【ツール・ド・フランス現場雑感】革命記念日に最高の舞台のお膳立て

2022ツール・ド・フランス第12ステージは7月14日、ブリアンソン〜ラルプデュエズ間の距離165.5kmの山岳区間で行われ、イネオスグレナディアーズのトーマス・ピドコック(英国)が独走して初優勝した。同選手は東京五輪MTBの金メダリストで、まさに二刀流を成就した。

ピドコックがラルプデュエズで独走する ©A.S.O. Pauline Ballet

総合成績では、前日に首位に立ったヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)がタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)の逆襲を許さず同タイムでゴール。マイヨジョーヌを守った。

2022ツール・ド・フランス第12ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
ファンアールトが先頭に立ってマイヨジョーヌのビンゲゴーを牽引 ©A.S.O. Pauline Ballet
ピドコックが第1集団に加わってチャンスをうかがう ©A.S.O. Pauline Ballet

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)
マイヨベール(ポイント賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ビスマ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)シモン・ゲシュケ(ドイツ、コフィディス)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

アントニー・ペレス ©A.S.O. Pauline Ballet

最近はラルプデュエズに宿泊せずグルノーブルまで下山

ツール・ド・フランス最高の舞台ラルプデュエズ。かつてはゴールのスキーリゾート、つまりラルプデュエズに宿を取ることで下山時の大渋滞を回避することができるので、いろいろなルートにお願いして滞在型レジデンスなどを確保していました。

2022ツール・ド・フランス第12ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet

ところが、翌朝に下山しても多少の渋滞はあるし、その日のゴール後でも早めに下り始めればグルノーブルまで比較的楽に行けるように主催者のほうで配慮してくれて、今回も連泊のグルノーブルから片道60kmの通勤という選択肢にしました。しかも前日にチェックインしていて、鍵は手元にあるし(実際には部屋入口の電子ロック暗証番号)どんなに遅くなっても安心という環境を構築しておきました。

2022ツール・ド・フランス第12ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte

朝は7時くらいまでぐっすりと睡眠することができ、ラン練習へ。2日前は標高1800m超、昨日は1000mでようやく212m前後のグルノーブルに来たので、高地トレの成果が発揮されるかなと思ったら、あれれ! カラダが重かったです。サボワ料理の食べ過ぎですね。チーズ系はもう1年いらないです。

グルノーブルからラルプデュエズの麓までは50km。自転車レーンを楽しそうに走るサイクリストの姿が目立った

グルノーブルからラルプデュエズを目指すサイクリストがいっぱい

グルノーブルからブールドワザンまで50kmの道のりは聖地を目指すサイクリストが気持ちよく走っていました。ルートの9割は自転車レーンがありました。なくなる部分はきちんと看板表示があります。つまりラルプデュエズに観戦に行くなら、比較的ホテルが取りやすいグルノーブルを拠点とするのがいいですね。

ラルプデュエズの中腹にあるエズ村を望む

ラルプデュエズはいつものバスケットコートがプレスセンターではなく、その隣のテニスコートになっていましたが、なかなかeSIMにアクセスできず、建物の出口近くまでパソコンを持って何度も。まさかの厳しい仕事環境に。

ラルプデュエズの最後の200mは意外と上り坂が厳しい

懸案の下りはなんとか。ラルプデュエズで1人のサイクリストにも接触せずに上って下山してホテルに生還。パニックにならず冷静にハンドリングできました。それだけで祝杯です。で、懲りずに来々軒へ。 2日連続の出動でした。

そしてこの日はフランス革命記念日。22時30分から花火が上がり始めました。なんでこんな遅い時間なの?と思うでしょうが、この時間じゃないと暗くならないんです。

10時半からフランス革命記念日を祝った花火が打ち上がった

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【ツール・ド・フランス現場雑感】緑のネオンがあったらファーマシーか来々軒かどっちかだ

2022ツール・ド・フランス第11ステージは7月13日、アルベールビルからグラノン峠までの距離152kmの山岳区間で行われ、2021年の総合2位ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)が独走して初優勝。同選手は前日までの総合成績で首位タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)から39秒遅れ。この日ポガチャルに2分51秒差をつけ、初めてマイヨジョーヌを獲得した。

マイヨジョーヌのポガチャルをマークするビンゲゴー ©A.S.O. Charly Lopez

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)
マイヨベール(ポイント賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ビスマ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)シモン・ゲシュケ(ドイツ、コフィディス)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

