丹野夏波がBMXワールドカップ第6戦U23で日本人女子初優勝

2021 UCI BMX スーパークロス ワールドカップ第6戦が10月24日にトルコのサカリアで開催され、女子U23カテゴリーで丹野夏波(早稲田大)が日本人初優勝。男子U23でも中井飛馬(日本体育大)が前日の第5戦に続いて2位になった。

BMXワールドカップ第6戦で優勝した丹野夏波(中央) ©日本自転車競技連盟

晴天のベストコースコンディションで開催された前日の第5戦から大きく変わり、終日雨天の中で第6戦が 開催された。滑りやすい路面状況下でクラッシュが相次いだが、日本チームは計4選手が決勝へ進出した。U23カテゴリーでは、第3戦と4戦で中井が優勝しているが、女子では丹野が初優勝を飾った。

丹野夏波がBMXワールドカップ第6戦を走る ©日本自転車競技連盟

Under23男子は中井が2日連続で2位

第5戦で2位に入っている中井は、準決勝を全体の3位で通過し決勝へ進出。前日同様に決勝ではスタートから先頭争いを繰り広げ、2番手からトップに立つチャンスを狙うも、先頭を行くスイスのエーバハードもミスのない走りで逃げ切り優勝。中井は惜しくも2日連続の2位となった。

中井飛馬(先頭) ©日本自転車競技連盟 

同クラスの増田優一(大阪体育大)は準決勝まで勝ち進むが、あと1人およばず全体の10位で第6戦を終えた。ワールドカップシリーズ6大会を終えて、現在中井はシリーズランキング1位をキープしている。

<中井飛馬 コメント>
決勝では前日同様の展開となり、抜かすタイミングを見ていましたが、堅いブロックに対応できず悔しいレースとなりました。しかし、悪天候の中でも勝ち進むプロセスを得られことは、今回U23クラスに参加する目的の1番の要素だったので、前日も含めてポジティブにとらえています。次週の第7−8戦では、現在リードしているシリーズタイトルを勝ち取るプレッシャーの中でもしっかりまとめられることを目標に挑みたいと思っています。

U23男子で2位になった中井飛馬(左) ©日本自転車競技連盟 

<大会結果 男子 Under23>
優勝:Aeberhard Loris(スイス)
2位:中井飛馬(日本体育大)
3位:Colsenet Mateo(フランス)
9位:増田優一(大阪体育大)

Under23女子で丹野が独走で初優勝

日本から参戦している全5名が準決勝まで勝ち進み、前日決勝へ進出した丹野と籔田寿衣(大阪体育大)に続いて、ジュニア日本チャンピオンの西村寧々花(Gan Trigger)が勝ち上がり、計3名 が決勝へ進出した。

612番が丹野夏波 ©日本自転車競技連盟

決勝は丹野と籔田が好スタートを決め、先頭争いで第1コーナーに進入。丹野は外側から抜け出し先頭で第1コーナーを立ち上がった。籔田は他の選手と接触し転倒、そこへ西村を含む3名が絡む形となった。レースは丹野の独走状態となり、日本人女子初となる優勝を獲得した。クラッシュから復帰した籔田と西村は、それぞれ4位と5位になった。

籔田寿衣 ©日本自転車競技連盟 

<丹野夏波 コメント>
前日の決勝ではラインミスもあり勝ちきれなかったので、今日の決勝では攻める気持ちでトップを狙っていきました。後続の転倒にも助けられましたが、ジュニア以降国際大会では初の優勝となりうれしいです。昨年の東京オリンピック選考終了後から、気持ちの切り替えに苦戦しBMXに打ち込めない日々が続いて いましたが、今大会を目標に再挑戦して結果を出せたので、次週の第7−8戦も含めて自信を持って次に進 みたいと思います。

BMXワールドカップ第6戦で優勝した丹野夏波を中央に左が2位ブルフォール・タリヤ(スイス)、右が3位ブランジョン・ラー(フランス) ©日本自転車競技連盟

<大会結果 女子 Under23>
優勝:丹野夏波(早稲田大)
2位:Burford Thalya(スイス)
3位:Brindjonc Lea(フランス)
4位:籔田寿衣(大阪体育大)
5位:西村寧々花(Gan Trigger)
9位:酒井亜樹(桃山学院教育大)
11位:野村凪沙(Ace Race Australia)

エリート女子は畠山が決勝を逃す

前日の第5戦ではあと一歩で決勝進出とならなかった畠山紗英(日本体育大)は、第6戦で決勝を目指した。準決勝では6位から追い上げる展開となり、第2コーナーで相手選手の内側ラインを狙うも、車体同士が接触してしまい失速。 決勝進出は逃し、12位となった。

畠山紗英 ©日本自転車競技連盟 

<畠山紗英 コメント>
午前中に行われた公式練習ではスタートもいい感触でレースに臨めました。しかし、準決勝では後方からの展開となってしまい、少し焦りから仕掛けるポイントも早まり思い通りの走りができませんでした。同会場で残り2戦残っているので、今大会からフィードバックを活かせる形で次戦に挑みます。

<大会結果 エリート女子>
優勝:Smulders Laura(オランダ)
2位:Stancil Felicia(米国)
3位:Claessens Zoe(スイス)
12位:畠山紗英(日本体育大)