神奈川県鎌倉市が2020年に続いて、2021年夏の海水浴場開設を断念した。新型コロナウイルス感染症のまん延が収まらない中、市民の不安を払拭し、理解を得ることは難しいと判断した。
海水浴場に限らず、「今夏の鎌倉市の海岸は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から来訪を控えていただきますようお願いします」と同市。
鎌倉市は海水浴場開設に向けて、地域住民や市民から意見を集めた。市民のおおむねの意向を把握するため、5月19日から23日にかけて、LINEアンケートを実施。その結果は「海水浴場を開設する」が18.7%、「海水浴場は開設しない」が81.3%だった。
さらに市は、海浜組合との話し合いにおいて、今夏の海水浴場開設は難しいと結論。5月24日に松尾崇市長が海浜組合代表と面談をして意向を確認。25日夕刻には逗子市、葉山町の首長と面談し、鎌倉市として今夏の海水浴場開設を断念する考えであることを伝えたうえで、市としての最終的な意思決定をしたという。
海の家が営業しないことから、最低限の安全管理としてライフガードは自治体として配置。2021年は監視所も設置することになった。また警備員を配置して、来訪者への注意喚起を行うという。