ツール・ド・フランスさいたまを継続的に、そして全国へ…資金調達開始

一般社団法人さいたまスポーツコミッションが「世界最高峰のサイクルロードレースを日本全国に届けたい」をテーマとしたクラウドファンディングを9月25日から開始した。

2022ツール・ド・フランスさいたま ©Yuzuru SUNADA

2013年に第1回大会を開催し、2023年に9回目の開催を迎える「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」は、世界三大スポーツイベントの一つと称されるツール・ド・フランスの名を冠し、世界最高峰のレベルを誇る選手を招聘。本場の雰囲気を感じるような大会の装飾やツール・ド・フランスに関わるスタッフの来日、観客が安全・安心に楽しめるような環境など、高いクオリティを誇って大会を運営してきた。

また大会は、毎年約10万人が来場し、多くのファンや協賛企業に支えられ、自転車ファンに愛され、楽しめる大会へと成長した。

主催者は、これからもツール・ド・フランスで活躍する世界最高峰の選手たちが、「さいたま」で躍動する姿を継続して実現させ、さいたまクリテリウムを応援している人たちと、本場のツール・ド・フランスへさらに近づく、「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」を日本全国に届けることを目指してクラウドファンディングを開始した。

「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムを、そして世界最高峰のサイクルロードレースを、これからも多くの方に届け、未来に残していくためにも、ご支援、ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたしますと主催者。

●ツール・ド・フランスさいたまのクラウドファンディング

沢田時がアジア競技大会MTBで3位…小林あか里リタイア

アジア圏のオリンピックとして4年に一度開催される第19回アジア競技大会が中国の杭州で2023年9月23日から10月8日まで開催される。自転車競技は9月25日が初日となり、MTBクロスカントリー男子で沢田時が3位、女子で小林あか里がリタイア。

沢田時が2023アジア競技大会MTBで銅メダル ©日本自転車競技連盟

MTBクロスカントリー男子で沢田が我慢の銅

25.5km(スタートループx0.8km + 5周回x4.94 km)に14名が出走したMTBクロスカントリー男子。日本代表の沢田は、1周回目を上位2名に食らい付いてレースを進めた。2周回目以降は単独走となる我慢の展開となったが、マイペースを維持して最後まで粘り切り3位でフィニッシュ。銅メダルを獲得した。

2023アジア競技大会MTBで銅メダルを獲得した沢田時 ©日本自転車競技連盟

沢田時のコメント
「3度目の出場で、過去2回はメダルを取れずに悔しい思いをしたので、本当は金メダルを取りたかったのですが、最低限の銅メダルを持ち帰ることができてうれしいです。1周目に中国の選手2人についていってオーバーヒートしてしまい、そこからは本当に苦しかったです。来月にはオリンピック出場枠がかかったアジア選手権があるので、今日の結果を自信にして次は勝てるように頑張ります」

女子の小林は体調不良で1周目にリタイア

距離20.56km、15名が出走したMTBクロスカントリー女子。日本代表の小林は、当日の天候に体調がフィットできず、1周回目でバイクを降りるという、本人にとっても不本意な結果でレースを終えた。

2023アジア競技大会MTBクロスカントリーを走る小林あか里 ©日本自転車競技連盟

小林あか里のコメント
「今までに走ったことのないようなコースでした。登りも下りも急で、休むところがない、きついコースでした。昨日までは、曇りの日が多く、気温もそれほど上がっていなかったのですが、今日は晴れて体感温度としても40度くらいあって、レース中に身体がオーバーヒートしている感覚と、身体に力が入らない状況で1周目が終わるところで降りてしまいました。自分が思い描いていた結果ではないですし、応援して下さった人たちには申し訳ない結果になってしまいました。気持ちを切り替えて、来月のアジア選手権に向けて改めて頑張っていきたいと思います」

9月26日の日本代表の参戦スケジュール
・トラック 男子チームスプリント 女子チームスプリント 男子チームパシュート 女子チームパシュート

●アジア競技大会のホームページ(JOC)

ラポルトが独走で欧州チャンピオン…ファンアールトは届かず

オランダのドレンテ州で開催されている欧州選手権ロードは大会5日目(最終日)の9月24日、エリート男子レースが行われ、フランスのクリストフ・ラポルトが残り10kmから独走して優勝。欧州選手権のエリートカテゴリーとしてフランスに初めての栄冠をもたらした。

ラポルトが逃げ切り優勝。後続集団のトップはファンアールト ©Massimo Fulgenzi/SprintCyclingAgency©2023

2位はユンボ・ビスマで一緒に走るベルギーのワウト・ファンアールト。3位もユンボ・ビスマのオラフ・コーイ(オランダ)。

2023欧州選手権エリート男子ロード ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023
2023欧州選手権エリート男子ロード ©Massimo Fulgenzi/SprintCyclingAgency©2023
2023欧州選手権エリート男子ロード ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023
残り10kmからアタックしたラポルト ©Massimo Fulgenzi/SprintCyclingAgency©2023
欧州選手権エリート男子ロード優勝のラポルト。左が2位ファンアールト、右が3位オルファ・コーイ ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023

ジュニア女子はベルギーのフルール・モールスがイタリアのフェデリカ・ベンチュレッリを破って優勝した。

2023欧州選手権ジュニア女子ロード ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023
2023欧州選手権ジュニア女子ロードのフルール・モールス ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023
フルール・モールス ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023
フランスのレアヌ・タビュが3位 ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023

