ポランツェが僚友からマリアローザを引き継ぐ【ジロ・デ・イタリア第12S】

第102回ジロ・デ・イタリアは5月23日、クネオ〜ピネローロ間の156kmで第12ステージが行われ、ボーラ・ハンスグローエのチェーザレ・ベネデッティ(イタリア)がゴール手前のけん制合戦を制してプロ初優勝。

区間勝利を目指して競り合いを展開するベネデッティ(左)ら。2019ジロ・デ・イタリア第12ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse

有力選手らを含むメイン集団が8分遅れたため、第1集団に加わっていたUAEエミレーツのヤン・ポランツェ(スロベニア)が首位に。チームメートのバレリオ・コンティ(イタリア)からマリアローザを引き継いだ。

大会はいよいよ山岳区間に突入し、前日に区間2勝目を挙げたロット・スーダルのカレブ・ユアン(オーストラリア)、ドゥークニンク・クイックステップのエリア・ビビアーニ(イタリア)のスプリンター2人が出走せず。このあとは山岳ステージばかりで、活躍が見込めないからだ。

この日は伏兵ら25選手が第1集団を形成。翌日にハードな山岳ステージが控えていることで有力選手は体力温存に努め、一気にその差が広がっていった。この第1集団の中にベネデッティとポランツェがいた。ステージ優勝は最後にその数が絞り込まれ、ベネデッティが3人によるゴール勝負を制した。

ベネデッティは2008年にUCIカテゴリーでない大会で勝利して以来のトップフィニッシュで、プロ初勝利となる。
「ボクのような強くない選手が勝利できたのだからとてもいい日になった。1999年に初めてジロ・デ・イタリアのスタート地点を訪れ、いつかプロになりたいと思っていた。ゴール前で一度は遅れたけど、ボクにはまだ脚が残っていた」(ベネデッティ)

2019ジロ・デ・イタリア第12ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse

ポランツェはゴール前で25秒遅れたが、前日までの総合成績の上位選手らが8分も遅れたため、一躍首位に。

「第1集団に加わったのは作戦だ。チーム内でマリアローザを守るための戦略だったんだ」とポランツェ。
「区間勝利も取りたかったが、ボクは暫定首位の立場だったから他選手よりも先頭を走らなければならなかった。それでもピンク色のリーダージャージーを獲得できてこの上なくうれしい」

ヤン・ポランツェが首位に立った ©Gian Mattia D’Alberto – LaPresse
2019ジロ・デ・イタリア第12ステージのチーム賞はNIPPO。左から2人目の選手が初山翔 ©Massimo Paolone/LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)ヤン・ポランツェ(スロベニア、UAEエミレーツ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)
マリアアッズーラ(山岳賞)ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、トレック・セガフレード)
□マリアビアンカ(新人賞)ヒュー・カーシー(英国、EFエデュケーションファースト)

2019ジロ・デ・イタリア第12ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse

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ELITEフローティングシステム採用のインタラクティブローラーNERO(ネロ)

自転車を固定せずバランスを取りながらペダリングすることで、ホームトレーナーとは一線を画す優れた実走感を備え、根強い支持者を持つローラー(三本ローラー)に、昨今一大ムーブメントとなっているバーチャルライドの機能を最大限に楽しむことを可能にしたインタラクティブローラー「NERO(ネロ)」が登場。

スタートの際に安心な足を置けるステップ付き。ワンタッチで簡単に展開/格納が可能

ELITEは非常に豊富なホームトレーナーラインナップを有し、サンウェブやミッチェルトン・スコット、モビスター、AG2Rラモンディアル、グルパマFDJ、バーレーン・メリダ、UAEエミレーツなど数多くのトップカテゴリーチームにも採用されている。

ELITEが今日までのローラー開発で培ってきたテクノロジーと、双方向通信機能を用いた自動負荷調整という二つの異なるアプローチを完璧に融合させることで圧倒的な実走感を発揮。NEROはバーチャルライドの新たな扉を開いたといえる。

トレーナー自体が前後にフロートすることで自然な実走感と、ブレを吸収することで乗りやすさも向上するフローティングシステムを採用。さらにNEROは真円度の非常に高い2.7kgのフライホイールを2個内蔵し、他を凌駕するスムーズでリアルな走行感を実現。

2.7kgのフライホイールが2個内蔵され、かつてないほどスムーズで忠実な実走感を再現

三本ローラーとしても数多くのイノベーションを備え、高い完成度を誇るNEROだが、最大の特徴は高度なインタラクティブ(双方向通信)機能を搭載していること。さまざまな通信規格に対応していて「ZWIFT」などのバーチャルライドや、ELITE純正アプリである「my E-Training」に代表されるトレーニングアプリの機能を最大限に利用することが可能。画面上の勾配や、トレーニングメニューに応じて自動的に負荷が変わることで、ローラー上での時間をより楽しく、刺激的なものに変えてしまう。

NEROに搭載されたなテクノロジーはこれだけではない。使用するバイクにすでに取り付けられている、より精密なパワーメーターのデータを利用することが可能な「POWER METER LINK(パワーメーターリンク)」と呼ばれる新しい機能が搭載され、ELITEの持つアルゴリズムで算出するデータよりも、さらに正確なパワーデータの利用が可能になる。(パワーメーターを取り付けていないバイクを使用の際は、NEROがELITEの持つアルゴリズムでデータを算出し利用て)

11段階のアジャスター機能が搭載されていて、さまざまなホイールベースのバイクに対応

最大7%の登板負荷はローラー上で行うインターバル・トレーニングやバーチャルライドに対して十分な負荷。大幅なアップデートが完了した「my E-Training」は、任意で好みの負荷に調整できる「レベルモード」や、ELITEが提案する数十種類のトレーニングプログラムを選ぶことで、そのプログラムに合わせて負荷が変化する「プログラムモード」などのトレーニングモードを利用可能で気軽なエクササイズから、本格的なトレーニングまで幅広く対応している。

NEROには、ELITE純正の高機能トレーニングアプリ「my E-Training」を1年間無料で利用できるライセンスが付属しているので、購入後すぐトレーニングアプリが試せる。

非常にコンパクトに折りたためるだけでなく、立てて収納することが可能

NERO(ネロ)
設置サイズ:全長124~143x幅63x高さ21cm
収納サイズ:63x52x33cm
重量:約19kg
フレーム素材:アルミニウム / プラスチック
ローラー素材:帯電防止ポリプロピレン製
自動負荷・最大再現勾配7%
ANT+ FE-C、Bluetooth Smart 双方向通信
POWER METER LINK
my E-Training:1年間無料利用ライセンス付
価格:10万4910円(税別)

新しく生まれ変わったPINARELLOサイクリングアパレル

PINARELLO JAPANオフィシャルウェブサイトで、新しく生まれ変わったPINARELLOサイクリングアパレルコレクションが公開された。最新のトレンドを予測し、他より一歩先んじて、懐かしくもあり、テクニカルな要素を取り入れたアパレルコレクション。

同じイタリアのアパレルブランド「DOTOUT」と共同で開発・生産していて、PINARELLOが持つデザインフィールとトップアパレルブランド DOTOUTが誇る最新のマテリアルとテクノロジーとが完璧に融合した注目のアイテムがラインナップする。

PINARELLO JAPANオフィシャルウェブサイト

ユワンが区間2勝目、コンティがマリアローザ死守【ジロ・デ・イタリア第11S】

第102回ジロ・デ・イタリアは5月22日、カルピ〜ノビリーグレ間の221kmで第11ステージが行われ、ロット・スーダルの韓国系オーストラリア選手、カレブ・ユアンが大集団によるゴール勝負を制し、第8ステージに続く今大会2勝目を挙げた。

ジロ・デ・イタリア第11ステージを制したカレブ・ユワン ©Marco Alpozzi – LaPresse

ユアンは2017年の区間1勝を含めて大会通算3勝目となるが、25歳以下のオーストラリア選手による最多勝記録だったマイケル・マシューズの2勝を抜いてトップになった。

「長いステージだったけど、ライバルスプリンターの脚力が衰えるはずだから、昨日の短いレースよりもボクに向いていた。パスカル・アッカーマンが好調なので、彼の背後についてマークして、絶妙のタイミングでスパートした」とユワン。
「ボクはこれまでも強豪スプリンターの1人と自負していたけど、この伝統レースで3勝を挙げたことで、それが証明できたと思う」

