あとに続く道を作っておきたい…レッドブル・クラッシュドアイスに挑んだ鈴木雅仁

元プロアイスホッケー選手、35歳の鈴木雅仁がレッドブル・クラッシュドアイス最終戦ボストン大会に参戦。83位という成績を残し、2018-19世界選手権シリーズで男子総合35位になった。

レッドブル・クラッシュドアイス最終戦ボストン大会で場進出を阻まれた鈴木雅仁

高校時代はインターハイ3連覇、大学でインカレ4連覇。アジアリーグでは日本、中国、韓国のチームに所属し、12シーズンで4回の優勝、米国NHLのトライアウト経験があるアイスホッケー界のエリートだ。昨シーズンまで韓国のアニャンハルラに所属していたが、一時は歩行困難になるほどのケガによりチームを離脱。新たな活躍の場としてレッドブル・クラッシュドアイスに挑戦した。

ボストン大会に日本からは、横浜で決勝に進出した山本純子、安床武士、山内斗真、吉田安里紗に加えて、横浜大会後にヨーロッパで開催されたATSX500、ATSX250、ATSX100の大会を転戦し、ポイントを獲得して出場権を獲得した鈴木が加わる。

ただし予選となるタイムトライアルでは2本ともミスでタイムが伸びない。LCQと呼ばれる敗者復活戦に最後の望みをかけて出走。最初のスタートはうまく決められたが、エッジが氷面に嫌われて後退。最後まで挽回できずに4人同走の4着で1回戦敗退した。

「やはりちょっと悔しいですけど、これが今の現実です。条件が整えばまた参加したいですが、フェンウェイパークという100年以上の歴史がある野球場で走れたということがいい思い出になると思います。ありがとうございます」と鈴木は公式インタビューで感謝の言葉を伝えた。

鈴木雅仁は2019年1月のATSX250オーストリア大会で4位になった ©Red Bull Content Pool

完敗の原因を「筋肉が弱いですね」と冷静に分析する。しかしそれは仕方ないことだ。プロのアイスホッケー選手として韓国リーグで戦っているときに、太ももの内側にある内転筋を断裂。普通の生活ができるようになったのは直前のことだ。

内転筋が切れてからも無理やりプレーをしていたというが、失意のうちに韓国から帰国し、リハビリに専念することを余儀なくされた。ところがリハビリの途中に今度は坐骨神経痛に見舞われ。歩行も困難になってしまう。

そんなとき、以前から興味があったレッドブル・クラッシュドアイスが横浜で開催されるニュースが舞い込んだ。

「いいタイミングでした。まあチャレンジしてダメだったらスポーツはあきらめようと思っていました」

練習会に参加し、徐々にアスリートとしてのキレを取り戻し、本大会の出場を果たすことになる。ただし初挑戦の横浜大会は本人としてふがいない成績に終わる。

アイスクロス・ダウンヒルは数年前から知っていたし、結構早い段階から興味もあった。

「ですけれど、アイスホッケー選手としてチームと契約していたし、やはりハイリスクです。もしケガをしたら企業もチームもそんな選手を雇うわけにはいかないですから」

ボストン大会の直前に行われた大会では日本勢男子で初めてファイナルに進出し、4位という好成績を修めた。だから最終戦のボストンにかける意気込みは強かった。それだけにファイナルを逃したことが悔やまれる。メジャーリーグの伝統ある野球場はファイナルが行われた大会2日目は盛り上がっていた。こんな最高の雰囲気の中を走りたかったのはいうまでもない。

「走りたかったですね。スタートがいいのは何戦か参加していくうちにまずまずだと分かっていた。あとは安定した走れないのが課題です」

練習時間がやはり強豪選手に比べて圧倒的に少ないという。練習できる環境に自分の生活を持っていけていない。アイスホッケー時代の貯金で遠征費を捻出し、スポンサー探しをするがそう簡単にはいかない。

