中根英登、岡篤志、石上優大がフランスへ。チーム合宿に合流

フランス政府の入国緩和措置に伴いNIPPOデルコ・ワンプロバンスチームからの要請を受けて、中根英登岡篤志石上優大のフランス在留資格のある3選手が、7月1日に東京からフランスに向けて渡航した。3選手は新型コロナウィルスの感染拡大のため、3月から日本に一時帰国し、感染防止策を十分に講じたうえで国内にてトレーニングを積んでいた。

手洗い、消毒、ソーシャルディスタンスを忘れずに。いざ戦いの場欧州へ

フランス入国後、3選手はマルセイユ近郊に滞在し、7月上旬から実施される2つのトレーニングキャンプにそれぞれ参加する予定。キャンプは感染予防のため参加選手を少人数に絞って実施。チームドクターの指導のもとで感染予防を徹底しながら、今後レース出場に向けて必要になるPCR検査も順次行っていく予定。

シーズン後半に向けて身体をリフレッシュさせた岡篤志。シーズン序盤はアフリカやアジアのレースを転戦したが、今回は欧州を拠点にパフォーマンス発揮をめざす

今後のレーススケジュールは変更の可能性があるため暫定となるが、現時点では7月18日〜20日のGPトレシュ・ベドラシュ(ポルトガル)を皮切りに、23日からのシビウサイクリングツアー(ルーマニア)、28日からのブエルタ・ア・ブルゴス(スペイン)を転戦予定。別府史之を含めた日本人4選手がいずれかのレースで再スタートを切り、より厳しさを増す2020シーズン後半戦に挑む。

国内でトレーニングを重ねた中根英登。欧州レースで上位に入ること、東京五輪日本代表セレクションがシーズン後半の大きな目標の一つ

高地トレーニングキャンプ

日程;7月4日〜18日
実施場所;オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏サヴォワ県
参加選手;サイモン・カー、ルカ・ドゥロシ、アレッサンドロ・フェデーリ、石上優大中根英登、レミ・ロシャス(6名)
イタリア国境に近い標高2000m前後のエリアで山岳パフォーマンスや身体機能の向上をめざす。若手クライマーを中心にしたメンバー編成。

ひとけのない静かな国際空港のカウンターでチェックインをする石上優大。プロ1年目、まったく予想できなかった事態となったが、前向きな気持ちで第二の故郷フランスへ

スプリントトレーニングキャンプ

日程;7月6日〜14日
実施場所;プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏ヴァール県
参加選手;ピエール・バルビエ、ビニアム・ギルマイハイル、エドゥアルド・グロス、リッカルド・ミナーリ、ラムナス・ナヴァルダウスカス、岡篤志、ドゥシャン・ラヨビッチ、エヴァルダス·シシュケヴィチュス、ジュリアン・トラリウー(9選手)
スプリント能力、ゴールスプリントでの連携を向上させる目的のスプリンターやリードアウト選手向けのキャンプ。

今後のレーススケジュール(暫定)
7月18日〜20日    GP・トレシュ・ベドラシュ    ポルトガル    2.2
7月23日〜26日    シビウ・サイクリング・ツアー    ルーマニア    2.1
7月28日〜8月1日    ブエルタ・ア・ブルゴス    スペイン    2.Pro
8月1日〜4日    ラ・ルート・ドクシタニー     フランス    2.1
8月2日    シルキュイト・ド・ゲッチョー    スペイン    1.1
8月6日    モンヴァントゥー・チャレンジ    フランス    1.1
8月7日〜9日    ツール・ド・ラン    フランス    2.1
8月15日    ドワルス・ドール・ヘット・ハゲランド    ベルギー    1,PRO
8月16日〜19日    VOOツール・ド・ワロニー    ベルギー    2.Pro
8月18日〜21日    ツール・ドゥ・リムザン    フランス    2.1
8月24日    メルカンツール・クラシック・アルプ=マリティム    フランス    1,1
8月25日    ブルターニュ・クラシック – ウエスト・フランス    フランス    1.UWT
8月27日〜30日    ツール・ポワトー・シャラントゥ    フランス    2.1
8月29日    ドライヴェンクルス・オヴェライス    ベルギー    1,1
8月29日    トロフェオ・マッテオッティ    イタリア    1,1
8月30日    ブリュッセル・サイクリング・クラシック    ベルギー    1.Pro
8月30日    メモリアル・マルコ・パンターニ    イタリア    1,1

