スペシャライズドから世界最軽量のグラベルバイクCrux

スペシャライズドが世界最軽量のグラベルバイクとして新しいCruxを発売した。無駄をそぎ落としたミニマルなデザインと走破性、反応性、信頼性を兼ね備えた至高のライドフィーリング。広いタイヤクリアランスとパフォーマンスに優れたグラベルジオメトリーを採用し、世界最軽量のグラベルバイクとしてフルモデルチェンジ。 S-Worksのフレームセットはわずか725g。

同じグラベルバイクでアドベンチャー向けのDivergeと比べ、 Cruxはよりパフォーマンスとスピードを追求

最大で47cのタイヤを飲み込むクリアランスや専用のグラベルジオメトリーを採用し、軽さだけではなく、走破性、反応性、信頼性を兼ね備えた至高のライドフィーリングを実現した。軽量化のためAethosの開発で培われた技術革新を活用。切れ目のないカーボン層をなるべく長いままあるべき位置に配置することで、剛性を補強するレイヤーの軽減に成功。

700x47c 650bx2.1インチのタイヤに対応

高い走破性

Divergeと同じ700x47c/650bx2.1インチのタイヤに対応したクリアランスがもたらす、路面を問わない走破性がある。Divergeと異なるのはストレートデザインのチェーンステーを採用していない点。また、一部のフレームがタイヤクリアランスを稼ぐために使用する、下方へ湾曲させたドロップドデザインも、壊れやさを理由の一つに採用していない。一方すでに定番となりつつあるグラベル用1xはもとより2xクランクセットの取り付けが可能。

Aethosで培われた軽量化の技術革新を利用

軽量性と走破性の最適解
軽量性と走破性の最適解 今回スペシャライズドが軽量性と走破性のバランスを測る指標として、新たに提案するのがクリアランスウェイトレシオ(略称:CTW)。Cruxの2つのフレームは軽量性と走破性の最適なバランスを実現。

Rider-­First Engineed(TM)すべてのフレームサイズで同じ剛性と乗り心地を実現

高い反応性を実現したジオメトリー 
パフォーマンスグラベルジオメトリーは、バイクとライダーを一つにして高い安心感をもたらしながら、機敏なハンドリング性を実現。長くなったリーチは前後の重量配分に優れ、すばやいハンドリング性能を実現。72mmのハンガー下がりで機敏さと安定性を両立。パフォーマンスを最優先し低めのスタックハイトとなっている。

CRUX PRO。94万6000円(税込)

不要なものをすべて削ぎ落としたシンプルな装備
シンプルなドロップアウト、スルーアクスル、シートポストクランプ、ディレーラーハンガーなどのスモールパーツは、必要に応じてAethosと同じものを採用。高性能で必要最小限のデザインを達成する一方で、27.2mm径のシートポストやねじ切りのボトムブラケットなど、信頼性の確保に欠かせない、将来的なカスタムに便利なパーツは犠牲にすることなく組み合わせている。

CRUX COMP。49万5000円(税込)

ベルギービールウィークエンド横浜は中止、豊洲は開催へ

ベルギービールの多様性を、それにマッチした食事とともに楽しみ尽くす都会派イベントのベルギービールウィークエンドは、11月2日〜7日、11日〜14日まで東京・豊洲のCITABRIA BAYPARKでの開催に向けて準備中であることが分かった。当時に開催延期となった横浜は新型コロナウイルス感染のために中止となった。

多様なベルギービールはおみやげとして持ち帰ることもできる

2020年からコロナ禍により開催断念が続くベルギービールウィークエンド。そのフィナーレとなる豊洲開催に向けて現在準備をしているという。しかしながら、東京都より10月24日まで「リバウンド防止措置」としてアルコール提供自粛を要請されている。そのため、10月25日以降の要請内容によって開催の最終決定をする必要があるという。

「このまま新型コロナ陽性者が減少し、リバウンド防止措置が緩和され、ベルギービールウィークエンド豊洲が開催できる環境が整うことを願うばかりです」と主催者。前売りチケットは、開催決定後に発売開始されるので、それまでスケジュールを調整しながら待つしかない。

横浜は中止

横浜開催は、行政機関と日程調整を行なっていたが、残念ながら2021年の横浜開催も見送ることになった。同会場はすでに一度延期の措置を取っていたが、中止という結果になった。購入済みの横浜の前売りチケットに関しては、返金される。

