ファンフルーテンがツール・ド・フランスファムで逆転王手

女子版ツール・ド・フランスの第1回ツール・ド・フランスファムは7月30日に第7ステージが行われ、モビスターのアネミエク・ファンフルーテン(オランダ)が後続選手に3分26秒差をつけて独走。1分28秒遅れの総合8位から一気に首位に出て、マイヨジョーヌを獲得。

第7ステージでモビスターのアネミエク・ファンフルーテンがマイヨジョーヌを獲得 ©A.S.O. Thomas Maheux

全8ステージで開催される大会は7月31日が最終日。ファンフルーテンが得意とする山岳ステージが残されていて、初優勝に王手をかけた。

キャニオン・スラムのニーウィアドナ、FDJスエズのルドビクが上りを攻める ©A.S.O. Thomas Maheux

ファンフルーテンは2020東京五輪で個人タイムトライアルの金メダリスト。個人ロードではスタート直後から逃げていた選手の存在を把握できず、2位集団の先頭でゴールした際に金メダルを確信してガッツポーズ。結果は銀メダルだった。

39歳というベテランながら上りでは他の女子選手の追随を許さぬほどの実力があり、2022年の女子版ジロ・デ・イタリアでも総合優勝している。

ツール・ド・フランスファムはレースも熱いが、気候も暑い。スタート前に冷却ベストを着用する  ©A.S.O. Fabien Boukla

「平坦なオランダの出身であることを考えると、これは私のキャリアの中で最大の勝利の1つ」とマイヨジョーヌを獲得したファンフルーテン。

じつは開幕直後に病気となり、大会2日目にはリタイアを考えたという。

「自宅に帰る荷造りをしているとき、スーツケースの中にマイヨジョーヌが入っていないことに気づいた。その黄色いジャージを獲得できるなんて奇跡に近かった」

キャニオン・スラムのエース、カタリナ・ニーウィアドナ(ポーランド) ©A.S.O. Thomas Maheux

39歳のファンフルーテンだが、毎年フィットネスレベルを向上させてきた。この日は実力者のデミ・ボレリングと2人で集団を抜け出したが、途中で単独に。

「彼女が先頭交代をしてこなかったし、最後の登りの前に25kmの谷があったのでそこで勝負しようとも思った。でも優勝はソロでゴールに飛び込むほうがいい」とアタック。そのまま逃げ切った。

「この大会は私の期待を超えている。すべての村で歓迎され、大会が生き生きとしているのを感じることができている」

世界チャンピオンのエリーザ・バルサモらが出走サインステージから出撃 ©A.S.O. Fabien Boukla