アラフィリップ落車リタイア…グローブス初V【ブエルタ・ア・エスパーニャ】

第77回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月31日、エルポゾアリメンタシオン〜カボデガタ間の191.2kmで第11ステージが行われ、バイクエクスチェンジ・ジェイコのカーデン・グローブス(オーストラリア)がゴール勝負を制して、グランツールとよばれる三大ステージレースで初優勝した。

世界チャンピオンのアラフィリップは第11ステージで落車してリタイア ©Unipublic Charly López

首位のレムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)は他の有力選手らとともにタイム差なしの同一集団でゴール。エベネプールがマイヨロホを守った。

カーデン・グローブスが第11ステージのスプリント勝負を制した ©Luis Angel Gomez/SprintCyclingAgency©2022

アラフィリップの世界選手権出場に暗雲

世界チャンピオンのアルカンシエルを着るクイックステップ・アルファビニルのジュリアン・アラフィリップ(フランス)は残り60km地点で落車で負傷してリタイアした。

救急車に収容されてブエルタ・ア・エスパーニャから去ったアラフィリップだが、9月25日におストラリアで開催される世界選手権ロードでの悪雲がたちこめた。今季はじめに落車して負傷したアラフィリップは長いリハビリと調整を続けたが、7月のツール・ド・フランスではメンバー落ち。そのためブエルタ・ア・エスパーニャへの出場となったが、ここで再び落車に襲われた。

救急車では右鎖骨に副木が添えられ、病院に急行。世界選手権ロードで3回目のチャンピオンになれるかはかなり微妙になった。

第11ステージのスタート ©Unipublic Sprint Cycling Agency
2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第11ステージ ©Unipublic Sprint Cycling Agency
2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第11ステージ ©Unipublic Charly López
2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第11ステージ ©Unipublic Charly López

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)
マイヨベルデ(ポイント賞)マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)
マイヨルナレス(山岳賞)ジェイ・バイン(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)
□マイヨブランコ(新人賞)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)

2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第11ステージ ©Unipublic Charly López

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エベネプールが個人タイムトライアル圧勝で総合2位との差を広げる【ブエルタ・ア・エスパーニャ】

第77回ブエルタ・ア・エスパーニャは休息日明けの8月30日、エルチェ〜アリカンテ間の30.9kmで第10ステージとして個人タイムトライアルが行われ、首位のレムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)がトップタイムで優勝。

エベネプールがトップタイムで優勝し、総合2位とのタイム差をさらに広げた ©Unipublic

総合2位エンリク・マス(スペイン、モビスター)は1分51秒遅れの区間10位、同3位プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)は。48秒遅れの区間2位。エベネプールは総合2位となったログリッチとの差を2分41秒に広げた。

第10ステージは個人タイムトライアル ©Unipublic Charly López

ブエルタ・ア・エスパーニャのTT負けなしのログリッチを破る

第6ステージで首位に立ったエベネプールだが、初出場のブエルタ・ア・エスパーニャのステージ優勝は初めて。過去3年間の個人タイムトライアルはすべてログリッチが優勝しているが、エベネプールはそれを上回るタイムで激走した。

2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第10ステージ ©Unipublic Charly López
2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第10ステージ ©Unipublic Charly López

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)
マイヨベルデ(ポイント賞)マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)
マイヨルナレス(山岳賞)ジェイ・バイン(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)
□マイヨブランコ(新人賞)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)

山岳賞のジェイ・バイン ©Unipublic Charly López

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首位エベネプールがリードを広げる。区間Vはメインチェス【ブエルタ・ア・エスパーニャ】

第77回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月28日、ビリャビシオサ〜レ・プラエレス間の171.4kmで第9ステージが行われ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオのルイス・メインチェス(南アフリカ)が初優勝。南アフリカ出身選手の区間勝利は2人目、3勝目。

