フィリプセンがティレーノ~アドリアティコ第3ステージで初優勝

イタリア半島をはさむティレニア海とアドリア海を結ぶ7日間のステージレース、ティレーノ〜アドリアティコは3月8日、フォッローニカ〜フォリーニョ間の216kmで第3ステージが行われ、アルペシン・ドゥクーニンクのヤスペル・フィリプセン(ベルギー)がゴール勝負を制して優勝した。

ティレーノ~アドリアティコ第3ステージでフィリプセン(左)が優勝。右端で両手を挙げるのはチームメートのマチュー・ファンデルプール ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse

前日もゴール勝負で、フィリプセンはスーダル・クイックステップのファビオ・ヤコブセン(オランダ)に僅差で敗れた。同大会では初優勝。

ティレーノ~アドリアティコ第3ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse

総合成績では初日に首位に立ったイネオスグレナディアーズのフィリッポ・ガンナ(イタリア)がその座を守った。

ティレーノ~アドリアティコ第3ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse

明日はマチューの出番だ。彼のために最善を尽くす

「マチュー・ファンデルプールに、最終コーナーでできる限りハードに行くように言った。彼は信じられないほどの仕事をした。これは私が今まで経験した中で最も最高で最も難しいリードだった。私はただフィニッシュラインに集中した」と、チームメートのリードアウトをたたえたフィリプセン。

「私はチームを誇りに思う。今年の初勝利だが、私は週末のベルギーで、マチューはストラーデビアンケでと、シーズンの開幕がかなり遅いことはわかっていた。でもプレッシャーはなかった。勝つチャンスがあまりなかったのは、これからのクラシックシーズンに向けてできるだけフレッシュさを保とうとしていたからだ。明日はマチューの舞台だ。私は彼を助けるために最善を尽くすが、丘を登る最後の200mで彼と一緒にいるとは約束できない」

ティレーノ~アドリアティコ第3ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse
フィリプセンがティレーノ~アドリアティコ第3ステージを制し、ポイント賞でも1位に ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse
フィリッポ・ガンナが総合1位をキープ。ティレーノ~アドリアティコ第3ステージ ©LaPresse

ツール・ド・フランスさいたま優勝のフィリプセンが将来を語った

ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムが11月6日、さいたま新都心駅周辺で開催され、7月のツール・ド・フランスで最終日のパリ・シャンゼリゼを含むステージ2勝を挙げたベルギーのスプリンター、ヤスパー・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク)が初優勝した。大会は3年ぶりの開催となり、日本の熱心なファンが沿道を埋め尽くした。

マイヨジョーヌを着るビンゲゴーがアタックするとフィリプセンとトーマスが追従。3人の闘いとなった ©Yuzuru SUNADA

若手スプリンターのフィリプセンがオールラウンダーを制して優勝

世界最高峰の自転車レース、ツール・ド・フランスで活躍した52選手が距離59.5kmのサーキットレースに挑んだ。最後はトップスターばかり3選手によるスプリント勝負になった。2022年のツール・ド・フランス総合優勝者ヨナス・ビンゲゴー(ユンボ・ビスマ)、2018総合優勝のゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアーズ)、そしてフィリプセンだった。

「シャンゼリゼとは異なるコースだったけど、スプリントには自信があるのでそれを生かすことができてよかった」と他の2選手を制したフィリプセン。

2022ツール・ド・フランスさいたまは快晴に恵まれてスタート ©Yuzuru SUNADA

レースは終盤に2013ツール・ド・フランス総合優勝のビンチェンツォ・ニバリ(アスタナカザクスタン)、元世界チャンピオンのアレハンドロ・バルベルデ(モビスター)がアタック。今シーズンを最後に引退する2選手は沿道のファンから大声援を受けながら激走。残り7kmで後続集団に追いつかれると、さり気なく握手をかわしてお互いの健闘をたたえた。

