現在最も自転車に詳しい直木賞作家、熊谷達也『明日へのペダル』

直木賞作家・熊谷達也の『明日へのペダル』がNHK出版から6月28日に発売された。定価:1870円(税込)。四六判。336ページ。

いつもの明日は必ずやってくるとは限らない、ある日突然分断されることも。新型コロナ禍で息苦しい時代に、自転車を通して前向きに生きようとする人々の明日へと向かう営みを描く。自ら愛車を駆り入賞も果たす小説家が、ロードバイク愛を込めて描く感動の物語。

『明日へのペダル』のあらすじ

本間優一は多少のさざ波はあっても大過なく仙台で会社員生活を送ってきた。50代半ばに差し掛かり、健康上の理由からロードバイク(本格的なスポーツ用自転車)に乗るようになる。部下の唯の指導を受けて、優一のロードバイク技術はめきめき向上していく。

思えば本気になって趣味に打ち込むことは、いままでに経験のないことだった。おりしも新型コロナウイルスのパンデミックが仙台にも広がり経済にも影響を及ぼすように。そんな息苦しい状況にあっても、自転車を通して、優一たちは新しい扉を開いてゆく。 

熊谷達也 (クマガイ・タツヤ)
1958年、宮城県仙台市生まれ。東京電機大学理工学部数理学科卒。97年、『ウエンカムイの爪』で第十回小説すばる新人賞を受賞し、作家デビュー。2000年、『漂泊の牙』で第十九回新田次郎文学賞、04年、『邂逅の森』で第十七回山本周五郎賞、第百三十一回直木賞のダブル受賞を果たす。

近著に『潮の音、空の青、海の詩』(NHK出版)、『エスケープトレイン』(光文社)、『無刑人芦東山』(潮出版)ほか

明日へのペダル [ 熊谷 達也 ]

価格:1,870円
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