「他選手は定職についてる人ばかりですが、ボクは無職。現実としてこのスポーツでプロアスリートとなれないのはわかっています」

鈴木雅仁はLCQ(敗者復活戦)で敗退し悲願のファイナル進出ならず

アイスホッケーほどスタミナが必要ではない。重要なのはそれよりもスキル、そしてそれを磨き上げる練習環境だ。当然、日本に常設アイストラックはない。

日本でアイスホッケーをやっている選手たちの現状も厳しいという。大学アイスホッケー部の所属選手も行き先を失い、社会人としては競技と離れた道を選択せざるを得ない。

「でも、これからの生き方ってもしかしたら違うかもしれません。クラッシュドアイスで若いうちからこれだけ世界中の選手と仲良くなれば、もしかしたらまた違ったチャンスに出会うことができ、これまでにない可能性がある。ボクは絶対そう思っています」

2018年10月に長男が誕生。ボストン大会の時点でまだ4カ月だ。 「父親として夢をあきらめたって言いたくはないですよ。ただ選手としてのボクはこの先、それほど長くないので、今は後身にいろんなこと残してあげられるように頑張っていきたい」

鈴木雅仁 ©Lisa-Marie Reiter / Red Bull Content Pool

地元米国のキャメロン・ナーズが優勝…レッドブル・クラッシュドアイス最終戦ボストン大会

アイスホッケー、ダウンヒルスキー、そしてスノーボードクロスの要素を取り入れたアイスクロス・ダウンヒル競技の世界選手権ATSXIceCross DownhillWorld Championship。その最上位カテゴリーの大会、ATSX 1000 Red Bull Crashed Iceのシーズン第3戦が2月8(金)・9日(土)に米国ボストンにあるメジャーリーグ最古の球場「フェンウェイパーク」で開催された。

キャメロン・ナーズがスコット・クロクソールを決勝で振り切った ©Andreas Langreiter / Red Bull Content Pool

前週に行われた第2戦ユバスキュラ大会(フィンランド)から1週間。早くも開催された第3戦のボストン大会にはユバスキュラ大会と同様に、日本歴代最多出場の山本純子、昨シーズンから参戦している安床武士に加え、横浜大会から参戦している元プロアイスホッケー選手の鈴木雅仁、同志社大アイスホッケー部所属の山内斗真、そして安床の愛弟子で現役高校生の吉田安里沙の計5名が出場。

初日にタイムトライアルが行われ、女子は一発決勝進出の4位まで、LCQ(Last Chance Qualifier)の出場枠20位までを争う。吉田は21位で敗退するも、山本は順当に準決勝まで駒を進めた。しかしレース序盤での転倒が響き、7位で大会を終えている。

予選上位64名が決勝進出する男子で日本勢は決勝進出こそならなかったが、ジュニア部門で山内が見事3位に輝き、日本人初の表彰台に上った。

男子のファイナルは前シリーズのワールドチャンピオンであるスコット・クロクソール(カナダ)と、一昨年のワールドチャンピオンであるキャメロン・ナーズ(米国)の対決。スタートでトップに立ったナーズは、圧巻の滑りでトップをキープ。2位の好位置につけていたクロクソールは終盤での転倒があり惜しくも3位に。終始危なげなくレース展開したナーズが今シーズン2度目の優勝を修めた。

大会の様子はRed Bull TVで視聴できる。

女子セミファイナルで山本純子は最後尾からアマンダ・トルンゾらを追撃 ©Lisa-Marie Reiter / Red Bull Content Pool

■ATSX 1000 Red Bull Crashed Ice(ATSX1000レッドブル・クラッシュドアイス)
アイスホッケー、ダウンヒルスキー、そしてスキークロスやスノーボードクロスの要素を取り入れた競技“アイスクロス・ダウンヒル”の大会。アイスホッケーのプロテクターを付けた選手が、最高時速80kmに達する中、街中に設置された高低差のある全長最大約600mの氷の特設コースを一斉に滑り降りる。

レースは1ヒート4選手で行い、選手たちがコース途中に設置されたヘアピンカーブやバンクコーナー、連続バンプや段差などの障害物をかわしながら、猛スピードでコースを駆け抜ける。

2001年初開催、2010年より世界選手権として開催し、2018年12月に50回目の大会を横浜で開催(アジア初)。世界選手権はこれまでレッドブル主催のRed Bull Crashed Iceと選手主体で開催するRiders Cupの2カテゴリーで開催してきたが、今シーズンよりATSX(All Terrain Skate Cross)連盟のもと、Red Bull Crashed Iceを優勝者が1000 ポイント獲得できる最上位の大会ATSX1000 とし、その下の3カテゴリーATSX500、ATSX250、ATSX100を含めてATSX Ice Cross Downhill World Championship(ATSXアイスクロスダウンヒル・ワールドチャンピオンシップ)として開催している。

