ツール・ド・フランスさいたまに松崎琢仁ら4選手参戦へ

自転車ロードレースのトップ選手が集まるツール・ド・フランスさいたまクリテリウム(10月27日開催)への出場権が獲得できるRoad toさいたまクリテリウムin埼玉スタジアム2○○2が9月21日に行われ、個人タイムトライアルの各クラスで優勝した4選手が参戦を決めた。

男子クラスでトップタイムを出したサイタマサイクルプロジェクトの松崎琢仁

サイタマサイクルプロジェクトの松崎琢仁が優勝

男子の優勝はサイタマサイクルプロジェクトの松崎琢仁。
「キツい戦いとなったが、昨年も同い年でライバル的存在の藤田涼平が優勝して本戦に出場しているので、勝ちに来ました」という。
サッカーの国際大会で使用されることで知られる総合競技場の外周道路やスタンド下の通路などを走る特設コースは、「踏み場所(全力で走る部分)が分からなかった」というが、ロードレースが得意という逸材は他の選手の記録を寄せつけずトップタイムを記録した。

自転車競技に目覚めた2014年に活躍していたアルベルト・コンタドールが憧れの選手という21歳。地元はこの日のコースや本大会にも近い川口市。飲食店でアルバイトをしながら練習を続ける。
「この日の(短い距離での)個人タイムトライアルを想定して、3分走や4分走を毎日5本やりました。優勝したのは初めてなのでそのうれしさもありますが、安心のほうが大きかった」という。

「本大会ではトップ選手に一泡吹かせるような走りがしたい」と意気込みを見せた。

ツール・ド・フランスさいたま出場権を獲得した(右から)松崎琢仁、福原大、佐藤伊織、廣瀬博子

女子は山岳にも強い廣瀬博子が優勝

女子の廣瀬博子(Pedalist)はU23で活躍する学生選手を制しての優勝。
「テクニカルなコースで苦戦しましたが、上りと下りで頑張りました」という。

もともとは上りが得意な選手で、富士ヒルクライムでは2018、2019年と女性エージクラスで2連覇している。近年はタイムトライアルでの実力を高めるトレーニングを行い、この日も目標とする大会に向けての実戦練習と位置づけ、勝てるとは思っていなかったという。

ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムが開催される10月27日は、年代別の日本チャンピオンを決める全日本マスターズ選手権の個人タイムトライアルがある。
「それを目標にしていたので複雑な心境です。さいたま本大会には出ないつもりだったんですが、貴重な体験なので悩んでしまいます」

埼玉スタジアム2○○2の外周などを使って開催された一般参加イベント

新設のオーバー40枠は福原大がゲット

2019年から新設された男子40歳以上のクラスも優勝はサイタマサイクルプロジェクトの福原大だ。
「難しいコースで、どこでスピードに乗せるかが課題だった」と優勝後にコメント。

本大会は第1回から沿道で観戦するほどの自転車レースファン。同時に実業団E1クラスの群馬大会で優勝する実力も持つ。

「今年からオーバー40カテゴリーが誕生しなかったら、チームメートと争うことになったのでラッキーだった。本大会は家から近く、ツール・ド・フランスで大活躍したジュリアン・アラフィリップが来日したら抱きつきたい。大ベテランのアレハンドロ・バルベルデだっていまだに活躍しているんですから、まだまだいけるぞという走りをしたい」

ジュニア男子は葛西工業高の佐藤伊織

ジュニア男子優勝は葛西工業高2年の佐藤伊織。「昨年は知り合いの氏原真之介(埼玉・浦和北高)が優勝して本大会を走っていたので、優勝をねらって練習を頑張りました」

高校に自転車競技部はあるが、実力が抜きんでいているため練習内容は任されているという。トラックばかりでなくロード練習も積み、この日のために短時間で高負荷の練習を積み重ねてきた。

「ツール・ド・フランスさいたまはこれまで見にいっただけ。出場を決めて感無量です。ペテル・サガンに憧れています。将来はアシストとしてエースに貢献できるような、カッコいい走りがしたい」

チームエンデューロも大好評

1時間エンデューロ優勝の水谷鉄平さん、悠平くん、彩奈さんファミリー

この日の一般参加型イベントは2018年に新設された。2回目となる2019年も個人タイムトライアルとチームエンデューロの2種目のレースが実施され、第1回よりも3倍増の500人が参加した。チームエンデューロの成績上位や抽選で当たったチームには本大会の一般体験走行の出場権やオフィシャルエリア観戦席などが提供された。

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●ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムのホームページ