第101回ジロ・デ・イタリアはいよいよ最後の山岳ステージへ

第101回ジロ・デ・イタリアは5月26日、スーザ〜チェルビニア間の214kmで第20ステージが行われ、前日にマリアローザを獲得したスカイのクリストファー・フルーム(英国)ら、ここまで走り続けてきた151選手がスタートした。スタートのスーザはくもり、気温17度、微風。ゴールのチェルビニアは変わりやすい天候で気温14度、風は普通。

第20ステージのスタート前、マリアローザのフルームと首位を陥落したイェーツが言葉を交わした © LaPresse – D’Alberto / Ferrari / Paolone / Alpozzi

第20ステージの出走サインをするデュムラン © LaPresse – D’Alberto / Ferrari / Paolone / Alpozzi
ティボー・ピノ。第20ステージ © LaPresse – D’Alberto / Ferrari / Paolone / Alpozzi

休息日を含む24日間の戦いは27日にローマでフィナーレを迎える。最終日はスプリンターがゴールをにぎわすのが慣例で、総合優勝争いは第20ステージで事実上決着する。フランス国境に近いスーザをスタートし、前半はほぼ平たん。しかし後半にカテゴリー1級の3つの峠が待ち構えている。ゴールのチェルビニアはスイス国境にあるマッターホルンのベースとしてにぎわう町。マッターホルンが祝福するのは果たしてだれか?

第20ステージのプロフィールマップ

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)サイモン・イェーツ(英国、ミッチェルトン・スコット)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)エリア・ビビアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ)
マリアアッズーラ(山岳賞)サイモン・イェーツ(英国、ミッチェルトン・スコット)
□マリアビアンカ(新人賞)ミゲールアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)

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Livの2019モデル、エスケープR3 W先行販売…日本女性にマッチ

ジャイアントは5月下旬より女性向けブランド、Liv(リブ)の2019モデル「ESCAPE R3 W(エスケープR3 W)」を先行販売する。5万2000円(税別)。

リブ・エスケープR3 W(パールミント)

日本の女性の体型に合わせたフレームと厳選したパーツ構成で身長140cmからフィットし、軽量かつ快適な乗り心地のリブ定番クロスバイク。スポーツバイクビギナーにも無理のない姿勢で乗車でき、乗りやすく疲れにくいので、自転車通勤や週末サイクリングなど幅広く楽しめる。さわやかな「パールミント」など、パールやラメを取り入れたフレームカラー展開や、サドルとグリップのカラーコーディネートが魅力的。

日本の女性の体型に合わせた、軽量で快適な国内設計の専用フレーム。各フレームサイズ毎に適切なハンドル幅やクランク長を設定するなどの特徴がある。

リブ・エスケープR3 W(パールホワイト)

リブ・エスケープR3 W(マットマゼンタ)
リブ・エスケープR3 W(サファイアブラック)

●ジャイアントのホームページ
●問い合わせ先=ジャイアント 044-738-2200

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ジャイアントのベストセラークロスバイク、エスケープR3の2019モデル先行販売

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ジャイアントのベストセラークロスバイク、エスケープR3の2019モデル先行販売

ジャイアントは5月下旬よりGIANT 2019モデル「ESCAPE R3(エスケープR3)」を先行販売する。価格は5万2000円(税別)。

ジャイアント・エスケープR3(オーシャングリーン)

日本のライドライフに向き合うことで生まれたベストセラークロスバイク。スポーツバイクビギナーにも無理のない乗車姿勢や快適性、走行感にも影響する軽さのために、フレーム、フォークからハンドル、サドル、タイヤに至るまで全てのパーツを厳選。自転車通勤などの日常使いや週末サイクリングに幅広く対応する。

振動吸収性の高いトップチューブとベントしたシートステーが快適性を向上させる軽量フレーム。変速系パーツに信頼性の高いシマノ製品を採用し、スポーツバイクビギナーにも快適な操作性を提供。

2019モデルは、南国リゾートの海をイメージしたさわやかな「オーシャングリーン」や、ビタミンカラーの「マンゴー」、陶磁器を思わせるなめらかな表層仕上げの「ホワイト」など全5色展開。

ジャイアント・エスケープR3(マンゴー)
ジャイアント・エスケープR3(ブルー)
ジャイアント・エスケープR3(ブラックトーン)
ジャイアント・エスケープR3(ホワイト)