100年以上の歴史を持つフェンウェイパーク野球場にクラッシュドアイスの選手たちが集結 ©Mihai Stetcu/Red Bull Content Pool

■Red Bull Crashed Ice第3戦ボストン大会結果
男子

1位 キャメロン・ナーズ(米国)
2位 ルカ・ダルラーゴ(オーストリア)
3位 スコット・クロクソール(カナダ)
66位 山内斗真(やまうちとうま)
69位 安床武士(やすとこたけし)
83位 鈴木雅仁(すずきまさひと)

左から山内斗真、鈴木雅仁、安床武士

女子
1位 アマンダ・トルンゾ(米国)
2位 ミリアム・トレパニエ(カナダ)
3位 タマラ・ミュイッセン(米国)
7位 山本純子(やまもとじゅんこ)
21位 吉田安里沙(よしだありさ)

山本純子(左)と吉田安里沙

■ATSX 1000 Red Bull Crashed Ice日程と会場
2018年12月7(金)・8日(土)横浜(日本)・・・終了
2019年2月2日(土)ユバスキュラ(フィンランド)・・・終了
2月8(金)・9日(土)ボストン(米国)・・・終了

山本純子が7位入賞で世界ランキング6位に浮上…レッドブル・クラッシュドアイス最終戦ボストン大会

アイスクロス・ダウンヒル世界選手権の最上位カテゴリー大会であるレッドブル・クラッシュドアイスは全3戦で展開するシーズン最終戦を2月8、9日に米国ボストンで開催し、男女を含めて日本勢で唯一ファイナルに進出した山本純子が7位に。世界ランキングを6位に浮上させた。

女子セミファイナルで山本純子は最後尾からアマンダ・トルンゾらを追撃 ©Lisa-Marie Reiter / Red Bull Content Pool

前日に予選のタイムトライアルで8位、LCQと呼ばれる勝ち上がりトーナメントを順当に通過して、この日のファイナル進出を決めた山本。4選手が一斉スタートし、2着までが次に進めるという競技で、この日はクォーターファイナル(準々決勝)で前年の世界チャンピオン、アマンダ・トルンゾ(米国)と同組になりながら、手堅くトルンゾに続く2着で勝ち上がる。セミファイナルで3位に沈んだもののスモールファイナル(5〜8位決定戦)で3着となり、今大会の成績として7位になった。

前年の世界ランキングで10位の山本はこの大会でさらにポイントを積み上げ、総合6位に浮上。ポイントが獲得できる大会はこのあとも規模の小さいレースが3大会あって、山本は欠場するものの「10位まで落ちることはまずない」と手応えを感じている。この競技は胸のワッペンに世界ランキングの数字をつけて次シーズンを走るので、山本がシングルナンバーをつけるのは確実。

100年以上の歴史を持つフェンウェイパーク野球場にクラッシュドアイスの選手たちが集結 ©Mihai Stetcu/Red Bull Content Pool

「たくさんの観衆の中でハイレベルな戦いができたのでいい大会だったと思います。ずっとレースに集中していたので会場を見ることがなかったんですけど、スモールファイナルで自分の滑りが終わって、最後のファイナルを観る立場になった時、アマンダとキャメロン選手がこれだけの観客の中でゴールする姿を見で胸が熱くなりました」と山本。

スタートして数十秒で決着する。メジャーリーグの中でも歴史的な価値のあるフェンウェイパーク野球場に設営されたテクニカルなコース。その中でいかに仕掛け、先行されたとしたらどこでタイムを稼いで前との差を詰めることができるかを考えていた。弱点だったスタートもシーズン終盤になって修正ができていた。

それでも世界の強豪はそれ以上だ。予選のタイムトライアルで好成績の選手からスタート台の位置を選択できるルールで、強豪選手は常に主導権を握りやすい内側を選択。山本はアウトサイドからのスタートを余儀なくされる。結果としてセミファイナル以上になるとスタートダッシュで強豪選手に先行される。

最初のターンが終わったときにどこまで詰められるかが勝負だ。後半のドロップ(落差)のところまで追いかけるが、前を抜いて2着以上を取るのは簡単ではない。「そのへんが力不足です」という。

