【ツール・ド・フランス現場雑感】なかなか美食にありつけない実情

クフィアトコフスキが3年ぶり勝利…ポガチャルがさらに詰め寄る

第110回ツール・ド・フランスは7月14日、シャティヨン・シュル・シャラロンヌ〜グランコロンビエール間の138kmで第13ステージが行われ、イネオスグレナディアーズのミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド)が最後の上りで単独となり、2020年に続く2勝目を挙げた。

ミハウ・クフィアトコフスキが第13ステージ優勝 ©A.S.O. Pauline Ballet

「孤独ではなかった。沿道のファンが声援を送ってくれたからね」とクフィアトコフスキ。

7月14日はフランス革命記念日。フランス人のトニー・ガロパンが国旗を振る ©A.S.O. Charly Lopez

ポガチャルがビンゲゴーとの差をさらに詰める

17秒遅れの総合2位タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)もアタックし、首位ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)を4秒振り切って区間3位でゴール。ボーナスタイム4秒も獲得したポガチャルは総合差を9秒にした。

「不安はない。ベストを尽くした結果だ」とライバルにじわじわと迫られるビンゲゴー。

2023ツール・ド・フランス第13ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet
チームメートに援護されるマイヨジョーヌのビンゲゴー ©A.S.O. Pauline Ballet
新人賞ジャージを着るポガチャル ©A.S.O. Pauline Ballet

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)ヨナス・ビンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ビスマ)
マイヨベール(ポイント賞)ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ニールソン・ポーレス(米国、EFエデュケーション・イージーポスト)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

ワウト・ファンアールトとポイント賞のヤスパー・フィリプセンのベルギー勢 ©A.S.O. Pauline Ballet

華やかさが過ぎ去るとものさみしさがつのるのがツール・ド・フランス

ツール・ド・フランスは美食のブルゴーニュ地方へ。いいなあと思われがちですが、今年はほとんどレストランで食事していません。フランス国内の物価高、そして円安のダブルパンチで外食して飲めば1万円。しかたなくスーパーで調理しなくてもいいものを買い込むんですが、それでも2000円くらいになります。

スタートの町が心からツール・ド・フランスを歓迎している

第12ステージのゴールはいわゆるボジョレー。この町は世界的に知れ渡っていますが、町そのものはとても小さく、ホテルが駅前だったこともあってその周囲を散策しましたが、人影も少なかったです。ゴールもホテルからすぐで、夕方に散歩に行きましたが、わずかな酔客がケバブ屋などで騒いでいるだけで、ゴールして数時間であの熱狂は消え去っていました。

2023ツール・ド・フランス第13ステージ ©A.S.O. Charly Lopez

大会直前に予約したにしては、とても立地条件のいいホテル。でもホテルとしてはもう終わっている感があり、鍵のかかった玄関に、「着いたら電話して」の手書きが。ボジョレーなのだから周囲においしいレストランがあるのかなというイメージでしたが、あっという間に消え去りました。

子ども消防団も出動

それでも駅前なのに、駐車場がある中庭があって、その前にそれぞれの部屋があるので、荷物を部屋に入れるのがとてもラク。クルマのトランクの荷物整理もはかどります。

4賞カラーで町が彩られる

もう一つ、苦情を言えばまったくスマホ電波がキャッチできないので、ホテルにチェックインしてから、クルマで5分ほどのプレスセンターまで戻り、そこで写真などをダウンロードして送信。ついでに隣町のスーパーまでクルマを走らせて買い込み。ブルゴーニュなのにレストランに繰り出すことなく、お部屋でディナーとなりました。

アクセル、ブレーキ、クラッチでシューズがボロボロに
ベルビル駅。ホテルは駅前で、ゴールも近かったが、喧騒が過ぎ去ると閑散としていた

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