パリ五輪採用のブレイキン国際大会で日本勢連覇ならず

レッドブルは日本時間の11月7日にポーランドのグダニスクで世界最高峰の1on1ブレイキンバトル世界大会、Red Bull BC One World Final 2021を開催。2020年のRed Bull BC One世界チャンピオン、Shigekix(19歳、大阪府)含め、日本勢は国別では最多となる5選手が出場したが、優勝ベルトを日本に持ち帰ることはできなかった。

B-Girlを制したLogistx ©Gniewko Głogowski / Red Bull Content Pool

2004年に初開催し、18回目を迎えるWorld Finalに向けて、2021年は世界26カ国以上で行われた予選とオンラインのE-Battleを開催。9月に開催した日本代表決定戦勝者のB-Girl Ayane(23歳、大阪府)とB- Boy Nori(35歳、茨城県)、そしてE-Battle勝者のB-Girl Ayumi(38歳、京都府)が11月5日に開催されたRed Bull BC One Last Chance Cypherに挑み、NoriとAyumiがWorld Final出場権を獲得。2020年のWorld Finalに出場しているAyaneは、残念ながら2021年は一歩及ばなかった。

フレアロックと日本のShigekix(奥)のワンオンワン ©Romina Amato / Red Bull Content Pool

World Finalからはワイルドカード(招待選手)としてB- Girl Ram(20歳、神奈川県)とRed Bull BC One B- Girl初代チャンピオン(2018年)Ami(22歳、埼玉県)、そして2020年のRed Bull BC OneチャンピオンShigekix(19歳、大阪府)が参戦した。

Shigekixの連覇はならなかった ©Little Shao / Red Bull Content Pool

優勝候補と目されていた日本人選手たちだが、Top16でNoriとAmiが、続くTop 8ではAyumi、RamだけでなくShigekixまでが敗退。大会後にShigekixは、「すごく悔しい結果になってしまいました。去年優勝し、史上初の2連覇がかかっているのは自分にとってモチベーションになる状況で、強くなるために自分と向き合っていろいろなことを経験し挑戦をしてきた1年でした。この1年やってきたことを否定するつもりはないので、このままもっと強くなって帰ってくることが今できることかと思います」とコメント。

Ayumi ©Romina Amato / Red Bull Content Pool

2018年にスタートしたB-GirlのWorld Finalは、B-Boyと同じLast Chance Cypherを含むフォーマットでの初開催となった2021年、B-Girlの世界チャンピオンに輝いたのはカリフォルニア生まれの米国人Logistx(ロジスティックス)だった。

米国のLogistxが圧巻のダンスを披露した ©Little Shao / Red Bull Content Pool

初優勝にLogistxは「まるで夢のようです。Red Bull BC Oneはずっと手に入れたいタイトルでしたので、この瞬間を何度も思い描いていました。今私が身に付けているのは単なるベルトではなく、またタイトル獲得を表すだけのものでもありません。私の価値観や倫理観など、私がフロアで表現したいものを体現してくれるものです。私がこれを手に入れるためのエナジーを与えてくれた会場のみなさんに感謝します」とコメントした。

B-girl Logistx ©Little Shao / Red Bull Content Pool

Shigekixに代わって初めてRed Bull BC One世界チャンピオンに輝いたAmir(アミール/カザフスタン)は「踊っている最中に魂と心にパワーを感じました。その力をあのステージで発揮できたことを嬉しく思います」と付け加えた。

Red Bull BC One World Final 2021はRed Bull TV、Red Bull BC One YouTubeチャンネルで見逃し配信で視聴できる。また11月19日(金)23:00より、WOWOWライブで総集編の放送も予定している。

B-Girl Logistx ©Adrian Rudd / Red Bull Content Pool

日本から男女6選手…Red Bull BC Oneはライブ配信で

世界最高峰の1on1ブレイキンバトルの世界大会、Red Bull BC One World Final 2021(レッドブル・ビーシーワン・ワールドファイナル2021)がポーランドのグダニスクで日本時間の11月7日に開催される。

日本のB-Boy、B-GirlはBC One優勝候補ばかり

ブレイキンとは通称ブレイクダンスと呼ばれるアクロバティックな動きを取り入れたダンスで「Hip-Hop」文化を構成する要素の一つ。ダンサーたちのことをB-Boy、B-Girlと呼ぶ。

日本からはCypher Japan勝者のB-Girl Ayane(23歳、大阪府)とB-Boy Nori(35歳、茨城県)、E-Battle勝者のAyumi(38歳、京都府)がLast Chance Cypherから参戦。

