ローマの名所トレビの泉が1日限りでピンク色になった理由は

イタリアの首都ローマで最も人気のある観光スポット、トレビの泉が1月27日にピンク色にライトアップされた。これ以外にもイタリア各地の合計40カ所がピンク色に染まった。そのわけは…。

ローマのトレビの泉がピンク色に ©Roberto Monaldo / LaPresse

大会の象徴がどうしてピンク色になったか?

イタリア最大の自転車レース、ジロ・デ・イタリアを主催するRCSスポルトが観光名所のライトアップ作戦を行ったことをミラノで発表した。5月6日に開幕する23日間のステージレース、ジロ・デ・イタリアの100日前カウントダウン企画だ。実のところは恒例イベントで、近年は毎年行われている。

第1ステージのスタート地点、コスタデイトラボッキ ©LaPresse

大会は全21ステージで争われるため、各ステージのスタートとゴールの街の象徴であるモニュメントをピンク色に浮かび上がらせた。第20ステージと第21ステージのみ1カ所。

大会の愛称は「コルサローザ」で、ピンクのバラ色の道という意味。だからイメージカラーはピンク色を採用した。

第9ステージのゴール、チェゼナ ©LaPresse

ジロ・デ・イタリアではその日終わって首位に立った選手にバラ色のジャージ、マリアローザが与えられ、翌ステージにそれを着用してレースをするという伝統がある。大会の象徴がどうしてピンク色になったか? それは主催者だったスポーツ新聞「ラ・ガゼッタデルスポルト」の紙の色がピンク色だからだ。

第13ステージのスタート地点、ボルゴフランコ・ディブレア ©LaPresse

実はこの理由、世界最大の自転車レース、ツール・ド・フランスと全く同じ。ツール・ド・フランスのかつての主催者、スポーツ新聞のレキップ(黎明期はロト)の紙の色が黄色。そのため首位選手が着用するジャージは黄色に。フランス語でマイヨジョーヌと呼ばれるようになった。

2022ジロ・デ・イタリアを制したジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) ©Marco Alpozzi/LaPresse

推薦枠はイタリア勢ズラリ…ジロ・デ・イタリアなど参加チーム発表

ジロ・デ・イタリアを主催するイタリアのRCSスポルトが1月19日、第106回ジロ・デ・イタリアをはじめ、春のUCIワールドツアーレース、ストラーデビアンケ、ティレーノ〜アドリアティコ、ミラノ〜サンレモの出場チームを発表した。

2022ジロ・デ・イタリア第4ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse

参加チームはUCIワールドチーム18に加え、各大会で第2カテゴリーのUCIプロチームからワイルドカードと呼ばれる主催者推薦枠として指名。UCIワールドチームにイタリア登録のチームがないため、主催者推薦はイタリア勢が多数を占めた。

ジロ・デ・イタリア(5月6〜28日)

18 UCIワールドチーム、4ワイルドカード
22チーム、1チームは8人編成

2023ジロ・デ・イタリアのコース

UCIワールドツアーチーム
AG2Rシトロエン(フランス)
アルペシン・ドゥクーニンク(ベルギー)
アスタナ・カザクスタン(カザフスタン)
バーレーンビクトリアス(バーレーン)
ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)
コフィディス(フランス)
EFエデュケーション・イージーポスト(米国)
グルパマFDJ(フランス)
イネオスグレナディアーズ(英国)
アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ(ベルギー)
ユンボ・ビスマ(オランダ)
モビスター(スペイン)
スーダルクイックステップ(ベルギー)
アルケア・サムシック(フランス)
DSM(オランダ)
ジェイコ・アルウラー(オーストラリア)
トレック・セガフレード(米国)
UAEエミレーツ(UAE)

ワイルドカード
エオーロ・コメタ(イタリア)
グリーンプロジェクト・バルディアーニCSFファイザネ(イタリア)
イスラエル・プレミアテック(イスラエル)
コラテック(イタリア)