●NIPPOデルコ・ワンプロバンスのホームページ

NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス始動…日本選手も所属

NIPPOをメインスポンサーに加えた2020シーズンのUCIプロチーム(旧UCIプロコンチネンタルチーム)、NIPPOデルコ・ワンプロヴァンスの体制が12月19日に発表された。2019シーズンのチーム名称はデルコ・マルセイユプロヴァンス。

ゼネラルマネージャーのフレデリック・ロスタンのもと、2020シーズンは10カ国、23選手が所属する多国籍チームとなる。日本人選手はすでに発表されているとおり、別府史之、中根英登、岡篤志、石上優大の4名が所属する。またアシスタントマネージャー兼監督として大門宏、監督として水谷壮宏、その他日本人スタッフも加入する。

チームは12月10日から、チーム拠点の南仏マルセイユにて第一次トレーニングキャンプを実施中。来季の所属選手やスタッフが顔を揃え、バイクフィッティング、写真・ビデオ撮影、監督とのミーティングなどのミッションをこなし、1月末のシーズンインに向けて準備を進めている。1月9日には正式なチームのお披露目となるチームプレゼンテーションをマルセイユで開催し、続けて第二次トレーニングキャンプをスペインで実施する予定。

チームジャージはフランス最大の港湾都市であるマルセイユのイメージで、またチームが拠点をおくオバーニュ(Aubagne)出身のマルセル・パニョルが執筆、映画製作した「マリウス」に登場するキャラクターが着用する紺色のマリンボーダーを全面に使用した新しいデザインを採用し、チームイメージを一新。

チームバイクはLOOK「795ブレードRS」をメインに「785ヒュエズRS」「785ヒュエズRSディスク」も使用。日本のKABUTO(ヘルメット)、R×L(レーシンッグソックス)、BTB輪行箱(バイク運搬用ケース)、アスレチカ(高機能ステッカー)もパートナーとしてチームを支える。

大門宏マネージャーのコメント

NIPPOにとって自転車競技を支援して9度目(1988年ソウル五輪〜2020年東京五輪)のオリンピックイヤーを迎える。僕自身が選手、監督として関わったのは1992年バルセロナ五輪の前年度からだが、チームの拠点をフランスに置くのはクレルモンフェランでシーズンを過ごした1999年以来、じつに20年振り。

今年まで7年間に渡り、スポンサーパートナーだったヴィーニファンティーニ(ファルネーゼヴィーニ社)とファイザネ社もプロチームのスポンサードを継続することは、スポンサー離れに歯止めが効かないイタリアの自転車競技界にとってはとても喜ばしいニュースであったと思う。これまでお世話になったスポンサーの活動も見守っていきたい。

スタッフを含めた来季の最終的なチームメンバーは今回のトレーニングキャンプで全容を知ることができた。地元のデルコ社はじめ、プロヴァンス=アルプ=コートダジュール地域の自治体も強力にバックアップするチームだけに、選手、スタッフ共に地元プロヴァンス(南フランス)の出身者が多いのも特徴だ。これまでと比べても選手だけで総勢23名の大世帯だが、日本人メンバー含めてベテランから若手まで多国籍を感じないほどバランスの取れたメンバー構成に満足している。

来季のチーム登録申請が終わった10月にフミ(別府史之)から、突然電話で相談された時はさすがに驚いたが、改めて彼のチャレンジ&アドベンチャースピリットに敬意を表したい。彼の持つ膨大な経験は、日本のロードレース界にとっても永遠に語り継がれるであろう「一生の財産」だが、チーム全体で積極的に共有していきたい。まだまだ若々しいので、新天地での完全燃焼、熱い走りを楽しみにしている。