「やっぱりトップ4あたりの選手との実力差は、一緒に走っていても感じています。どうしても前を走る選手のアクシデント待ちになってしまう。気持ちだけではなくて技術だと思いますね。それでも練習時や昨日のレースのときよりできないことが減らせた」と笑顔を見せる。

今シーズンの世界ランキングに関わる大会は残り3戦あるが、日本で会社員として働く身として簡単には休暇を取って出場はできない。周到に計画した海外遠征で着実にポイントを獲得でき、「今回取るべきポイントは取れたかなと思います」という。

女子スモールファイナルでジャクリーヌ・ルジェールらを追う山本純子(後ろ) ©Lisa-Marie Reiter / Red Bull Content Pool

2月23日には長野県の菅平でだれでも参加できるアイスクロスダウンヒル大会が日本で初開催される。

View this post on Instagram

我、参戦します🙋🏻‍♀️ 興味のある方、是非一緒に滑りましょー🤙 . 🚨🚨🚨ATSX 100 in Sugadaira開催決定!🚨🚨🚨 速報です!ATSXシリーズのATSX100クラスを日本で開催することが決定しました! Red Bull Crashed Ice横浜から早2ヶ月、あの競技にあなたもチャレンジできる機会がやってきました! 場所は長野県は菅平高原パインビークスキー場。 レース翌日にはジュニア並びに初心者向けの体験会も実施します。レースはまだちょっと、、だけどやってみたい!という方は是非体験会にお申し込み下さい! エントリーは近日中にATSXウェブサイトで開始されます。 以下詳細です! ・日時&場所 2019.2.23 SAT 菅平高原パインビークスキー場 (HP)https://pinebeak.jp カテゴリー 男子(定員64名) 女子(定員64名) 16歳以上であれば誰でもエントリー可! 大会申し込みまでの流れ 1. ATSXに競技者登録。 https://data.atsx.org/account/register ※システムの問題で競技者登録の反映が遅れる場合があります。反映されてない場合でもすぐにやり直そうとせず、しばらく待ってみて下さい。二重三重に登録されてしまいます。 2.ATSXウェブサイトより申し込み。※近日中にオープンとなります! 問い合わせ先 ご不明点はお気軽にお問い合わせ下さい。 日本アイスクロスダウンヒル協会: jicdassociation@gmail.com ※スキー場には問い合わせをしないようお願い致します。 詳細は日本アイスクロスダウンヒル協会facebookページに載せてますので、そちらをご覧下さい!

A post shared by Sato Tsubasa (@korochan25) on

「その目的は女子選手を含めて国内の普及のため。この競技の楽しさを知ってもらうための大会です」

これまで単身で世界を相手に戦ってきた山本も、このスポーツの日本の第一人者として会場入りする予定だ。

キャメロン・ナーズ(左から2人目)がスコット・クロクソール(同3人目)を制して母国で優勝 ©Mihai Stetcu/Red Bull Content Pool
キャメロン・ナーズがスコット・クロクソールを決勝で振り切った ©Andreas Langreiter / Red Bull Content Pool
山本純子。写真は2018年12月に開催された開幕戦の横浜大会 ©Joerg Mitter / Red Bull Content Pool

山内斗真がレッドブル・クラッシュドアイスのジュニアで初の表彰台

アイスクロス・ダウンヒル競技のレッドブル・クラッシュドアイスは2月8日に米国のボストンで今季最終戦(第3戦)のジュニアカップが行われ、日本の山内斗真(同志社大)がファイナルの4人に残り、3位になった。日本勢が同イベントの表彰台に乗るのは初めて。

ジュニア優勝のジョアニー・バレスケスを中央に左が2位マルティン・バロ、右が3位山内斗真 ©Mihai Stetcu/Red Bull Content Pool

レースは4選手が一斉にスタートし、上位2選手が勝ち上がるというノックダウン方式。同志社大アイスホッケー部に所属する山内は、1回戦のラウンドオブ32、クォーターファイナル(準々決勝)をトップ通過。セミファイナルでは混戦を制してバロに続く2着で決勝進出した。優勝はジョアニー・バレスケス(米国)。2位はマルティン・バロ(フランス)。