フィリプセンは今回のレースで、ツール・ド・フランス最多のステージ通算34勝を挙げているマーク・カベンディッシュ(クイックステップ・アルファビニル)と、前大会となる2019年のさいたま優勝者新城幸也(バーレーン・ビクトリアス)の3人でクリテリウムレジェンズという特別編成チームの一員としてとして参加した。

新城は「チームの結束力を高めるためにみんなで日本観光した」という。フィリプセンは初来日だったが交通系アプリのPASMOを駆使し、中野ブロードウェイや渋谷のスクランブル交差点を訪ね、寿司屋の大トロに舌鼓をうった。

フィリプセンがトーマスを制して初優勝した ©Yuzuru SUNADA

「日本は親切な人が多く、とても楽しかった。さまざまなことがベルギーとは異なって興味深かった。お互いをリスペクトする気持ちがある日本人のメンタリティはいいなと思った。国籍を変えたいくらいだよ」

今回の来日は区間2勝のいわばごほうびだ。
「世界のトップクラスに位置するクールな選手たちと戦うことができて貴重な経験ができた。いいシーズンだったと思うけど、ボクはもっと成長していきたい。最終的なゴールはツール・ド・フランスで勝つこと」とフィリプセンは記者会見で語った。

3年ぶり8回目となった大会には、待ちに待った自転車ロードレース好きが続々と集まった。併催イベントのフェスティバルやフランスの食文化が楽しめるグルメ会場では行列ができるほどの盛況ぶり。沿道も大勢のファンで埋まった。

マーク・カベンディッシュ(英国、クイックステップ・アルファビニル)も童心に ©Yuzuru SUNADA

ビンゲゴーがツール・ド・フランス連覇への意気込みを語る

ツール・ド・フランス総合優勝のビンゲゴーは王者の称号である黄色いリーダージャージ、マイヨジョーヌを着用して参戦した。

日本の食を体験するアレハンドロ・バルベルデ、ビンチェンツォ・ニバリ、大会アンバサダーのマルセル・キッテル ©Yuzuru SUNADA

「フィリプセンには10回勝負をして10回負けてしまう」とゴール後に語ったが、アルプスやピレネーを越える23日間のレースではビンゲゴーに分がある。2023年のツール・ド・フランスのコースも発表され、「いろいろな要素が盛りだくさんにあり、上りの厳しさも今年以上だ。いい準備をして来年7月に臨みたい」とはやくも連覇に意気込む。

●ツール・ド・フランスさいたまのホームページ

フィリプセンがシャンゼリゼに続いて優勝…ツール・ド・フランスさいたま

ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムが11月6日、さいたま新都心駅周辺で開催され、7月のツール・ド・フランスで最終日のパリ・シャンゼリゼを含むステージ2勝を挙げたベルギーのスプリンター、ヤスパー・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク)が初優勝した。

2022ツール・ド・フランスさいたまは快晴に恵まれてスタート ©Yuzuru SUNADA
フィリプセンがトーマスを制して初優勝した ©Yuzuru SUNADA
マイヨジョーヌを着るビンゲゴーがアタックするとフィリプセンとトーマスが追従。3人の闘いとなった ©Yuzuru SUNADA
日本の食を体験するアレハンドロ・バルベルデ、ビンチェンツォ・ニバリ、大会アンバサダーのマルセル・キッテル ©Yuzuru SUNADA
マーク・カベンディッシュ(英国、クイックステップ・アルファビニル)も童心に ©Yuzuru SUNADA

●ツール・ド・フランスさいたまのホームページ

【ツール・ド・フランス現場雑感】蝉しぐれのオクシタニー地方は猛暑

ツール・ド・フランス第15ステージは7月17日、猛暑となったロデズ〜カルカッソンヌ間の距離202.5kmを走り、アルペシン・ドゥクーニンクのヤスパー・フィリプセン(ベルギー)がゴールスプリント勝負を制して初優勝した。

