東海地区のロードレースシリーズ「iRC Tire Presents KINAN AACA CUP」の2021年シーズン最終戦が11月20日、岐阜県海津市・国営木曽三川公園長良川サービスセンター特設コースで開催された。ロードレースシーズンも終盤に差しかかりながらも多数の選手が参加。メインレースの1-1カテゴリーには、ホストを務めたKINAN Cycling Team8選手を含めた39人が出走。逃げ集団から抜け出し、スプリント勝負の一騎打ちに持ち込んだ森口寛己(Jin Cycling Team)が山本元喜を差し込み先着し、1-1カテゴリー初勝利を飾った。
最終戦も4つのカテゴリーと2つのキッズカテゴリーのレースが行われた。長良川を眺める特設コースはシンプルなレイアウトゆえに選手間の駆け引きが要求され、いずれのカテゴリーも選手同士の思惑がぶつかり合う。
最高気温20℃を記録した長良川地域では思わずウォーマーを脱ぐ選手が出るほどの快晴。1-1カテゴリーでは暑さからボトル交換を要求する選手も頻繁に見られた。ホストを務めるKINAN Cycling Teamからは、山本元のほか、花田聖誠、山本大喜、福田真平、中島康晴、新城雄大、畑中勇介、荒井佑太の8選手が出走。
レースは2周目完了間際から動きがあり、荒井を含む7人が逃げを目論む。5周目で集団にキャッチされるもこの動きをきっかけにレースは徐々に活性化。
決定的な動きが生まれたのは11周目。KINANメンバーが先頭を固め仕掛けていくと10名の逃げ集団が形成される。メンバーは森口に加え、川崎嘉久(Nerebani)、中山竜一(豊田工科高)、野上太一(天狗党)、寺田吉騎(Asia cycling academy)、満上亘(マメオチチ)、津田悠義(CCF)、KINAN Cycling Teamからは山本元、山本大、中島が入る。
足並みの揃ったメンバーは周回を重ねるごとにメイン集団からタイムギャップを稼いでいき、逃げきりを目指す。残り3周を切ると、寺田や山本元ら飛び出しを試みる動きが見られるが、いずれも吸収され最終周回へともつれ込んだ。
残り1kmを切って切れ味鋭いロングスパートを仕掛けたのは山本元。前節でも同様の勝ちパターンに持ち込むが、これに森口ただひとり反応。
最後は、両者のスプリント対決は最終ストレートを2番手からまくりあげた森口が先着。見事1-1カテゴリーでの初優勝を飾った。
大きな盛り上がりを見せたこのレースをもって2021年の「iRC Tire Presents KINAN AACA CUP」が終了。感染拡大防止のため、やむを得ず開催中止となる期間もあったが、6レースを開催。いずれの大会もカテゴリー問わずアタックの応酬が繰り広げられ、レースクオリティーの高さを示した。2022シーズンも東海エリアのみならず全国各地からステップアップを目指すサイクリストのが期待される。
このほか、レース外のプログラムとしてビギナー向けの「ロードレース入門講座」の講師を花田と中島が務めたほか、毎回好評のキッズスクールでは山本元を中心に参加者全員で筋力トレーニングにトライ。選手たちが取り組むオフシーズンのトレーニングを披露した。また、チームサプライヤーであるシリーズ協賛のiRC Tireほか、隼(ATHLETUNE)、FUSIONがブースを出展しレースや日頃のライドに役立つアイテムのPRを行なった。
iRC Tire Presents KINAN AACA CUP 2021 第9戦 1-1カテゴリー(102km)結果
1 森口寛己(Jin Cycling Team)
2 川崎嘉久(Nerebani)
3 満上亘(マメオチチ)
4 野上太一(天狗党)
5 寺田吉騎(Asia cycling academy)
シリーズポイントランキング(2021年最終)
1 森口寛己(Jin Cycling Team) 768pts
2 大前翔(愛三工業レーシングチーム) 640pts
3 井上亮(Magellan Systems Japan) 576pts
4 川崎嘉久(Nerebani) 512pts
4 福田圭晃(Velo Club Corbas) 512pts
4 中川拳(愛三工業レーシングチーム) 512pts
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