ストラーデビアンケ(3月4日)

18 UCIワールドチーム、7ワイルドカード
25チーム、1チームは7人編成

ストラーデビアンケ(白い道)と呼ばれる未舗装路を走る ©Fabio Ferrari/LaPresse

UCIワールドツアーチーム
AG2Rシトロエン(フランス)
アルペシン・ドゥクーニンク(ベルギー)
アスタナ・カザクスタン(カザフスタン)
バーレーンビクトリアス(バーレーン)
ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)
コフィディス(フランス)
EFエデュケーション・イージーポスト(米国)
グルパマFDJ(フランス)
イネオスグレナディアーズ(英国)
アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ(ベルギー)
ユンボ・ビスマ(オランダ)
モビスター(スペイン)
スーダルクイックステップ(ベルギー)
アルケア・サムシック(フランス)
DSM(オランダ)
ジェイコ・アルウラー(オーストラリア)
トレック・セガフレード(米国)
UAEエミレーツ(UAE)

ワイルドカード
エオーロ・コメタ(イタリア)
グリーンプロジェクト・バルディアーニCSFファイザネ(イタリア)
イスラエル・プレミアテック(イスラエル)
ロット・デスティニー(ベルギー)
Q36.5(スイス)
トタルエネルジー(フランス)
チューダー(スイス)

ティレーノ〜アドリアティコ(3月6〜12日)

18 UCIワールドチーム、7ワイルドカード
25チーム、1チームは7人編成

イタリア半島の西に広がるティレニア海沿岸から東のアドリア海を目指すティレーノ~アドリアティコ ©Fabio Ferrari – LaPresse

UCIワールドツアーチーム
AG2Rシトロエン(フランス)
アルペシン・ドゥクーニンク(ベルギー)
アスタナ・カザクスタン(カザフスタン)
バーレーンビクトリアス(バーレーン)
ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)
コフィディス(フランス)
EFエデュケーション・イージーポスト(米国)
グルパマFDJ(フランス)
イネオスグレナディアーズ(英国)
アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ(ベルギー)
ユンボ・ビスマ(オランダ)
モビスター(スペイン)
スーダルクイックステップ(ベルギー)
アルケア・サムシック(フランス)
DSM(オランダ)
ジェイコ・アルウラー(オーストラリア)
トレック・セガフレード(米国)
UAEエミレーツ(UAE)

ワイルドカード
エオーロ・コメタ(イタリア)
グリーンプロジェクト・バルディアーニCSFファイザネ(イタリア)
イスラエル・プレミアテック(イスラエル)
コラテック(イタリア)
Q36.5(スイス)
トタルエネルジー(フランス)
チューダー(スイス)

ミラノ〜サンレモ(3月18日)

18 UCIワールドチーム、7ワイルドカード
25チーム、1チームは7人編成

第113回ミラノ〜サンレモ ©LaPresse – Fabio Ferrari

UCIワールドツアーチーム
AG2Rシトロエン(フランス)
アルペシン・ドゥクーニンク(ベルギー)
アスタナ・カザクスタン(カザフスタン)
バーレーンビクトリアス(バーレーン)
ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)
コフィディス(フランス)
EFエデュケーション・イージーポスト(米国)
グルパマFDJ(フランス)
イネオスグレナディアーズ(英国)
アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ(ベルギー)
ユンボ・ビスマ(オランダ)
モビスター(スペイン)
スーダルクイックステップ(ベルギー)
アルケア・サムシック(フランス)
DSM(オランダ)
ジェイコ・アルウラー(オーストラリア)
トレック・セガフレード(米国)
UAEエミレーツ(UAE)

ワイルドカード
エオーロ・コメタ(イタリア)
グリーンプロジェクト・バルディアーニCSFファイザネ(イタリア)
イスラエル・プレミアテック(イスラエル)
ロット・デスティニー(ベルギー)
Q36.5(スイス)
トタルエネルジー(フランス)
チューダー(スイス)

マリアローザは2023年にデジタル進化…高速化繊維を採用

ジロ・デ・イタリアの首位選手が着用するバラ色のジャージ、マリアローザの2023年版デザインが12月5日にイタリアのミラノで発表された。制作はサイクリングアパレルのカステリ社で、リサイクル&サスティナブル繊維を駆使し、デジタル進化した。

2023マリアローザ ©Gian Mattia D’Alberto / LaPresse

新作ジャージはクリスマスエディションとして12月5日から公式ショップでオンライン発売。2023年2月からはその他のチャンネルでも購入できるようになる。

ギザロ博物館に展示された歴代マリアローザ ©Gian Mattia D’Alberto / LaPresse
©Gian Mattia D’Alberto / LaPresse
2023マリアローザ

●ジロ・デ・イタリアのオンラインショップ

2023ジロ・デ・イタリア…首都ローマ凱旋は大会史上5回目

2023年5月6日から28日まで開催される第106回ジロ・デ・イタリアのコースが、10月17日午後5時30分(日本時間深夜0時30分)にイタリアのミラノにあるオペラ座で発表された。全21ステージ、総距離3448.6km。ステージ平均距離164.2km。

2023ジロ・デ・イタリアのコース

2023ジロ・デ・イタリアの特徴を箇条書きすると

●ジロ・デ・イタリアがアブルッツォ地方で開幕するのは史上2度目。2001年以来。
●イタリアの首都ローマが最終ステージとなるのは5回目。ローマがステージのゴールとなるのは49回目。
●最高標高のチマコッピは第13ステージ、アルプスのグランサンベルナール峠(スイス)。イタリア領内にないのは4回目。1971年もグロスグロックナー(オーストリア)。1982年のイゾアール峠(フランス)。1985年のシンプロン峠(スイス)。
●タイムトライアルの総距離は70.6km。70kmを最後に超えたのは2013年の75.4km。
●ナポリにゴールするのは44回目。前回は2022年5月、トーマス・デヘントが優勝。

現役引退したビンチェンツォ・ニバリ(左)と2022ジロ・デ・イタリア総合優勝のジャイ・ヒンドレー ©Gian Mattia D’Alberto / LaPresse

●第7ステージのゴールはグランサッソ・ディタリア(カンポ・インペラトーレ)。5回目のフィニッシュを迎える。1971年はビセンテ・ロペスキャリル。1989年はジョン・カールセン、1999年はマルコ・パンターニ、2018年はサイモン・イェーツが優勝。
●ベルガモは第15ステージのゴール。最後にゴールした2017年、ボブ・ユンゲルスが優勝。

2023ジロ・デ・イタリアの全21ステージ

●第16ステージのゴール、モンテボンドーネは6回目。2023年にはアルデノ側の新ルートから登る。これまではすべてトレント側から上りで、降雪の1956年にシャルリー・ゴール、1957年ミゲル・ポブレット、1978年ウラジミロ・パニッツァ、1992年にジョルジョ・フルラン、2006年にイバン・バッソが優勝。
●第19ステージはトレチメディラバレドでフィニッシュ。1967年フェリーチェ・ジモンディ、1968年エディ・メルクス、1974年ホセマヌエル・フエンテ、1981年ビート・ブロイ、1989年ルッチョ・エレラ、2007年リッカルド・リッコ、雪に見舞われた2013年はビンチェンツォ・ニバリが制した。

2023ジロ・デ・イタリアのプロフィールマップ

2023ジロ・デ・イタリア日程

5月6日(土) 第1ステージ コスタデイトラボッキ 18.4km(個人タイムトライアル)★
5月7日(日) 第2ステージ テラーモ〜サンサルボ 204km
5月8日(月) 第3ステージ バスト〜メルフィ 210km★★
5月9日(火) 第4ステージ ベノーサ〜ラーゴラチェーノ 184km★★
5月10日(水) 第5ステージ アトリパルダ〜サレルノ 172km★
5月11日(木) 第6ステージ ナポリ〜ナポリ 156km★
5月12日(金) 第7ステージ カプーア〜グランサッソ・ディタリア 218km★★★
5月13日(土) 第8ステージ テルニ〜フォッソンブローネ 207km★★
5月14日(日) 第9ステージ サビニャーノ・シュルルビコーネ〜チェゼナ 33.6km(個人タイムトライアル)★★★
5月15日(月) 休養日
5月16日(火) 第10ステージ スカンディアーノ〜ビアレッジョ 190km★
5月17日(水) 第11ステージ カマイオーレ〜トルトーナ 218km★
5月18日(木) 第12ステージ ブラ〜リボーリ 179km★★
5月19日(金) 第13ステージ ボルゴフランコ・ディブレア〜クランモンタナ 208km★★★
5月20日(土) 第14ステージ シエッレ〜カッサーノマニャーゴ 194km★
5月21日(日) 第15ステージ セレーニョ〜ベルガモ 191km★★★
5月22日(月) 休養日
5月23日(火) 第16ステージ サッビオキエーゼ〜モンテボンドーネ 198km★★★
5月24日(水) 第17ステージ ペルジーネバルスガーナ〜カオルレ 192km
5月25日(木) 第18ステージ オデルツォ〜バルディゾルド 160km★★★
5月26日(金) 第19ステージ ロンガローネ〜トレチメディラバレド 182km★★★
5月27日(土) 第20ステージ タルビジオ〜モンテルッサーリ 18.6km(個人タイムトライアル)★★★
5月28日(日) 第21ステージ ローマ〜ローマ 115km
★は難易度

ミラノのオペラ座でコースが発表された ©Gian Mattia D’Alberto / LaPresse

2023ジロ・デ・イタリアのコースは17日・日本時間深夜0時30分発表

2023年5月6日から28日まで開催される第106回ジロ・デ・イタリアのコースがきょう17日午後5時30分、日本時間深夜0時30分に発表される。大会のFacebook、Twitter、YouTube、DailyMotion、TikTok、Instagramでチェックできる。

2022ジロ・デ・イタリア第10ステージ ©Fabio Ferrari / LaPresse

2022ジロ・デ・イタリアはボーラ・ハンスグローエのジャイ・ヒンドレー(オーストラリア)が初めての総合優勝を達成した。

●ジロ・デ・イタリアのtwitter
●ジロ・デ・イタリアのFacebook
●ジロ・デ・イタリアのInstagram

ヒンドレーが2022ジロ・デ・イタリア総合優勝…2年前の雪辱を果たす

第105回ジロ・デ・イタリアは最終日となる5月29日、ベローナで第21ステージとして17.4km個人タイムトライアルが行われ、ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ)が前日までの貯金を利して初めての総合優勝を達成した。

2022ジロ・デ・イタリアを制したジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) ©Marco Alpozzi/LaPresse

1分18秒遅れの総合2位はリチャル・カラパス(エクアドル、イネオスグレナディアーズ)。

ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) ©LaPresse
ベローナ円形闘技場にヒンドレーがゴール ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse
マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス) ©Luca Bettini/SprintCyclingAgency©2022
ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) ©Fabio Ferrari/LaPresse
総合2位のカラパスがヒンドレーを祝福 ©Marco Alpozzi/LaPresse
ポイント賞を獲得したアルノー・デマール ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse
クーン・ボウマンが山岳賞 ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse
フアン・ロペスが新人王に ©LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)
マリアアッズーラ(山岳賞)クーン・ボウマン(オランダ、ユンボビスマ)
□マリアビアンカ(新人賞) フアン・ロペス(スペイン、トレック・セガフレード)

最後のジロ・デ・イタリアとなったニーバリ ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse
アレハンドロ・バルベルデ ©Marco Alpozzi/LaPresse

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