Red Bull BC One B-Girl初代チャンピオンのAmi ©Dean Treml/Red Bull Content Pool

World Finalからは、B-Girl Ram(20歳、神奈川県)とRed Bull BC One B-Girl初代チャンピオンのAmi(22歳、埼玉県)、そして2020年のRed Bull BC One世界チャンピオンShigekix(19歳、大阪府)がワイルドカード(招待選手)として参戦する。

Ram以外の5名全員がWorld Final出場経験者と日本選手は優勝候補の一角を占めている。

2020年のRed Bull BC One世界チャンピオンShigekix(右)、左はロシアのカステット ©Dean Treml/Red Bull Content Pool

ライブ配信は、Last Chance Cypherが日本時間の11月5日(金)、World Finalは日本時間の11月7日(日)に行われる。

Ami。2018年にスイスで行われたRed Bull BC One World Final B-Girl Battle ©Romina Amato/Red Bull Content Pool
Shigekix。2020年にオーストリアで行われたRed Bull BC One ©Little Shao/Red Bull Content Pool

Ami(1998年12月11日生まれ、埼玉県出身)

Ami ©Little Shao/Red Bull Content Pool

湯浅亜実。今でもお気に入りのムーブに挙げるウィンドミルを学びたいと思ったことが10歳でブレイキンを本格的に始めたきっかけ。姉のB-girl Ayuと成し遂げたBattle of the Year 2016 2 on 2 B-Girl優勝をはじめ、Silverback Open 2017 B-Girl優勝、Undisputed World B-Boy Series 2017 B-Girl優勝、そしてRed Bull BC One B-Girl初代チャンピオンに輝く。
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Ayane (1997年11月26日生まれ、大阪府出身)

AYANE ©Jason Halayko/Red BullContent Pool

幼稚園でダンスに出会い、小学4年生の時に見たダンスバトルに衝撃を受けブレイキンを始める。B-Girlの世界大会Battle Opsession 2015やBOTY B-Girl 1on1 Battle International Final 2018など数々の世界大会で優勝。キッズの頃から国内外で活躍するメンバーで構成の 「浪速平成シスターズ」でも活躍。
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Ayumi(1983年6月22日生まれ、京都府出身)

Ayumi ©Little Shao/Red Bull Content Pool

2004年に姉から教わったことがきっかけでブレイキンを始める。数々の国際大会で優勝・好成績を修め、現在は世界でも注目される’Body Carnival ’のメンバーとして ショー、コンテスト、バトルイベント、インストラクターとしてさまざまな活動を展開している。
●インタビューサイト

Nori(1986年9月26日生まれ、茨城県出身)

NORI ©Little Shao/Red Bull Content Pool

高校卒業後、東京を拠点に活動。The Floorriorz所属。Red Bull BC One World Finalに4度出場(2013、2016、2018、2019年)し、 国内の現役世代随一の経験と実力を誇る。

Ram(2001年4月11日生まれ、神奈川県出身)

Ram ©Little Shao/Red Bull Content Pool

5歳からブレイキンを始める。初めて正式競技に採用された第3回ユースオリンピック競技大会(2018年ブエノスアイレス)にて、「女子ブレイキン(個人)」、「混合団体」で金メダルを獲得。「川崎市スポ―ツ特別賞」を最年少受賞。2017年10月からThe Floorriorzに加入。

Shigekixx(2002年3月11日生まれ、大阪府出身)

Shigekix ©Little Shao/Red Bull Content Pool

半井重幸。姉Ayaneの影響により7歳の時にB-Boyingを始める。11歳で世界大会に挑戦を始め、Kidsの世界大会を総ナメにする。2017年に史上最年少記録となる15歳でRed Bull BC One World Finalに初出場し、2018年ブエノスアイレスユースオリンピックで銅メダル獲得。国際大会優勝数は45回。
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Red Bull BC One World Final 2021
開催日時 :11月7日(日 )午前2:00~6:00(日本時間、終了時刻は予定)
開催場所 :ポーランド・グダニスク
内容:2021年の世界No.1 B-Boy、B-Girlを決める大会
配信:
・Red Bull TV (午前4:00/Top 8~、ライブ&見逃し配信)
●対応アプリ入手
*Ultra HD / Dolby Atmos対応
YouTubeでも視聴可能
・(午前2:00/ Top16~、ライブ&見逃し配信)
YouTube
・WOWOWオンデマンド(午前2:00/ Top16~、ライブ&見逃し配信)
・WOWOWライブ(11/19[金]23:00~総集編)
※WOWOWオンデマンドで同時配信