猛暑をしのぐために頭から水をかぶるマイヨジョーヌのビンゲゴー ©A.S.O. Charly Lopez

首位のヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)と2分22秒遅れの総合2位タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)のタイム差は変わらず。ビンゲゴーがマイヨジョーヌを守った。

スタート地点のロデズ ©A.S.O. Pauline Ballet

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)
マイヨベール(ポイント賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ビスマ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)シモン・ゲシュケ(ドイツ、コフィディス)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

マイヨジョーヌのビンゲゴーを援護するユンボ・ビスマ勢 ©A.S.O. Charly Lopez
ヤスパー・フィリプセンが初優勝 ©A.S.O. Charly Lopez

南西フランスのオクシタニー地方も熱波が近づいてくる

この日もラン練習をしてからシャワーを浴びて朝食へ。ゆでたまごは電熱線の強さがまちまちなので、たいてい1回目は失敗します。学習機能が働く2回目はうまくいきますね。写真はきれいなところだけをお見せしていますが、実際の現場は過酷なんです。フルーツポンチにミツバチが群がってるとか…。

折りからの猛暑に加えてツール・ド・フランスを熱く歓迎するカルカッソンヌ

中央山塊のシャトーホテルを出発して、岩山と草原で構成されたうねりのある地域をクルマでひた走ります。道幅は1.5台分くらいで、中央に白い点が分離帯として描かれていますが、相互通行ですれ違えるとは思えません。たまにブラインドコーナーから対向車が突っ込んできて、威勢よくブレーキをかけて衝突を避けるほど。

フランスの人って、対向車が来るって視認するまでスピードを緩めないんです。

オクシタニー地方の名物はなんといってもひまわり畑 ©A.S.O. Pauline Ballet

恐ろしい山道も南下するに従って次第に広い道路になり、有料区分の高速道路へ。ちょうどバカンスシーズンが始まった日曜日とあって、ところどころに渋滞が発生する中をカルカッソンヌまで。

写真はきれいなところだけを見せているが、実際の現場は過酷。フルーツポンチにミツバチが群がってるとか…

クルマの外気温は38度ほどになりました。到着したカルカッソンヌは乾いた暑さが充満し、外にいるカメラマンはかわいそうなほどです。ほどなく原稿が修了してから、今度はこちらのほうに修羅場がやってきました。

城塞都市カルカッソンヌで迷路から抜け出せない!

7月下旬のカルカッソンヌの暑さは想定済みだったので、ホテルは滞在型のアパートを2連泊で借りていて、プレスセンターからGPSで3kmほどの表示が確認できました。楽勝ですね。ところがカルカッソンヌの旧市街の脇にゴールしたものだから、ホテルまでダイレクトに向かえません。

フランスではキャスターバッグは使い物にならないかも

こういったときはいったん郊外の環状線に出て、半円を描くように反対方向からアプローチするんですが、どこも警察がブロックしていて、まったくホテルにたどり着けず。

滞在型アパートは8時になると管理人が帰ってしまうので、かなり焦ってしまい、まずはクルマを旧市街のできるだけ近いところに放置して1.9kmを歩いて向かいました。

もうクタクタで到着。ニヒルな殺し屋のようなお兄さんが、「漫画好きだから日本に行くのが夢なんだ」なんて会話しながら、なんとかチェックイン。エアコンの効いた部屋でミネラルウォーターを飲みながらすこし休んで、それから1.9kmを戻ってクルマをピックアップしました。

カルカッソンヌの運河。じつは橋がほとんどなく、ホテル行きを阻まれた条件の1つ

フランスを含む欧州はこの夏記録的な熱波に見舞われています。ただし乾いた風があるので、熊谷や伊勢崎と比べたらまだしのぎやすいです。日も落ちると気温も低下し、翌日朝のラン練習はタイツを履こうかなと思ったくらいで、暑くなる前にカルカッソンヌの城砦まで行ってきました。