ラセドモンベルニエ。日本語にするとモンベルニエの靴紐 ©A.S.O. Pauline Ballet
第11ステージを制してマイヨジョーヌを獲得したビンゲゴー ©A.S.O. Charly Lopez
2022ツール・ド・フランス第11ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

感染拡大防止対策としてこの日から選手へのアクセス禁止

ツール・ド・フランスではよく登場する冬季五輪開催地のアルベールビルをスタート。フランスはこれからしばらく天気がよく、最高気温30度後半の猛暑が続いていくようです。レースはこのあと南フランスに行くので、熱波到来がちょっと怖いです。

この人に聞くとたいていのことは案内してくれます。後ろにあるのはアルベールビル冬季五輪の聖火

この日からスタート地点のチームバスエリアに招待者や取材陣が入れなくなりました。すでに4選手がコロナ罹患でリタイアを余儀なくされているからです。この先もPCR検査で陽性となれば、無症状の場合はレース続行が認められる可能性もあるというものの、その裁量は大会専属ドクターに委ねられます。

2022ツール・ド・フランス第11ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

つまりマイヨジョーヌがいきなりいなくなるという事態も想定できるんです。フランス人は手洗いはしっかりとしているものの、ほとんどマスクを着用していません。有力チームがナーバスになるのもいたしかたない気がします。

B&Bホテル近くの商業施設に来々軒を発見

この日の夜はグルノーブル郊外へ。駐車場も少ないながらあって、そしてたまに利用するチェーン系のB&Bホテル。今回のツール・ド・フランスにも出場している第2カテゴリーのプロチームも持っています。気兼ねなくチェックインして、そして我が家のようにくつろげました。

2022ツール・ド・フランス第11ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte

すぐ近くに都市型のショッピングモールがあって、ひとまわりしてみました。スポーツ用品店のGOスポルトでアディダスのサイクリングボトルを購入し、レストランもチェック。いったんホテルで原稿を仕上げて、気分を軽くしてからお目当てのところに繰り出しました。

フランスの中華料理店はほとんどビュッフェスタイル

中華料理のテイクアウトコーナーがあったので興味をもって眺めていると、ワインリストを掲げた看板も発見。カンボジアかベトナム系のお兄さんに尋ねると、いわゆるお金を支払ったらビュッフェスタイルで食べ放題という中華料理屋のようです。

「日本の寿司と思ってはいけない」コーナー

フランスの中華料理店はほとんど食べ放題のビュッフェ形式を採用しています。でもたいていは郊外にあるので、「フランスで緑のネオンを見つけたらファーマシーか来々軒かどっちか」という取材仲間との共通意識があります。

で、都市型モール内での来々軒。いわゆる取り放題のビュフェでした。金土曜日じゃなければ割安です。しかもここのお寿司は小ぶりでうれしい。だって3つ食べたらお腹いっぱいになったりするもん。

第11ステージはアルプスでの戦い ©A.S.O. Charly Lopez

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【ツール・ド・フランス現場雑感】原稿を送るためにトホホの下山

第109回ツール・ド・フランスは休日明けの7月12日、モルジンヌ〜ムジェーブ間の距離148.5kmで第10ステージが行われ、EFエデュケーション・イージーポストのマグナス・コルト(デンマーク)が、バイクエクスチェンジ・ジェイコのシュルツを写真判定の末に破って、4年ぶり3回目の優勝を果たした。

ポガチャルがメイン集団の先頭でゴールし、マイヨジョーヌを守った ©A.S.O. Pauline Ballet

コルトは開幕地デンマーク出身で、大会序盤から連日独走を展開。2日目に山岳賞を獲得し、第8ステージまで守っていた。

2022ツール・ド・フランス第10ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet

「ボクのような選手がこの世界最大のレースでできる最高の結果をつかむことができた」とコルト。

2022ツール・ド・フランス第10ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet

この日はデモによる妨害があって選手が一時停車。UAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)は8分54秒も遅れたが、わずか11秒差でその座を守った。

2022ツール・ド・フランス第10ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
2022ツール・ド・フランス第10ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
2022ツール・ド・フランス第10ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ビスマ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)シモン・ゲシュケ(ドイツ、コフィディス)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

