世界中で自転車ショップの修理業務は止めない…国際団体が政府要請

WBIA(World Bicycle Industry Association)世界自転車工業連盟事務局が3月30日、「世界各国の政府に対して、必要なあらゆる健康衛生上の注意が尊重されることを条件として、COVID-19危機の最中も自転車修理業務の継続を許可するよう要請した」と記載したプレスリリースを世界中の自転車メディアを中心に配信した。

日本では一般社団法人自転車協会がWBIAのプレスリリースを日本国内の自転車メディアに配信するとともに、4月9日、日本国内の「自転車販売店の営業について」のお知らせを自転車協会ホームページに掲載した。

WBIA世界自転車工業連盟:World Bicycle Industry Association

自転車、電動自転車、部品およびアクセサリー産業を代表する非営利団体。2017年12月にヨーロッパ(CONEBI)、日本(BAJ)、米国(BPSA)、および台湾(TBA)の業界団体によって設立された。現在は全インド自転車製造業者協会(AICMA)、メキシコ自転車製造業者協会、AC(ANAFABI)、およびロシアの自転車およびオートバイ産業開発協会( NADBM)が加わり、7カ国の団体で構成、WBIAは他の各国の協会と連絡を取り合っている。


公式声明:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、自転車利用と自転車修理店

●声明の骨子
自転車は感染回避に必要な距離を保つ。利用者は汚染おそれがある物体に接触する可能性が低下。感染リスクを最低限に抑えるとドイツ連邦保健相。人々を健康に保ち、疾病防止に役立つ自転車利用が継続でき、修理が必要になった場合に助けを求めることができる環境が重要。だから「自転車ショップは業務を止めない」。

WBIAとその加盟協会は世界各国の政府に対して、必要なあらゆる健康衛生上の注意が尊重されることを条件として、COVID-19危機の最中も自転車修理業務の継続を許可するよう要請します。

世界各国の自転車、電動自転車、部品およびアクセサリー業界を代表するWorld Bicycle Industry Association(WBIA・世界自転車工業連盟)は、世界各国のCOVID-19蔓延という状況下において、常に公式の公衆衛生保護規則を完全に尊重しながら、自転車および電動アシスト自転車の利用を奨励すべきと考えています。

自転車乗車中、人々は感染回避に必要な距離を保ちます。また、自転車利用者は、汚染のおそれがある公共空間の物体に接触する可能性がはるかに低くなります。それゆえに、感染リスクを最低限に抑えるために、Jens Spahn(イエンス・スパーン)ドイツ連邦保健相は自身による公衆への推奨事項の1つとして自転車通勤を挙げました。より一般的な留意点として、サイクリングのような習慣的運動は心血管系および肺を健康に保ち、疾病防止に役立ちます。したがって、人々がこの危機の最中も自転車利用を継続することができ、また、自転車の修理が必要になった場合に助けを求めることができることが重要です。

幸運にも、大半の国々においては、厳格な「ロックダウン」規則下においてさえも自転車修理店が営業継続可能なので、通勤や食料品購入などの必要な外出のための自転車利用の慣行継続が保護されています。しかしながら、一部の国々においては、感染リスクを最低限に抑えるような方法で営業可能な場合でも自転車修理店の営業は許可されていません。

CONEBIおよびWBIAの会長 Erhard Büchel(エアハルト・ビュッヘル)
「自転車修理店は公衆に基本的サービスを提供し、最も必要な場所でリスクを最低限に抑えた移動の継続を可能にします。したがって、私は自転車修理店がこうした困難な時期においても、もちろん従業員と客の双方の健康を保護するかたちで、営業を継続することが必要と考えています」

一般社団法人自転車協会(BAJ)
「現在、世界はコロナウイルスの恐ろしい蔓延に直面しており、先行きが不透明で、家族、友人、お客様、私たちの周りの者全員が影響を受けています。こうした不確実な状況下において、公衆衛生保護指針をすべて重視して、他の交通手段や通勤通学手段からの代替手段として、持続可能で健康的な自転車利用の促進を継続したいと思います」

