エルサレム旧市街を普段着で走った…ジロ・デ・イタリア連覇をねらうデュムラン

第101回ジロ・デ・イタリアは開幕地となるイスラエルのエルサレムで5月2日、有力選手が記者会見に出席し、それぞれの抱負を語った。大会は4日に第1ステージが行われ、24日間の戦いが始まる。

サンウェブのトム・デュムラン(オランダ) © Gian Mattia D’Alberto – LaPresse

「エルサレムには前夜、かなり遅い時間に到着したが、歴史ある旧市街を見にいきたいという衝撃に駆られた。市民はボクがレースバイクに乗って街中を走っているのをちょっと奇妙な感じで見ていただろう。だって普段着だったからね」と、大会2連覇に挑むサンウェブのトム・デュムラン(オランダ)。
「第1ステージの個人タイムトライアルを試走していないが、ロードブックを見るととても起伏がある。トレがボクにとってはちょうどいい」

スカイのクリストファー・フルーム(英国) © Gian Mattia D’Alberto – LaPresse

「ジロ・デ・イタリアへの出場はシーズン前の冬にチームと話し合って決めた。プロ1年目のバルロワールド時代にこの大会はボクを迎えてくれたが、今回は優勝しに戻ってきた」とスカイのクリストファー・フルーム(英国)。
「グランツールを3連勝するというモチベーションはとても強い。直前のツール・ド・アルプスでの感触は悪くないが、3週間のレースでどんな結果が待っているのかは走ってみないと判断できない」

UAEエミレーツのファビオ・アルー(イタリア) © Gian Mattia D’Alberto – LaPresse

「前日にイスラエルにやって来たが、気温が高いので給水に気をつけたほうがいいと感じた。第2ステージと第3ステージは強い風にも注意すべきだと思う」とUAEエミレーツのファビオ・アルー(イタリア)。

グルパマFDJのティボー・ピノ(フランス) © Massimo Paolone – LaPresse

「昨年はデュムランから1分20秒遅れだったが、タイムトライアルでロスしたことと、大会2週間目に体調を崩したことが原因だった。この暑さはボクには不利だが、タイムをどこでも失わないようにして最終的な表彰台を目指したい」とグルパマFDJのティボー・ピノ(フランス)。

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ジロ・デ・イタリアにフルーム、デュムラン、ピノ、アルー…暫定リスト発表

5月4日に開幕する第101回ジロ・デ・イタリア。主催団体のRCSスポルトとラ・ガゼッタデッロスポルトは開幕まで10日になった4月24日、出場選手の暫定リストを発表した。大会はイタリア以外での国外スタートとしては13回目、今回は初めて欧州を離れ、イスラエルのエルサレムで開幕する。1チームあたりの出場選手は国際規定の変更によってこの大会から1人減の8選手構成となる。

トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)

トム・デュムラン © LaPresse -Gian Mattia D’Alberto

故郷であるオランダのアペルドールンで開幕した2016ジロ・デ・イタリアでは初日のプロローグでトップタイムをたたき出してマリアローザを獲得。第3ステージでマルセル・キッテルに首位を明け渡すが、その翌日には奪還。合計6日間もマリアローザを着用した。2017年は第10ステージの個人タイムトライアルで優勝して首位に。第19ステージでナイロ・キンタナにその座を奪われるが、最終日の個人タイムトライアルで逆転してオランダ勢として初めてとなる総合優勝を達成した。

クリストファー・フルーム(英国、スカイ)

クリストファー・フルーム © LaPresse/Gian Mattia D’Alberto

ツール・ド・フランス4勝、ブエルタ・ア・エスパーニャ1勝。チームスカイは過去8年間でツール・ド・フランスを5回も制しているが、ジロ・デ・イタリアにおいては2013年にリゴベルト・ウランが2位になったのみ。チームは2018年に空白の栄冠を埋めるためにフルームを起用した。目指すのはだれも達成したことのない三大タイトル同一年制覇。その第一関門がジロ・デ・イタリアとなる。ジロ・デ・イタリアでは2009年に総合36位、2010年はリタイア。

ファビオ・アルー(イタリア、UAEエミレーツ)

ファビオ・アルー © LaPresse/Gian Mattia D’Alberto

2014年のジロ・デ・イタリアで総合3位、2015年は2位になったイタリア期待の選手。しかし過去2年は欠場。故郷サルデーニャ島での開幕だった2017年は直前の故障で出場を断念した。三大大会のタイトルは2015年のブエルタ・ア・エスパーニャのみ。UAEエミレーツに移籍した2018年のプランはジロ・デ・イタリアでの初優勝と、その後のブエルタ・ア・エスパーニャでのダブルツール達成。

ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)

ティボー・ピノ © Roberto Bettini/BettiniPhoto

2017年にジロ・デ・イタリアに初参加して第20ステージで優勝するとともに総合4位。2018シーズンは直前のツアー・オブ・アルプスでフルームを抑えて総合優勝した。シーズンオフはクロスカントリースキーでトレーニングを重ね、シーズン序盤からコンディションを高めて前半戦の重要レースをねらっていく。勝負どころのゾンコランと7つの頂上フィニッシュに勝負をかける。