マグナス・コルトが第10ステージで優勝 ©A.S.O. Pauline Ballet

モルジンヌのアクセスに失敗。レジデンス到着も難航

アボリアズの滞在型レジデンスに連泊して羽を伸ばすことができたが、どうも標高の高いことに心拍がドキドキしやすく気が気じゃない。とりあえずレジデンスを引き払うときは可燃ゴミと、瓶やペットボトルといったリサイクルゴミを自分で近くの集積場に処分しに行き、お部屋をできるだけきれいにします。

ムジェーブは観光地としてきれいなまちづくりが進んだ

荷物をまとめておいてから、歩いて15分ほどの無料駐車場までクルマを取りに行き、乗り入れることができる場所までクルマを回しておいて、チェックアウトする。「とても快適に過ごすことができました」と受付にキーを返却すると、とてもうれしそうに「くつろげた時間を提供できてうれしい。今日もまたいい日であることを」という言葉を送ってくれました。

この日はよく知った町、モルジンヌのスタートに行くつもりでしたが、アクセスルートを大きく迂回させられ、想像以上に時間を要してしまいました。推奨の迂回を使わず、レジェから途中でコースに合流するという作戦だったので、スムーズにゴールに行くためには早めに出発すべきだと判断。スタートに行くことを捨てました。

プレスセンターで扇風機

悔しい思いはありましたが、ゴールのムジェーブに着くと思い出のある景色に心癒されました。ここには6年ぶりにやってきましたが、その時よりも町が美しくなり、観光地として打ち出す意欲が感じられました。

原稿を途中まで仕上げたら、この日は「午後4時から7時までしか管理人はいませんから」という連絡をしてきた滞在型レジデンスに急行。

滞在型レジデンスの窓辺より

ところがこの場所がわからず。車載のGPSでは歯が立たず、スマホのGoogle Mapを頼りに場所を特定したんですが、それらしいアパートが建っているだけでレセプションがありません。いったん町に行って、ツーリストインフォメーションで場所を聞くと「丘の上まで行ったら左折」と教えてくれ、クルマを向けるとやっぱりそのアパート。

近くを通りかかった女のコにレセプションの場所を尋ねると、「よくわからないけど、プールのところにここの人がいるはずよ」とプールが見える位置まで案内してくれました。ピシーヌ(プール)というフランス語を知っていてよかった。

結局、プールサイドのチェアに座っていたおばさんがキーを持って案内してくれて一件落着…、ではなく。

ノートルダムドベルコムでなんとか原稿を送った後、ひとりでお疲れビールアペリティフ

丘の上の滞在型レジデンスはeSIMが届かなくてクルマにパソコンを載せて町へ。そこでも微弱な電波でなんとか、写真をダウンロードし、原稿に添付して新聞社に送稿。ようやく原稿執筆が完了して、その日の飲みに集中できる環境を整備。こうしてシゴトを終えてからいったんクルマをレジデンスまで置きに行って、いまレストラン。ビールはアペリティフ。

eSIMの届かない滞在型レジデンスではありましたが、洗濯機が部屋の中にあって、2日連続で洗い物となりました。

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【ツール・ド・フランス現場雑感】今年こそアルプスでバカンス

第109回ツール・ド・フランスは2022年7月10日、スイスのエーグルからフランスのシャテルまでの193kmで第9ステージが行われ、AG2Rシトロエンのボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク)が独走して初優勝した。

2022ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

この日は序盤に区間優勝を狙う21人の第1集団が形成され、ユンゲルスもこれに加わっていた。3年前から不調に陥っていたが、今季は復調して前日に調子のよさを確認。

ボブ・ユンゲルスが2022ツール・ド・フランス第9ステージ優勝 ©A.S.O. Charly Lopez

「有力選手に追いつかれないためには残り60kmでアタックしなくちゃダメだ」と決心して、一人旅を果たした。

レマン湖のほとりをツール・ド・フランスが行く ©A.S.O. Charly Lopez

UAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)は39秒遅れの総合2位、ユンボ・ビスマのヨナス・ビンゲゴー(デンマーク)と同タイムでゴール。マイヨジョーヌを守って翌日の休息日を迎えることになった。

マイヨジョーヌのポガチャルを牽引するチームメート ©A.S.O. Charly Lopez

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ビスマ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)シモン・ゲシュケ(ドイツ、コフィディス)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

マルコ・ハラー ©A.S.O. Pauline Ballet
ジョナタン・カストロビエホ、ピノが第9ステージで第1集団に加わった ©A.S.O. Charly Lopez
2022ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

