山本純子がファイナル進出…レッドブル・クラッシュドアイス最終戦ボストン大会

アイスクロス・ダウンヒルの世界選手権の最上位カテゴリー大会であるレッドブル・クラッシュドアイスは全3戦で展開するシーズン最終戦が2月8日に米国ボストンで開幕。山本純子が翌日のファイナル進出を果たした。

ファイナルに進出した山本純子

山本は予選タイム8位で、ファイナル一発進出のベスト4には入れなかったが、LCQと呼ばれる敗者復活戦では、1回戦(クォーターファイナル)で安定感のある走りを見せて1着フィニッシュ。翌日のファイナルのゲート選択権をめぐるセミファイナルも2着で通過。この日の女子ファイナルに登場し、4位でゴールした。

LCQ(敗者復活戦)で勝ち上がりの2着にわずかに届かなかった安床武士

昨シーズンから参戦している安床武士はLCQとインラインスケートXゲーム王者の技を見せる「フリースタイル」コンテストとタイトなタイムスケジュールをこなしたが、LCQ1回戦で勝ち上がりとなる2着に写真判定の結果敗退。

鈴木雅仁はLCQ(敗者復活戦)で敗退し悲願のファイナル進出ならず

横浜大会から参戦している元プロアイスホッケー選手の鈴木雅仁はLCQで敗退。「これがいまの実力。メジャーリーグのスタジアムでレースできて最高の気分だったが、翌日のファイナルに出場できなくて残念」と悔しさをにじませた。

LCQ(敗者復活戦)でミスから3着に沈んだ山内斗真

同志社大アイスホッケー部所属の山内斗真はLCQで2位をキープしながら、終盤に逆転されてまさかの敗退。「2着を確保すれば決勝に進出できたけど、トップをねらって攻めたのが裏目に出てしまった。まだまだです」とゴール後にコメント。

決勝進出にタイムトライアル順位でひとつ届かなかった吉田安里沙

そして安床の愛弟子で現役高校生の吉田安里沙は予選となるタイムトライアルのタイムで順位ひとつ及ばず敗退した。

野球の聖地でレッドブル・クラッシュドアイス…ライブ配信も

山内斗真(左)がフェンウェイパークを走る ©Bull Content Pool

アイスホッケー、ダウンヒルスキー、そしてスノーボードクロスの要素を取り入れたアイスクロス・ダウンヒル競技、レッドブル・クラッシュドアイスは2018-2019シーズン最終戦として2月8日から9日まで米国ボストンで開催される。会場は大リーグ「ボストン・レッドソックス」のホーム球場であるフェンウェイパークだ。

フェンウェイパークに特設のアイストラックが建設された。左奥に見える外野フェンスが有名な「グリーンモンスター」
レッドブル・クラッシュドアイス最終戦ボストン大会のコース ©RED BULL

会場となるボストン・レッドソックスの本拠地「フェンウェイパーク」は松坂大輔や上原浩治ら所属して活躍したところ。レッドブル・クラッシュドアイス史上初となるスタジアムでの開催となる。

フィールドに長さ350mのアイストラックを仮設し、氷のスロープを観戦させた。気温も低いことから大会前日となる2月7日には真っ白に輝く美しいスロープが誕生した。

日本時間の2月10日(日)午前10時よりインターネットテレビのRed Bull TVで生中継(無料、英語のみ)。

決勝日のイベント自体は男子Round of 64、女子はQuarter Finalからだが、ストリーミングは男子Round of 32、女子はSemi Finalからとなる。

記者席に入るとすぐにワールドシリーズ胴上げ投手の上原浩治の写真が飾られていた
記者席や実況ルームがある部屋はバックネット側スタンドの5階にある
野球記者が使用する記者席にて

■ボストン大会のトラック、3D映像

日本男子のエース安床武士 ©Andreas Langreiter / Red Bull Content Pool
山内斗真が公式撮影を兼ねたデモ走行に起用された ©Mihai Stetcu/Red Bull Content Pool
同志社大アイスホッケー部所属の山内斗真 ©Andreas Langreiter / Red Bull Content Pool

クラッシュドアイス・ユバスキュラ大会で山本純子10位

アイスクロス・ダウンヒルの世界選手権の最上位カテゴリー大会であるレッドブル・クラッシュドアイスは今シーズン第2戦を2月2日にフィンランドのユバスキュラで開催し、決勝進出した山本純子が10位になった。