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欧州選手権もオランダ女子…ブレッドウォールドが独走勝利

オランダのドレンテ州で開催されている欧州選手権ロードは大会4日目の9月23日、エリート女子レースが行われ、最強国オランダが戦いを掌握。ミッシャ・ブレッドウォールドが独走勝利した。

欧州選手権エリート女子ロードを制したミッシャ・ブレッドウォールド ©Massimo Fulgenzi/SprintCyclingAgency©2023

2位はオランダのロレーナ・ウィーブス、3位は世界チャンピオンのロッテ・コペッキー(オランダ)。

欧州選手権エリート女子ロードのデンマークチーム ©Massimo Fulgenzi/SprintCyclingAgency©2023
欧州選手権エリート女子ロード ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023
欧州選手権エリート女子ロード ©Massimo Fulgenzi/SprintCyclingAgency©2023
欧州選手権エリート女子ロードのミッシャ・ブレッドウォールド(中央)。左は2位ロレーナ・ウィーブス、右は3位ロッテ・コペッキー ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023

ジュニア男子はスロベニアのアズネ・ラブバーが優勝した。

欧州選手権のVAM峠を上るジュニア男子 ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023
スロベニアのアズネ・ラブバーが欧州選手権ジュニア男子を制した ©Massimo Fulgenzi/SprintCyclingAgency©2023

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オランダの勝負どころは標高4800センチメートル…産廃埋め立ての人工峠

オランダ北東部のドレンテ州で開催されている欧州選手権は大会3日目の9月22日からいよいよ個人ロードレースへ。男女のU23レースが開催されたが、コースの勝負どころとなった石畳のVAM峠に注目が集まった。

埋立地に作られたVAM峠は標高4800センチメートル ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023

オランダ語でVAMベルク、フランス語でコルデュVAMと呼ばれる峠はオランダ北東部の平坦な地形の中にこつ然と現れた小さな山岳だ。近くにある自然な成り立ちのホンツルク山脈をはるかに上回るこのエリアの最高峰だ。

欧州選手権U23男子ロード(136.5km) ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023

じつは人工の峠で、産業廃棄物事業者のVAMが管理していた埋め立て地。現在は別会社に買収されているが、VAMの略称を峠の名前にして、冗談まじりの「VAM峠…標高4800センチメートル」の看板も立てられている。一般的に表記すれば標高48mだ。

欧州選手権U23男子ロードは距離136.5km ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023

2018年、埋め立て地跡に作られたルートは自転車レースの開催にうってつけだった。当初はMTBコースとして造成されたが、コロナ禍での閉鎖サーキットとして開催できることが着目され、2021年にはオランダナショナル選手権ロード、欧州シクロクロス選手権が行われた。2022年にもオランダナショナル選手権ロードの舞台となり、今回は欧州選手権ロードの全カテゴリーがここで開催される。

欧州選手権U23男子ロードは距離136.5km ©Massimo Fulgenzi/SprintCyclingAgency©2023
欧州選手権U23女子ロードに参戦するスペインチーム ©Massimo Fulgenzi/SprintCyclingAgency©2023
ヘンリック・ピーダスンが欧州選手権U23男子ロード優勝 ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023

峠にはインフォメーションセンターもあり、地元のサイクリングコースの拠点にもなっている。また埋め立てにより、エリアの一角は60m以上に嵩上げされる予定で、さらに過酷なコース設計を目指している。

欧州選手権U23女子ロード(108km)はイリセ・プルイメルスが優勝 ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023

22日に行われたU23ロードでは、男子はデンマークのヘンリック・ピーダスンが、女子はオランダのイリセ・プルイメルスが優勝した。大会は23日にジュニア男子とエリート女子、最終日の24日にジュニア女子とエリート男子が行われる。

欧州選手権U23男子ロード ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023

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欧州選手権ミックスドチームリレー・エリートはフランスが優勝

オランダのドレンテで開催されている欧州選手権は大会2日目の9月21日、ミックスドチームリレーが行われ、ジュニアはイタリアが、エリートはフランスが優勝した。

欧州選手権エリート・ミックスチームリレーで優勝したフランス ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023

男子3選手がチームタイムトライアルを行い、女子3選手にリレーする形式。最速タイムでゴールしたチームが優勝となる。ジュニアカテゴリーでは初開催。

欧州選手権エリート・ミックスチームリレーで優勝したフランス ©Massimo Fulgenzi/SprintCyclingAgency©2023

フランスチームは男子がバンジャマン・トマ、ブリュノ・アルミレル、レミ・カバニャ、女子がオドレ・コルドンラゴ、セドレン・ケルボル、ジュリエット・ラブのメンバーで挑み、イタリアチームに5秒差、ドイツチームに23秒差をつけて優勝した。

欧州選手権ジュニア・ミックスチームリレーのフランス女子 ©Massimo Fulgenzi/SprintCyclingAgency©2023
欧州選手権ジュニア・ミックスチームリレーのフランス男子 ©Massimo Fulgenzi/SprintCyclingAgency©2023
欧州選手権ジュニア・ミックスチームリレーのイタリア男子 ©Massimo Fulgenzi/SprintCyclingAgency©2023
欧州選手権ジュニア・ミックスリレーはイタリアが優勝、2位ドイツ、3位フランス ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2023

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