クラッシュドアイスにもっとハマりたい…初参戦健闘の山内⽃真

同志社大アイスホッケー部所属の20歳、クラッシュドアイス初挑戦の山内⽃真が、12月8日に神奈川県横浜市の臨港パークで開催されたレッドブル・クラッシュドアイスで気をはいた。

山内⽃真 © Joerg Mitter / Red Bull Content Pool

大会最終日のファイナルに進出した日本男子はわずか2人。Xゲームズ・インラインスケートの元世界王者である安床武士。そして山内だ。

ラウンドオブ64の組み合わせは予選のタイムトライアルの結果、2017-2018シーズンの世界チャンピオンであるスコット・クロクソール(カナダ)と武士が同じ組となっていて、そこに敗者復活戦から勝ち上がってきた2人が加わる。その1人が山内だった。

「クロクソールと武士さんはタイムトライアルの上位32選手として決まっていて、その組にボクが入るとわかったときは興奮しました。ビビるのではなく、がぜんやる気が出ましたね。おそらく今回の大会でベストの組だと思いました。強豪メンバーだけど、このレースってなにがあるかわからないので」

前年覇者スコット・クロクソールを追う安床武士(右から2番目)、山内⽃真(右) © Armin Walcher / Red Bull Content Pool

クラッシュドアイスの存在を知ったのは中学1年生のころ。憧れていたスポーツがまさか日本で開催されるとは思わなかった。大学で部活動を続けながら練習会に参加し、ダントツの実力で日本代表として選出された。

そして迎えたラウンドオブ64。スタートはほぼ同時だが、すぐに実力のあるクロクソールが抜け出していく。山内は武士に先行して前の2人を追ったが、攻めてはいけないと思ったところで前走者をたまらず抜きにかかって転倒。失速して最下位に後退した。

「自分が焦ったら1番ダメなところで。やっぱり意気込みすぎたステージだからこそ焦りが出てしまった。それにスキルも足らなかったのかなと思います」

自らのストロングポイントはアイスホッケーで培ったダッシュ力。終盤の平たんな直線路で逆転をねらっていた。しかし世界チャンピオンとレースをすることが心理面で緊張感にとらわれたのか、自分自身をコントロールできなかった。

「このコース自体が世界屈指の難関コースだったので、もっともっとレースに参加したい気持ちがありました。感無量です。このスポーツにさらにハマりたいと思いました」

とにかく大観衆の声がすごかったという。コケても笑って走りきれたのですごい楽しかったという。もうこのスポーツの魅力にとりつかれた。後の選手もどんどん参入してきてほしいという。

「アイスホッケー選手にもチャンスがあります。自分が伸びるところをどんどん見つけてほしいと思います」

山内⽃真が日本初開催の大会で1人気をはいた © Joerg Mitter / Red Bull Content Pool

競技は冬季五輪の新規種目となる可能性もある。そのためにもっともっと競技人口を増やして、日本選手の力を向上させていくことも必要だ。来年以降も日本で開催されることを期待する。

「最後まで笑ってフィニッシュできたのでホッとしています。次のチャンスがあるのならそこでもっと成長したところ見せてジャンプアップしていきたい。自分に足りないものを次の大会までもっと鍛えて。フラット部分のスケーティングはそれほど劣らないけれど、角度のある部分で要求される技術面はまったく劣っている。必ずファイナルに残っていける選手になることが応援してくれているみなさんに対しての恩返しだと思います」

レッドブル・クラッシュドアイス2018-2019シーズン第1戦 横浜大会
●男子最終成績
優勝 Cameron Naaz/キャメロン・ナーズ(米国)
36位 安床武士/やすとこたけし/32歳
52位 山内斗真/やまうちとうま20歳(同志社大)

第2戦 2019年2月2日 ユバスキュラ(フィンランド)
第3戦 2019年2月8-9日 ボストン(米国)

⼭内⽃真 © Lisa-Marie Reiter / Red Bull Content Pool

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