ジロ・デ・イタリア第11ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse

首位のバレリオ・コンティ(イタリア、UAEエミレーツ)はタイム差なしの集団でゴール。休息日を除いて6日間マリアローザを守っている。

「昨年のボクは長くて1週間のステージレースで経験を積むことだった。アルゼンチンのブエルタサンフアンを走り、ツアー・オブ・ターキーが2大会目だった。3週間に及ぶステージレースなんて未知の世界だ。だからグランツールで総合1位にいるなんて経験したこともない」とコンティ。
「長くて日差しの強い1日だったが、ピンク色のリーダージャージーを着て楽しむことができた。明日からは次第に上りが厳しくなるので、ボクにとってはハードな戦いになるだろう。はじめは総合10位以内を目指せばいいと思っていたが、明日はマリアローザを守るために戦いたいと思う」

ジロ・デ・イタリア第11ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse
コンティがジロ・デ・イタリア第11ステージでマリアローザを守った ©Massimo Paolone – LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)バレリオ・コンティ(イタリア、UAEエミレーツ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)
マリアアッズーラ(山岳賞)ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)
□マリアビアンカ(新人賞)ナンス・ピーターズ(フランス、AG2Rラモンディアル)

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バイシクル シティ エキスポが5月23、24日に東京ドームシティで開催

バイシクル シティ エキスポ2019が5月23日、24日に東京ドームシティで開催される。入場無料。

最新鋭の駐輪機器・駐輪システム、安全で機能的な自転車走行空間の整備拡充、シェアサイクルの提案、訴求力ある自転車・パーツ・用品の展示、地方自治体の自転車政策、サイクルツーリズムの推進、自転車を通じた国際交流、自転車と観光開発、大学教授・研究家・ジャーナリストらによるパネルディスカッションなど。

●バイシクル シティ エキスポ2019
日時:2019年5月23日、24日(木、金)午前10時30分~17時(初日18時)
場所:東京ドームシティ・プリズムホール
JR「水道橋駅」東口都営地下鉄三田線「水道橋駅」A3出口東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園駅」2番出口都営地下鉄大江戸線「春日駅」A1出口
主催:BICYCLE CITY EXPO 2019 実行委員会(運営事務局:ライジング出版)
後援:自転車活用推進議員連盟、自転車活用推進本部、国土交通省ほか
※入場無料

●詳細サイト

初山翔再び! 100km超の逃げを敢行【ジロ・デ・イタリア第10S】

NIPPOビーニファンティーニ・ファイザネの初山翔が5月21日にトラベンナ〜モデナ間の145kmで開催された第102回ジロ・デ・イタリア第10ステージで115kmのアタックを見せた。第3ステージの独走に続いての果敢な走りで、その存在感をアピールした。

2019ジロ・デ・イタリア第10ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse

レースこの区間の出身であるバルディアーニCSFのルカ・コビリ(イタリア)がスタート直後から飛び出し、初山がこれに反応した。2選手はローテーションをしながらペースを維持。残り30km地点まで115kmにわたって先頭を走り続けた。

コースは平たんで、集団スプリント勝負に持ち込みたいチームの追撃によって2選手は吸収される。区間優勝争いはゴールスプリントになり、グルパマFDJのアルノー・デマール(フランス)が大会初優勝。デマールは2016年のミラノ〜サンレモに続くイタリア国内での2勝目。そして今季初優勝となる。

「ゴールまでは直線で、とてもハイスピードでナーバスなスプリントになると予想していた。チームメートには先頭から10〜15番手ほどの位置にいさせてくれとオーダーし、それを忠実にやってくれた」とデマール。
「ジロ・デ・イタリアの早い機会に勝ちたかったが、なかなかそうはいかず、ようやく今日目標がかなった。次の目標は最終日のベローナまで走りきること。山岳ステージで脚が尽きるかもしれないが、最後まであきらめないで走りたい」

ジロ・デ・イタリア第10ステージのゴール勝負をアルノー・デマールが制した ©Gian Mattia D’Alberto – LaPresse

首位のバレリオ・コンティ(イタリア、UAEエミレーツ)はタイム差なしの集団でゴールし、マリアローザを守った。初山は3分36秒遅れの149位。総合成績は1時間36分42秒遅れで、最下位の163位だが、イタリアでの知名度は急上昇中。

マリアローザを守ったコンティ ©Gian Mattia D’Alberto – LaPresse
アルノー・デマールがジロ・デ・イタリア第10ステージ優勝 ©Gian Mattia D’Alberto – LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)バレリオ・コンティ(イタリア、UAEエミレーツ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)
マリアアッズーラ(山岳賞)ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)
□マリアビアンカ(新人賞)ナンス・ピーターズ(フランス、AG2Rラモンディアル)

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