「地獄のレースになる」…ニーバリが世界選手権コースを試走

イタリアのビンチェンツォ・ニーバリが3月23日、2018世界選手権ロードが開催されるオーストリアのインスブルックを訪れ、エリート男子ロードのコースを試走した。3月17日にミラノ〜サンレモを制したばかりのイタリアのエースだが、小雪の舞う気象条件の中で、「最後の登りはMTBエンデュランスのように見えた」と驚きを隠せなかった。

世界選手権のコースを試走するビンチェンツォ・ニーバリらイタリア勢

ロードコースは序盤のコースを走行後、チロル地方の厳しい峠を7回上る周回コースに突入。さらに最終周回は「地獄」と呼ばれる別の峠が出現する。ニーバリはイタリアナショナルチームのアレッサンドロ・デマルキとフランコ・ペッリツォッティとともに、この2つのサーキットを実走し、最後の地獄坂を2回上った。

「こんなに厳しいコースとは思わなかった」とビンチェンツォ・ニーバリ

「これはハードだ。エネルギー補給の計算から、機材の選択、もちろんナショナルチームのセレクションまで重要になってくる」とニーバリ。
「地図でも厳しいとは分かっていたが、実際に走ってみるとまったく別物の厳しさが体感できた。ほかの選手も初めてここを走ってみれば、きょうのボクのような驚きを持つだろう」

ナショナルチームのダビデ・カッサーニ監督はチームカーを運転しながら、「私はすでにコースを知っていたけれど、実際に選手たちとこのルートを確認すると感動するものがある。8kmの上り坂が7回も繰り返され、最後は最大28%という壁を上る。ハードなレースになりそうだ」

© EXPA/ Jakob Gruber

デマルキは、「地図を見ただけでも、これが最も困難な世界選手権のコースの一つだと思った。大会の数カ月前にここにきたのはいいことだと思った。9月の開催に向けて最善の方法を見つけたい。この美しいチロル地方のコース脇がたくさんの人で埋まることを期待している」とコメント。

ペッリツォッティは、「この世界選手権は非常に困難である。コースは長くてしんどい。ここで好成績を修めるためには、精神面とフィジカルの両方でいい状態で乗り込むことが重要で、直前まで開催されているブエルタ・ア・エスパーニャがキーを握る」と語った。

2018年の世界選手権ロードは9月22日から30日までインスブルックで開催される。エリート男子ロードは最終日の30日で、距離259.5km(スタート後のニュートラル区間を含めると265km)、獲得標高4670mで争われる。

世界選手権エリート男子ロードのコース

2018世界選手権ロード(インスブルック)

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