●ジャイアントのホームページ
●問い合わせ先=ジャイアント 044-738-2200

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トレック直営店のTREK Bicycle新潟が6月22日にオープン

信越地方初となるトレック直営店「TREK Bicycle新潟」が6月22日(金)に新潟市中央区にオープンする。トレックのブランドを体験できるストアとして、常時約60台のトレックの最新モデルを展示。ロードバイクやクロスバイクはもちろん、マウンテンバイク、今注目の電動アシストクロスバイク、また女性モデルやキッズバイク、ボントレガー商品など幅広いラインナップをそろえる。

TREK Bicycle 新潟

試乗車は常時約10台を用意して、知識・経験豊富なスタッフが目的に合わせて自転車を通じたさまざまなライフスタイルを提供いていくという。またメンテナンスのみの利用も可能。他店購入や他メーカーのバイクでもメンテナンスをしてもらえるので気軽に相談できる。すでにバイクを持っている人だけでなく、今から始めたいと考えている人、始めたばかりの初心者にも気軽にきてもらえる店づくりを目指し、地域のトレックファンそしてサイクリスト人口を増やしていきたいという思いでスタートするという。

新潟駅からも近く、国道8号線からもアクセス良好。

TREK Bicycle 新潟
住所:〒950-0981 新潟県新潟市中央区堀之内42-13
オープン日:6月22日(金)
電話:025-288-6649 ※オープンより開通
営業時間:平日11:00~19:00、土日祝10:00~18:00
定休日:火曜日
駐車場:あり
TREK Bicycle 新潟のホームページ
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フルームが大逆転で首位に…ジロ・デ・イタリア第19ステージで80kmの独走勝利

第101回ジロ・デ・イタリアは5月25日、ベナリアレアレ〜バルドネッキア間の184kmで第19ステージが行われ、スカイのクリストファー・フルーム(英国)が80kmを独走してステージ優勝。第14ステージに続く大会2勝目。前日まで3分22秒遅れの総合4位にいたフルームだが、この日はステージ2位以下に3分以上の差をつけてゴール。総合1位のサイモン・イェーツ(英国、ミッチェルトン・スコット)は38分51秒遅れ。フルームは総合成績でも首位に立ち、初めてマリアローザを着用した。

クリストファー・フルームがジロ・デ・イタリア第19ステージで80kmの独走勝利 © LaPresse – D’Alberto / Ferrari / Paolone / Alpozzi
マリアローザのクリストファー・フルーム。ジロ・デ・イタリア第19ステージ © Gian Mattia D’Alberto – LaPresse

英国勢のステージ優勝はイェーツの3勝とフルームの2勝で今大会通算5勝。すべて頂上フィニッシュの山岳ステージだ。またフルームはグランツールのすべてのリーダージャージを着用した24人目の選手となった。23人目は大会2日目に達成したBMCのローハン・デニス(オーストラリア)。グランツールで首位になった日数は歴代5位の80日(ジロ・デ・イタリア1、ツール・ド・フランス59、ブエルタ・ア・エスパーニャ20)。歴代最多はエディ・メルクス(ベルギー)の201日。ベルナール・イノー(フランス)は125日、ジャック・アンクティル(フランス)110日、ミゲール・インデュライン(スペイン)93日。

フルームをマークするマリアローザのイェーツ。ジロ・デ・イタリア第19ステージ © Fabio Ferrari – LaPresse
ジロ・デ・イタリア第19ステージの未舗装路でアタックしたフルーム © POOL Luca Bettini/BettiniPhoto/LaPresse

7.8kmにわたって未舗装路があるフィネストレ峠は標高2178mで、その大会の最高峰という意味の「チマコッピ」に指定されていた。フランス国境にも近いアルプスのまっただ中にあり、フルームにとっては「アフリカで生まれ育ったボクはこんな環境で走っていた」といい、ステージ中盤に位置しながら大逆転を懸けての勝負どころとにらんでいた。

レース序盤にはこの大会の優勝候補だったにも関わらず、総合成績で大きく遅れていたUAEエミレーツのファビオ・アルー(イタリア)がリタイアした。フィネストレ峠の上りには9選手が先行して突入。イェーツを援護するミッチェルトン・スコット勢がペースメークしていたが、ここでフルームのスカイチームが先頭で隊列を組み、ハイペースで大集団をけん引し始めた。

