バーレーン・メリダのディラン・トゥーンス(ベルギー)が最後の激坂でトレック・セガフレードのジュリオ・チッコーネ(イタリア)を振り切ってステージ初優勝。有力選手ではイネオスのゲラント・トーマス(英国)が区間4位に。総合1位のジュリアン・アラフィリップ(フランス、ドゥークニンク・クイックステップ)は1分46秒遅れの6位で、チッコーネが首位に躍り出た。
区間2位のチッコーネがサプライズのマイヨジョーヌ
ラプランシュ・デ・ベルフィーユは2012年に初採用され、これまで3回序盤戦のゴールとなっているが、過去すべてゴール後の表彰台でマイヨジョーヌを着用した選手が総合優勝を決めている。それだけ重要な山岳ステージだけに有力選手は慎重にレースを進めながら最後の激坂に備えた。
その間隙を突いたのがトゥーンスやチッコーネだ。スタートしてすぐに14選手がアタック。そのなかには山岳賞ねらいのトマス・デヘントとティム・ウェレンスのベルギー、ロット・スーダル勢もいた。トゥーンスは完全に区間勝利ねらい。前日までの総合成績で1分43秒遅れの42位であるチッコーネも同様で、総合1位をねらおうなどとは考えもしなかった。
第1集団は徐々にその数を減らしていき、ラプランシュ・デ・ベルフィーユのふもとではトゥーンス、チッコーネら数選手に。さらにトゥーンスとチッコーネの一騎打ちとなり、トゥーンスが初優勝を決めた。最後は勝者から11秒離され、ガッカリしてゴールしたチッコーネだが、後続の有力選手のゴールが遅れ、まさかのマイヨジョーヌを手中にすることになる。
チッコーネは身長176cmとそれほど小柄ではないが、細身の山岳スペシャリストでジロ・デ・イタリアでは山岳王になっている。24歳で、この日は同時に新人賞の首位にもなった。
「勝つことができなかったけど、マイヨジョーヌは子どものころからの夢。それがかなうなんて信じられない。ジロ・デ・イタリアで目標達成して、ツール・ド・フランスは経験のために出場しただけなんだ。でも強いチームなのでできるだけマイヨジョーヌを守りたい」とチッコーネ。
有力選手ではバーレーン・メリダのビンチェンツォ・ニーバリ(イタリア)、UAEエミレーツのファビオ・アルー(イタリア)、AG2Rラモンディアルのロマン・バルデ(フランス)が遅れた。
●4賞ジャージ
■マイヨジョーヌ(個人総合成績)ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)
■マイヨベール(ポイント賞)ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
●マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・スーダル)
□マイヨブラン(新人賞)ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)
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