アルプスの滞在型レジデンスなら部屋飲みができる

昨夜宿泊したスイスの修道院は、とても気持ちよく過ごすことができ、朝は名残惜しい気持ちで散策路へ。今日はラン練習はお休みです。前日も外に出てみて、風に肌寒さを感じたものの歩いているとちょうどいい感じでした。

スイスの住民は総出でツール・ド・フランス応援

修道院はこの一帯が所有地のようで、森の中のを歩いていくといくつか看板が出現してお題に答えていくような設定です。そして最後に丘の上の大きな十字架にたどり着くという結末に。

レースはスイスから国境を越えてフランスへ。今回のボクのツール・ド・フランス取材では、日本からまずパリに入ってからコペンハーゲンに向かったので、ベルギー、そしてスイスと訪問したわけで、フランスへは4回目の入国となりました。

2022ツール・ド・フランス第9ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

この日は幸いなことにコースがループを描くような設定で、ゴールまでの移動は50kmほど。さらに宿はモルジンヌの上にあるスキーリゾート、アボリアズなので50km。ガソリンに優しいコース設定でありがたいです。

シャテルからモルジンヌ方面を望む

プレスセンターがゴールのかなり手前にあったので、状況を確認してからまずはホテルの確保に向かいました。というのもこの日の宿は、滞在型レジデンス。ホテルとはちょっと異なるので、管理人が不在の状況が想定できたこと。そして「チェンクイン方法を伝えるので、3日前までに必ず連絡をください」というメールを読み飛ばしてしまったことがあって、かなり不安だったんです。

アボリアズはツール・ド・フランスでよく登場するスキーリゾートだ

でも行ってみると、若い女性が笑顔で迎えてくれました。アボリアズ全体は一般車がホテル群に入れないように、いくつかの有料駐車場にクルマを駐めてから荷物を持ってレジデンスまで歩いていくスタイルです。

案内所で、1日6ユーロかかるけど、下ったところに広大な無料駐車場もあると教えてもらいましたが、荷物を引きずっていく距離が短くなるなら6ユーロを出す価値はあるなと判断。結局、有料駐車場からホテルはものの2分で、2連泊の部屋を確保しました。

レジデンスは想像以上に快適だ。こういったところでのんびりバカンスを楽しみたいなあ

2段ベッドがあり、リビングの向い合せのソファを進展すると合計4人が宿泊可能。タオルやシーツなどもその分があり、しかも今回初めてのバスタブ付き。日本から携えてきた「温泉の素」がようやく活躍しました。

スポーツ新聞の原稿を書いてから、アボリアズの町へ。レストランは数件ありましたが、キッチンや冷蔵庫、そして電子レンジ付きなのでスーパーマーケットのカルフールで買い出し。ワイン1本は飲みきれないんですが、2連泊なので8ユーロで購入。いつものように買い物袋を忘れましたが、いそいそとお部屋へ。

ジーンズなどの大物をラブリーでラブリーに洗濯。日々の手洗いも欠かせないが、水栓がない洗面所も多くて

ツール・ド・フランスの休日はすべての関係者のためにある

人生で何日、アルプスで過ごしたかなあ。100日前後ですかね。こういうのをリゾートって言うんだと肌で感じています。

さて、翌日は休息日。しかも今回は移動がないので、取材歴30年でめったにない、正真正銘の休日です。ツール・ド・フランスの休息日は選手のためというより関係者のためにあると信じて疑いません。滞在型レジデンスから1分のところにラブリー(コインランドリー)があるので大物を全て洗いました。コインランドリーをフランス語で言うとかわいいんです。

リフトを使ってダウンヒルバイクを上げてトレイルを楽しむ。スイス国境にも行けるという

この日はラン練習も。ガーミン先生指示の80分走を休息日ならできるかなと休息日にスケジュール移動させたんですが、ここが標高1800m超だったことを忘れていました。あまりにも苦しくて、メニューを完遂できず。

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【ツール・ド・フランス現場雑感】スイスの宿は快適な修道院

第109回ツール・ド・フランスは2022年7月9日、ドル〜ローザンヌ(スイス)間の186.5kmで第8ステージが行われ、ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ビスマ)が集団によるゴールスプリント勝負を制して、今大会2勝目、大会通算8勝目を挙げた。

マティア・カッタネオとフレッド・ライトが逃げる ©A.S.O. Pauline Ballet

UAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)はステージ3位でボーナスタイム4秒を獲得。総合2位、ユンボ・ビスマのヨナス・ビンゲゴー(デンマーク)との差を35秒から39秒に広げた。

