トム・デュムランがユンボ・ビスマへ…ログリッチェとタッグ

オランダのトム・デュムランが2020シーズンから母国オランダのユンボ・ビスマに所属することが8月20日に同チームから発表された。3年契約。チームサンウェブとの契約が終了することは8月19日にチームが発表していた。

トム・デュムラン ©LaPresse – D’Alberto / Ferrari / Paolone / Alpozzi

デュムランは2017ジロ・デ・イタリアの総合優勝者。さらに同年、ベルゲンで開催された世界選手権では個人タイムトライアルで世界チャンピオンになった。ユンボ・ビスマには2018ツール・ド・フランスで総合4位になったプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア)がいるが、デュムランとともにツートップとして走ることになる。

ログリッチェがデュムランを制してUAEツアー第6ステージ優勝 ©LaPresse – Fabio Ferrari

デュムランとログリッチェは個人タイムトライアルに強く、上りもスペシャリストに負けない実力を備えたオールラウンダーとして、2018ツール・ド・フランス、2019ジロ・デ・イタリアなどで常にライバルとしてつばぜり合いを展開してきた。

●ユンボ・ビスマのホームページ

自転車で大自然探索…サイクリストの聖地上野村で開催

エリア探索サイクリング「ライドハンターズin上野村」が10月20日(日)、群馬県上野村で開催される。2018年に続く2回目の開催。「その土地ならでは」を感じながら、旅行気分で楽しめるイベント。単独でも、5人以内のチームを組んで参加してもいい。参加費は1人3000円。

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スタート直前に「ハンティングMAP」をもらい、その土地の名所やゆかりのスポットを制限時間内に自転車で訪ねる。各スポットには難易度に応じた得点が配分されていて、獲得した総合得点を競うという新感覚サイクリング。

得点を獲得する方法は、「スポットに到着する」、「スポットで与えられたミッションをクリアする」、「スポットでフォトジェニックな写真をとる」などさまざまで、どういう順番でスポットをまわり、どこで高得点を稼ぐかなど計画性も求められる。

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ライドハンターズin上野村
開催場所:群馬県上野村
開催日:2019年10月20日(日)
申込期間:2019年7月12日(金)~2019年10月3日(木)
会場:上野村立上野小学校
定員:50組
表彰:獲得ポイント1~6位、各種フォト賞など

スタート時間(予定)ライドハンターズ:10:00~
主催:上野村、一般社団法人ルーツ・スポーツ・ジャパン
共催:一般社団法人上野村産業情報センター
事務局
ツール・ド・ニッポン事務局
〒160-0011 東京都新宿区若葉1-4 四谷弘研ビル1F
TEL:03-3354-2300/FAX:03-3354-3901

●ライドハンターズin上野村のホームページ

●2018年の参加レポート
●山岳サイクリストの聖地、西上州・上野村を走ってみよう

ブエルタ・ア・エスパーニャで最初に深紅のジャージを着たのは

2019年の第74回ブエルタ・ア・エスパーニャは個人総合1位のリーダージャージがそれまでの黄色から赤色になって10周年。「深紅のジャージ」という意味であるマイヨロホと呼ばれるジャージは数多くのスター選手が着用してきた。

2010ブエルタ・ア・エスパーニャの初日にマイヨロホを獲得したマーク・カベンディッシュ

ツール・ド・フランスの黄色いジャージ、マイヨジョーヌとの差別化を図るため、2010年にブエルタ・ア・エスパーニャのリーダージャージは赤色に変更された。初日はチームタイムトライアルが開催され、トップタイムをたたき出したHTCコロンビアの中で最初にフィニッシュラインを通過したマーク・カベンディッシュ(英国)が最初の着用者となった。

「深紅のジャージを身につけるのはこの上もない誇りだ」と当時のカベンディッシュ。
「ただしこれはチーム全員で獲得したものだから、ボクは10%ほどしか栄冠に貢献していない」

そして第3ステージでは得意とする丘陵で抜け出したオメガファルマのフィリップ・ジルベール(ベルギー)が首位に立ち、カベンディッシュからマイヨロホを奪っている。

ブエルタ・ア・エスパーニャはグランツールの中では最も遅い、1935年に始まった。最初のリーダージャージはオレンジ色。1941年に白色のリーダージャージが登場したが、翌年にはオレンジ色に戻っている。さらに1945年には赤色、1946年から1950年までは白地に赤いラインが入ったデザインに。スペイン内乱の非開催時期を経て、1955年から1998年までは黄色(1977年のみオレンジ色)。そして1999年から2009年までは金色となったが、当時の技術力として発色が容易ではなく、ツール・ド・フランスのマイヨジョーヌと区別がつきにくかった。