●Red Bull BC Oneのホームページ

轟⾳東京レッドブルレースデイ…自転車トライアルショーも

都⼼型複合モータースポー ツイベント、Red Bull Race Dayが2021年12⽉19⽇(⽇)に明治神宮外苑特設コースを舞台に開催される。レッドブルだからこそ集めることができる最⾼峰マシン(四輪&⼆輪)がよりによって東京都⼼に集結。轟⾳で疾⾛する姿を披露する。

2019年に明治神宮外苑で開催したイベント ©Keisuke Kato/Red Bull Content Pool

⽇本サイクリング協会との共催で交通安全の啓蒙が⽬的

東京に轟⾳を響かせ、五感を刺激するイベント体験を通じて⽇本に翼をさずけたい。そんな願いとともに繰り広げられる、ありえないロケーションでの異種モータースポーツによるこの場限りの共演。そして轟⾳ハイスピード⾛⾏が期待できる。公益財団法⼈⽇本サイクリング協会との共催による交通安全の啓蒙を⽬的としたイベントでもある。

⽇本サイクリング協会の協⼒で⾃転⾞を使ったスペシャルショーやワークショップも実施(画像はイメージ) ©Kentaro Matsuda / Red Bull Content Pool

10⽉11⽇より現地&オンライン観覧チケット販売。チケット売り上げの⼀部は医療従事者の活動⽀援に活⽤される。

Red Bull MUGEN TEAM Goh:SF19 ©Sho Tamura / Red Bull Content Pool
©Sho Tamura / Red Bull Content Pool

Red Bull Race Day(レッドブルレースデイ)
日時=12⽉19⽇(⽇)12:45〜15:15(開場:10:00)
場所=明治神宮外苑 特設コース
異種モータースポーツが⼀同に集結するデモラン
主催=国際トップモータースポーツ体験実⾏委員会
共催=公益財団法⼈⽇本サイクリング協会(JCA)

観戦方法
① 現地観覧(チケット)2500円=抽選
② オンライン特別有料配信(ピット内部&裏側をオンライン体験)800円
③ Red Bull TVでの無料配信(イベント模様にフォーカスした内容)

2019年に明治神宮外苑で開催したイベント ©Naoyuki Shibata/Red Bull Content Pool

参加マシン、ドライバー、ライダーは世界に誇るジャパンパワーを全⾯に押し出したエキサイティングな轟⾳マシン、ドライバー、ライダーが集結。海外からの⼊国規制の影響により残念ながらF1マシンの参加はないが、さらに魅⼒的なマシンの調整・交渉も現在進⾏中。

LCR HONDA IDEMITSU : HONDA RC213V ©Gold & Goose / Red Bull Content Pool

レッドブルレースデイのホームページ

赤いレッドブル、9月28日登場…キャンペーンも開始

レッドブル・エナジードリンクの新フレーバー、レッドブル・エナジードリンクレッドエディションが9月28日に全国のコンビニエンスストア、オンラインなど一部流通で数量限定で先行販売。10月26日からスーパーやドラッグストアなどでも一般販売を開始する。

「情熱」がテーマの新フレーバー、赤いレッドブル。みなぎる情熱の翼で、アツくて楽しい夏が再びもどってくる!とばかりキャンペーンも展開する。

新フレーバーの発売を記念して、【夏がもどってくる「情熱の翼」キット】が当たる『赤いレッドブルフォロー&リツイートキャンペーン』を9月28日(火)から10月3日(日)までTwitterで実施する。

赤いレッドブルフォロー&リツイートキャンペーン
応募期間=2021年9月28日(火)~10月3日(日)23:59まで
当選通知=当選者のみ、10月末頃にTwitterのダイレクトメッセージで連絡予定
応募方法
①Red Bull Japan Twitter 公式アカウントをフォロー
②期間中に公式アカウントのキャンペーン投稿をリツイート
賞品=夏がもどってくる「情熱の翼」キット
内容:レッドブル・エナジードリンク250ml 1缶、レッドブル・エナジードリンクレッドエディション250ml 1缶

赤いレッドブルフォロー&リツイートキャンペーンサイト(9月28日公開)

ペダルを漕がない自転車レースの日本予選大会は中止

レッドブルUCIパンプトラック・ワールドチャンピオンシップ2021を主催するレッドブルは、8月29日に福島県相馬郡の「しんちパンプトラック」で予定していた日本予選を、公衆衛生の状況と政府や自治体による対策に応じて中止した。

UCI公認の世界選手権となったパンプトラック ©Dan Griffiths / Red Bull Content Pool

ペダルを漕がない自転車レースの世界選手権、Red Bull UCI Pump Track World Championship(レッドブルUCIパンプトラック・ワールドチャンピオンシップ)は10月にポルトガルのリスボンで開催される予定。その日本予選として開催する計画で、7月21日から募集が始まっていた。参加料は全額返金されるという。