チケット返金方法はオンライン購入の場合、楽天チケットの払戻受付フォームから。ファミリーマート購入の場合は、2021年11月30日までに購入した店舗で直接返金対応。チケットをレジまで持っていく。

トレックジャパンLINEアカウント開設でギフト券プレゼントも

トレック・ジャパンがLINE公式アカウントを開設した。キャンペーンや新製品情報の配信だけでなく、初心者からベテランサイクリストまで楽しめるさまざまな機能を搭載している。

1. おすすめバイク診断
質問に答えていくと、トレックのラインナップから最適なモデルを提案

2. ビギナーズガイド
初めてのバイク購入によくある質問をまとめたFAQ集

3. メンテナンスリマインダー
タイヤ交換、チェーン注油、オーバーホールの最適なタイミングをLINEで通知。

アカウント開設を記念したキャンペーンを実施。

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11月21日(日)までに友だち登録した人の中から抽選で100名にAmazonギフト券3000円分をプレゼント。

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エリート社のボトル・ボトルケージに新色登場

圧倒的シェアを誇るエリート社のボトル・ボトルケージに美しいニューカラーが追加された。取り扱いはカワシマサイクルサプライ。

T-RACE(Tレース)

美しいスタイルと軽さ、そして優れた保持力を備える「T-RACE(Tレース)」は2020シーズン登場以来、一気に人気アイテムに。グラベルライドでテストされた確かな保持力とAdriano Designが手掛けたモダンでミニマルなデザインが特徴のボトルケージに、今回新しい印象的なカラーが2色追加された。

重量:約29g
直径:74mm
素材:FRP
カラー:ソフトタッチアマランス(NEW)、ソフトタッチウォームグリーン(NEW)、
ソフトトタッチ ダークベージュ、ソフトタッチ ライトブルー、ソフトタッチ グレー、ソフトタッチ ブラック
定価:1650円

ALA(アラ)

ELITEの名作ボトルケージの形状を色濃く継承しつつ、購入しやすい価格のALA。価格を感じさせないELITEクオリティの使用感で、すべてのサイクリストに自信をもってオススメできるボトルケージに鮮やかなオレンジが追加。

カラー:オレンジ(NEW)、SKIN ソフトタッチブラック、ブラック/ホワイト、ブラック/レッド
素材:高耐性グラスファイバー
重量:39g
定価:1650円

ICEFLY(アイスフライ)

酷暑の日本ではもはや必須アイテムの保冷・保温ボトルICEFLY。キャップ付きで衛生面でも安心感を向上させたサーマルボトルはベストセラーボトルFLYで採用された技術を惜しみなく投入し、軽く握りやすいサーマルボトルとして高い人気を誇る。新たに登場したカラーはクールなクリア。サイクリストの火照った体と頭をすっきりクールダウンさせてくれるアイテム。

HyperFocal: 0

容量:650ml
直径:74mm
カラー:クリア(NEW)、スモーク
※充填ドリンクの最大温度40℃まで
※BPAフリー
定価:2365円

3D-Xはレース、3D MEGAⅡはブルベなどロングライド…最新パッド登場

パールイズミが2021年秋冬新商品として2つの新型パッド、3D-X(3Dエックス)と3D MEGAⅡ(3D-メガ Ⅱ)を搭載したタイツ・ビブタイツ6種を発売する。

アンチボトムアウトエラストマー(医療用にも使用される弾性の樹脂)を採用し、坐骨の底付きを防ぐクッション性と、着用感の少ないフィット感を両立した、まったく新しいパッドが3D-X。

人気の極厚パッド3D MEGAのアップデート版として、左右独立した臀部の動きにフィットするセパレートテクノロジー を搭載し、よりフィット感と柔らかさが向上したのが3D MEGAⅡ。

どちらのパッドもサイクリストの走行時の快適性をより高めるパッドに仕上がっている。

3D-X パッドは着用感の少ないフィット感と柔らかなクッション性を両立

3D-X

① 最先端のシェービングテクノロジーによりシームレスな段階的クッション厚を実現
1枚のウレタンを部位ごとに最適な厚みを持たせて削り出す、段階的モールド+シェービングテクノロジー採用することで、ウレタン本来の柔らかなクッション性を極薄箇所~中厚箇所、どの箇所でもシームレスに実現