2010ブエルタ・ア・エスパーニャ第3ステージで優勝し、マイヨロホを獲得したフィリップ・ジルベール

マイヨロホを着用したのは14カ国、35選手

マイヨロホをこれまで最も多く着用したのは英国のクリストファー・フルームで、日数にして27日。実際は合計20日だが、2011年大会のフアンホセ・コボが不正薬物使用で失格となり、フルームが7日繰り上げとなった。

これに続くのはビンチェンツォ・ニーバリ(イタリア)で20日。アルベルト・コンタドールとホアキン・ロドリゲス(ともにスペイン)が17日。ナイロ・キンタナ(コロンビア)が14日。サイモン・イェーツ(英国)が11日。ファビオ・アルー(イタリア)が7日。エステバン・チャベス(コロンビア)とトム・デュムラン(オランダ)が6日と続く。

国別では地元スペインが53日。英国が45日。イタリアが28日。コロンビアが24日。フランスが8日。オランダが7日。ベルギーが6日。

🇪🇸ブエルタ・ア・エスパーニャ2019の特集サイト
●ブエルタ・ア・エスパーニャの公式サイト

バルベルデが1番…ブエルタ・ア・エスパーニャ暫定リスト

世界チャンピオンのアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)がナンバーカード1。8月24日に開幕する第74回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月20日、出場22チームの暫定リストを発表。前年の覇者サイモン・イェーツ(英国、ミッチェルトン・スコット)が不在であることから1番はバルベルデが着用するとした。

世界チャンピオンのアレハンドロ・バルベルデ © Pauline Ballet

今大会には過去に総合優勝した選手が3人出場する。バルベルデは10年前となる2009年の総合優勝者。2015年のファビオ・アルー(イタリア、UAEエミレーツ)、2016年のナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)がこれに続く。その中でもモビスターはバルベルデとキンタナに加え、2019ジロ・デ・イタリアを制したリカルド・カラパス(エクアドル)、2018パリ〜ニース優勝のマルク・ソレル(スペイン)がいてだれもがエースとなれる布陣。

南米出身の有力選手が多いのも特徴。2018年総合3位のミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)、2016年総合3位のエステバン・チャベス(コロンビア、ミッチェルトン・スコット)、EFエデュケーションファーストはダニエル・マルティネス、セルジオ・イギータ、リゴベルト・ウランのコロンビア選手を起用した。

モビスターに匹敵する総合力を持つのがユンボ・ビスマ。プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア)とステフェン・クライスバイク(オランダ)はジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスの総合3位。平たんステージではトニー・マルティン(ドイツ)、山岳ではジョージ・ベネット(ニュージーランド)、ロベルト・ヘーシンク(オランダ)、セップ・クス(米国)が戦力となる。

リエージュ〜バストーニュ〜リエージュとクリテリウム・デュ・ドーフィネで優勝したヤコブ・フルサング(デンマーク)はツール・ド・フランスで落車リタイアしたが、この大会に復帰。2015年に総合3位になったボーラ・ハンスグローエのラファウ・マイカ(ポーランド)も参戦する。

サンウェブはウィルコ・ケルデルマン(オランダ)。2018年のツール・ド・フランスで新人賞を獲得したピエール・ラトゥール(AG2Rラモンディアル)はツール・ド・フランスを欠場したが、ブエルタ・ア・エスパーニャに登場。イネオスはジロ・デ・イタリアで落車したタオ・ゲオゲガンハート(英国)が復帰。

グランツールすべてでステージ優勝したロット・スーダルのトーマス・デヘント(ベルギー)もエントリー。スプリンターはボーラ・ハンスグローエのサム・ベネット(アイルランド)、UAEエミレーツのフェルナンド・ガビリア(コロンビア)、トレック・セガフレードのジョン・デゲンコルプ(ドイツ)、グルパマFDJのマルク・サロー(フランス)、ミッチェルトン・スコットのルカ・メズゲッツ(スロベニア)。

若手選手ではツール・ド・ラブニールで勝ったUAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)が初出場する。

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ベルギービールウィークエンド開幕前夜に飲み放題パーティー