レッドブル・クラッシュドアイスのユバスキュラ大会、決勝で強豪に挑む山本純子(左奥) ©Samo Vidic/Red Bull Content Pool

北欧開催の第2戦に日本からは5選手が出場。男子は日本勢の決勝進出はならなかったが、日本歴代最多出場の山本は女子の決勝トーナメントに進出。準々決勝で強敵ばかりと当たり、ファイナルには駒を進められなかった。

男子ファイナルは現ワールドチャンピオンの弟と元ワールドチャンピオンである兄のクロクソール兄弟対決が実現。兄が2015年以来となる勝利を修めた。

ジュニア部門8位と健闘した山内斗真 ©Daniel Grund/Red Bull Content Pool

2018年12月にアジアで初めて開催された横浜大会に続くシリーズ戦。日本からは歴代最多出場の山本、昨シーズンから参戦している安床武士に加え、横浜大会から参戦している元プロアイスホッケー選手の鈴木雅仁、同志社大アイスホッケー部所属の山内斗真、そして安床の愛弟子で現役高校生の吉田安里沙の計5名が出場。

予選上位16名が決勝進出する女子では吉田が25位で敗退するも、山本が順当に決勝トーナメントに進出。しかし準々決勝で前ワールドチャンピオンのジャクリーン・レジェールと好敵手タマラ・カジャと当たり、惜しくも敗れて10位に。

予選上位64名が決勝進出する男子は、安床86位、鈴木88位、山内92位と、残念ながら日本勢は決勝進出できなかった。ジュニア枠である山内はジュニアで8位と健闘。

男子ファイナルの序盤は弟のスコットが先行したが ©Samo Vidic/Red Bull Content Pool

男子のファイナルは、2018年のユバスキュラ大会に続いてカイル・クロクソール(2012年ワールドチャンピオン)とスコット・クロクソール(昨シーズンと2015年ワールドチャンピオン)の兄弟対決が実現。兄カイルはスタートで出遅れたものの、途中で弟が転倒し2位に浮上。最終コーナーのイン側を回って先行するミルコ・ラティをかわして、大逆転で2015年以来の優勝を修めた。

女子クラスで横浜大会に続き2連勝を飾ったアマンダ・トルンゾ(中央) ©Samo Vidic/Red Bull Content Pool
カイル・クロクソール(カナダ)を中央に、右が2位ミルコ・ラティ(フィンランド)、左が3位ルカ・ダルラーゴ(オーストリア) ©Andreas Schaad/Victor Engström/Red Bull Content Pool

■Red Bull Crashed Ice第2戦ユバスキュラ大会結果
男子
1位 カイル・クロクソール(カナダ)
2位 ミルコ・ラティ(フィンランド)
3位 ルカ・ダルラーゴ(オーストリア)
86位 安床武士(やすとこたけし)
88位 鈴木雅仁(すずきまさひと)
92位 山内斗真(やまうちとうま)
女子
1位 アマンダ・トルンゾ(アメリカ)
2位 アナイス・モラン(スイス)
3位 ミリアム・トレパニエ(カナダ)
10位 山本純子(やまもとじゅんこ)
25位 吉田安里沙(よしだありさ)

大会の様子はRed Bull TVで。

レッドブル・クラッシュドアイス最終戦はあのレッドソックス本拠地で開催

アイスホッケー、ダウンヒルスキー、そしてスノーボードクロスの要素を取り入れたアイスクロス・ダウンヒル競技、レッドブル・クラッシュドアイスは2018-2019シーズン最終戦として2月8日から9日まで米国ボストンで開催される。会場は大リーグ「ボストン・レッドソックス」のホーム球場であるフェンウェイパークだ。

レッドブル・クラッシュドアイス最終戦はボストンレッドソックスの本拠地フェンウェイパークで開催。左奥にある緑の外野フェンスがあの有名なグリーンモンスター

レッドブル・クラッシュドアイス2018-2019シーズンは、2018年12月7日と8日にアジア初開催となる第1戦横浜大会でシーズンイン。続く第2戦は2019年2月2日にフィンランドのユバスキュラで行なわれた。そしてシーズンの総合ランキングを決めるのが第3戦にしてファイナルとなる米国ボストン大会。

会場はハンパない。メジャーリーグの代表的なチームであるレッドソックスが本拠地とするボールパーク(野球場)だ。大リーグ最古の球場だけに、フィールドは狭く、レフトスタンドには野球ファンにとって有名な、ホームランを阻止するように立ちはだかるグリーンモンスターという緑色のフェンスが存在する。今回のクラッシュドアイスがそんなボールパークが会場となる。