大学3年の山内にとってはジュニアカテゴリーで戦える最後のシーズン。エリートカテゴリーにもダブルエントリーしているが、経験豊富な世界トップクラスの選手に現在は歯が立たない。「ジュニアを取るのは最後のチャンス」と公言していた。

この日の夕方に行われていたエリートカテゴリーでは1回戦でまさかのミスで敗退していた。しかも一番得意だったところでのミス。それがなかったら確実にラウンドアップしたはずだ。

ジュニア決勝のスタート直後 ©Ryan Taylor/Red Bull Content Pool

「やっぱりアメリカは甘くないなと思いました。めっちゃ悔しいです。ボストンはトラディショナルなきれいな街で、また来たいなあと思いました。選手としてまた絶対来ます」と主催者の公式インタビューでふりしぼるように答えた。

ミスが発生したのはフラットな部分で、アイスホッケー選手である山内が得意とするスケーティングが発揮できるところだった。山内は2番手に位置して終盤を迎えていた。攻めなくてもよかったのにそこで攻めてしまったのが敗因となる。

「本当にすいません、実力差不足すぎて。自分が得意なところでミスをしてしまって。やっぱ1番手にいるのが安全で安心できるんですけれど、後ろにいる3番手の選手との間がどれだけ離れていたのかわからなかったんです。焦んなくてもよかったんですけど、やっぱ後ろからかかるプレッシャーがあった。こんな簡単なミスはありえないなーという感じですね」

ジョアニー・バレスケスを追うマルティン・バロと山内斗真 ©Ryan Taylor/Red Bull Content Pool

しかしすぐに気持ちを切り替えた。
「めっちゃイライラしていてやばいです。コケるぐらいの実力だったってことで。ジュニアをボクは取りにいかないといけない」

翌日のエリートで上位進出をねらう夢は断たれた。それだけにジュニアで結果を残して、いい形で終わりたいなあという気持ちが山内を奮い立たせた。

ジュニア優勝はジョアニー・バレスケス。2位マルティン・バロ、3位山内斗真 ©Andreas Langreiter / Red Bull Content Pool

ファイナルに進出すれば表彰台の頂点しか目指さなかったが、シーズンを転戦してすでにその実力を知り尽くしている通称ジョジョ(ジョアニー・バレスケス)の速さはケタが違った。その状況で堅実に3位に入り、表彰台に上った。最低限の結果を残してシーズンを終えた。そしてもう次のシーズンのことを頭に描いている。自らのミスで沈んだエリートカテゴリーで世界の実力者と渡り合えるように。

山本純子がファイナル進出…レッドブル・クラッシュドアイス最終戦ボストン大会

アイスクロス・ダウンヒルの世界選手権の最上位カテゴリー大会であるレッドブル・クラッシュドアイスは全3戦で展開するシーズン最終戦が2月8日に米国ボストンで開幕。山本純子が翌日のファイナル進出を果たした。

ファイナルに進出した山本純子

山本は予選タイム8位で、ファイナル一発進出のベスト4には入れなかったが、LCQと呼ばれる敗者復活戦では、1回戦(クォーターファイナル)で安定感のある走りを見せて1着フィニッシュ。翌日のファイナルのゲート選択権をめぐるセミファイナルも2着で通過。この日の女子ファイナルに登場し、4位でゴールした。

LCQ(敗者復活戦)で勝ち上がりの2着にわずかに届かなかった安床武士

昨シーズンから参戦している安床武士はLCQとインラインスケートXゲーム王者の技を見せる「フリースタイル」コンテストとタイトなタイムスケジュールをこなしたが、LCQ1回戦で勝ち上がりとなる2着に写真判定の結果敗退。

鈴木雅仁はLCQ(敗者復活戦)で敗退し悲願のファイナル進出ならず

横浜大会から参戦している元プロアイスホッケー選手の鈴木雅仁はLCQで敗退。「これがいまの実力。メジャーリーグのスタジアムでレースできて最高の気分だったが、翌日のファイナルに出場できなくて残念」と悔しさをにじませた。

LCQ(敗者復活戦)でミスから3着に沈んだ山内斗真

同志社大アイスホッケー部所属の山内斗真はLCQで2位をキープしながら、終盤に逆転されてまさかの敗退。「2着を確保すれば決勝に進出できたけど、トップをねらって攻めたのが裏目に出てしまった。まだまだです」とゴール後にコメント。