岡はここ数年、国内をメインに活動していた選手だが、タイムトライアルのクオリティを含め、日本を代表するライダーとしても相応しい並外れたポテンシャルの持ち主。国内から海外へ環境のギャップに順応する努力も大切だが、まずは初戦から実力を発揮することも大事。シーズン初っ端から自ら成績を挙げたり、アシストとして存在感を示すことによって得られる自信が彼にとってシーズン全体を占う意味でも重要な鍵を握っていると思っている。

アンダー23を卒業し、プロ生活一年目を迎える石上にとっては、色々な意味でレベルも格段にアップした世界中の過酷なレースに身を投じていくシーズンになる。ひたすら耐える日々が続くことも、真正面から挑む覚悟ができてることはじつに頼もしいが、昨年まで過ごしてきたプロヴァンスでの生活環境を崩さず続行できることと、このチームのフランス国内のレーススケジュールが豊富なことも彼にとってプラス要因に違いない。

UCIプロチーム(プロコンチネンタルチーム)4シーズン目に挑む中根は、色々な意味でこのカテゴリーで戦う厳しさと怖さを散々体験した選手。彼は今年のジャパンカップでも激アツな走りを披露したが、ハイレベルでの起伏の激しい山岳コースでは間違いなく日本を代表する1人。別府同様、日本人所属メンバーの中では、未知の世界に飛び込む気負いも感じられず、落ち着いているのでまずは2月3月に参戦予定のプロシリーズに向けて準備させたいと思っている。

チーム名にも名前を連ねる「One Provence」とは、今年マルセイユ市で誕生した南フランス全体の市町村を束ねた経済産業、観光のブランド戦略のスローガン。ブランドイメージの普及活動を通し「世界のトップ20都市」の仲間入りを目標に掲げている。世界中のレースを舞台とした我々の活動が、日本人選手の成長やロードレースの普及だけでなく、グローバル化を目指す南フランス地域全体の活性化に貢献できることを願っている。

NIPPOデルコ・ワンプロヴァンス所属選手

ピエール・バルビエ(BARBIER Pierre)**    フランス    1997年9月25日
別府 史之(BEPPU Fumiyuki)*    日本    1983年4月10日
ロマン・コンボー(COMBAUD Romain)    フランス    1991年4月1日
ルカ・ドゥロシ(DE ROSSI Lucas)    フランス    1995年8月16日
ホセマヌエル・ディアス(DIAZ José Manuel)*    スペイン    1995年1月18日
ジュリアン・エルファレス(EL FARES Julien)    フランス    1985年6月1日
アレッサンドロ・フェデーリ(FEDELI  Alessandro)    イタリア    1996年3月2日
デリオ・フェルナンデス(FERNANDEZ  Delio)    スペイン    1986年2月17日
マウロ・フィネット(FINETTO  Mauro)    イタリア    1985年5月10日
ビニヤム・ギルマイ(GIRMAY Biniyam)**    エリトリア    2000年4月2日
ジョゼ・ゴンサルヴェス(GONÇALVES  José)*    ポルトガル    1989年2月13日
エドゥアルド・グロス(GROSU Eduard)    ルーマニア    1992年9月4日
ムルー・ハイルミカエル(HAILEMICHAEL  Mulu)**エチオピア    1999年1月12日
石上 優大(ISHIGAMI  Masahiro)**    日本    1997年10月20日
ジュル・ジュスタン(JUSTIN Jules)*    フランス    1986年9月20日
リッカルド・ミナーリ(MINALI Riccardo)* イタリア 1995年4月19日
中根 英登(NAKANE Hideto)*    日本    1990年5月2日
ラムナス・ナヴァルダウスカス(NAVARDAUSKAS Ramunas)    リトアニア    1988年1月30日
岡 篤志(OKA Atsushi)**    日本    1995年9月3日
ドゥシャン・ラヨビッチ(RAJOVIC Dusan)**    セルビア    1997年11月19日
レミ・ロシャス(ROCHAS Rémy)    フランス    1996年5月18日
エヴァルダス・シシュケヴィチュス(SISKEVICIUS Evaldas)    リトアニア    1988年12月30日
ジュリアン・トラリウー(TRARIEUX Julien)    フランス    1992年8月19日
※8月から正規所属 / サイモン・カー(CARR Simon)** イギリス 1998年8月29日
*新規加入  **新規ネオプロ(プロ1年目)契約

