トマ・ルバが総合8位に浮上して最難関へ…ツール・ド・ランカウイ

マレーシアで開催中のツール・ド・ランカウイは3月21日に第4ステージが行われ、日本から参戦しているキナンサイクリングは終始メイン集団でレースを展開。トマ・ルバを筆頭にマルコス・ガルシア、サルバドール・グアルディオラと集団でフィニッシュしている。個人総合ではルバが前日までの10位から2つ上げて8位に浮上。好位置につけて翌日のクイーンステージ(最難関)を迎える。

ツール・ド・ランカウイ第4ステージ ©︎ KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

全8ステージで争われる大会は中盤戦へ。前日に引き続き、マレーシア東岸の南シナ海を見ながら南下する177.6km。前半に唯一のカテゴリー山岳となる1級の上りが控えるが、その後は平坦。海沿いのルートはときおり強い風が吹き、これがレース展開を左右することも考えられた。

キナンは前日の第3ステージでルバが序盤に形成された逃げグループに入り、2カ所の中間スプリントポイントを上位通過。合計3秒のボーナスタイムを獲得し、個人総合で10位に浮上。ガルシア、グアルディオラも安定して走っているほか、山本元喜と中西健児の日本人ライダーもアシストとして貢献している。

レースは序盤、逃げ狙いのアタック合戦にキナン勢も参加。チャンスをうかがうが、大人数の逃げは容認されず、やがて先行した6人が集団に容認される。キナン勢はこれに加わらず、メイン集団でレースを展開することとなった。

その後のメイン集団は、スプリンターを擁するチームを中心にペースをコントロール。逃げグループとのタイム差を見ながら、淡々と進行。キナン勢は海から吹く風に対応すべく、中西が風よけに立ち、隊列を組んで走っていく。

タイム差が約5分となったのを機に、メイン集団は徐々にペースアップ。ポジション争いが激しさを増していく。フィニッシュまで残り20kmとなったあたりからは横風を利用しての集団分断を狙うチームが現れ、プロトンと呼ばれるメイン集団は人数が絞られていく。キナン勢はルバ、ガルシア、グアルディオラが集団でのポジションを確保し、役目を終えた中西と山本は後方へと下がった。

集団は終盤に入り逃げていた選手を全員吸収。そのままスプリント勝負によるステージ優勝争いとなった。集団では残り5km付近で落車が発生したが、キナン勢3人は巻き込まれることなく、そのままフィニッシュへ。グアルディオラがチーム内最高位の19位となった。また、山本と中西もグルペット内でレースを終え、出走5人全員が次のステージへと進んでいる。

個人総合争いで上位につけていた一部選手がリタイアした関係から、ルバが2つ順位をジャンプアップ。個人総合8位とした。ガルシア、グアルディオラもここまで好位置につけている。

翌22日はいよいよこの大会のクイーンステージ。アジアの名峰キャメロンハイランドの頂上にフィニッシュする169.4kmの第5ステージは、今大会のハイライトとなること必至。レース後半に入って上りが始まり、158km地点に1級山岳、そしてフィニッシュは超級山岳と難所が立て続けに待ち受ける。10%近い勾配の区間も次々と登場する完全クライマー向きのコースだ。このステージの結果が、個人総合争いに直結する可能性が高い。

ツール・ド・ランカウイ第4ステージ結果(177.6km)
1 リッカルド・ミナーリ(イタリア、アスタナプロチーム) 4時間10分14秒
2 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、バルディアーニ・CSF) +0秒
3 モハドハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌサイクリングチーム)
4 ルカ・パシオーニ(イタリア、ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア)
5 マヌエル・ベレッティ(イタリア、アンドローニジョカットリ・シデルメク)
6 アラン・バナチェク(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコヴィチェ)
19 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team)
40 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team)
41 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team)
113 山本元喜(KINAN Cycling Team) +4分42秒
114 中西健児(KINAN Cycling Team)

個人総合時間
1 アダム・デヴォス(カナダ、ラリーサイクリング) 16時間55分45秒
2 ニクモハドアズワン・ズルキフリー(マレーシア、フォルカアムスキンズレーシング) +14秒
3 ハリソン・スウィーニー(オーストラリア、ミッチェルトン・バイクエクスチェンジ) +22秒
4 リッカルド・ミナーリ(イタリア、アスタナプロチーム) +1分19秒
5 パオロ・シミョン(イタリア、バルディアーニ・CSF) +1分26秒
6 イェフゲニー・ギディッチ(カザフスタン、アスタナプロチーム)
8 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +1分27秒
27 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +1分30秒
32 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team)
117 山本元喜(KINAN Cycling Team) +21分47秒
121 中西健児(KINAN Cycling Team) +31分21秒

ベストアジアンライダー
1 ニクモハドアズワン・ズルキフリー(マレーシア、フォルカアムスキンズレーシング) 16時間55分59秒
51 山本元喜(KINAN Cycling Team) +21分33秒
54 中西健児(KINAN Cycling Team) +31分7秒

スプリント賞
1 リッカルド・ミナーリ(イタリア、アスタナプロチーム) 38pts
25 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 5pts

山岳賞
1 ベルナルドアルベイロ・スアザ(コロンビア、マンザナポストボンチーム) 19pts

チーム総合
1 ラリーサイクリング 50時間50分36秒
14 KINAN Cycling Team +1分9秒

中西健児

中西健児のコメント
スタートから体が動いていたので、何度か逃げにトライをしたが、望んでいた大人数の逃げが容認されず、前方でレースを進めることができなかった。それからはチームメートの風よけになりながら、集団の前方にポジショニングしていた。集団内でのポジション争いが激しくなっていく中で、ポジションを下げてしまい、分断したときにそのまま後ろになってしまった。本来は我慢をして集団に残ってアシストをしないといけなかった。UCIワールドチームやプロコンチネンタルチームがそろうレースにあって、レベルの高さは感じているが、暑さも含めて対応していかないといけない。明日(第5ステージ)は得意の上りなので、そこでしっかりと仕事をしたい。

●関連ニュース

リッカルド・ミナーリがツール・ド・ランカウイ第4ステージ優勝

●最新ニュースへ