【ブエルタ・ア・エスパーニャ第20S】ログリッチが4度目の総合優勝に王手

第79回ブエルタ・ア・エスパーニャは9月7日、ビジャルカヨ〜ピコン・ブランコ間の172kmで第20ステージが行われ、ジェイコ・アルウラーのエディ・ダンバー(アイルランド)が最後に抜け出して2度目のステージ優勝を飾った。

ダンバーが2024ブエルタ・ア・エスパーニャで2勝目 ©Unipublic Sprint Cycling Agency

前日に首位を奪還したレッドブル・ボーラ・ハンスグローエのプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)はわずか10秒遅れのステージ3位でフィニッシュ。総合2位ベン・オコーナー(デカトロンAG2Rラモンディアル)との差を2分02秒と広げて、最終日の個人タイムトライアルに大会最多記録と並ぶ4度目の総合優勝に挑む。

マイヨロホを着用して第20ステージのスタート地点に登場したログリッチ ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli
わずかなチャンスを賭けて逃げる第1集団 ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli
第20ステージでアタックしたソレル(右手前)ら ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第20ステージ ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli
マイヨロホのプリモシュ・ログリッチ ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli
新人賞ジャージを着るスケルモース(前から2人目) ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第20ステージ ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)
マイヨベルデ(ポイント賞)カーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)
マイヨルナレス(山岳賞)ジェイ・バイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツ)
□マイヨブランコ(新人賞)マティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック)

2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第20ステージ ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga

【ブエルタ・ア・エスパーニャ第19S】ログリッチが独走勝利してマイヨロホを奪還

第79回ブエルタ・ア・エスパーニャは9月6日、ログローニョからアルト・デ・モンカルビリョまでの173.2kmで第19ステージが行われ、5秒遅れの総合2位につけていたレッドブル・ボーラ・ハンスグローエのプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)がゴールまでの上り坂で独走。今大会3勝目、大会通算15勝目を挙げるとともに、第6ステージでベン・オコーナー(デカトロンAG2Rラモンディアル)に奪われた真紅のリーダージャージ、マイヨロホを奪還した。

ログリッチが独走勝利で総合首位に返り咲く ©Unipublic Sprint Cycling Agency
プリモシュ・ログリッチ ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga
巨大な黒い牛が選手たちを見下ろす ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第19ステージ ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第19ステージ ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)
マイヨベルデ(ポイント賞)カーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)
マイヨルナレス(山岳賞)マルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツ)
□マイヨブランコ(新人賞)マティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック)

ログリッチがマイヨロホを奪還 ©Unipublic Sprint Cycling Agency

【ブエルタ・ア・エスパーニャ第18S】ケルンファルマ3勝目…ベラーデ初優勝

第79回ブエルタ・ア・エスパーニャは9月5日、ビトリア=ガステイスからマエストゥイスキ自然公園までの179.5kmで第18ステージが行われ、エキポケルンファルマのウルコ・ベラーデ(スペイン)が逃げ集団の中から最後に抜け出して初優勝。格下のカテゴリーから主催者推薦で参戦している同チームは、パブロ・カストリーリョの2勝を合わせて3勝目。地元スペイン選手のステージ優勝は4となり、2019年以降の同大会での最多記録となった。

ベラーデがケルンファルマに3勝目をもたらす ©Unipublic Sprint Cycling Agency

総合成績ではベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)が首位を守った。

2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第18ステージ ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli
この日は逃げ切り勝利のラストチャンスだ ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli
バスク地方を走る第18ステージ ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第18ステージ ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)
マイヨベルデ(ポイント賞)カーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)
マイヨルナレス(山岳賞)マルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツ)
□マイヨブランコ(新人賞)カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオスグレナディアーズ)

2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第18ステージ ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga

【ブエルタ・ア・エスパーニャ第17S】グローブスがスプリント勝負で3勝目

第79回ブエルタ・ア・エスパーニャは9月4日、モヌメント・フアン・デ・カスティージョ アルヌエロ〜サンタンデール間の143kmで第17ステージが行われ、アルペシン・ドゥクーニンクのカーデン・グローブス(オーストラリア)がゴール勝負を制して、今大会3勝目、大会通算7勝目を挙げた。

La Vuelta 2024 – 79th Edition – 17th stage – Monument Juan de Castillo. Arnuero > Santander 141,5 km – 04/09/2024 – GROVES Kaden (ALPECIN-DECEUNINCK)

総合成績ではベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)が首位を守った。

グローブスがスプリントを制して優勝 ©Unipublic Sprint Cycling Agency
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第17ステージ ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第17ステージ ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第17ステージ ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)
マイヨベルデ(ポイント賞)カーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)
マイヨルナレス(山岳賞)ジェイ・バイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツ)
□マイヨブランコ(新人賞)カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオスグレナディアーズ)

2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第17ステージ ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli

【ブエルタ・ア・エスパーニャ第16S】ファンアールト負傷棄権…区間Vはソレル

第79回ブエルタ・ア・エスパーニャは休息日明けの9月3日、イルアンコからラゴス・デ・コバドンガ山頂までの181.3kmで第16ステージが行われ、ポイント賞と山岳賞の1位で、規定によってポイント賞ジャージを着用しているワウト・ファンアールト(ヴィスマ・リースアバイク)が下り坂で落車して負傷。そのままリタイアを余儀なくされた。

下り坂の落車後にチームカーの荷台に座り込んでしまったファンアールト ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli

ステージ優勝争いはUAEチームエミレーツのマルク・ソレル(スペイン)が残り4.5kmで仕掛けて優勝。2020、2022年に続くステージ3勝目を挙げた。

ポイント賞ジャージを着用したファンアールト。山岳賞もトップだ ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga

真紅のリーダージャージ、マイヨ・ロホを争う戦いは総合3位エンリク・マス(モビスター)が残り60km地点で戦いを開始。最終的に総合4位リチャル・カラパス(EFエデュケーション・イージーポスト)と総合2位プリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)とともに、首位ベン・オコーナー(デカトロンAG2Rラモンディアル)に58秒差をつけてゴール。オコーナーは総合成績でログリッチに5秒差まで詰め寄られたが、なんとか首位を守った。

積極的に走るファンアールト ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第16ステージ ©Unipublic Cxcling Naike Ereñozaga

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)
マイヨベルデ(ポイント賞)カーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)
マイヨルナレス(山岳賞)ジェイ・バイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツ)
□マイヨブランコ(新人賞)カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオスグレナディアーズ)

逃げている選手もビックリの建造物 ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli
2024ブエルタ・ア・エスパーニャ第16ステージ ©Unipublic Cxcling Toni Baixauli
マルク・ソレルが2年ぶり3度目の優勝 ©Unipublic Sprint Cycling Agency

マジで! マイヨロホを着たタラマエが2025シーズンは日本で走る

アンテルマルシェ・ワンティのレイン・タラマエ(エストニア)が2025年は日本のキナンレーシングと契約し、日本をはじめとするアジア圏のロードレース大会で走ることになった。 

2021ブエルタ・ア・エスパーニャ第3ステージで独走勝利したタラマエ ©Photo Gomez Sport

「アジアのレースや雰囲気を心から堪能したいと思っていて、37歳となった今こそが絶好の機会だと感じている。このタイミングを逃すともう遅いかも。今までとは違うシステムや場所を発見しながら、この先数年はレースを楽しみたいと思う。なにができるのか、考えるだけでワクワクする」とタラマエ。

2021ブエルタ・ア・エスパーニャ第3ステージで首位に躍り出たタラマエ ©Photo Gomez Sport

タラマエは2008年のプロデビュー以来、ロードレースの本場欧州の第一線で駆けてきたワールドクラスのトップライダー。世界最大の自転車ロードレース、ツール・ド・フランスでは2011年の個人総合11位を最高に、過去8回出場。ツール・ド・フランスと同規模のステージレース、ジロ・デ・イタリアでは2016年にステージ1勝、同じくブエルタ・ア・エスパーニャでは2011年と2021年にそれぞれ1勝。また、2021ブエルタ・ア・エスパーニャでは2日間総合1位の位置にいた。 

2023クリテリウム・デュ・ドーフィネを走るタラマエ ©A.S.O Billy Ceusters

プロキャリア17年を数え、37歳を迎え、新たなチャレンジとして日本とアジアを中心に転戦するKINAN Racing Teamでのキャリアを決意。2025年シーズンからKINANファミリーの一員として、自身ならびにチームのレベルアップに貢献する強い意志を示した。 

2021ブエルタ・ア・エスパーニャ第3ステージで独走し。区間勝利とともに総合1位のマイヨロホを獲得したタラマエ ©Charly López

タラマエの魅力は、急峻な山々をハイスピードで駆け抜けるクライマーとしての資質と、いまなお自国の王者に君臨し続ける個人タイムトライアルの走力。同時に、平坦路でのスピードにも自信を持ち、オールラウンドに戦える脚質であらゆるレース展開に対応。KINAN Racing Teamでも山岳コースを中心に活躍の場を見出しつつ、アジアのレース特有のタフな展開にも適応できる。 

現在2024ブエルタ・ア・エスパーニャに参戦していて、欧州でのキャリアの集大成に位置づけて臨んでいるという。 

2021ブエルタ・ア・エスパーニャで2日間総合1位ののマイヨロホを着用したタラマエ ©PHOTOGOMEZSPORT2021

「ジャパンカップとツール・ド・フランスさいたまクリテリウムに1度ずつ出場したが、日本で自転車競技が大きな人気であることに驚いた。日本の雰囲気・文化・自然もとても気に入っている。日本でトレーニングライドに励み、レースに出場し、ファンやチームと力を合わせる日がやってくるのを心から楽しみにしている。新たなスタートであるだけでなく、初心に戻って走れることを確信している」とタラマエ。