決勝進出にタイムトライアル順位でひとつ届かなかった吉田安里沙

そして安床の愛弟子で現役高校生の吉田安里沙は予選となるタイムトライアルのタイムで順位ひとつ及ばず敗退した。

野球の聖地でレッドブル・クラッシュドアイス…ライブ配信も

山内斗真(左)がフェンウェイパークを走る ©Bull Content Pool

アイスホッケー、ダウンヒルスキー、そしてスノーボードクロスの要素を取り入れたアイスクロス・ダウンヒル競技、レッドブル・クラッシュドアイスは2018-2019シーズン最終戦として2月8日から9日まで米国ボストンで開催される。会場は大リーグ「ボストン・レッドソックス」のホーム球場であるフェンウェイパークだ。

フェンウェイパークに特設のアイストラックが建設された。左奥に見える外野フェンスが有名な「グリーンモンスター」
レッドブル・クラッシュドアイス最終戦ボストン大会のコース ©RED BULL

会場となるボストン・レッドソックスの本拠地「フェンウェイパーク」は松坂大輔や上原浩治ら所属して活躍したところ。レッドブル・クラッシュドアイス史上初となるスタジアムでの開催となる。

フィールドに長さ350mのアイストラックを仮設し、氷のスロープを観戦させた。気温も低いことから大会前日となる2月7日には真っ白に輝く美しいスロープが誕生した。

日本時間の2月10日(日)午前10時よりインターネットテレビのRed Bull TVで生中継(無料、英語のみ)。

決勝日のイベント自体は男子Round of 64、女子はQuarter Finalからだが、ストリーミングは男子Round of 32、女子はSemi Finalからとなる。

記者席に入るとすぐにワールドシリーズ胴上げ投手の上原浩治の写真が飾られていた
記者席や実況ルームがある部屋はバックネット側スタンドの5階にある
野球記者が使用する記者席にて

■ボストン大会のトラック、3D映像

日本男子のエース安床武士 ©Andreas Langreiter / Red Bull Content Pool
山内斗真が公式撮影を兼ねたデモ走行に起用された ©Mihai Stetcu/Red Bull Content Pool
同志社大アイスホッケー部所属の山内斗真 ©Andreas Langreiter / Red Bull Content Pool

クラッシュドアイス・ユバスキュラ大会で山本純子10位

アイスクロス・ダウンヒルの世界選手権の最上位カテゴリー大会であるレッドブル・クラッシュドアイスは今シーズン第2戦を2月2日にフィンランドのユバスキュラで開催し、決勝進出した山本純子が10位になった。

レッドブル・クラッシュドアイスのユバスキュラ大会、決勝で強豪に挑む山本純子(左奥) ©Samo Vidic/Red Bull Content Pool

北欧開催の第2戦に日本からは5選手が出場。男子は日本勢の決勝進出はならなかったが、日本歴代最多出場の山本は女子の決勝トーナメントに進出。準々決勝で強敵ばかりと当たり、ファイナルには駒を進められなかった。

男子ファイナルは現ワールドチャンピオンの弟と元ワールドチャンピオンである兄のクロクソール兄弟対決が実現。兄が2015年以来となる勝利を修めた。

ジュニア部門8位と健闘した山内斗真 ©Daniel Grund/Red Bull Content Pool

2018年12月にアジアで初めて開催された横浜大会に続くシリーズ戦。日本からは歴代最多出場の山本、昨シーズンから参戦している安床武士に加え、横浜大会から参戦している元プロアイスホッケー選手の鈴木雅仁、同志社大アイスホッケー部所属の山内斗真、そして安床の愛弟子で現役高校生の吉田安里沙の計5名が出場。

予選上位16名が決勝進出する女子では吉田が25位で敗退するも、山本が順当に決勝トーナメントに進出。しかし準々決勝で前ワールドチャンピオンのジャクリーン・レジェールと好敵手タマラ・カジャと当たり、惜しくも敗れて10位に。

予選上位64名が決勝進出する男子は、安床86位、鈴木88位、山内92位と、残念ながら日本勢は決勝進出できなかった。ジュニア枠である山内はジュニアで8位と健闘。

男子ファイナルの序盤は弟のスコットが先行したが ©Samo Vidic/Red Bull Content Pool

男子のファイナルは、2018年のユバスキュラ大会に続いてカイル・クロクソール(2012年ワールドチャンピオン)とスコット・クロクソール(昨シーズンと2015年ワールドチャンピオン)の兄弟対決が実現。兄カイルはスタートで出遅れたものの、途中で弟が転倒し2位に浮上。最終コーナーのイン側を回って先行するミルコ・ラティをかわして、大逆転で2015年以来の優勝を修めた。