マイヨロホのエベネプールが第9ステージでライバルを突き放す ©Unipublic Charly López

総合成績では首位のレムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)がライバルに差をつけて区間4位でゴール。総合2位エンリク・マス(スペイン、モビスター)と同3位プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)との差を広げた。

ルイス・メインチェス(南アフリカ)が第9ステージ優勝 ©Unipublic Sprint Cycling Agency

キャリアを終える前の最高の栄冠になった…メインチェス

「これはスペシャルだ。ワールドツアーのレースで、チーム賞以外で表彰台に上ったことがないので、キャリアを止める前の主な目標の 1 つだった」とメインチェス。南アフリカ勢としてはロバート・ハンターに続く2人目のブエルタ・ア・エスパーニャ区間優勝者となった。

「ここ数日の山岳フィニッシュで総合優勝を争っている選手らに着いていけなかった。そんなときのベストは逃げに乗ることだ。チームはスタートからコントロールし、1回だけアタックする必要があった。

かなりハードな1日でしたが、逃げ集団の選手らは積極的に走ってくれ、ボクは比較的体力を温存できた。フィニッシュはハードな登りだとわかっていたので、タイムトライアルをするようにアタックに出た」

2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第9ステージ ©Unipublic Charly López
2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第9ステージ ©Unipublic Charly López

2年前の経験がボクを強くさせた…エベネプール

「もうパワーがすべてだった。最後のフィニッシュは傾斜がきつすぎるため、前の選手についてドラフティングを期待するなんてなかった」とエベネプール。

2018年の世界選手権ではジュニアクラスで個人ロードレースと個人タイムトライアルの2冠。しかし2020年のイル・ロンバルディアでコーナーから逸脱して重傷。ケガを克服しての復活だった。

総合1位を守ったエベネプール ©Unipublic Sprint Cycling Agency

「無線でライバルたちが1分離れていると聞いたとき、想像を絶するほどのモチベーションを与えてくれた。人生ですでに多くのことを経験してきた。だからボクは戦い、苦しみ続けることができる。2年前に私が経験したことすべてが、私を本当に新しい人にした。

リードを広げるためにタイムトライアルのような走りをするとは本当に思っていなかった。いい意味で感心している。もう言葉がない」

チームメートにボトルを運ぶトレック・セガフレードのフアン・ロペス ©Unipublic Charly López
第9ステージは前半戦最大の山岳コース ©Unipublic Charly López

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)
マイヨベルデ(ポイント賞)マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)
マイヨルナレス(山岳賞)ジェイ・バイン(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)
□マイヨブランコ(新人賞)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)

第9ステージは未舗装の激坂ゴール ©Unipublic Charly López

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Zwift出身のジェイ・バインが2勝目、山岳賞もトップに【ブエルタ・ア・エスパーニャ】

第77回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月27日、ラポラ・ラビアナ〜コラウファンクアヤ間の153.4kmで第8ステージが行われ、ジェイ・バイン(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)が独走して第6ステージに続く2勝目。

ジェイ・バインが第6ステージに続いて優勝 ©Unipublic Sprint Cycling Agency

首位のレムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)は1分20秒遅れで、総合2位エンリク・マス(スペイン、モビスター)と同3位プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)とともにゴール。エベネプールがその座を守った。

2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第8ステージ ©Unipublic Sprint Cycling Agency

Zwiftサイクリングアカデミー出身という異色のバイン

バインはバーチャルトレーニングシステム、Zwiftサイクリングアカデミー出身。2020年にバーチャル大会で優勝し、現在のアルペシン・ドゥクーニンクとプロ契約した。2021年にブエルタ・ア・エスパーニャに初出場し、ステージ優勝はならなかったが存在感を示した。総合77位で完走。

2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第8ステージ ©Unipublic Sprint Cycling Agency

