キナンはサバイバル化したレースに対応できず…JBCF東日本ロードクラシック群馬2日目

国内公式戦Jプロツアーの2018年第6戦にあたるJBCF東日本ロードクラシック群馬2日目が4月29日、群馬サイクルスポーツセンターで行われた。キナンサイクリングは5選手で出走。終始活発なレース展開にあって中盤以降の絞り込みで前方に選手を送り込むも、サバイバル化した流れにあと一歩対応しきれず。上位進出を逃し、メイン集団でレースを進めた雨乞竜己の14位がチーム最高位だった。

JBCF東日本ロードクラシック群馬2日目 ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

2018シーズンのJプロツアー初参戦となったキナン。前日は序盤から積極的にレースを展開しながら、最終局面でわずかに及ばず。終盤に集団から抜け出した選手による勝負で、中島康晴の8位が最高だった。この日も中島のほか雨乞、山本元喜、中西健児、新城雄大の5選手が参戦。前日のレース内容と結果を踏まえ、中盤以降の動きを重視することを確認。1周6kmのコースは前半が下り、後半が上り基調。キナン勢は5選手ともコース、レース距離への適応はできていて、あとは逃げ、スプリント、どちらにも対応できるよう強い意識づけを行って本番へと臨むこととなった。

こうして始まったレースは、前日同様序盤から出入りの激しいものに。アタックが出ては集団が引き戻す流れが繰り返される。キナン勢は新城や中西が前をうかがう場面があったものの、先行するまでには至らない。ようやく明確な動きとなったのが9周回目。有力チームが逃げに選手を送り込む形になり、キナンからは再び中西が合流。6人が先行すると、さらに15人程度がメイン集団から追い上げて先頭へ。山本もこの中に入り、キナン勢は2人が前方へ。12周回目には5人の飛び出しに山本が反応。さらに追走グループが形成されると中西が入り、14周目までに先頭グループへジョイン。この段階で19人に膨らむと、メイン集団とのタイム差は3分以上の開きに。キナン勢は山本と中西での勝負を視野に入れることになった。

しかし、先頭グループに最大5人を送り込んだチームもあるなど、キナンにとっては数的不利な状況もいなめない。人数を多く残したチームを中心に優勝争いはサバイバル化し、ライバルチームが次々繰り出す仕掛けに山本と中西は消耗を強いられる。17周目には中西が、次の周回には山本が先頭グループから遅れ、前方で粘るもトップに追いつくには厳しい状況になってしまった。

メイン集団では、レースを振り出しに戻すべく後方待機をしていた中島と新城がコントロールを続けた。先頭に追いついた場合は雨乞でのスプリント勝負をねらいつつ、前のグループに選手を送り込めなかったチームと協力して集団コントロールを担う。やがて前方から中西と山本も集団へと戻り、残る力をプロトン牽引に費やした。だが、周回を追うごとに活性化する先頭グループまで追い上げは届かず。メイン集団は上位フィニッシュねらいに切り替えて終盤を走行。キナン勢は雨乞のスプリントに託し、1つでも上の順位を押さえることに集中した。

その結果、チーム最上位となった雨乞が14位でのフィニッシュ。その雨乞を引き上げた中島が45位で続いた。終盤はメイン集団のペースアップに力を使った山本、中西、新城の3人は1周回を残してバイクを降りている。

結果だけ見れば厳しいものとなったが、局面に応じた動き方やチームにとって有利となる展開の作り方など、課題がより明白となったことで次のレースへとつなげやすくなったあたりはポジティブに捉えてもよさそうだ。また、国内リーグを2レース走り、全体の傾向を把握できたことは、日本人選手主体で臨むうえで戦術や連携を図るための指標づくりにもなったといえる。

これをもって2日間の群馬シリーズは終了。今後は再びUCI(国際自転車競技連合)公認の国際レースメインのスケジュールへとシフトする。日本人メンバーのみで戦うJプロツアーで得た収穫と課題を、主戦場であるアジアのレースで生かしていくことになる。なお、チームとしての次戦は、5月4日から6日までのスリランカTカップ(UCIアジアツアー2.2)を予定している。

