【ツール・ド・フランス現場雑感】ピレネー決戦2日目も完全なる決着はつかず

2022ツール・ド・フランスは7月20日、サンゴーダン〜ペラギュード間の距離130kmで第17ステージが行われ、2分22秒遅れの総合2位タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)が首位ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)をわずかに抑えて優勝。今大会3勝目、大会通算9勝目。

マイヨジョーヌのビンゲゴーとマイヨブランのポガチャル ©A.S.O. Charly Lopez

ボーナスタイムは区間1位のポガチャルが10秒、区間2位のビンゲゴーが6秒獲得し、2人の総合差は2分22秒から2分18秒に詰まった。

2022ツール・ド・フランス第17ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

「アシスト陣が4人もリタイアして合計4人になったが、みな素晴らしい働きをしてくれたので、今日は勝利しかなかった」とポガチャル。

「ボクはまだ逆転優勝できると楽観視しているので、明日の最後の山岳ステージにかけてみたい」

第17ステージを走るビンゲゴー、セップ・クス、ブランドン・マクナルティ ©A.S.O. Charly Lopez

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)
マイヨベール(ポイント賞)ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ビスマ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)シモン・ゲシュケ(ドイツ、コフィディス)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

ブランドン・マクナルティがポガチャルを最後の山岳でアシスト ©A.S.O. Charly Lopez
「ボクはまだ楽観的で優勝できると思う」とポガチャル ©A.S.O. Charly Lopez

朝は寒いくらいで拍子抜けのピレネー山脈で

スペイン国境にあるピレネー直下のパミエで目覚めました。北欧デンマークから徐々に南下し、次第に日が短くなってきたのを実感しています。今朝は7時になっても暗いのにビックリ。そして日中は42度の熱波だったのに、部屋の外に出たら着込まないと寒いくらいに冷えています。

チェーン系ホテルのプルミエクラス。朝食は寒くてもフランスを感じるためにテラスで

この日のラン練習はガーミン先生から「レスト」の指示でしたが、寝ぼけた頭を起こすために2kmだけ走って、シャワーを浴びて朝食へ。このプルミエクラスに1人で泊るときは身障者用の広いシングルルームになることが多く、そしてシャワー・トイレ兼用スペースもきれいなのでありがたいです。

あっという間に予約席を含めていっぱいになったレストラン。向かいにあるのがこの日のホテル

朝食はフランスを感じるためにいつもテラス席へ。ちょっと寒いので部屋着として愛用している作務衣を取りに戻っていたりしていると、ツイッターに辻啓カメラマンの「素敵なホテルですね(一緒です)」の書き込みが。

ほどなくシャワー直後の裸の姿がドアから出てきて、Tシャツ姿になって一緒のテーブルへ。若手ライターの小俣雄風太くんもテーブルについてくれました。

2022ツール・ド・フランス第17ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

バニェールドという単語がついたら、そこは湯治場

そしてこの日のホテルはバニェールドリュション。「バニェールド」というのは「湯治場」という意味です。ツール・ド・フランスの黎明期からよくゴールする湯治場ですが、この日のステージでは迂回コース途上にあったため、選手たちの姿はありません。

この街には映画「テルマエ・ロマエ」に登場しそうな大浴場があるのですが、現在閉鎖中でそのとなりに新館が建設されています。しばらくバニェールドリュションに行っても浴場には入れないです。

記念メダルの刻印。温泉街にあるものは日本もフランスも同じ

ホテルはあまり程度のいいものではなく、おそらくこんななところに安価で予約できたんで、当日までそのままにしていたんだなと思います。なんとフランステレビジョンがつかないという初体験。

次にバニェールドリュションに来ることがあったら、ホテルは別のところにすると思いますが、向かいにあるレストランは当たりでした。開店するとお客さんが次々と来店し、予約席も含めてすぐに満員に。ボクも早めにレストランに入ったので1人席をあてがってもらえてラッキーでした。

サイクリストのポスターも

さあ、もうすぐツール・ド・フランスも終りが見えてきました。明日は最後の山岳ステージです。

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