女子クラスで横浜大会に続き2連勝を飾ったアマンダ・トルンゾ(中央) ©Samo Vidic/Red Bull Content Pool
カイル・クロクソール(カナダ)を中央に、右が2位ミルコ・ラティ(フィンランド)、左が3位ルカ・ダルラーゴ(オーストリア) ©Andreas Schaad/Victor Engström/Red Bull Content Pool

■Red Bull Crashed Ice第2戦ユバスキュラ大会結果
男子
1位 カイル・クロクソール(カナダ)
2位 ミルコ・ラティ(フィンランド)
3位 ルカ・ダルラーゴ(オーストリア)
86位 安床武士(やすとこたけし)
88位 鈴木雅仁(すずきまさひと)
92位 山内斗真(やまうちとうま)
女子
1位 アマンダ・トルンゾ(アメリカ)
2位 アナイス・モラン(スイス)
3位 ミリアム・トレパニエ(カナダ)
10位 山本純子(やまもとじゅんこ)
25位 吉田安里沙(よしだありさ)

大会の様子はRed Bull TVで。

レッドブル・クラッシュドアイス最終戦はあのレッドソックス本拠地で開催

アイスホッケー、ダウンヒルスキー、そしてスノーボードクロスの要素を取り入れたアイスクロス・ダウンヒル競技、レッドブル・クラッシュドアイスは2018-2019シーズン最終戦として2月8日から9日まで米国ボストンで開催される。会場は大リーグ「ボストン・レッドソックス」のホーム球場であるフェンウェイパークだ。

レッドブル・クラッシュドアイス最終戦はボストンレッドソックスの本拠地フェンウェイパークで開催。左奥にある緑の外野フェンスがあの有名なグリーンモンスター

レッドブル・クラッシュドアイス2018-2019シーズンは、2018年12月7日と8日にアジア初開催となる第1戦横浜大会でシーズンイン。続く第2戦は2019年2月2日にフィンランドのユバスキュラで行なわれた。そしてシーズンの総合ランキングを決めるのが第3戦にしてファイナルとなる米国ボストン大会。

会場はハンパない。メジャーリーグの代表的なチームであるレッドソックスが本拠地とするボールパーク(野球場)だ。大リーグ最古の球場だけに、フィールドは狭く、レフトスタンドには野球ファンにとって有名な、ホームランを阻止するように立ちはだかるグリーンモンスターという緑色のフェンスが存在する。今回のクラッシュドアイスがそんなボールパークが会場となる。

ベストコンディションとなるアイスリンクを設営するために6週間前から着工。作業員はのべ3万5000時間を要してレースに求められるアイスリンクの造成に携わっている。

●大会スケジュール
日時は現地時間。日本時間は14時間をプラスしてください。
2月7日(木)
17:00 – 18:00 Women & Junior トレーニング
19:00 – 20:00 Men トレーニング
20:00 – 21:00 Freestyle/ Goalie トレーニング
2月8日(金)
8:00 – 9:30 トレーニング&フリー練習(~9:30)
10:00 – 12:30 タイムトライアル
18:45 – 19:00 Freestyle ヒート1
19:00 – 19:45 Last Chance Qualifier(LCQ)Round 64 – 32
19:45 – 20:00 Women’s LCQ Round 16
20:00 – 20:30 Freestyle ヒート2
20:30 – 21:00 Men’s LCQ Round 16
21:00 – 21:30 Junior Cup
21:30 Junior Cup 決勝
2月9日(土)
18:30 – 19:00 サイドアクト & ライブショウ
19:00 – 19:45 Men’s ヒート Round 64
19:45 – 20:00 Women’s Quarter Finals
20:00 – 20:10 オープニングセレモニー
20:10 – 20:45 Men’s ヒート Round 32
20:45 – 21:00 Women’s & Men’s Semi Finals
21:00 – 21:15 Women’s Finals
21:15 – 21:30 Men’s Finals
21:30 表彰式 & クロージングセレモニー