② パッドの肌面の凹凸を極力抑えたフラットコンセプト
フィットした際に擦れの原因となるパッドの肌面の折れや角をつくらないフラット設計

③ 最も衝撃を受ける坐骨が当たる部分に圧力を分散する「アンチ ボトムアウト エラストマー」を内蔵
安全性が高く医療用にも使用されるエラストマー(弾性のある樹脂)を坐骨部のサドル側に内蔵し、坐骨の底付きを防止

④ 通気性に優れムレにくいから長時間の使用も快適
各パーツにパンチング加工を施したウレタンフォームやスリット加工のラミネートフィルムを採用し高い通気性を実現

⑤ パッドの周囲断面は股ズレを防ぐ角のない薄く丸い形状
パッドの周囲(ふち)はパンツに縫い付けた際の段差が少ない極薄設計で、段差による角や縫い目による擦れを抑えた形状

⑥ 抗菌防臭機能
嫌な臭いやスレによる炎症の原因となる細菌の発生を制御

3D MEGA Ⅱ パッドはロングライド用極厚に柔らかさとフィット感をプラス

3D MEGAⅡ

① 最先端のシェービングテクノロジーによりシームレスな段階的クッション厚を実現
1枚のウレタンを部位ごとに最適な厚みを持たせて削り出す、段階的モールド+シェービングテクノロジー採用することで、ウレタン本来の柔らかなクッション性を極薄箇所~極厚箇所、どの箇所でもシームレスに実現

② 臀部にフィットして衝撃を吸収するセパレートテクノロジー
左右独立した臀部の動きに的確にフィットするセパレートテクノロジーを採用し、優れたフィット感でお尻に伝わる衝撃を吸収しし痛みを軽減

③ 各パーツにフィット感を高める2wayストレッチ性能を装備
表面素材やウレタンは谷和原k弱伸びる2wayストレッチ性能でフィット感を高め、乗車中のあらゆる動きに追従する仕様

④ 通気性に優れムレにくいから長時間の使用も快適
各パーツにパンチング加工を施したウレタンフォームやスリット加工のラミネートフィルムを採用し高い通気性を実現

⑤ パッドの周囲断面は股ズレを防ぐ角のない薄く丸い形状
パッドの周囲(ふち)はパンツに縫い付けた際の段差が少ない極薄設計で、段差による角や縫い目による擦れを抑えた形状

⑥ 抗菌防臭機能
嫌な臭いやスレによる炎症の原因となる細菌の発生を制御

●パールイズミのホームページ

メンタル問題はどんなアスリートも陥る問題…陸上ジョンソン

世界40カ国以上でスポーツを通じた社会貢献活動に取り組んでいるローレウスのアカデミーメンバーである元陸上競技米国代表、マイケル・ジョンソンが、10月10日の世界メンタルヘルスデーに合わせてメッセージを発信。自らの現役時代のメンタルヘルスに関連する体験談や、誰かが辛い状況に陥っているときに周りができるサポートなどについて語った。

マイケル・ジョンソン

どんなに優秀なアスリートであっても、スポーツ心理におけるメンタル面が、その身体能力を凌駕してしまうことがある

大坂なおみ選手がメンタルヘルスを理由に全仏オープンを棄権したことを初めて耳にしたとき、私は何が起こっているのかあまり理解できていませんでした。 しかし、先日大坂選手が「自分自身もまだ理解しようとしているところだ」と語ったように、第三者である私が理解できなかったのは当然なのです。

体操のシモーネ・バイルス選手が東京オリンピックで棄権したとき、私はBBCで仕事をしているところでした。全仏オープン以来、大坂選手の件をずっと考えていたので、今回は少し待ってみようと思ったのです。シモーネ選手が徐々に明かしていく心の内を聞くにつれ、理解は深まっていきました。

体操関係者の間では長く話題になっていた「ツイスティーズ」と呼ばれる現象についても学びました。どんなに優秀なアスリートであっても、スポーツ心理におけるメンタル面が、その身体能力を完全に凌駕してしまうことがあるのです。

選手が太ももの裏をつかんで、足を引き上げるのを目にすれば、何が起きているのかは大体わかります。何が問題なのか、それを解決するためには何が必要なのか、その選手がどのように感じているのかが理解できます。