People for Bikes(ピープル・フォー・バイクス)の Tim Blumenthal(ティム・ブルーメンソール)会長
「People for BikesはCOVID-19蔓延管理において地方、州および連邦政府が直面している先例のない課題を認識しています。私たちの組織は各政府に対して、あらゆる自転車店を「不可欠な事業」 として考え、交通またはレクリエーションのための自転車利用の継続を適宜許可するように要請することによって、この困難な時期における自転車業界の支援に尽力しています。そうした政府の決断によって多くの水準の経済的救済措置が企業にもたらされます。日常的生活において自転車が果たす、ますます重大で有益となる役割を取り上げた記事の数を目にして、私たちは励まされています。多くの人々が、いかに自転車が所要の場所に行くうえで優れた手段であり、また素晴らしいレクリエーション形態であることかを新たに発見しています。これと同時に、私たちはあらゆる自転車利用者ならびにあらゆる規模および種類の自転車業者を支援するために、できることを行っていきます」

All India Cycle Manufacturers’ Association (AICMA・インド自転車製造協会)
「私たちはCOVID-19危機の最中も、インド政府によって講じられている措置を考慮に入れながら、自転車修理業の継続を許可することを支持します。インドの人口統計、国内の何百万人もの恵まれない階級の人々による自転車利用、ならびに彼らをCOVID-19から感染防止および保護するうえでの現在の優先事項を鑑みると、自転車修理店を利用できることは極めて重要です」

Russian Association for the Development of the Bicycle and Motorcycle Industry (NADBM=ロシア自転車・ 自動二輪車産業開発協会)による説明
「この流行状況を理由として、モスクワはこれまでの年よりも1カ月早くバイク・シェアリング・シーズンを開始する決定をしました。世界各国の他の都市の経験によると、自転車が利用可能なことで公共交通機関の乗客数が減少します。疫学的状況を考慮すると、今年はバイク・シェアリングがかつてないほど重要です。また、運営者は消毒薬で自転車を処理することとなり、利用者もまたサドルとハンドルを除菌剤で拭くように推奨されます」

欧州議会議員の Alessandra Moretti(アレッサンドラ・モレッティ=イタリア)と Ismail Ertug(イスマイル・エルトゥウ=ドイツ)が本提案に以下の通り合意しています。「初めに、このウイルスに感染した人々とその家族の方々に深い同情の意を表明したいと思います。 私たちは彼らに寄り添いたいと思いますし、また、何百万人もの欧州市民の公衆衛生にとって極めて重要である、勇敢なサービスを提供している欧州各地の医師と看護師の尽力を賞賛します。

欧州連合加盟国のさまざまな国内交通関連法を完全に尊重すると同時に、公共交通機関がいくらかのさらなるリスクをもたらすことを留意して、私たちは、可能ならば歩行および自転車移動などの、より大きなソーシャル・ディスタンシングを可能にする方法で証明されている仕事および必要性のためのモビリティに取り組むべきであると考えています。これを理由として、誰もが安全に自転車に乗ることができ、そうすることで感染リスク低下に有利となるように、自転車修理店が、必要かつ適切な衛生上の注意を払いながら、営業し続けられるようにすべきです」

署名者
All India Cycle Manufacturers’ Association (AICMA・インド自転車製造協会) ‐ アジア、インド 一般社団法人自転車協会(BAJ) ‐ アジア、日本 Confederation of the European Bicycle Industry (CONEBI・欧州自転車産業連盟) ‐ 欧州、ベルギー Mexican Association of Bicycle Manufacturers, A.C. (ANAFABI・メキシコ自転車製造業者協会)‐ 北米、 メキシコ People for Bikes (PFB)(ピープル・フォー・バイクス) ‐ 北米、米国 Russian Association for the Development of the Bicycle and Motorcycle Industry (NADBM=ロシア自転車・ 自動二輪車産業開発協会) ‐ アジア、ロシア Taiwan Bicycle Association (TBA・台湾自転車協会) ‐ アジア、中華民国、台湾

●自転車協会のホームページ