石上優大がデルコ・マルセイユ・プロヴァンスと契約

石上優大(いしがみまさひろ)が2020年度からフランスのUCIプロコンチネンタルチーム、デルコ・マルセイユ・プロヴァンス(運営会社:レインボー・プロ・サイクリング社、代表:フレデリック・ロスタン)へ移籍する。契約期間は2020年1月1日~2021年12月31日の2年間。

石上優大がデルコ・マルセイユ・プロヴァンスとチーム契約

石上は神奈川県出身の21歳(1997年10月20日生まれ)。小学生の頃よりMTBレースに親しみ、中学生から本格的にロードレースを開始。2011年からはEQADSに所属し、浅田顕監督の指導のもと、フランスを中心に欧州レースを転戦。日本においては各年代カテゴリーレースを総なめにし、日本代表選手として海外遠征も多く経験した。

2017年よりEQADSからフランス南部のトップアマチーム、AVCエクサン・プロヴァンスへと派遣。コンスタントに成績を挙げ、2019年夏にはUCIプロコンチネンタルチーム、NIPPOヴィーニファンティー二・ファイザネの研修生に抜てきされた。目下、ベテラン選手を相手に東京オリンピック出場枠争奪戦を繰り広げている若手日本人ロードレース選手の筆頭格。

石上優大の主な戦績
2018 全日本選手権ロードレース U23クラス 優勝(U23日本チャンピオン)
2018 COURSE DE PAIX(チェコ/U23ネイションズカップ) 個人総合 34位
2018 おおいたアーバンクラッシック(UCI1.2)優勝
2019 プルエバ・ビリャフランカ・デ・オルディシア (スペイン/UCI1.1)7位
2019 世界選手権ロードレースU23 (英国)32位
*JOCネクストシンボルアスリート(2019年4月認定)

石上優大選手のコメント
「この度、UCIプロコンチネンタルチーム『デルコ・マルセイユ・プロヴァンス』と契約できたことを大変うれしく思います。
現所属チーム『AVC AIX ENPROVENCE』と移籍先チームは同地域内にある関係で非常につながりが強く、今契約成立にあたっては両チームと地域関係者ら多くの方々のご支援をいただききました。本当に感謝しています。

また9年もの間、EQADSの選手として活動させていただき、面倒を見て下さった浅田顕監督をはじめ、スタッフの方々にもこの場をお借りして、深くお礼申し上げます。
U23の4年間は、苦労という言葉では言い表せないことの連続でした。特にプロを目指す上で最も重要な時期に、3度も鎖骨骨折に遭いました。故障中は全く先のことを考えられませんでしたが、今振り返れば、全ては自身の成長にとって必要なことだったと確信しています。

今後は“プロフェッショナル”として、今までとは異なった世界で戦う事になりますが、決して満足する事はせずに、常に上のステージを目指していきます。引き続き応援宜しくお願いします」

デルコ・マルセイユ・プロヴァンス

デルコ・マルセイユ プロヴァンスチーム代表、フレデリック・ロスタンのコメント
「我が友である浅田顕が指揮を執るジャパンロードナショナルチームでもまれてきた“マザ”(メモ:石上優大のフランスでの愛称。仏語でMasaは“マザ”と発音する)は、我々チームが若手育成にて級力関係にある『AVCエクサン・プロヴァンス』チームにて素晴らしい活躍を見せてくれました。
マザのコンスタントな成長・育成に、我々チームも特別な興味を抱いています。彼の強靭な意志の強さは、彼を将来の成功へと導いてくれることでしょう」

