【出走リスト掲載】ジロ・デ・イタリアは総合Vを懸けた個人タイムトライアル

第101回ジロ・デ・イタリアは5月21日、今大会3回目で最後となる休息日を迎え、いよいよ22日から27日の最終日までの6区間でフィナーレを迎える。22日の第16ステージはトレント〜ロベレート間34.2kmの個人タイムトライアル。個人の独走力がタイムとして如実に表れるだけに、総合成績が大きく入れ替わることが予想される。

個人タイムトライアルの世界チャンピオン、トム・デュムラン。エルサレムで行われた第1ステージで © Fabio Ferrari – LaPresse

首位のマリアローザを着るのはミッチェルトン・スコットのサイモン・イェーツ(英国)。2分11秒遅れの総合2位は個人タイムトライアルの世界チャンピオン、トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)。2分28秒遅れの総合3位にバーレーン・メリダのドメニコ・ポッツォビーボ(イタリア)。スカイのクリストファー・フルーム(英国)は4分52秒遅れの総合7位。

個人タイムトライアルは現地午後1時20分(日本時間同8時20分)から行われ、最終走者となるイェーツは現地午後4時30分(日本時間同11時30分)にスタートする。



●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)サイモン・イェーツ(英国、ミッチェルトン・スコット)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)エリア・ビビアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ)
マリアアッズーラ(山岳賞)サイモン・イェーツ(英国、ミッチェルトン・スコット)
□マリアビアンカ(新人賞)ミゲールアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)

エルサレムで行われた第1ステージの個人タイムトライアルを走るクリストファー・フルーム © Fabio Ferrari – LaPresse

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マルコ・カノラがツアー・オブ・ジャパン京都で3位…総合成績でも1秒差の2位

ツアー・オブ・ジャパンは5月21日(月)、京都府京田辺市と精華町にまたがる16.8kmの周回コースを使った105kmで第2ステージが行われ、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニのマルコ・カノラが3位になった。

NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニのマルコ・カノラ

2017年の同ステージの覇者であるカノラを擁するNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニは、カノラの2連覇をねらってのスタート。ライバルチームから厳しくマークされるなか、4選手の逃げが決まったあとは集団のコントロールに加わり、逃げとのタイム差を一定に保った。

最終周回は途中から先頭集団にブリッジを仕掛けた1選手が先行する展開となったが、残り6km地点付近で吸収。その後、残り2km地点で勝利をねらう新城幸也(バーレーン・メリダ)がアタックを仕掛け、一時中根英登を含む9選手が先頭集団を形成した。そして最終コーナーを前に、カノラやシモーネ・ポンツィが中心となり、先頭集団を吸収。しかし、そのタイミングでアタックした雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)がフィニッシュラインまで先行する展開となり、続いて30選手ほどのメイン集団でのゴールスプリントで、カノラが区間3位でフィニッシュした。

第2ステージを終えて、カノラは個人総合成績首位につけるグレガ・ボーレ(スロベニア、バーレーン・メリダ)とわずか1秒の個人総合成績2位につけている。また22日の第3ステージ(いなべ)もカノラは2017年に制していて、再び連覇をねらって戦う。

ツアー・オブ・ジャパン京都ステージを走るNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ

ツアー・オブ・ジャパン京都ステージの結果
第2ステージ
1 AMEZAWA Takeaki Utsunomiya Blitzen 2:49:29
2 BOLE Grega Bahrain Merida Pro Cycling Team
3 CANOLA Marco Nippo – Vini Fantini – Europa Ovini
8 PONZI Simone Nippo – Vini Fantini – Europa Ovini
23 NAKANE Hideto Nippo – Vini Fantini – Europa Ovini
28 HATSUYAMA Sho Nippo – Vini Fantini – Europa Ovini
64 CUNEGO Damiano Nippo – Vini Fantini – Europa Ovini +1:28
69 ITO Masakazu Nippo – Vini Fantini – Europa Ovini +1:52