ピノがデュムランを振り払うために加速する。ジロ・デ・イタリア第19ステージ © POOL Luca Bettini/BettiniPhoto©2018/LaPresse
最高峰のチマコッピ、フィネストレ峠を上るフルーム。ジロ・デ・イタリア第19ステージ © POOL Luca Bettini/BettiniPhoto©2018/LaPresse

このペースアップにマリアローザのイェーツが脱落。この時点で28秒遅れの総合2位、トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)がバーチャルリーダーに。20人ほどに絞り込まれた有力選手たちの集団は先行していた選手らをすべて吸収すると、ゴールまでまだ80kmを残す地点でフルームが単独アタックした。意表を突かれたのはデュムラン、総合5位のティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)、そして新人賞を争うミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)とリカルド・カラパス(エクアドル、モビスター)だ。フルームを追うものの、あまりにも早い仕掛けにペースは上がらず、その差が開いていく。

フルームはフィネストレ峠の頂上でデュムランらに49秒差をつけて下りに。ここでさらにタイムを差を開き、続くセストレエーレの上りでフルームは3分近くの差を広げる。前日までのデュムランとフルームのタイム差は2分54秒で、デュムランはこれを追うが、総合成績の上位を争うピノ、新人賞で僅差の戦いを続けるロペスとカラパスが同調しない。フルームはさらにその差を広げ、前日の総合4位からここで一気にバーチャルリーダーに躍り出た。

大きく遅れたイェーツ。ジロ・デ・イタリア第19ステージ © POOL Luca Bettini/BettiniPhoto/LaPresse
ジロ・デ・イタリア第19ステージ ©Luca Bettini/BettiniPhoto

最後の過酷な上り坂をクリアしてフルームが80kmの独走を成功させてガッツポーズでゴール。2着は3分遅れ。デュムランは3分23秒遅れとなり、フルームが総合1位を確定させた。フルームは1着のボーナスタイム10秒も獲得し、2位デュムランとの差を総合で40秒として、翌日に行われる最後の山岳ステージに初のジロ・デ・イタリア総合優勝を懸けることになった。

フルームを追いかける2位グループから脱落しかけるデュムラン。ジロ・デ・イタリア第19ステージ © Fabio Ferrari – LaPresse
ジロ・デ・イタリア第19ステージでフルームが80kmの独走を成功させた © Fabio Ferrari – LaPresse

「とても困難な時間に直面したこのジロ・デ・イタリア。だからボクはかなりクレージーなことをする必要があった。前日の夜に管理栄養士と話をしながら決意を固めて、どのように栄養を補給するかを検討した」とフルーム。
「序盤からかなりのアタックがあった。フィネストレ峠ではボクに有利な状況をセットアップするために、チーム全員が強力なペースメークをしてくれた。自転車レースはそれがすべてだ。もしボクが最後の上りまでアタックするのを待っていたら、マリアローザに届く3分は手に入れられなかった」

「フィネストレ峠は昨年にこのあたりで合宿をしていたのでよく知っていた。自分にとって一番いいペースも把握できていた。リスクも計算済みだった。もしボクを追う後続集団がそれほど大きくなければ、ライバルたちがアシスト陣を持っていなければ、ゴールを目指す労力はみんな同じはずだ。モーターバイクや無線から後続とのタイム差は常に確認できていた。長い間マリアローザを獲得するのに20秒のタイムがあった。トム・デュムランが最後までいい足を持っていたかは知らないが、みんな限界ギリギリだった」

ジロ・デ・イタリア第19ステージを制したフルーム © Gian Mattia D’Alberto – LaPresse
マリアローザのイェーツが38分51秒遅れてチームメートとジロ・デ・イタリア第19ステージを終える © Fabio Ferrari – LaPresse

●ダイジェスト動画

ジロ・デ・イタリア第19ステージでフルームがマリアローザ © Massimo Paolone – LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)クリストファー・フルーム(英国、スカイ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)エリア・ビビアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ)
マリアアッズーラ(山岳賞)クリストファー・フルーム(英国、スカイ)
□マリアビアンカ(新人賞)ミゲールアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)

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マルコス・ガルシアがツアー・オブ・ジャパン富士山を制して総合1位に

