全日本女子ロードチャンピオンの植竹海貴(うえたけみき)が3月26日に開幕するJフェミニンツアー、第2回JBCF播磨中央公園ロードレースに参戦する。2021年の躍進を振り返るとともに、2022年のレース活動の抱負を語った。同選手はこれまで同様、ワイ・インターナショナルの実業団チーム「Y’s Road」に所属する。
JBCFでは13戦中11勝、そして全日本タイトル獲得
2021年は自分でも驚くほどいい結果を残すことができました。ここまでの成績を残せるとはシーズン初めには想像していませんでした。2021年はJBCFのレースでは13レースに参戦し、11レースで優勝。優勝できなかった2レースは、スプリントで競り負けたものの先頭集団でゴールしました。
10 月に広島で開催された全日本選手権では、シーズン初めは6位以内に入りたいと思っていましたが、JBCFのレースで結果がよかったので目標を上方修正して、表彰台に上ることを目標に参戦しました。その目標を超える優勝という結果となりました。前回の同大会では、DNF(途中棄権)だったため、大きく成長できたと思っています。
2021年は、多少の調子のよし悪しはあったものの、大きく調子を崩したり大きなケガをしたりすることもなくシーズンを終えられました。なにより自転車に乗ることが楽しくて、トレーニングも楽しんでいました。
チャンピオンとして強気の走りで盛り上げたい
6月までは全日本チャンピオンとしてレースに参戦することになります。ナショナルチャンピオンジャージを着てのレースはかっこいい走りがしたいです。もちろん結果も大事ですが、「女子のレースも見ていておもしろい」と思っていただけるように強気な走りで女子レースを盛り上げていきたいです。また、6月の全日本選手権では連覇を目指して頑張ります。日本自転車競技連盟(JCF)の強化指定選手にも選ばれたので、海外のレースにもチャレンジしてみたいです。
バイクはコルナゴに変更…試乗して選んだ1台
今季からバイクはCOLNAGO V3-RS を使用します。バイク選定は、社内試乗会で試した中で感触のよかった数台をメーカーからお借りし、練習コースで乗り込んで決定しました。V3-RSは今までのレースバイクに近い剛性感で、硬いけど踏み負けない、それでいて抜群の安定感が私好みの乗り心地でした。
コンポーネントは最新のDURAACE、12速の電動変速です。ホイールは、いくつか試し た中でフレームとの相性がよかったのと、巡行性能の高さが気に入りシマノ WH-R9270-C50 を選びました。
植竹海貴が使用する COLNAGO V3-RS
■主な使用機材
フレーム:COLNAGO V3-RS(アキボウ)
コンポーネント:DURA-ACE R9270 Di2
ホイール:シマノ DURA-ACE WH-R9270-C50
ウェア:エアスピードジャージ(パールイズミ)
ナショナルチャンピオンジャージはパールイズミのエアスピードジャージ。日本代表ジャージを手がけるメーカーで、空気抵抗軽減素材の「スピードセンサー Ⅱ」が使用されていて、空気抵抗が少なくフィット感が好みです。
レースを楽しいと思って興味を持ってもらえればうれしい
観ていて楽しいレースになるように、自分自身もレースを楽しみつつ頑張ります! レースを観て少しでも楽しそうと思ってレースに興味を持ってもらえたらうれしいです。今季も応援よろしくお願いします!
植竹海貴(うえたけみき)
専門学校卒業後の2016年から2020年3月までは保育士として勤務。2020年4月に自転車に専念できる環境として、スポーツ自転車の専門店ワイズロードを運営するワイ・インターナショナルに入社。同社の旗艦店であるワイズロード新宿本館で勤務しながらトレーニングを積み、実業団レースのJBCF(全日本実業団自転車競技連盟)に参戦。
トレーニングには従来の実走練習に加え、SARIS社のスマートトレーナーとバーチャルサイクリングアプリZwiftを組み合わせたインドアトレーニングも取り入れ、課題の克服と競技力の強化に取り組んだ結果、年間13戦中11勝を挙げ、年間総合優勝の座を射止めた。
さらに第89回全日本自転車競技選手権大会ロードレースで勝利し、全日本チャンピオンとなる。現在はワイズロード新宿本館で週4日間勤務している。