でも水を携行していかなかったので、太陽光が強くなった復路はかなり発汗。ホテルまでたどり着けるかなと不安になりましたが、なんとか生還。この日も暑くなりそうです。

2022年のプレスセンターを示す看板は黄色っぽく、もう少しいつもの緑にしてほしかった

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🇫🇷ツール・ド・フランス2022特集サイト
🇫🇷ツール・ド・フランス公式サイト

フィリプセンV2、エリッソンド首位に…ブエルタ・ア・エスパーニャ5S

第76回ブエルタ・ア・エスパーニャは2021年8月18日、タランコン〜アルバセテ間の184.4kmで第5ステージが行われ、アルペシン・フェニックスのヤスパー・フィリプセン(ベルギー)が優勝。今大会は第2ステージに続く勝利で、大会通算3勝目を挙げた。

ステージ2勝目を挙げたフィリプセン ©PHOTOGOMEZSPORT2021

総合成績では、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオのレイン・タラマエ(エストニア)を25秒差で追っていた総合2位のケニー・エリッソンド(フランス、トレック・セガフレード)がこれを逆転してトップに立った。

オーパ、エラダ! 2021ブエルタ・ア・エスパーニャ第5ステージ©PHOTOGOMEZSPORT2021
集団落車が発生した2021ブエルタ・ア・エスパーニャ第5ステージ©PHOTOGOMEZSPORT2021
2021ブエルタ・ア・エスパーニャ第5ステージ©PHOTOGOMEZSPORT2021
ステージ2勝と存在感を見せるアルペシン・フェニックス勢 ©PHOTOGOMEZSPORT2021

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)ケニー・エリッソンド(フランス、トレック・セガフレード)
マイヨベルデ(ポイント賞)ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)
マイヨルナレス(山岳賞)レイン・タラマエ(エストニア、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)
□マイヨブランコ(新人賞)エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)

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新人賞ジャージを着るエガン・ベルナル ©PHOTOGOMEZSPORT2021

2021ブエルタ・ア・エスパーニャ出場176選手

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アルペシン勢がグランツール冒頭区間連勝…ブエルタ・ア・エスパーニャ

第76回ブエルタ・ア・エスパーニャは2021年8月15日に、カレルエガ〜ブルゴス間の166.7kmで第2ステージが行われ、アルペシン・フェニックスのヤスパー・フィリプセン(ベルギー)がゴール勝負を制して優勝。2020年の第15ステージに続く大会通算2勝目を挙げた。

ヤスパー・フィリプセンが2021ブエルタ・ア・エスパーニャ第2ステージ優勝 ©PHOTOGOMEZSPORT2021

アルペシン・フェニックスは今季のグランツールで、最初の集団スプリント勝負となったステージですべて勝利した。ジロ・デ・イタリアではティム・メルリール(ベルギー)、ツール・ド・フランスではマチュー・ファンデルプール(オランダ)がゴール勝負を制している。

東京五輪の金メダリスト3選手。左からMTBのトーマス・ピドコック、個人タイムトライアルのログリッチ、個人ロードのカラパス ©PHOTOGOMEZSPORT2021

大会3連覇をねらうプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)は初日に首位に立ったが、2日目も大集団の中でゴールしてリーダージャージを守った。

2021ブエルタ・ア・エスパーニャ第2ステージ ©PHOTOGOMEZSPORT2021
2021ブエルタ・ア・エスパーニャ第2ステージ ©PHOTOGOMEZSPORT2021
2021ブエルタ・ア・エスパーニャ。深紅のリーダージャージを着るログリッチ ©PHOTOGOMEZSPORT2021

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨベルデ(ポイント賞)ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)
マイヨルナレス(山岳賞)セップ・クス(米国、ユンボ・ビスマ)
□マイヨブランコ(新人賞)アンドレア・バジオーリ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)

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リサイクルで地球環境に優しい大会を目指すブエルタ・ア・エスパーニャ ©PHOTOGOMEZSPORT2021

2021ブエルタ・ア・エスパーニャ出場176選手

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