「2日前にやったのと同じように、25分を全力で走った。プレッシャーをかけ続けることに決めた。1分半後にヘアピンカーブで後ろを見ると誰もいなかった」とバイン。

「2つのステージで優勝できたのは信じられないことだ。最初の優勝で自信がついた。今日はただただ楽しかった。とても楽しい1日だった」

マイヨロホのエベネプールを牽引するクイックステップ・アルファビニル勢 ©Unipublic Sprint Cycling Agency
マイヨロホのエベネプール、エンリク・マス、プリモシュ・ログリッチ ©Luis Angel Gomez/SprintCyclingAgency©2022

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)
マイヨベルデ(ポイント賞)マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)
マイヨルナレス(山岳賞)ジェイ・バイン(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)
□マイヨブランコ(新人賞)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)

マッズ・ピーダスンが初めてポイント賞のトップに立った ©Luis Angel Gomez/SprintCyclingAgency©2022

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エラダ3年ぶり勝利、エベネプール首位堅持【ブエルタ・ア・エスパーニャ】

第77回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月26日、カマルゴ〜ソスティエルナ間の190kmで第7ステージが行われ、コフィディスのヘスス・エラダ(スペイン)が少人数のゴール勝負を制し、3年ぶり2度目の区間勝利。前日に首位に立ったクイックステップ・アルファビニルのレムコ・エベネプール(ベルギー)がその座を守った。

スペインのエラダが第7ステージを制覇 ©Unipublic Sprint Cycling Agency

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)
マイヨベルデ(ポイント賞)サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)
マイヨルナレス(山岳賞)ビクトル・ランゲロッティ(モナコ、ブルゴスBH)
□マイヨブランコ(新人賞)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)

2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第7ステージ ©Unipublic Sprint Cycling Agency
マイヨロホを着用するエベネプールを援護する世界チャンピオンのアラフィリップら ©Unipublic Sprint Cycling Agency
2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第7ステージ ©Unipublic Sprint Cycling Agency
2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第7ステージ ©Unipublic Charly López
2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第7ステージ ©Unipublic Sprint Cycling Agency
エラダのステージ優勝にコフィディスのマッサーがガッツポーズ ©Unipublic Charly López

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ジェイ・バインV、エベネプールが首位に【ブエルタ・ア・エスパーニャ】

第77回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月25日、ビルバオ〜アセンシオン・アル・ピコハノ間の181.2kmで第6ステージが行われ、アルペシン・ドゥクーニンクのジェイ・バイン(オーストラリア)が優勝。クイックステップ・アルファビニルのレムコ・エベネプール(ベルギー)が首位に立った。

エベネプールとマスがバインを追う ©Unipublic Sprint Cycling Agency

バーチャルトレーニングのZwiftで実力をつけてきたバインはグランツール初優勝。先行していたEFエデュケーション・イージーポストマーク・パデュン(ウクライナ)を残り6.5kmでとらえると、霧の中を独走してステージ優勝した。

2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第6ステージで独走勝利したバイン ©Unipublic Sprint Cycling Agency

エベネプールはモビスターのエンリク・マス(スペイン)以外の有力選手をふるい落としてバインを追い、15秒遅れのステージ2位でゴール。ユンボ・ビスマのプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)は1分37秒遅れの区間5位。エベネプールがマイヨロホを獲得した。

ジェイ・バイン(オーストラリア)がグランツール初優勝。2022ブエルタ・ア・エスパーニャ第6ステージ ©Unipublic Sprint Cycling Agency
エンリク・マスはステージ勝利できなかったが、総合3位に浮上 ©Unipublic Sprint Cycling Agency

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)
マイヨベルデ(ポイント賞)サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)
マイヨルナレス(山岳賞)ビクトル・ランゲロッティ(モナコ、ブルゴスBH)
□マイヨブランコ(新人賞)レムコ・エベネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファビニル)

エベネプールがマイヨロホを獲得 ©Unipublic Sprint Cycling Agency
ビクトル・ランゲロッティ(モナコ)が山岳賞を守った ©Unipublic Sprint Cycling Agency

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