メンタルヘルスは、私たちの誰もが影響を受けうる問題です。しかし、その影響の程度はひとりひとり異なります。放送スタジオやソーシャルメディアで、リアルタイムに診断や分析ができるようなものではないのです。私たちはしっかりと耳を傾けなければいけません。

メンタルヘルスという言葉は、私が現役選手のころはあまり使われておらず、馴染みがありませんでした。しかし、スポーツ心理に関する議論はさまざまなところでなされていました。マインドセット、集中力、プレッシャー下でのパフォーマンス、周囲からの期待、そして一般人よりもはるかに複雑なアスリートのワークライフバランスなど。当時の分析は、いずれもメンタル面と関わりのあるものでした。

実際には、スポーツ心理と、スポーツ選手のメンタルヘルスとの間に、はっきりとした境界線はないのです。若い選手たちが競技におけるストレスに対処する方法も、ワークライフバランスの取り方も、同じように語られるべきものなのです。

メンタルヘルスは、私たちの誰もが影響を受ける問題であるが、その影響はひとりひとり異なる

かつての私や今の大坂選手、シモーネ選手が競技しているような世界トップレベルになると、何百万人もの人々の前でパフォーマンスすることになります。フィジカル面をどんなに整えていたとしても、精神的な負担は存在します。このときのために人生をかけてトレーニングしてきて、心の底から成功を望んでいる。けれども、失敗するかもしれないし、このような機会は二度とないかもしれない。チームメイトを失望させてしまうかもしれない。契約が更新されないかもしれない。そして何より、皆がいつも自分を見ている。

大坂選手やシモーネ選手にとって、実際にどのようなことを負担に感じていたのかは私には分かりません。それを理解するには、本人たちの話を聞く必要があるからです。ここでは、私の場合がどうだったかをお話します。

リアルタイムに診断や分析ができないため、周囲がしっかりと耳を傾ける必要がある

1992年、バルセロナオリンピック。私は24歳でした。当時の私は、2年にわたり200mでの無敗記録を更新し続ける世界チャンピオンであり、金メダルの最有力候補と言われていました。 ところが、大会開幕直前に食中毒になってしまったのです。

症状が回復したときは、それがのちにオリンピックの舞台でのパフォーマンスに影響するとは思いもしませんでした。順調に回復し、体調もよかったのです。スタートの号砲が鳴り響き、 レースが始まるまでは…。そのときは、まるで誰か他の人の体で走っているような感じでした。

結果、準々決勝までは進めましたが、決勝には届きませんでした。

米国代表チームには、1992年当時でもスポーツ心理士が同行しており、私はすぐに面会することになりました。チームは、私が“スランプ”と呼ばれる、負のスパイラル状態に陥ってしまう可能性があると考えていました。スランプ中は、自分自身を信じられなくなります。まさにそれは私に起こっている状態でした。

しかし、ホテルの一室で、心理士の前に腰を下ろした瞬間、これは自分が必要としていることではないと気付いたのです。もちろん、人によっては効果的な方法なのかもしれません。ただ、私には当てはまりませんでした。

私はラッキーでした。両親が兄姉とともにバルセロナに来てくれていたのです(私は5人兄弟の末っ子です)。父はホテルの部屋に来てくれて、私は自分の気持ちや不安を、父が理解してくれると思いました。父はただ私の話を聞いてくれました。そして、私にこう言ったのです。

「お前は決勝戦で負けたわけではない。今回は優勝できなかった。だがそれは、競技に加われない状況だったからだ」と。

これは私の競技人生の中で最も落胆した出来事であり、その気持ちは米国に帰る飛行機に乗ってからも変わりませんでした。 帰国後数週間、家の中でじっとそのことだけを考え続けていました。今思えば、私には考える時間が必要だったのだと思います。私は怒りを感じなければならなかったし、失望しなければならなかった。起こった出来事を消化する前に、まず、こういった感情をすべて経験しなければならなかったのです。

次第に、バルセロナオリンピックでメダルを獲得した3選手のことを考えるようになりました。金、銀、銅メダリスト。オリンピック前の2年間、私はその全員と何度もレースをして、彼らに負けたことは一度もありませんでした。そう考えると、来年のレースでは、彼らに勝ち、自分が1位でゴールする可能性が十分あることに気づいたのです。 私は何も間違ったことはしていない。 本来の力を失ったわけでもない。 そして、私が世界最速の200m走者であることに変わりはないのだから、と。

