EFのジロ・デ・イタリア特別ジャージは5月下旬発売

EFエデュケーションNIPPOが5月8日に開幕する第104回ジロ・デ・イタリアに特別ジャージで出場する。リーダージャージであるピンク色のマリアローザとの重複を避けるためで、この大会限定。ユーフォリアコレクションと呼ばれるジャージは5月下旬からラファCCで販売予定。

1909年にジロ・デ・イタリアを初開催したイタリアのスポーツ新聞ラ・ガゼッタデッロスポルトの紙色に合わせて作られたピンク色のマリアローザは、ツール・ド・フランスのマイヨジョーヌとともにサイクリング界を代表する栄光のジャージだ。当然、そんな象徴的なリーダージャージとの色の衝突は出場チームとして避けるべき。シーズン中はピンク色のジャージで走るEFエデュケーションNIPPOも、5月のイタリアにおいては禁忌な存在であるピンクを返上した。

日本も含む15カ国からトップライダーを集めた国際的チーム。ラファのデザイナーはそこからヒントを得て、世界中の国旗に使われている色を集めてみたところ、ピンクはどこの国でも使われていなかったという。ジロ・デ・イタリアの聖色であるピンクを使わずグローバルなデザインが完成した。

3週間にわたって、チームの出場8選手は特別なユーフォリアコレクションを身にまとう。生まれも育ちも異なり、さまざまなバックグラウンドをもちながら共通の目標に向かって突き進む人々を祝福する、まばゆい配色のデザインの活躍に期待。

●ラファのホームページ

自転車の安全活用と楽しみを伝える担い手向けの講習会

一般社団法人自転車協会は、eラーニングによるSBAA PLUS資格認定者対象のブラッシュアップ講習のエントリーを2021年5月19日まで行っている。受講は2021年5月21日から28日まで行われる。取材協力:フレンド商会。

自転車協会では、安全安心なスポーツ用自転車の供給販売をとおしてスポーツ用自転車市場の健全な発展を目的としたスポーツBAAマーク制度を2007年よりスタート。2021年2月1日現在、SBAA PLUS資格者は749人となり、210社が特別賛助会員として参加している。

この制度は、スポーツ用自転車を取り扱う販売事業者で一定の資格要件を満たし、かつ自転車協会主催の講習会修了後試験に合格して自転車協会特別賛助会員に入会した場合にSBAA PLUSの資格(SBAA PLUSマークを貼付できること)が取得できる制度。スポーツ用自転車の安全で安心な利用を消費者に正しく理解してもらい、その楽しみを伝える担い手となる人材にとって必要な資格として活用されている。

今回は認定者の技術力向上とさらなる知識の習得を目的とした「ブラッシュアップ講習」を、インターネットを活用した学習形態であるeラーニングを採用し、全国どこからでも受講することができるようにした。今回で12回目の開催となる。

受講は5月21日(金)~5月28日(金)に実施。受講の受付は5月10日(月)~5月19日(水)まで。ホームページから直接申し込む。

●SBAA PLUSブラッシュアップ講習の申し込みページ

J-WAVEとJ SPORTSがコラボ…グランツールを音で伝えるPODCAST

ラジオ局のJ-WAVE(81.3FM)と、国内最大4チャンネルのスポーツテレビ局J SPORTSがコラボレーションする。世界3大ロードレースといわれるグランツールの魅力を音で伝えるPODCASTを5月7日からSPINEARで配信開始していく。

サッシャ

両局が共同制作するのは、ジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャの魅力を音で伝えるポッドキャスト「GRAND TOUR QUESTIONS」。J-WAVEのインターネットオーディオ事業を担うJAVEによるデジタル音声コンテンツ配信サービス「SPINEAR」で配信する。 

GRAND TOUR QUESTIONSでは、J-WAVEで毎週月曜~木曜9:00~13:00に放送中の番組「STEP ONE」ナビゲーターで、J SPORTSのサイクルロードレース中継実況でもお馴染みのサッシャによるナビゲートのもと、グランツール全戦を中継するJ SPORTSからレースに詳しい各エキスパートが登場し、世界最高峰の戦いの魅力を新たな角度からお届けしようというもの。 