ベルギービールウィークエンドは2019年9月11日から16日まで東京都港区の六本木ヒルズアリーナで「ベルギービールウィークエンド2019 東京」を6日間にわたり開催する。開幕前日の10日に400人限定でベルギービール飲み放題の「BBW特別記念パーティー」を開催する。

2010年9月東京・六本木ヒルズアリーナにて産声をあげたベルギービールウィークエンド。10年の記念すべき節目の年としてBBW特別記念パーティーが企画された。開始18時、終了21時。チケット1枚1万円(税込)。

スタンディングスタイル。チケットにはオリジナルグラス 1個、ベルギービール飲み放題、料理用コイン5枚、お土産が含まれる。

ベルギービールウィークエンドのヒストリーが始まった六本木ヒルズアリーナで、ライブステージを楽しみながらベルギーのビール文化をお腹いっぱい堪能してみては?

●チケット購入サイト

新城幸也、ログリッチェ、キンタナ…ブエルタ・ア・エスパーニャ参戦

バーレーン・メリダの新城幸也が8月24日に開幕する第74回ブエルタ・ア・エスパーニャに参戦する。3月のケガから復帰し、2015年、2016年に続く3度目の出場を果たした。過去のグランツール出場11回で全完走の新城だけにどんな活躍をするのか期待される。

バーレーン・メリダの新城幸也

グランツールと呼ばれる三大ステージレースの最後を飾るブエルタ・ア・エスパーニャ。全23間で、9月15日に首都マドリードにゴールする。前年の覇者サイモン・イェーツ(英国、ミッチェルトン・スコット)をはじめとする有力選手が欠場し、これまで栄冠にあと一歩届かなかった悲運の選手らがタイトル獲得に挑む。

7月のツール・ド・フランスで大活躍したユンボ・ビスマは、ツール・ド・フランス総合3位のステフェン・クライスバイク(オランダ)と、5月のジロ・デ・イタリアで終盤に首位を陥落したプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア)のダブルエースを送り込んできた。ログリッチェはジロ・デ・イタリアで疲れ果て、ツール・ド・フランスをパス。今季のグランツールを回避することも選択肢のひとつだったが、2020年の大きな目標に向けて経験値を積むことを選んだ。

テレマークポーズを取る元ジャンプ選手のログリッチェ ©Massimo Paolone/LaPresse

「モナコの自宅にいて療養していたが、ブエルタ・ア・エスパーニャに向けて高地トレーニングを積んでいる」とリベンジに燃える。

ミッチェルトン・スコットは前年覇者のサイモンに代わって双子のアダムがエースとして出場するはずだったが、チームはアダムを外し、コロンビアのエステバン・チャベスをリーダーに起用した。2016年に総合3位となったチャベスは、「ブエルタ・ア・エスパーニャのコースはボクに向いているし、なにしろ暑いのが大好きだ」と悲願の初優勝をねらう。

ジロ・デ・イタリア第8ステージを終えて山岳賞ジャージを着るエステバン・チャベス © Gian Mattia D’Alberto – LaPresse

「グランツール初挑戦は2014年のブエルタ・ア・エスパーニャで、そのときの興奮をよく覚えているよ」

地元スペインチームのモビスターは世界チャンピオンのアレハンドロ・バルベルデ(スペイン)、2019ジロ・デ・イタリア総合優勝のリカルド・カラパス(エクアドル)、そして同チームでのラストイヤーとなるナイロ・キンタナ(コロンビア)のトップ3をブエルタ・ア・エスパーニャに送り込む。キンタナは来季フランスのアルケア・サムシックに移籍することが決まっている。

ナイロ・キンタナが2019ツール・ド・フランス第18ステージを制した ©ASO Pauline BALLET

一方、ジロ・デ・イタリア優勝を期待されながらケガで途中棄権したサンウェブのトム・デュムラン(オランダ)は欠場する。2018年はジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスで総合2位になったが、今季はタイトルなしで終わりそうだ。デュムランはブエルタ・ア・エスパーニャ出場を望んでいたが、チームは「開幕までに復調しない」と判断して8人のメンバーからデュムランを外した。

トム・デュムラン © Massimo Paolone – LaPresse

バーレーン・メリダのドメニコ・ポッツォビーボ(イタリア)は交通事故により欠場。ブエルタ・ア・エスパーニャでのエースを託され、その強化練習中の事故だった。

🇪🇸ブエルタ・ア・エスパーニャ2019の特集サイト
●ブエルタ・ア・エスパーニャの公式サイト