マラソン初挑戦の太田蒼生が東京マラソンで見せた気概

青山学院大の太田蒼生が3月2日に行われた東京マラソン2025で42.195kmに初挑戦し、積極果敢な走りでマラソンファンを魅了した。太田は36km地点で棄権したが、スタート直後から2時間03分台の記録を持つケニア・エチオピア勢の前を走り、3万7785人が参加したレースを引っ張った。

太田蒼生がレース中盤まで海外勢の先を走る激走 ©東京マラソン財団

金メダルを獲るために一歩踏み出せた。3年後は勝ちます

1年後輩の皆渡星七さんが悪性リンパ腫のため亡くなり、左胸に喪章をつけてスタートした太田は、序盤の超ハイペースに対応。中間点は日本記録を上回る大集団にいて、ペースメーカーの直後につけて飛ばした。

しかしケニア・エチオピア勢から徐々に離されると28km地点で後続の日本勢に追い抜かれ、その後は失速した。そして36km地点でリタイアとなり、初マラソンは完走できなかった。

「今回のレースは低体温と低血糖により途中で離脱してしまいましたが、前半から自分のやりたいようにレースを運び、世界のレベルを知れていい経験ができました」とリタイア後にコメント。

そして「オリンピックで金メダルを獲るために一歩踏み出せたと思います。次はもっと長く世界と戦い、3年後にはオリンピックで勝ちます」と宣言した。