JBCF東日本ロードクラシック群馬大会 Day-2結果(132km)
1 アイラン・フェルナンデス(スペイン、マトリックスパワータグ) 3時間15分48秒
2 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング) +0秒
3 鈴木龍(宇都宮ブリッツェン)
4 安原大貴(マトリックスパワータグ)
5 入部正太朗(シマノレーシング) +1秒
6 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)
14 雨乞竜己(KINAN Cycling Team) +4分23秒
45 中島康晴(KINAN Cycling Team) +5分0秒
DNF 山本元喜(KINAN Cycling Team)
DNF 中西健児(KINAN Cycling Team)
DNF 新城雄大(KINAN Cycling Team)

中西健児

中西健児のコメント
全体的に後手を踏んでしまったことが敗因。逃げにチームから選手を送り込むにしても、なかなか有利な展開を作り出せなかった。(山本)元喜さんのいた先頭グループに合流した時点で、追走で脚を使ってしまっていた。人数の多いチームが次々とアタックする状況で、ほとんどを元喜さんに対応してもらうような感じになってしまった。レース途中までは自分たちで逃げを作ろうと試みた場面もあったが、結果的に決まった逃げが、顔ぶれも含めて厳しいものになってしまった。
もっとクレバーに走ることも必要だと感じた。みんなで連携して、それぞれに頭を使って走ってはいるけれど、調子がよかったこともあってか目立つような動きに終始してしまった感がある。この先はUCIレースとJプロツアーと並行して走る。2週間後のJプロツアー宇都宮では今回のリベンジをしたいし、日本人選手だけでもこのチームが戦えることを示さなければならない。

中島康晴

中島康晴のコメント
序盤から中西と新城が積極的に動いてくれたおかげで、元喜や自分は脚をためながら走ることができていた。中盤以降に自分と元喜とで動くことをイメージしていたのに、自分が後ろに残ってしまったことがこの結果につながってしまったと思う。それまでのお膳立てを無駄にしてしまい、本当に申し訳ない。前方に多く人数を送り込めていれば、それぞれの役割を明確にして戦うことができていたと思う。
もう少し人数をかけて、畳みかけるような攻撃をしてもよかったかもしれない。逃げを試みつつ、もし捕まるようなら次の動きを…と意識しながら走っていたので、攻撃的な走りが控えめになってしまったところはあったように思える。チームとしての動きそのものはよかったので、結果的に優勝争いとなるグループに自分や雨乞といったスプリント勝負できる選手を乗せられなかったことが惜しいところだった。
日本のチームで、日本人選手が結果を出すことが大切。2週間後のJプロツアー宇都宮に限って言えば、昨年はクリテリウムで雨乞が2位に入っているし、今回の反省点を生かすためのレースにもなる。それがUCIレースでの走りにもつながるはずだし、よかったことと悪かったこととを選手間で話し合いながら、次の戦いに必ず反映させたい。

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キナンJBCF東日本ロードクラシック群馬

キナンサイクリングは4月28、29日に開催される国内リーグ「Jプロツアー」の一戦、JBCF東日本ロードクラシック群馬に出場する。チームにとって2018年のJプロツアーは初参戦。ここまでUCI(国際自転車競技連合)公認の国際大会をメインにレース活動を行ってきたが、そこで得た収穫と課題を反映させる場として、満を持して国内リーグへと臨む。

JBCF東日本ロードクラシック群馬に出場するキナンサイクリングのメンバー ©︎KINAN Cycling Team

今回の出場選手は山本元喜、中西健児、雨乞竜己、中島康晴、新城雄大の5選手。2017年のこの群馬シリーズでは、1日目に中島康晴が集団スプリントを制して優勝。2018年はチームとしてこの再現をねらうべく、両日ともにスピード域の高いレース展開を意識して走りたいという。

レース会場となる「群馬サイクルスポーツセンター」は1周6km。周回前半は下り基調、後半が上り基調。そして、スタート・フィニッシュが設けられるコントロールライン手前約100mからの急坂もコースの特徴として挙げられている。28日の1日目は17周回、距離102km、29日の2日目は22周回、距離132kmで争われる。またリザルトに応じた付与ポイントに反映されるレイティングは、1日目がAA、2日目がAAAAとなっている。

選手・スタッフは大会前日の4月27日に開催地の群馬入りし、28日からのレースを迎える。

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