レッドブル・アイスクロス開幕…鈴木雅仁が海外連戦

アイスホッケー、ダウンヒルスキー、スノーボードクロスの要素を取り入れたアイスクロス競技。今シーズンの開幕を飾るATSX 500初戦が2019年12月28日にオーストリアで、ATSX 500第2戦が2020年1月11日にフランスで開催された。元プロアイスホッケー選手の鈴木雅仁(36歳、北海道出身)が両大会に出場した。

フランスのプラルーで開催されたレッドブル・アイスクロスATSX 500 ©Andreas Schaad/Red Bull Content Pool

ATSX主催の世界選手権Red Bull Ice Cross World Championshipは、大会規模と獲得ポイントでATSX 100、ATSX 250、ATSX 500、ATSX 1000の4クラスに分かれる。開幕戦は、ATSX 500をオーストリア・ユーデンブルクの山中に全長380m、高低差30mの特設 コースを設けて行い 、男子は2014年ワールドチャンピオンのダラーゴ兄弟の兄マルコ・ダラーゴ(オーストリア)、女子は アナイース・モーランド(スイス)が優勝した。

フランスのスキーリゾート、プラルーでは自然のゲレンデをベースとしてコース設営された ©Joerg Mitter / Red Bull Content Pool

続く第2戦もATSX 500を、大会史上最高となる標高2000mの地、フランス・アルプス南側のスキーリゾート、プラルー のゲレンデにコースを設けて開催した。レースは、男子が今大会からシーズン参加のキャメロン・ナーズ(米国、世界王者3回)が、女子はジャクリーン・レジェール(カナダ、世界王者2回)が優勝した。

次戦はATSX500を1月18日に米国ウィスコンシン州のモンデュラックで開催。最高峰ATSX 1000の今シーズン初戦は2月15日に横浜で開催される。

初戦ユーデンブルク大会で純白ジャージを着用して滑る鈴木雅仁 ©Sebastian Marko/Red Bull Content Pool

2月の横浜大会に照準…元プロアイスホッケー選手の

ATSX 500の初戦と第2戦に、日本からは2019年シーズンからアイスクロスに挑戦している元プロアイスホッケー選手の鈴木が出場し、ユーデンブルク大会では28位、プラルー大会では29位と健闘した。両大会を終えて鈴木は、「開幕戦のRound Of 32で2位、さらには1位を狙っていたのですが、前の選手の後ろで路面状況が見えず転んでしまいました。2戦目は気温が暖かく、コースの一部で氷の代わりにプラスチックパネルを使っている場所があり、そこのコントロールが難しく転んでしまい残念です。今年で参加2年目なのでステップアップし、横浜大会に向けて頑張りたいと思います」と語った。

長年にわたってこの競技に参加し、自身の初表彰台と初優勝を狙う山本純子は1月18日の次戦ATSX 500モンデュラック大会からシーズンに参加する。

プラルー大会で上り坂を飛び越えるキャメロン・ナーズ ©Joerg Mitter / Red Bull Content Pool

ATSX 500 / Red Bull Ice Cross World Championship Judenburg
会場:ユーデンブルク(オーストリア)
日程:2019年12月28日(土)
備考:コース全長:380m、高低差30m

ATSX 500 / Red Bull Ice Cross World Championship Praloup
会場:プラルー(フランス)
日程:2020年1月11日(土)
備考:コース全長:350m、開催地の標高:約2000m(大会史上最高)

レッドブル・アイスクロス フランス・プラルー大会 ©Joerg Mitter / Red Bull Content Pool

アイスクロスってなんだ?

アイスホッケー、ダウンヒルスキー、そしてスキークロスやスノーボードクロスの要素を取り入れた競技。アイスホッケーのプロテクターを付けた恐れ知らずの選手たちが、コース途中に設置されたヘアピンカーブやバンクコーナー、連続バンプや段差などの障害物をかわしながら高低差のある全長最大約700mの氷の特設コースを滑り降りるレース。
コースは自然の地形やスキー場、さらには街中に特設会場を設置して行われる。
カテゴリーは男子、女子、ジュニアの3つで、レースは1ヒート4名ごとに行い、最高時速は約80kmにも達する。
各ヒートの上位2名が次のレースに勝ち進み、決勝レースも4名で競われる。コースの難易度と獲得できるポイントによって大会はATSX 100、ATSX 250、ATSX 500、ATSX 1000の4クラスに分かれている。20年間に競技の人気は拡大し、これまで51カ国から1000人以上が大会に参加しているが、彼らを見るために多くの熱烈なファンが会場に詰めかける。

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