2022ツール・ド・フランス第8ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet

序盤戦で4日間もマイヨジョーヌを着用したファンアールトだが、チームメートのビンゲゴーに総合優勝争いを託し、自らはスプリント力が試されるポイント賞と区間勝利に目標を移した。

「逃げた選手をチームが追いかけてくれ、最後はポイントを量産するために勝ちにいくことができた。ローザンヌは五輪本部がある町で、ここで勝つことは意味がある」とファンアールト。

2022ツール・ド・フランス第8ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
フレッド・ライト、マティア・カッタネオ、フレデリック・フリソンが第8ステージでリード ©A.S.O. Pauline Ballet
マイヨジョーヌのポガチャルが第8ステージを走る ©A.S.O. Pauline Ballet
フランスもいよいよ本格的な夏だ ©A.S.O. Charly Lopez

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ビスマ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)マグナス・コルト(デンマーク、EFエデュケーション・イージーポスト)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

ゴール勝負となった第8ステージで優勝したファンアールト ©A.S.O. Pauline Ballet

ローザンヌ郊外の宿泊施設は修道院の修行場

ブザンソンのホテルは駅前でした。前日はそこから5分ほど歩いたところにある広大な無料駐車場にクルマを入れておきました。駐車違反を取られないかドキドキしないから安心ですよね。そしていくらかかるかの心配もありません。デンマークでの3日間の反省で得た教訓です。

外観も内装も新築のようにきれいに作られていて快適な1日を過ごすことができた

朝のラン練習はガーミン先生が85分のトレーニングを指示したので、「それ無理」とメニューを入れ替えました。その結果、もっとキツいスピード練習でしたw

ツール・ド・フランスはスイスへ。デンマークほどではないけれど物価が高いので、スイスでわざわざガソリン補給をしないように残量をチェック。国境の検問ですこしだけ渋滞していましたが、2つの列のうちボクが選んだほうは誰もいなくて、ノーチェック。難関を突破してスイスへ。

中庭を取り囲むように寝室がある。2人用もあるがほとんど1人用だ

この日のゴールは国際オリンピック委員会の本部があるローザンヌ。ところが通信環境があまりよくなく、仕事にならないと判断してホテルへ。もう一つ、前日にホテルのフロント対応時間などを再確認したら、午後6時までに来てほしいとあったので、早めに動くことにしました。それはプレスセンターで原稿を書いているとかなり微妙な時間だったからです。

ホテルまでは30ほどで着きましたが、レマン湖を望む丘を登っていき、アルプス山脈が一望できるところに立つ石造りの修道院宿泊施設でした。ストレスフルな外国、スイスではありますが、シゴト環境はまあまあです。

レセプションに近いテラスまでいかないとWi-Fiが繋がらない

こんなところが簡単にホテル予約サイトで取れてしまうのだから、いいのか悪いのか。夕食は、ルパ(晩さん)と呼ばれ、アルコールもなく質素なものでした。お願いすれば販売用冷蔵庫でビールは冷えていたんですが、たまにはアルコールを飲まない日も設定したほうがいいですよね。

食堂が開く直前にはミサの歌が部屋の外から聞こえました。

1人用の寝室。ベッドは狭いが心地よい。洗面器があるだけで、トイレ・シャワーは共同

あいかわらずeSIMが繋がりにくく、ホテルの無料Wi-Fiはレセプションルーム近くに行かないと届かないので、すこしだけやりにくかったですが、シャワー・トイレ別の狭いシングルベッドの部屋は新しくて快適。周囲の環境も心地良いものでした。

窓の向こうには標高2400m級のスイスアルプスが見える

ところで、EUでは遮断されて閲覧できないYahoo!から「普段使っていない環境からアクセスがあった」とメールが来たので、だれかにハッキングされているのでは心配で調べてみました。いくつかの検証をした結果、スイスは欧州経済区域じゃないのでYahoo!のページが開くようになったので、Yahoo!から連絡があったというオチに。

スイスに入国したことで自動検知されて、Yahoo!からアクセスを知らせるメールが届いたということらしいです。 ということで今日はYahoo!ニュースが閲覧できます。お部屋ではつながらないけど。

広大な麦畑側から修道院宿泊施設を振り返る

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【ツール・ド・フランス現場雑感】フランスにUberEatsが登場するもポガチャルの強さ変わらず