ツアー・オブ・ジャパンの最難関である富士山ステージが5月26日に静岡県小山町で開催され、キナンサイクリングのマルコス・ガルシアがフィニッシュまでの約7kmを独走。後続を一切寄せ付けない圧倒的な強さで悲願の富士山ステージ優勝を飾った。これにより、チーム内でリーダージャージが引き継がれ、前日に首位に立ったチームメートのトマ・ルバからガルシアの手に渡った。この第6ステージは新調されたコースセッティングのもと、ふじあざみラインの5合目を目指すヒルクライムレースとして行われた。

マルコス・ガルシアがツアー・オブ・ジャパン富士山ステージで圧倒的な勝利 ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

大会中盤戦から勢いが増したキナン勢の戦いぶり。チーム力を示す結果として前日の第5ステージ、南信州でルバが逃げ切りでステージ優勝。さらにはリーダージャージを獲得。個人総合で2位以下に1分以上の差をつけ、チーム内ステージ上位3選手のタイム合算で競うチーム総合でも首位に浮上。個人・チームともに最高のポジションで残るステージを戦うことになった。

そして迎えたこの日の富士山ステージ。キナン勢はリーダージャージとチーム総合のキープを念頭に置きつつ、山岳スペシャリストのガルシアでの上位進出もねらう構え。中島康晴、山本大喜、新城雄大の日本人ライダーがレース序盤を構築し、本格的な上りに入ってからはルバ、ガルシア、サルバドール・グアルディオラに勝負を託すことになる。

これまで数多くの伝説が生まれ、総合争いでも決定的瞬間が訪れた「ふじあざみライン」の上り。2018年からコース変更がなされ、2020年東京五輪個人ロードのフィニッシュ地点である富士スピードウェイの西ゲートからスタート。しばらく進んだのち、登坂距離11.4km、平均勾配10%、最大勾配22%のふじあざみラインへと入っていく。そしてフィニッシュは、富士山須走口5合目。レース距離はこの大会のロードレースステージにおいては最短の32.9kmとなる。

ツアー・オブ・ジャパン富士山ステージに挑むキナンチーム ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

正式スタートが切られると2選手が逃げを試みる。これを容認し、メイン集団のペーシングを図ったのはキナン。中島、山本、新城の3選手が先頭交代を繰り返しながら、安定したペースで進行。途中1人を逃がしたが、大勢に影響しないと判断し、そのまま3選手の逃げグループとして先行させる。一時は約1分となった逃げグループとのタイム差だったが、キナン勢の絶妙なペースコントロールもあり、徐々にその差が縮まっていく。ふじあざみラインに入ると同時に逃げていた3人をキャッチし、本格的な上りへと入っていった。

スタート直後から集団を牽引したキナン勢3選手が役目を終えると、レースはいよいよサバイバルに。集団から1人、また1人と後退し、力のある選手だけが生き残る状態となる。フィニッシュまで残り9kmを切ったところで、クリス・ハーパー(オーストラリア、ベネロング・スイスウェルネス)がアタック。2kmほど先行させたところで、メイン集団に決定的な動きが訪れる。動いたのはガルシアだ。

勢いよく集団から飛び出すと、グイグイと厳しい上りを突き進んでいく。すぐにハーパーをパスし、独走へと持ち込む。一定ペースを保って上るメイン集団にはルバとグアルディオラが待機。先を行くガルシアとは1分前後のタイム差で推移したが、終盤にかけてその差は広がることに。その間、メイン集団から追走をねらう選手の飛び出しがあったものの、ガルシアに追いつくまでには至らなかった。

登坂力の違いを見せつける格好となったガルシアの独走劇。最後までスピードは衰えることがないまま、富士山須走口五合目のフィニッシュエリアへと姿を現した。最後はバイクから降りて、自身に力を与えたヨネックスロードバイク「カーボネックス」を天高く掲げてみせた。過去2度、このステージでの優勝をねらいながら跳ね返されてきた悔しさを晴らす、雪辱の勝利。ツアー・オブ・ジャパン通算では2017年の第7ステージ(伊豆)に続く2勝目、プロ通算では4勝目とした。そして、チームとしても前日のルバに続く2連勝となった。