エステバン・チャベス(コロンビア、ミッチェルトン・スコット)

エステバン・チャベス © Roberto Bettini/BettiniPhoto

2016年のジロ・デ・イタリアで最終日の2日前にマリアローザを獲得。最終日前日にビンチェンツォ・ニーバリに逆転され、52秒遅れの総合2位でフィニッシュ。2017年は腱炎などで失意のシーズンを過ごしたが、大好きなジロ・デ・イタリアにカムバックしてきた。2月にはチームの本拠地オーストラリアのヘラルドサンツアー制覇。その後は母国コロンビアの山岳区間でトレーニングし、ジロ・デ・イタリア終盤の上りのために走り込んできた。

ミゲールアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)

ミゲールアンヘル・ロペス © Luca Bettini/BettiniPhoto

24歳にしてグランツールで最も注目されている選手。2014年にはツール・ド・ラブニールで、ナイロ・キンタナとエステバン・チャベスに続く3人目のコロンビア人覇者となった。2017年のブエルタ・ア・エスパーニャでグランツール初デビューし、区間2勝と総合8位。新人賞の有力候補としてだけでなく、山岳ステージで最もカギを握る選手となる。

2018ジロ・デ・イタリア日程
5月4日 第1ステージ エルサレム(イスラエル) 9.7km=個人タイムトライアル
5月5日 第2ステージ ハイファ〜テルアビブ(イスラエル) 167km
5月6日 第3ステージ ベエルシェバ〜エイラト(イスラエル) 229km
5月7日 休養日
5月8日 第4ステージ カターニア〜カルタジローネ 198km★
5月9日 第5ステージ アグリジェント〜サンタニンファ 153km★
5月10日 第6ステージ カルタニセッタ〜エトナ 164km★★★
5月11日 第7ステージ ピッツォ〜プライアアマーレ 159km
5月12日 第8ステージ プライアアマーレ〜モンテベルジーネ・ディ・メルコリアーノ 209km★★
5月13日 第9ステージ ペスコサンニタ〜グランサッソディタリア 225km★★
5月14日 休養日
5月15日 第10ステージ ペンネ〜グアルドタディーノ 239km★
5月16日 第11ステージ アッシジ〜オジモ 156km★
5月17日 第12ステージ オジモ〜イモラ 214km★
5月18日 第13ステージ フェッラーラ〜ネルベーザデッラバッタリア 180km★
5月19日 第14ステージ サンビートアルタリアメント〜モンテゾンコラン 186km★★★
5月20日 第15ステージ トルメッツォ〜サッパダ 176km★★
5月21日 休養日
5月22日 第16ステージ トレント〜ロベレート 34.2km=個人タイムトライアル
5月23日 第17ステージ フランチャコルタステージ 155km
5月24日 第18ステージ アッビアーテグラッソ〜プラートネボーソ 196km★★★
5月25日 第19ステージ ベナリアレアレ〜バルドネッキア 184km★★★
5月26日 第20ステージ スーザ〜チェルビニア 214km★★★
5月27日 第21ステージ ローマ 115km
★は難易度

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フィジークのプレゼント用サドルにサインをしてくれたのはフルームだった

「2018リミテッドカラーエディション スペシャルキャンペーン」としてお気に入りのサドルに投票すると、抽選で1人にスペシャルなサイン入りフィジークサドルがプレゼントされるという、カワシマサイクルサプライの企画。だれのサインかはこれまで秘密だったが、どうやらスカイのクリストファー・フルームのようだ。

自転車アクセサリーメーカーのフィジークが「アリオネ」、「アンタレス」、「アリアンテ」の3モデルxレギュラー/ラージに、それぞれ12カラーパターンを発売。これを記念してサイン入りフィジークサドルがプレゼントされるという企画が発表され、現在も応募者受付中だ。

シークレットの選手は当初明らかにされなかったが、フルームがサインしてくれているところの動画を送ってくれたとこのとで、同社Facebookページで公開した。投票は3月25日(日)までなのでまだ間に合う。

下記の関連ニュースに掲載された「キャンペーン応募サイト」から今すぐ申し込もう!