第109回ツール・ド・フランスは2022年7月8日、トンブレーヌ〜ラ・シュペールプランシュ・デ・ベルフィーユ間の176.5kmで第7ステージが行われ、UAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)が2日連続で優勝。大会通算8勝目を挙げた。

マイヨジョーヌのタデイ・ポガチャル。第7ステージのスタート地点 ©A.S.O. Charly Lopez

ポガチャルが厳しい上り坂のゴール手前で抜け出し、2日連続の勝利。個人総合成績でもポガチャルは前日に獲得したマイヨジョーヌを守った。

広告キャラバン隊がやってきた ©A.S.O. Aurélien Vialatte

ポガチャルが逆転初優勝した場所で弱いわけがない

この最後の山岳はポガチャルが初の総合優勝をした2年前の大会では、最終日前日の個人タイムトライアルのコース。ポガチャルはここで首位に浮上しているだけに思い入れが強かった。

「2年前にここで勝ってから、ボクの人生が大きく変わったので忘れたことはない。しかも最後の上りまでチームメートがボクのために頑張ってくれたから、ここで負けるわけにはいかなかった」とポガチャル。

ツール・ド・フランスはフランス北東部のボージュ山地へ ©A.S.O. Charly Lopez

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ビスマ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)マグナス・コルト(デンマーク、EFエデュケーション・イージーポスト)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

2022ツール・ド・フランス第7ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
表彰式用のマイヨジョーヌを着せてもらうポガチャル ©A.S.O. Charly Lopez
2年前にこの地で首位に立ったポガチャルが再びマイヨジョーヌ ©A.S.O. Hervé Tarrieu

ラ・プランシュのあとはいつものブザンソン。今回は中心部へ

メスのホテルで起きて、スマホのツイッターでフォロワーさんに「安倍晋三元首相が撃たれた」ということを教えてもらいました。こちらのテレビでも朝7時はトップニュースで報じられたようで、部屋でフランステレビジョンの午前9時のニュースを見て、事態の深刻さを痛感しました。

午前9時のニュースのトップは、熱波によりボルドー南にあるジロンド地方で山火事が大規模延焼中で、キャンプ場のバカンス客や地元民が避難を余儀なくされているというものでした。

スタート地点の停車位置は役割によってあらかじめマーキングされている

心がなかなか落ち着きませんが、ツール・ド・フランス取材完走のために心身ともにリレッシュな状態を維持するのが最優先。朝のランニング練習をしっかりとやって、シャワーでさっぱりとして朝食をしっかりと取って。

ニュートラルサポートをこなすシマノ。スタッフ7人で役割分担する

美観地区の外側に駐めたクルマまで荷物をガラガラいわせながら引きずっていき、クルマに乗り込んで「夏色のナンシー」へ。厳密に言うとその隣町のトンブレーンへ。スタート地点は地元の人たちがすでに詰めかけていて熱狂が伝わってきます。フランスも本格的な夏になりました。

敢闘賞のマスコット。1匹連れて帰ります

ゴール近くまでは赤色のN表示、いわゆる国道を通って南下。ここはいつもそうなんですが、激坂のラ・プランシュ・デ・ベルフィーユまではプレスセンターからのシャトルバスで行く必要があります。撮影をしないボクはシャトルには乗車せず、常に麓のプレスセンターに配置です。

スタート地点にかけつけた観客にお菓子がばらまかれる

ゴール後は1989年の初取材のときに訪れたと記憶しているブザンソンへ。ブザンソンには顔見知りのネコがいたんですが、3年前に3年ぶりに訪れたときには姿がありませんでした。そのためネコがいた郊外型ホテルに予約することはなく、初めて中心街に。ここなら街に繰り出して、自分に合ったレストランをいくつでも見つけることが可能です。

ブザンソンの夕暮れどき、レストランがにぎやかになってきた

人気のないイタリア料理店もUberEatsがひっきりなしに出入り

お外ごはんは結局、イタリア移民の経営するレストランでカルボナーラ。フランスに流れ着いたイタリア人が経験もなく始められるのが飲食店で、スナックみたいな味であまり期待できません。でもたまに食べたくなるんです。 そしてボクの選択したイタリアン、テラス席がこの界隈で一番空いてるんだけど、UberEatsがさっきから何度も。フランスを2年もご無沙汰しているといろいろ変わってる!

ブランソンのど真ん中にある広場の一角、右のイタリアンでお外ごはん

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