ポッドキャストは、グランツールそれぞれの期間にあわせて配信。5月に特集するのは、5月8日からおよそ3週間にわたり、イタリア全土を舞台に行われるジロ・デ・イタリア。5月7日の初回配信では、J SPORTSの中継解説でお馴染みの栗村修(一般財団法人日本自転車普及協会 主幹調査役)が同レースの魅力を解説。おさえておきたいキーワードや注目の選手まで、初心者から観戦常連まで楽しめる内容となっている。毎週金曜日に新エピソードを配信予定。

■初回配信日時
2021年5月7日(金)18:00予定
※以降、 配信スケジュール

5月「ジロ・デ・イタリア」特集
配信日:5月7日(金)、 5月14日(金)、 5月21日(金)

6月・7月「ツール・ド・フランス」特集
配信日:後日発表

8月・9月「ブエルタ・ア・エスパーニャ」特集
配信日:後日発表

●配信ページ

ゆったりシルエットで身体のラインが気にならない女性パンツ

パールイズミは2021年春夏新商品として、ゆったりシルエットで身体のラインが気にならない七分丈のレディース向け「サイクル カプリ パンツ」をサイクルショップやスポーツ用品店など発売する。1万4080円(税込)。

サイクル カプリ パンツ(カーボン)

サイクル カプリ パンツは、ゆったりシルエットで身体のラインが気にならない七分丈で、従来モデルよりもヒップ周りのシルエットにゆとりを持たせてアップデートされた。動きやすいストレッチ素材でさまざまな乗車姿勢にもフィットする。

女性専用設計のハイエンドパッド「3D-ネオ プラス for ladies」を採用し、街乗りからロングライドまで使える。サイクルライフがより楽しくなる一着。

左右両脇に便利なポケット付き
夜間の被視認性を確保する両脚後部の再帰反射

W248-3DNP / サイクル カプリ パンツ
【カラー】6. カーボン 7. アビス
【価格】1万4080円(税込)
【サイズ】S, M, L

●パールイズミのホームページ

ジロ・デ・イタリアはSNSで全区間・フルレース配信

史上初めて、ジロ・デ・イタリアのホスト放送局であるイタリアのRAIは初めて全21ステージのスタートからフィニッシュまでを国際ライブ配信。世界中の契約チャンネルでライブ中継されるが、公式サイトだけでなくソーシャルネットワーク上で4つの言語でレース展開を配信。TikTokも加わった。

ハッシュタグはSNS共通で#GIRO

世界じゅうのファンは、レースの公式ウェブサイトとそのソーシャルメディア(YouTube、Dailymotion、Facebook、Twitter、Instagramで全21のステージのすべての瞬間をフォローすることができる。

公式ウェブサイトとソーシャルメディアの両方が毎日のステージハイライト、アニメーションルート、選手インタビュー、スタートやフィニッシュのコンテンツを提供する。

レースの詳細レポートに加えて、「世界で最も美しい場所で最も過酷なレース」として観光スポット情報も提供する。さらに2021年に初めてTikTokと提携し、軽快なビデオなどを通じて新しいコミュニティに向けて発信していく。

第104回ジロ・デ・イタリア出場184選手【確定】

ジロ・デ・イタリア公式サイト
🇮🇹ジロ・デ・イタリア特集サイト

いまなぜか鉄自転車が人気…しっとりするオトナな乗り味

鉄製パイプをフレームとして採用した伝統的な自転車が再び注目されている。最先端のカーボンモデルのような軽さはないが、しっとりとした乗り心地が持ち味。本場イタリアの有名工房にオーダーすることも可能で、サイズだけでなく、その人の使い方に適したフレームに仕立ててくれる。そんなトマジーニ社の日本窓口となるアクションスポーツの神田秀仁さんに鉄自転車の魅力を聞いた。