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ティレーノ〜アドリアティコにフルーム、ニーバリ、サガンらが参戦

イタリア半島を横断する7日間のステージレース、ティレーノ〜アドリアティコが3月7日に開幕。スカイのクリストファー・フルーム(英国)、バーレーン・メリダのビンチェンツォ・ニーバリ(イタリア)、UAEエミレーツのファビオ・アルー(イタリア)、サンウェブのトム・デュムラン(オランダ)、ボーラ・ハンスグローエのペテル・サガン(スロバキア)ら強豪選手が参戦する。

ティレーノ〜アドリアッティコに挑む(左から)デュムラン、アルー、フルーム、ニーバリ、サガン ©LaPresse/Gian Mattia D’Alberto

イタリア半島の西側に位置するティレニア海から東側のアドリア海へとイタリアを横断するシーズン序盤の重要なステージレース。第1ステージはチームタイムトライアル、第2ステージ、第6ステージは平坦、第4ステージは標高1335mのサルナノにフィニッシュする山頂フィニッシュ、第7ステージは個人タイムトライアルなどバリエーションに富んだコース設定。グランツールで活躍する世界トップクラスのオールラウンダーやヒルクライマーの活躍が期待されている。

スカイのクリストファー・フルーム(英国) ©LaPresse/Gian Mattia D’Alberto

スカイのクリストファー・フルーム(英国)
「過去数年と違ってツール・ド・フランスに向けての調整方法を変更した。ティレーノ〜アドリアティコへの参戦もそれによるものだった。2013年にビンチェンツォ・ニーバリに続いて総合2位になって以来のレースだ。プロデビューがバルロワールドなので、イタリアのレースに戻ってきた意義を感じる。強いチームなので初日のチームタイムトライアルから全力で臨み、総合優勝を目指して最終日まで走りたい」

バーレーン・メリダのビンチェンツォ・ニーバリ(イタリア) ©LaPresse/Gian Mattia D’Alberto

バーレーン・メリダのビンチェンツォ・ニーバリ(イタリア)
「シーズン序盤のコンディションは不確かで、日に日に調子を上げていきたい。チームはドメニコ・ポッツォビーボをエースにしてできる限りのアシストを全員でこなしていきたい」

UAEエミレーツのファビオ・アルー(イタリア) ©LaPresse/Gian Mattia D’Alberto

UAEエミレーツのファビオ・アルー(イタリア)
「ジロ・デ・イタリアをねらうにあたってこのレースはボクにとってとても重要なものだ。初挑戦した昨年は体調不良で、設定した目標には遠かった。でもチームを変えて、再び挑戦できることに喜びを感じる。先週はジロ・デ・イタリアのコースとなっているシチリア島で乗り込みを続けてきた」

サンウェブのトム・デュムラン(オランダ) ©LaPresse/Gian Mattia D’Alberto

サンウェブのトム・デュムラン(オランダ)
「カゼをひいてしまって調子はよくない。この大会には3回出場しているが、2017年は総合6位と最もいい成績を修めたことで、そのシーズンの実績を高めることができた。数日調子を見て、なにができるかを探していきたい」

ボーラ・ハンスグローエのペテル・サガン(スロバキア)
「これまではカタールやオマーン、アルゼンチンなどでレースインしてから挑んできたが、今年のティレーノ〜アドリアティコはシーズン初レースとなる。過去4年で4回ポイント賞を獲得しているので、今回はそれとは異なるジャージをねらっていきたい。このレースで勝ってミラノ〜サンレモにいい感じで臨みたい」

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第53回ティレーノ〜アドリアティコのコースマップ


http://pressports.com/2018/03/06/初山翔がティレーノ〜アドリアッティコに参戦7/

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アニソン界のカリスマ作曲家、梶浦由記がスポーツ紙裏面でフルーム愛を語った

1月16日付けの東京中日スポーツ裏面でアニソン界のカリスマ作曲家、梶浦由記さんが自転車ロードレーサー、クリストファー・フルームへの思いを語った。

音楽コンポーザー、梶浦由記

作詞・作曲・音楽プロデューサーとしてアニメやゲームの劇中伴奏音楽からNHK看板番組のテーマ曲まで担当する梶浦さん。音楽界のカリスマ的存在は、プライベートで自転車ロードレースのフルーム(英国)の大ファン。裏面の全面記事では梶浦にツール・ド・フランスへの熱き思い、仕事の合間に気分転換として乗るサイクリングのことを聞いている。

「鉄の精神力と鉄の自制心。負けず嫌いで悔しいはずなのに、負けたときは言い訳もせずに勝者を称える。ジェントルマンのふりをしたオオカミ。わりと日本人好みで、そんなところがカッコいい!」と梶浦さん。

クリストファー・フルーム。2017ツール・ド・フランス

フルームが自転車最優秀選手のベロドール獲得…バロンドールの姉妹賞

英国のクリストファー・フルーム(32=スカイ)が2017年の自転車最優秀選手として「ベロドール」を受賞した。2013、2015年に続く3度目のタイトルだが、今回は7月のツール・ド・フランスと秋のブエルタ・ア・エスパーニャを史上初めて連覇。勝利への執念と安定感が際立った。

ベロドール賞を獲得したフルーム

同賞はフランスの自転車専門誌「ベロマガジン」が企画した賞で、サッカー専門誌「フットボール」が選考するバロンドールの姉妹賞。どちらも発行元はツール・ド・フランスを主催するメディアカンパニーのASO。

12月15日付けの東京中日スポーツでも自転車最優秀選手賞のベロドールの歴史やフルームのコメントなどを紹介している。