ベストコンディションとなるアイスリンクを設営するために6週間前から着工。作業員はのべ3万5000時間を要してレースに求められるアイスリンクの造成に携わっている。

●大会スケジュール
日時は現地時間。日本時間は14時間をプラスしてください。
2月7日(木)
17:00 – 18:00 Women & Junior トレーニング
19:00 – 20:00 Men トレーニング
20:00 – 21:00 Freestyle/ Goalie トレーニング
2月8日(金)
8:00 – 9:30 トレーニング&フリー練習(~9:30)
10:00 – 12:30 タイムトライアル
18:45 – 19:00 Freestyle ヒート1
19:00 – 19:45 Last Chance Qualifier(LCQ)Round 64 – 32
19:45 – 20:00 Women’s LCQ Round 16
20:00 – 20:30 Freestyle ヒート2
20:30 – 21:00 Men’s LCQ Round 16
21:00 – 21:30 Junior Cup
21:30 Junior Cup 決勝
2月9日(土)
18:30 – 19:00 サイドアクト & ライブショウ
19:00 – 19:45 Men’s ヒート Round 64
19:45 – 20:00 Women’s Quarter Finals
20:00 – 20:10 オープニングセレモニー
20:10 – 20:45 Men’s ヒート Round 32
20:45 – 21:00 Women’s & Men’s Semi Finals
21:00 – 21:15 Women’s Finals
21:15 – 21:30 Men’s Finals
21:30 表彰式 & クロージングセレモニー

クラッシュドアイス第2戦ユバスキュラ大会は2月2日21時よりRed Bull TVで生中継

アイスホッケー、ダウンヒルスキー、そしてスノーボードクロスの要素を取り入れたアイスクロス・ダウンヒル競技の世界選手権『ATSX Ice Cross Downhill World Championship』。今シーズンの開幕戦は2018年12月に横浜で開催されたが、それに続く第2戦は2月2日(土)にフィンランドのユバスキュラで行なわれる。

シリーズ中唯一、大自然の氷上コースで開催されるフィンランド・ユバスキュラ大会 ©Daniel Grund/Red Bull Content Pool

日本からは横浜大会で決勝に進出した山本純子、安床武士、山内斗真、吉田安里紗に加えて、横浜大会後にヨーロッパで開催したATSX500、ATSX250、ATSX100の大会でポイントを獲得して出場権を獲得した鈴木雅仁の5名が参加する。

大会の模様は、日本時間の2月2日(土)21時より無料のインターネットテレビ『Red Bull TV』で生中継(英語のみ)。

シリーズ全戦に参戦する日本の第一人者、山本純子 ©Samo Vidic/Red Bull Content Pool

●日本の出場選手情報
山本純子
安床武士
山内斗真
吉田安里紗
鈴木雅仁

山本純子 © Lisa-Marie Reiter / Red Bull Content Pool
インラインスケートの元世界チャンピオンとしての意地を見せた安床武士 © Lisa-Marie Reiter / Red Bull Content Pool
⼭内⽃真 © Lisa-Marie Reiter / Red Bull Content Pool
吉⽥安⾥沙 © Lisa-Marie Reiter / Red Bull Content Pool

レッドブル・クラッシュドアイスに挑む4人のドキュメンタリー完結編

異なるバックグラウンドを持った4人の日本人アスリート。母国でのレッドブル・クラッシュドアイス初開催までのそれぞれの道のりを追ったドキュメンタリーシリーズ 「Road to Yokohama エピソード3」が公開された。今回は実際に横浜で開催された本大会に挑む姿を追い続け、結果をふまえての気持ちや次大会にかける意気込みが語られる。

Road to Yokohama エピソード3(画面キャプチャーなのでクリックしても動きません)

⚫Road to Yokohama ドキュメンタリーシリーズ
インラインスケートで圧倒的な強さを誇り、その強みを生かし異競技に挑む安床ブラザーズ、日本人女性として長年一人でレッドブル・クラッシュドアイスを戦ってきた山本純子。そして山本純子の背中を追いかけ競技に初挑戦する佐藤つば冴。レッドブル・クラッシュドアイスの横浜大会に向け、各々アスリートが動き出す。

⚫Red Bull Crashed Iceとは?
アイスホッケー、ダウンヒルスキー、そしてスノーボードクロスの要素を取り入れた競技 「アイスクロス・ダウンヒル」。世界選手権 ATSX Red Bull Crashed Ice World Championship (ATSX レッドブル・クラッシュドアイス・ワールドチャンピオンシップ) の2018‒19シーズン開幕戦を12月7日(金)、8日(土)に横浜市にある臨港パークで日本「初」開催された。

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