個人総合成績
1 BOLE Grega Bahrain Merida Pro Cycling Team 2:52:37
2 CANOLA Marco Nippo – Vini Fantini – Europa Ovini +0:01
3 BIBBY Ian JLT Condor +0:04
21 NAKANE Hideto Nippo – Vini Fantini – Europa Ovini +0:13
29 PONZI Simone Nippo – Vini Fantini – Europa Ovini +0:16
31 HATSUYAMA Sho Nippo – Vini Fantini – Europa Ovini +0:18
63 CUNEGO Damiano Nippo – Vini Fantini – Europa Ovini +1:48
68 ITO Masakazu Nippo – Vini Fantini – Europa Ovini +2:15

マルコ・カノラ

マルコ・カノラのコメント
今日は典型的なスプリントとは言えず、難しいファイナルだった。全員が自分たちの動きを見て、自分たちが動くのを待っているような印象を受けた。勝者のアタックをみて、後ろから追いつこうと努力したが、追いつくことはできず、3位でのフィニッシュとなった。でも、調子がいいことは間違いないので、明日はさらにいい成績をめざして、再び頑張りたいと思う。

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ノルウェーでの3日間、ツアー・オブ・フィヨルドにNIPPO出場

ヨーロッパツアー超級にカテゴライズされるツアー・オブ・フィヨルドが5月22日(火)から3日間の日程で北欧ノルウェーで開催され、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニが出場。カテゴリーはUCIヨーロッパツアー2.HC。息を飲むような美しい大自然の中で、熱戦が繰り広げられる。

ツアー・オブ・フィヨルドに出場するNIPPOのメンバー

同大会は2018年で開催6年目を迎えた比較的新しい大会で、2017年は5ステージで構成されていたが、2018年は3ステージのコンパクトな大会に変更された。しかし2018年は直後に3日間のチーム戦となるハンマーシリーズ・スタバンゲルが組み込まれ、より規模を拡大し、9つのUCIプロチームが参加する1週間にわたる複合自転車ロードレースイベントとなった。

コースは3ステージを通じて海岸線が多く設定されている。細かいアップダウンが多く含まれているが、第1、第2ステージは平坦基調で、ゴールスプリントの可能性が高くなっている。

NIPPO・ヴィーニファンティーニはスプリンターのエドアルド・グロスを軸とした編成で挑み、日本人選手は小林海が出走する。小林は体調が優れなかったため、万全なコンディションとは言えない状況だが、ベストを尽くして戦い、コンディションの回復をねらう。

小林海(まりの)

小林海のコメント
体調不良で数週間思ったようにトレーニングができなかったので、とても不安ですが、先を見すえて精一杯走ってきます。

Tour des Fjord
開催期間/2018年5月22日(火)〜24日(木)
カテゴリー/ヨーロッパツアー2.HC
開催国/ノルウェー

5月22日 Stage 1 – Lindesnes › Grimstad (191k)
5月23日 Stage 2 – Risør › Kristiansand (188k)
5月24日 Stage 3 – Farsund › Egersund (183k)

ツアー・オブ・フィヨルドの公式サイト
ツアー・オブ・フィヨルドのフェイスブック
ツアー・オブ・フィヨルドのツイッター
ツアー・オブ・フィヨルドのハッシュタグ #sykkelfest

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キナンのルバがツアー・オブ・ジャパン京都ステージ10位…総合でも好位置

ツアー・オブ・ジャパンは大会2日目となる5月21日に京都で第2ステージを行い、キナンサイクリングはトマ・ルバが10位でフィニッシュ。サルバドール・グアルディオラ、マルコス・ガルシア、中島康晴がメイン集団でレースを終え、それぞれ個人総合でもトップが視野に入る位置をキープしている。

ツアー・オブ・ジャパン京都ステージ ©︎KINAN Cycling Team / Syunsuke FUKUMITSU

大阪府堺市で行われた前日の第1ステージでは、各選手が無難に2.6kmの個人タイムトライアルを走りきり、この先に控えるレースへの弾みとした。また、本戦に先立って行われたエキシビジョンレース「堺国際クリテリウム」では、中島が逃げに乗ってそのまま優勝争いへ。3位となり、チームとしても上々の今大会の幕開けとなった。