AVCエクサン・プロヴァンスチーム代表、ジャン=ミシェル・ブルグアンのコメント
「大きな怪我を乗り越え、復活後にさらに強くなっていく“マザ”の意思の強さには感服している。度重なる骨折(9か月で3回)なんぞ、マザのプロになりたいという強い意思の前では大した問題ではなかったようだ。実際、戦線復帰のたびに骨折前より強くなって帰ってきて、数レース後には常に素晴らしい結果をチームに提供してくれた。
マザとのレース以外での交流において嬉しかったのは、毎度会うたびに新しいフランス語の言葉・フレーズを覚えて来て話してくれたことだね。
大いなる旅立ちの前に彼に言いたいことはただ一つ。今までは僕が彼にコーヒーをおごってきたけど、“プロ”になる2020年1月1日以降は、マザが我々におごる番だ!とね」

エキップアサダ/EQADS代表、浅田顕のコメント
「石上にとってはU23カテゴリーの3~4年目が勝負でしたが、三度の鎖骨骨折に泣いた試練のシーズンになってしまいました。
その中でも評価対象レースでの最低限の成績が評価されたことと、石上が所属する『AVCエクサン・プロヴァンス』と同地方のプロチームである『デルコ・マルセイユ・プロヴァンス』との選手強化協定による協力関係も後押しし、今回の契約が実現したと思っています。
また、研修生として所属する『NIPPOヴィーニファンティー二・ファイザネ』の大門宏監督が、日本人選手強化のために、このチームへNIPPOとして加入を決めていただいたことは今後なによりも心強いことだと心から感謝しております。

EQADSの唯一の目的であるプロ選手輩出実現にあたっては、本人の並外れた努力もさることながら、地味な水面下の活動に長年ご協力頂いている沢山の皆様のお陰です。この場をお借りして、心から感謝申し上げます。
13歳の彼が『ぼくは欧州でプロになりたいのでよろしくお願いします』と訪ねてきてくれたあの日がつい昨日のようです。
今後は、いよいよ勝負のスタートラインに立つ石上の成長と活躍を見守るとともに、これからも一人でも多くの本場で戦えるプロ選手輩出に努めてまいります。世界でたくましく活躍する日本人選手たちが集結しシャンゼリゼを目指せる日のために」

デルコ・マルセイユ プロヴァンスチームについて
『デルコ・マルセイユ・プロヴァンス(Delko MarseilleProvence)』チームは、フランス南部最大の都市であるマルセイユを拠点とするUCIプロコンチネンタルチーム。前身であるアマチュアチーム『ラ・ポム・マルセイユ』は1974年に設立、現トッププロであるダニエル・マーティン、ニコラス・ロッシュ、別府史之らが、アマチュア時代に所属していたことでも有名だ。
チームは目下、2022年の「ツール・ド・フランス」出場を最大の目標とし、着々とチーム力の強化を進めている。代表(チームマネージャー)は、フランス版の「諦めない男」である、フレデリック・ロスタン。*2020年度のチーム名は「Nippo・デルコ・マルセイユ・プロヴァンス(Nippo Delko MarseilleProvence)」になることが予定されている。
運営会社は「レインボー・プロ・サイクリング社」所在地:ジェムノ(マルセイユ近郊)、代表:フレデリック・ロスタン

●デルコ・マルセイユ・プロヴァンスのホームページ

石上優大 プルエバ・ビリャフランカで7位…キャリア最大の成績

石上優大(VC Aix en Provence/EQADS)が7月25日にスペインで行われたUCI1.1クラスのレース、プルエバ・ビリャフランカ・デ・オルディシアに日本ナショナルチームのメンバーとして出場し、7位になった。

プルエバ・ビリャフランカ・デ・オルディシアで7位の石上優大

夏期欧州遠征初戦は日本出発組6名に加え、欧州合流の石上の計7名でスペインのワンデーレースに参加。3km程度の勾配のある峠を含む周回コースで行われる今回のレースでは、適正とコンディションから増田と石上でUCIポイント圏内ゴールを狙った。

スタートから形成された11名の逃げに入部が入り、集団と2分前後の差で後半に突入。その後メイングループのペースアップとともに入部らは吸収され、本格的な展開が始まった。

