ツール・ド・フランス取材者日記。ボージュ山地の国立公園内にあるスキーリゾート、ラプランシュ・デ・ベルフィーユは2012年に初採用されたゴール地点で、2019年で4回目のゴール。なので、このコースの歴史はすべて知っています。
かつてはラプランシュという炭鉱があり、その山の上にスキーで滑れる場所を作ったそうです。2012年、2014年、2017年と常に大会前半の最初の山岳として登場し、すべてこのラプランシュ・デ・ベルフィーユの表彰台でマイヨジョーヌを着た選手が総合優勝しています。
2012年の第7ステージでは、ブラッドリー・ウィギンスのアシスト役だったクリストファー・フルームが初優勝。フルームがスパートしたのは残り300mで、それまではいちおう献身的にウィギンスをけん引していたので、ウィギンスが首位に浮上し、マイヨジョーヌを獲得しました。
2014年の第10ステージのときはビンチェンツォ・ニーバリが優勝し、マイヨジョーヌを獲得。ウィギンスもニーバリもそのままパリまで首位を死守しています。2017年の第5ステージはファビオ・アルーが優勝。フルームはわずかに遅れたものの、ここでチームメートのゲラント・トーマスからマイヨジョーヌを譲り受けました。その後いったんはアルーに首位を譲りますが、最終的に総合優勝したのはフルームだったんです。
このラプランシュ・デ・ベルフィーユは特定の車両しか乗り入れることができないので、取材陣はコースとはまったく違うところにあって、ゴールまで14km離れたサルドプレスからシャトルバスで取材に向かうことになります。途中に観客用の駐車場もあります。
で、ラプランシュ・デ・ベルフィーユがゴールの日はいつもブザンソンへ。120km離れているんですが、まるで絵ハガキのような景色の中を走っていくんです。1年目は何回もクルマを駐めて写真を撮りましたが、もう美しい景色に飽きてしまって、2回目以降はブザンソンのホテル直行。ブザンソンには顔見知りのネコがいるんです。ところが3度目の2年前は見つけられず。今年も行ってたんですが、いませんでした。さみしいなあ。
町はずれに大規模ショッピングモールがあって、そこには数軒のホテルとフランスのたいていの飲食チェーン店があるので、困ることはないんですよね。かつては日本人取材陣が集まって、大会期間中にあまり機会はないんですがみんなでごはんを食べたりしました。でも今年、日本人取材陣は半減したので、この日はお一人様レオン(ムール貝屋です)。なんか20年前に戻っちゃた感がある。さみしいなあ。
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