第2ステージは、京田辺市の普賢寺ふれあいの駅からセレモニアルライドがスタートしたのち、パレード区間を経て1周16.8kmのサーキットコースを6周回。合計105km(パレード区間含む)で争われる。サーキットコースは、前半に約3km続く上りが2カ所あるほか、テクニカルなダウンヒルも持ち受ける難コース。総合成績を視野に入れるチームとしては、決して取りこぼしの許されない1日となる。また途中、3周回目と5周回目に山岳ポイントが設けられていて、山岳賞を含めた各賞ジャージをかけた争いも激しくなると予想された。

レースはまず4人がリードを開始。1周目の始まりとほぼタイミングを同じくして容認された逃げグループは、すぐにタイム差を拡大。最大で4分近い差を得ることとなる。キナン勢はいずれもメイン集団に待機。6人全員が前方を確保しながら、次なる展開へと備える。ときおり集団からアタックを試みる選手が現れるが、有力選手の動きに対してはグアルディオラを中心に反応し、先行を許さない姿勢を見せる。

4周目に入って、メイン集団から2人が逃げグループめがけてアタック。この動きに合わせる形で集団も少しずつペースを上げ、前を行く選手たちとのタイム差を縮めていく。5周目に入ると、集団が本格的にペースアップ。消耗の見られる逃げグループとの差はあっという間に縮小した。

メイン集団は逃げとのタイム差を1分24秒として最終周回を示す鐘を聞いた。キナン勢も前方の位置を保ったまま、勝負どころへと向かう。そして、この周回の途中で逃げていた選手たちを吸収。ダウンヒル区間で落車が発生した関係から集団が割れ、前方付近を走っていた約30人にステージ優勝争いが絞られることとなった。

迎えた最終局面。フィニッシュまで残り1kmを前に9人が集団から飛び出すと、牽制状態となったタイミングで宇都宮ブリッツェンの雨澤毅明がアタックし独走に持ち込んだ。残る8人は最後の直線で集団がキャッチ。同時に雨澤を追いながらのスプリントとなるが、トップの形勢は変わらず。雨澤がステージ優勝を決めた。

キナン勢は最終周回で起きた落車によって、山本大喜と新城雄大が後方に取り残されたものの、残る4選手はポジションをキープ。スプリントをねらった中島が進路をふさがれ上位進出はならなかったが、代わってルバが10位でフィニッシュ。グアルディオラ、ガルシアも危なげなくレースを終えた。これによりキナン勢は、メイン集団フィニッシュを果たした4人が総合成績を上昇させた。チーム最上位は中島の18位のほか、ルバ、ガルシア、グアルディオラもトップから16秒以内とし、今後本格化する総合争いに向けて上位を射程圏内にとらえている。

22日は、三重県いなべ市を舞台に第3ステージが行われる。キナンにとっては大切なホームステージ。年間を通して同市でのイベントや自転車普及に取り組んでいて、その集大成となるのがこの大会での活躍を地域の人々に見せることにある。レース前後での各種セレモニーのほか、この日はステージアンバサダーであるゼネラルマネージャー・加藤康則がレース中継での解説を務める。メイン会場となるいなべ市梅林公園には、キナンブースが設けられ、今後のレースに向けて調整を進めている山本元喜と雨乞竜己のほか、鈴木新史アドバイザー、NPO法人「SPORTS PRODUCE 熊野」からもスタッフが参加することとなっている。

ツアー・オブ・ジャパン第2ステージ結果(105km)
1 雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン) 2時間49分29秒
2 グレガ・ボーレ(スロベニア、バーレーン・メリダ) +0秒
3 マルコ・カノラ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ
4 レイモンド・クレダー(オランダ、チームUKYO)
5 オリバー・ウッド(イギリス、JLT・コンドール)
6 ミッヘル・ライム(エストニア、イスラエルサイクリングアカデミー)
10 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team)
17 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team)
20 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team)
31 中島康晴(KINAN Cycling Team)
53 山本大喜(KINAN Cycling Team) +50秒
59 新城雄大(KINAN Cycling Team)

個人総合時間
1 グレガ・ボーレ(スロベニア、バーレーン・メリダ) 2時間52分37秒
2 マルコ・カノラ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +1秒
3 イアン・ビビー(イギリス、JLT・コンドール) +4秒
4 オリバー・ウッド(イギリス、JLT・コンドール) +5秒
5 ミッヘル・ライム(エストニア、イスラエルサイクリングアカデミー) +5秒
6 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) +5秒
18 中島康晴(KINAN Cycling Team) +11秒
28 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +13秒
29 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +13秒
31 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +16秒
53 新城雄大(KINAN Cycling Team) +1分7秒
56 山本大喜(KINAN Cycling Team) +1分7秒