辛い状況に陥った際には、自分自身を知り、自信を持つことが大切

1996年、アトランタオリンピック。私はそれまでのキャリアの中で、一番プレッシャーを感じていました。その一部は自分自身に原因がありましたが、あえてその状態を望みました。こういった問題をアスリートたちに話すとき、私はいつも同じところから始めるようにしています。それは、自分自身を知る、ということです。自分の強みや弱み、モチベーション、恐怖心、その理由は何なのか、ということについて、できるだけ正直に見つめることです。

1996年を迎えるまでに、私は本当の自分を理解するようになりました。自分が、最も大きいプレッシャーの中で、最も幸せで最高の状態になれることを知っていました。 私がイメージしていたのは、オリンピックや世界選手権の決勝戦が始まる30分前のコールルームに、私と7人の選手がいるところです。30分後に、そのうちの1人が金メダルを手にし、他の7人は獲得できません。

私は金メダルを取るのが自分であって欲しいと考えています。そして、皆も私が取るのだと何となく感じているのです。もし、このような瞬間に自信が持てなかったら、自国開催のオリンピックで200mと400mのダブル出場ができるよう、IOCにスケジュール変更を要請しなかったでしょう。そして、あの黄金のスパイクを履くこともなかったでしょう。とても悪い結果に終わる可能性もありました。

自分自身を信じることに加え、家族やスタッフなどのサポート・応援が回復を後押しする

3年前の2018年、マリブで脳卒中を発症しました。発症後は、身体に加え精神的なリハビリも行いました。メンタル面の回復はとても大変でした。 脳から体の一部への接続が断絶されていたため、歩き方も一から学び直しました。それまで当たり前だと思っていた歩くための一連の動作がすべて失われてしまったのです。回復できるという確信がないまま、リハビリを行っていました。 鏡を覗き込むと、そこにいる人物は、かつての自分の姿と重なって見えました。そして、自分の運動能力がすべて、あるいは一部でも回復するかどうかさえ分からず、自信がありませんでした。

やがて、私は1992年のバルセロナオリンピックの後と同じように考えるようになりました。自分の中にある恐怖や怒り、悲しみを素直に感じることを、自分に許してあげる必要がありました。 そして、自分の生活の質をできる限り回復させることをモチベーションにしたのです。 脳卒中が起きる前と同じように、ハイキングやサイクリング、パドルボードを楽しめる自分になりたいと思ったのです。

こうして私が経験した過程を話してみると、解決策は自分自身の中から生まれたものなのだと改めて思います。 しかし、私の家族やマイケル・ジョンソン・パフォーマンスのスタッフ、そしてソーシャルメディアで私の回復を見守ってくれていた人々のサポートがなければ、私の回復は実現しませんでした。 彼らが私を後押ししてくれたのです。

10月10日は世界メンタルヘルスデーです。この問題をただのきれいな箱に入れてしまわないでください。この問題を箱にしまうことはできません。この問題は、テレビの中のスポーツ界のスターにも、あなたが一緒に暮らしている人々にも影響を与えるものです。そして、その影響の仕方はひとりひとり全く異なるのです。

誰もが、自分の成功と失敗の両方を、実際よりも大きく見せてしまうことがあります。トレヴァー・モアワドは私の親しい友人で、最高のスポーツメンタルコンディショニングコーチでした。個々の問題に取り組むことでアスリートのパフォーマンス向上を支援する団体「マイケル・ジョンソン・パフォーマンス」でともに働いた仲間でもありました。トレヴァーは残念ながら最近亡くなりましたが、ニュートラル思考、中庸を維持する方法や、どんな状況でも現実的でいる方法をテーマにした本を書いています。

これらは私たちが自分自身を大切に扱うために必要なツールです。そして、互いに助け合うこともまた必要です。私が脳卒中から回復できたのは、人の助けがあったからだと思っています。バルセロナで父を必要としたとき、父がそこにいてくれたことを覚えています。 一流アスリートや身近な人が彼らのメンタルヘルスについて打ち明けたときに、私たちにはできることがあります。それは、耳を傾けることです。