レッドブル・パンプトラック世界選手権を走る榊原爽 © Ryan Fudger / Red Bull Content Pool
ペダルを漕がない自転車レース…世界選手権代表選考会開催

レッドブルUCIパンプトラック・ワールドチャンピオンシップのホームページ

榊原爽と畠山紗英…大親友でライバルが東京五輪BMXで再会

SAYAとSAEは1999年生まれの同級生。毎年開催されるBMX世界選手権では日本代表として、年齢別クラスで2人のどちらかが世界チャンピオンになってきた。ライバルだけど仲良し。SAYAこと榊原爽(さや)はその後、オーストラリア国籍を取得。SAEこと畠山紗英(さえ)は日本の第一人者に。2人は2020東京五輪BMXレーシングでそれぞれの国の代表選手として再会した。

榊原爽(左) © Jarno Schurgers / Red Bull Content Pool 畠山紗英(右) © Kunihisa Kobayashi / Red Bull Content Pool

2人のどちらかが世界タイトルを獲得してきた幼少期

BMX世界選手権には16歳までの年齢別にカテゴリーが設定される。17歳からジュニア、そして19歳になる年からエリートというチャンピオンシップカテゴリーになるが、日本勢は年齢別カテゴリーでは常に世界の頂点を争っている強豪国だ。2008年に日本代表として参戦した榊原が世界選手権初優勝。畠山が2009、2011、2012年と同タイトルを獲得。榊原は2010年に2勝目、さらに2013年から2015年まで3連覇。つまりこの年代の女子クラスでは日本勢がタイトルをほぼ獲得してきた。その黄金世代が21〜22歳となって東京五輪を迎えたのである。

ショートフィルム撮影のためドレス姿で走る榊原 © Andy Green / Red Bull Content Pool

榊原は父が英国人で母が日本人。生まれたのはオーストラリアのゴールドコーストだが、2歳の時から6年ほど東京都府中市に住んでいた。兄の魁(かい)がBMXをしていて、それを追いかけるように楽しみ始めた。

 17歳になる前に国籍を決める必要がありました。兄は国を挙げてスポーツ選手を支援するオーストラリアを選んでいて、私もオーストラリアに決めました」

スタートダッシュで攻める畠山(右) © Jarno Schurgers / Red Bull Content Pool

万全のサポートを受けられるハイパフォーマンスチームはBMX選手として男女各2人という狭き門にもかかわらず、兄妹はともに選抜された。残念ながら魁がレース中に重傷を負い現在もリハビリを続けているが、榊原は兄のためにも頑張ると五輪代表の座を射止めた。2018年にはワールドカップ初優勝。東京五輪での金メダル候補と言われるまで実力を伸ばしてきた。

「BMXを始めたのは日本なので、その場所に戻って五輪選手として走れるのってすごいストーリー。畠山ちゃんは5歳からずっと友達でありライバルなので、東京五輪で対決するのが楽しみです」

榊原爽と兄の魁(右) © Brett Hemmings / Red Bull Content Pool

2019年10月に五輪会場となる有明アーバンスポーツパークで開催されたテスト大会を制したのは榊原だ。しかし畠山も負けていない。2020年はシーズン開幕直前に手の骨折。国際大会に参戦できず、その後コロナ禍となった。地元の神奈川県寒川町に建設されたスタートゲートで、在学する日本体育大と日本自転車競技連盟が連携して動作解析。新しい練習方法も取り入れた。コロナの状況に応じて拠点をスイス、フランス、スペインと移しながら、練習に打ち込んだ。5月のワールドカップシリーズでは日本人初となる3位に。

「あまりライバルと言う意識を持ったことはないですが、あげるとすれば同世代で戦ってきたメンバーを意識する」とSAE。

榊原と畠山が出場するBMXレーシングは有明アーバンスポーツパークで7月29日に予選、30日に決勝レースが行われた。畠山は予選の最初のレースで落車負傷し、翌日の準決勝に進出できず。榊原は準決勝で敗れ、9位という成績。それぞれの五輪初出場が終了し、また新たな目標に向かって仕切り直しすることになる。

オーストラリア代表の榊原爽 © Jarno Schurgers / Red Bull Content Pool

 ◆榊原爽(さかきばらさや) 1999年8月23日、オーストラリア・ゴールドコースト生まれ。身長17cm。五輪初出場

畠山紗英 © Kunihisa Kobayashi / Red Bull Content Pool

 ◆畠山紗英(はたけやまさえ) 1999年6月7日、神奈川県生まれ。身長162cm。日本女子選手として五輪初出場