ポイント賞
1 雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン) 25pts
10 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 6pts

山岳賞
1 草場啓吾(日本ナショナルチーム) 8pts

チーム総合
1 JLTコンドール 8時間38分7秒
6 KINAN Cycling Team +23秒

サルバドール・グアルディオラ

サルバドール・グアルディオラのコメント
特徴的なコースで、注意が必要な区間もあった。そんな中、われわれはとてもよいレースができ、トマ、マルコス、中島、私とメイン集団でレースを終えられた。京都のコースは美しく、とても楽しめた。いなべステージはチームにとっても大切なレース。あらゆる展開が考えられるが、必ずよい結果を残したい。個人的にも調子がよいし、みんな好調だから今後のステージが楽しみ。山岳になればマルコスやトマを助けるつもりだし、ツアー・オブ・ジャパンを成功に導きたい。

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自転車用アクセサリーのトップブランド、トピークから待望のiPhone X用ケース

自転車用アクセサリーのトップブランド「トピーク」から待望のアイフォーンX用ケース「ライドケース iPhone X用」が登場した。iPhone Xの特徴を活かしつつ、屋外で自転車に装着しての使用を想定し、ルックスと実用性を両立したスタイリッシュなスマートフォンケース。

ライドケース本体は耐衝撃性に優れたエンジニアリングプラスチックとラバーを巧みに組み合わせ、万一の落下時の衝撃を軽減するコーナー部のバンパーや、縦置き・横置きが可能なフリップスタンドを装備している。本体裏にはライドケースマウントへの装着マウントを設け、ライドケースセットに付属のライドケースマウントの他、各種の別売りライドケースマウントを活用し、バイクライディング時だけでなく幅広い場面で活用が可能。

またiPhone Xの特徴であるワイヤレス充電にも対応している。

セットに付属のアルミ製ライドケースマウントは、バイクのステムキャップやステム胴に取付け、無段階の角度調節と90度ずつの回転が可能で、ライダーの好みに応じたセッティングができる。

ライドケース セット(iPhone X用) 
5500円(税別)ライドケースマウント付属
ライドケース 単体(iPhone X用) 
3500円(税別)エンジニアリングプラスチック/ラバー(本体)、アルミ/エンジニアリングプラスチック(ライドケースマウント)。149x76x14㎜(ケース)。32g(ケース)

トピークのホームページ

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石上優大がロンド・ド・リザール第3ステージで同タイムの9位

23歳以下の世界最強選手たちが集うUCI2.2Uカテゴリーステージレース、ロンド・ド・リザールが5月17日から20日まで行われ、石上優大がサバイバルレースの様相となった第3ステージで9位になった。ジロ・デ・イタリアやツアー・オブ・ジャパンと同期間開催ということで注目度が薄い大会ではあるが、世界トップU23選手たちがプロへと上がる足がかりという意味では、同期間における世界の最重要なレース。日本の若手選手は着々と世界レベルへとステップアップしている。

ロンド・ド・リザール第3ステージで同タイムの9になった石上優大(写真右端)

ロンド・ド・リザールに参加しているEQADS/AVCAIXの石上優大が強豪がひしめく先頭集団のスプリントに食い込んだ。山岳続きのこのレースにおいて、唯一クライマー以外が活躍できるステージだけあって、非常に激しい高速サバイバルレースになった。最後まで先頭集団で生き残った経験は、石上の成長にとって大いなる糧となるだろう。

U23選手向けのUCIレース、ロンド・ド・リザールは、ツール・ド・フランスを主催するASOが協力し、近未来の世界トップ選手を輩出すべく1977年から開催される伝統的なステージレース。過去に2009ジロ・デ・イタリアと2007ブエルタ・ア・エスパーニャで総合優勝したデニス・メンショフや、現在チームスカイに所属するパベル・シバコフとケニー・エリッソンドが総合優勝を果たしている。

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