ガルシアのフィニッシュ後、追走を図った2選手に続いてメイン集団でレースを進めた選手たちが続々とやってきた。リーダージャージのルバをケアし続けたグアルディオラは自慢の登坂力を発揮し、ガルシアから2分4秒差の7位、さらに9秒差の10位にルバも続き、キナン勢がトップ10に3人を送り込んでチーム力を証明。レース序盤のコントロールを担った中島、山本、新城も走り切り、次のステージへ駒を進めている。

これらの結果から、グリーンのリーダージャージはルバからガルシアへ移動。チームリーダー2人がここまで予定通りに戦いを進めている。ガルシアは2位に総合タイム差39秒としている。また、個人総合3位につけるルバは同2位の選手との差17秒。同6位にグアルディオラが続くが、前後の順位が僅差となっていることから、さらなる総合ジャンプアップの期待が高まっている。

同時にトップを走るチーム総合でもリードを広げ、後続に5分以上の差をつけている。山岳賞でもガルシアが首位と1ポイント差の2位に浮上していて、キナン勢の複数タイトル獲得の可能性も出てきている。

熱い戦いが続く大会は終盤戦へ。26日に実施される第7ステージは、日本サイクルスポーツセンター内のサーキットコースがメインとなる通称「伊豆ステージ」。2018年から修善寺駅前を出発してのパレード走行が行われ、その後しばしのワンウェイルートを経て、1周12.2kmのサーキットへと入る。周回数は9回。テクニカルなコーナーやアップダウンが連続する難コースは、山岳ステージに匹敵するレベル。有力チームが捨て身の攻撃に出ることが例年の流れで、2018年もサバイバルレースが予想される。

2018年はこのステージでガルシアが感動のプロ初勝利を挙げたが、2018年はプロトンのリーダーとしてレースを迎えることになる。キナン勢はいかに戦うか。リーダージャージの堅守が最大のミッションとなるが、その他さまざまなチャンスにかけて、トライを続けていく。

マルコス・ガルシアがツアー・オブ・ジャパンの総合1位に ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

ツアー・オブ・ジャパン第6ステージ結果(32.9km)
1 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) 1時間19分19秒
2 ヘルマン・ペルシュタイナー(オーストリア、バーレーン・メリダ) +28秒
3 クリス・ハーパー(オーストラリア、ベネロング・スイスウェルネスサイクリングチーム) +1分48秒
4 ホセマヌエル・ディアス(スペイン、イスラエルサイクリングアカデミー) +2分0秒
5 ベンジャミ・プラデス(スペイン、チームUKYO) +2分4秒
6 ホセヴィセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ)
7 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team)
10 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +2分13秒
70 中島康晴(KINAN Cycling Team) +20分3秒
71 山本大喜(KINAN Cycling Team)
75 新城雄大(KINAN Cycling Team) +23分10秒

個人総合時間
1 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) 14時間2分52秒
2 ヘルマン・ペルシュタイナー(オーストリア、バーレーン・メリダ) +39秒
3 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +56秒
4 サム・クローム(オーストラリア、ベネロング・スイスウェルネスサイクリングチーム) +2分5秒
5 ベンジャミ・プラデス(スペイン、チームUKYO) +2分11秒
6 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +2分17秒
56 中島康晴(KINAN Cycling Team) +31分27秒
59 山本大喜(KINAN Cycling Team) +34分2秒
70 新城雄大(KINAN Cycling Team) +44分34秒

ポイント賞
1 グレガ・ボーレ(スロベニア、バーレーン・メリダ) 72pts
4 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 41pts
14 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) 14pts
17 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) 13pts
36 新城雄大(KINAN Cycling Team) 6pts

山岳賞
1 小石祐馬(チームUKYO) 16pts
2 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) 15pts
9 新城雄大(KINAN Cycling Team) 3pts

チーム総合
1 KINAN Cycling Team 42時間12分4秒

マルコス・ガルシア

マルコス・ガルシアのコメント
チーム全体でレースをコントロールできた1日だった。アシストには序盤を中心に集団をコントロールしてもらい、本格的な上りが始まってからは力勝負に持ち込んだ。その結果、私が勝利することができた。上りで力を発揮できたのは、チームメートが序盤からリズムを作ってくれたからこそ。独走になってからは自分のペースを保って走ったが、すべてがプラン通りに運んだ。後続との総合タイム差39秒は決して安全なタイム差とは言えない。特に伊豆のコースは難しく、どんなレース展開でも起こり得る。それでもチームメートを信じて走れば、きっとリーダージャージはキープできると思う。

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