石上優大は最優秀U23選手のトロフィーも獲得

好位置につけていた増田は序盤の落車の影響でメカトラに見舞われ位置を下げてしまったため、チームからは石上のみが約30人に絞られた先頭グループに残りゴールへと進んだ。最後は単独アタックしたモビスターのラファエル・バルスが逃げ切り、石上は2位以下の集団の6番目の7位でゴール。UCI欧州ツアーポイント35点を獲得した。

日本ナショナルチームは増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、石橋学(ブリヂストンサイクリング)、入部正太郎(シマノレーシング)、小石祐馬(チーム右京)、雨澤毅明(Ljubljana Gusto Xaurum)、岡篤志(宇都宮ブリッツェン)で構成される。

優勝したラファエル・バルス(モビスター)は、山岳が多いことで知られる2015年のツアー・オブ・オマーンで総合優勝を果たした大ベテラン

●エカーズのホームページ

石上優大がフランスエリートナショナル大会で2位

AVCエクサンプロバンスの石上優大(国内所属はEQADS)が2月11日にフランス南部のピレネーアトランティック地方で開催されたトロフェ・ド・レソールで2位になった。雨にたたられたフランスのアマトップレースで将来性を証明した。

トロフェ・ド・レソールで石上優大(右)が2位

石上はグルパマFDJの育成チーム2人との劣勢スプリントで惜敗したが、フランスのアマトップカテゴリー「エリートナショナル」での2位は石上にとって最大級の快挙。この「フランスエリートナショナル」カテゴリーでの優勝や入賞経験はプロチームに向けた履歴書で大きな意味を持つという。

優勝はイタリア人ながらフランスを代表するグルパマFDJの育成チームで走るクリスティアン・スカローニ。終盤の上りではスカローニ、石上、4位になったピエール・ボネの3名だったが、最終局面でチームメートのイェルマン・ズィーガが先頭に再合流。数的優位に立ち、勝利で責任を果たした。

浅田顕EQADS監督のコメント
「シーズン序盤での仏アマトップの”エリートナショナル”カテゴリーにおける2位は成長の証。欧州ではこの成績で石上への評価も高くなり、これから注目が集まるだろう。4月以降はUCIレースも増え、より高い成績が期待できるはずだ」

石上優大と夢乃が兄妹そろって全日本チャンピオンに

第87回全日本自転車競技選手権大会ロードレースは6月23日、島根県益田市で大会2日目のカテゴリーが行われ、男子U23で石上優大(AVCエクサンプロバンス)で石上優大が、女子U17で石上夢乃(横浜創学館高)が優勝。兄妹で年齢別の日本チャンピオンになった。

全日本選手権ロード女子ジュニアを制した石上夢乃 © 2018 JCF

全日本選手権ロード男子U23で優勝した石上優大 © 2018 JCF

3周43kmで行われた女子ジュニア+U17は、先行した7人の中から渡部春雅(駒沢大学高)が上りでアタックし、30秒ほど先行する。しかし残り4km付近で後続の5人が追いつき、6人でのスプリント勝負へ。 先行した中冨尚子(京都産業大)を僅差でかわした石上夢乃が優勝。個人タイムトライアルと合わせて2冠を達成した。同時出走のU15は、4位の渡部が優勝した。

全日本選手権ロード女子ジュニアを制した石上夢乃(中央)。左は2位中冨尚子、右は3位平尾愛菜 © 2018 JCF

全日本選手権ロード女子U17で優勝した渡部春雅(中央)。左は2位内野艶和 、右は3位石田唯 © 2018 JCF

11周156kmで行われた男子U23は、序盤に先行した7人が7周目に吸収。8周目に新たに10人が先行して9周目に入る。その中から、石上優大がアタックし、松田祥位(EQADS)が追従。2人が後続に1分以上の差をつけて逃げる。最終周回の11周目、上りで松田が遅れると、石上は残り10km以上を独走で逃げ切って優勝。2位に松田、3位は集団スプリントの先頭を獲った大前翔(慶應義塾大)が入った。

全日本選手権ロード男子U23で優勝した石上優大(中央)。左は2位松田祥位、右は3位大前翔 © 2018 JCF

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