メッキにはサビ止めや装飾以外の意味もある

金属のたわみを利用して左右のペダルをそれに合わせて踏み込めば人間と一体となったような推進力を発揮する。そんな鉄自転車に魅了される人たちが増えている。大量生産の超軽量カーボンとはかなり異なった乗り味で、そこに回帰するベテランサイクリストが増えつつあり、初めての自転車として鉄フレームを購入する人さえいるという。

注文する人の体格に合わせてカットしたパイプを、ラグと呼ばれる鉄製の継ぎ手に差し込んで溶接するのが工房での職人の仕事だ。火とロウ剤を使って溶接したあとは、その部分を芸術品のようにヤスリで磨き、さらに塗装工場が好みの色やデザインできれいに仕上げる。まさに世界で1つしかないマイバイクが手に入る。

ラグと呼ばれる継ぎ手は溶接後にメッキが鏡のように磨かれる

さまざまな魅力があるが、その1つがメッキ処理だ。もともとはサビ止めとしてフレームを丸ごとメッキで満たされたプールに入れて電着させた。こうしてメッキで表面処理されたフレームは好みのカラーに塗装する部分もあるが、そのままメッキが見えるところは鏡のように磨かれる。

「乗ってみるとフレームの剛性がアップしているのがわかるようです」と神田さん。

クランクをつなぐ部分はイタリア規格なので、専用工具や組み付け技術が自転車販売店にも求められる

重さは安定感に直結…悪路でも景色を感じる余裕も

往年の自転車愛好家に「クロモリ」と呼ばれた頑丈なフレーム。鉄に別のいくつかの金属元素を微量に添加して合金にすることで軽くても強くなったり、適切な弾性が生まれたりする。鉄の代名詞だったクロモリは数ある鉄合金のひとつだ。

もともと鉄は重いというイメージがあるが、進化した最近の鉄はそれほど重くない。多様な合金の登場で、かつて主流だったパイプと比べるとフレーム全体で200gから500gほど軽くなったという。重さが適度にあり、バネがあるため安定感は抜群だ。軽量カーボンバイクで長距離を走ったり、強風や路面が荒れている道を走ると乗り手はずっと緊張をしいられる。一方、ある程度の重さがある鉄は安定感をもたらすという。

変速レバーは下側チューブに取り付けられる旧式だが、一般オーダーは現在の主流スタイル対応

「カーボンは万能素材ですが、その特性をうまく生かした商品が少なく、一般の人たちには過剛性。踏んだときの加速はいいけど、長い距離になると首が痛くなる。普通の人はプロ選手のように鍛えていませんからね」

神田さんは、「速く走るときと快適に走るときの自転車は違う。楽しむときは鉄ですね」とも。愛用するトマジーニの鉄フレームは20年物。イタリア出張時に一度工房に持ち込み、再塗装を行ったというが、美しいシルエットはいまも健在だ。安定感があるので路面の荒れを気にしなくていいし、自転車に体を任せることができるので周りの景色もよく見える。

クルマのエンブレムに相当するヘッドバッジ。神田さんの愛車は20年来の風格がある

神田さんが最近気に入っている走りのスタイルは、「輪行袋を携行して、コースを決めないで走ること」という。輪行袋に入れて電車で帰ることにすれば、「行き着いた場所でおいしいものを食べながら飲めるでしょ」と。

グラベルと呼ばれる未舗装路を走る仕様に仕立てている

オーダーするときはフレーム各部の寸法を指示したりするが、自分の身長や手足の長さなどを送るだけでトマジーニ側でフレーム寸法を割り出してくれるという。その際に、「どんな乗り方をするのか、目的を伝えた方がいい」と神田さん。

「そうしないとイタリア人はガチガチのロードにしますからね(笑)」。

同社のオーダーフレームはさまざまな材質や仕様があるが、定番モデルに鉄製フロントフォークのセットで37万6200円(税込み)。カラーもオーダー可。納期は60日から90日で、その間にパーツを揃えたりしてワクワクする時間を楽しんでほしいという。

毎日のようにランやサイクリングを楽しむという埼玉・秋ヶ瀬公園近くで。あぜ道の向こうに富士山が見える

●アクションスポーツのホームページ