒
15 雨乞竜己(KINAN Cycling Team) +1分4秒
34 中西健児(KINAN Cycling Team) +1分13秒
42 新城雄大(KINAN Cycling Team) +1分25秒

中島康晴

中島康晴のコメント
レース中盤に3選手が飛び出してからは、ブリッジをねらうにしても、スプリントをねらうにしても、対応可能なタイム差でレースを進めることを心がけた。チーム全体の動きはよく、取りこぼしもなく終盤を迎えられたので、あとは自分がスプリントで勝負するだけだったが、それまでに脚を使っていたこともあり悔しい結果になってしまった。選手間でコミュニケーションを図りながら走れば、さらに効率的なレース運びができるはずだし、みんなのコンディションもよいので、次こそは勝ちたい。
自分と山本元喜が残り2周で抜け出したのは、ねらったというよりは他選手の動きに合わせたことでできあがった形だった。もし集団が追いついてくるようなら、スプリンターの雨乞で勝負することを考えていた。結果的に逃げ切りとなり、元喜が牽いてくれて自分で勝負することになったが、最後は脚に余裕のある他チームのスプリンターとの差が出てしまった。
明日は距離が長く、気温も上がるとの予報なので、きっとサバイバルレースになると思う。キナンはそうしたレースに強いし、今日の反省を生かして走ればきっとよい結果が残せるだろう。

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