優勝者はワイドオープン…世界選手権ロードをニバリ試走

自転車ロード界の世界チャンピオンを決める2020世界選手権ロードが9月24日から27日までイタリアのエミリアロマーニャ州にあるイモラで開催される。ツール・ド・フランスを欠場しているイタリアのビンチェンツォ・ニバリ(トレック・セガフレード)が9月15日、イタリア代表チームを率いるダビデ・カッサーニ監督とともにコースを視察した。

ビンチェンツォ・ニーバリ(左)。イタリアのダビデ・カッサーニ監督はeバイクを使用 ©Isolapress / Imola2020

当初の開催予定だったスイスが新型コロナウイルス感染拡大により政府通達で中止に。急きょイモラが代替開催地に名乗り出た。

2020年の世界選手権は9月20日に終了するツール・ド・フランスから1週間も経たずに開催するという異例のもの。しかも大会をコンパクト化し、エリート男女クラスしか開催しない。

●2020世界選手権ロード イモラ・エミリアロマーニャ大会日程

2020世界選手権ロードのコースとなったイモラサーキット ©Imola2020

9月24日 エリート女子タイムトライアル(31.7km)
9月25日 エリート男子タイムトライアル(31.7km)
9月26日 エリート女子個人ロードレース(143km/獲得標高2800m)
9月27日 エリート男子個人ロードレース(258.2km/獲得標高5000m)

モータースポーツのサーキット場として知られるイモラ ©Imola2020

ニバリと監督はエンツォ・エ・ディノ・フェラーリ競技場を入念にチェック。スタート/フィニッシュ地点となるのはもちろん、女子5周、男子9周の周回コースに常にサーキット場を通過するという設定となる。

さらにサーキットを出てからのコース上にある過酷なマッツォラーノとガッリステルナの登り、そしてニバリが得意とするサーキット場までの長い下りを実走した。

イモラの美しい町並みとサーキット場 ©Imola2020

「コースは難しいが選択肢もある。2つの上り坂は短いが非常に厳しい。とりわけ2つ目のガッリステルナは本当に難しいが、その後にサーキットに戻る長い下りが続く。この上りで得たタイム差を生かすためにはチーム戦略が求められるとともに、最高のコンディションでレースに臨む必要がある」とニバリ。

「規模の大きい大会をほんのわずかな準備期間で開催にこぎつけた組織委員会の素晴らしい仕事ぶりにまずは敬意を表したい。彼らがすでにレースコースの90%を再舗装していることを見たので、ボクたち選手は最高の状態で挑むつもりだ。イタリア選手を応援するためにイモラに集まってくれるファンのために素晴らしいショーを見せたい」

©Imola2020

1968年のアドルニに続くイタリア勢優勝なるか

1968年の世界選手権イモラ大会ではイタリアのアドルニが優勝した ©Imola2020
イモラサーキットに独走でゴールしたアドルニ。広報のチームカーに乗るのがメカニックのエルネスト・コルナゴ ©Imola2020

アラフィリップ、ファンアールト、フルサン、サガン

「私はこの周辺をとてもよく知っている。私の練習コースだからね」とカッサーニ監督。

「山岳スペシャリスト向きではなく、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュのようなクラシックレースを得意とする選手のためでもないと思っている。ジュリアン・アラフィリップ、ワウト・ファンアールト、ヤコブ・フルサンが有力だが、ペテル・サガンも要注意だ。ツール・ド・フランスからうまく照準を合わせてくれば上りがそれほど長いないから、彼の脚質には向いている。いずれにしても多くの選手に優勝の可能性がある」

2020世界選手権ロードのコース ©Imola2020

●世界選手権ロード イモラ・エミリアロマーニャ大会のホームページ

ニーバリかフルームか? バーチャルレースでマジバトル

自転車ロード界の最強16選手が5月23、24日にバーチャルレース「チャレンジ・オブ・スターズ」に挑戦する。ジロ・デ・イタリア主催者のRCSスポルトがインドアサイクリングのBKOOLとコラボして、時計のティソとイタリア電力公社のエネルを公式パートナーとしてレースをバーチャル開催。その模様はSNSで配信される。

クライマー部門に挑むビンチェンツォ・ニーバリ

バーチャルレースは8人のスプリンターと8人のクライマーが勝ち抜き形式のノックアウトトーナメントに出場して優勝を目指す。日本では視聴できないが国際的なテレビ配信が行われるという本格的なイベントだ。日本のファンは公式SNSでレース展開をチェックできる。

「1対1のノックアウトマッチに挑戦することは、これまであった仮想レースの中で革新的で予測不可能なものだね」とビンチェンツォ・ニーバリ。
「ボクたち選手が公道で開催されるリアルレースを待っている間、このフォーマットはファンにショーとしての話題を与えるし、偉大なチャンピオンと対決するという素晴らしい企画だと思う」

バーチャルレースは5月23日16.30(欧州中央時間=日本時間は23:30)に1回戦が始まる。mずは世界最強スプリンターが登場し、準々決勝、準決勝、決勝と行われる。

スプリンター部門は、イタリアのトスカーナ地方の田園地帯で1.2kmのコースを走る。平均勾配は0.97%、勾配値は最大2.53%。

5月23日の出場選手(スプリンター/ルーラー
パスカル・アッカーマン(ボーラ・ハンスグローエ)vsナセル・ブアニ(アルケア・サムシック)
ファビオ・ヤコブセン(ドゥークニンク・クイックステップ)vsマッズ・ピーダスン(トレック・セガフレード)
カレブ・ユアン(ロット・スーダル)vsティム・メルリエ(アルペシン・フェニックス)
マッテオ・トレンティン(CCC)vsフィリッポ・ガンナ(イネオス)

世界チャンピオンのアルカンシエルを着るマッズ・ピーダスン

翌日の5月24日には、ステルビオ峠の2.9kmヒルクライム。平均勾配は8.69%、最大は12.75%。

5月24日の出場選手(クライマー)
ヤコブ・フルサン(アスタナ)vsジュリアノ・チッコーネ(トレック・セガフレード)
ビンチェンツォ・ニーバリ(トレック・セガフレード)vsシモン・ゲシュケ(CCC)
ラファウ・マイカ(ボーラ・ハンスグローエ)vsトーマス・デヘント(ロット・スーダル)
クリストファー・フルーム(イネオス)vsワレン・バルギル(アルケア・サムシック)

自宅でトレーニングするクリストファー・フルーム

「ボクたちがリアルレースに参加できないこの時期に、テクノロジーを使ってトップ選手がバトルするイベントに参加し、サイクリングファンにエンターテイメントをもたらすことは素晴らしいことだ」とクリストファー・フルーム。
「この新しいタイプのチャレンジを、このスポーツのトップライダーと対決することを楽しみにしています」

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【ツール・ド・フランスリバイバル】2014年はニーバリ初優勝

全体的に天候が荒れ気味の2014年ツール・ド・フランスは、アクシデントに巻き込まれた選手が相次いでレースを去っていった。同じ条件でありながらも、堅実に走り続けた実力者が栄冠のゴールにたどり着いた。総合優勝のビンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)もヨーロッパカーの新城幸也も、まさに地に足をつけた自然体のスタイルだった。

第14ステージ、イゾアール峠を下るマイヨジョーヌのニーバリ

第5ステージの石畳区間でニーバリは早くも勝負に出た

ビンチェンツォ・ニーバリ。全21区間のうちマイヨジョーヌを着用したのはなんと19日だ。勝負どころの山岳では1日だけティンコフ・サクソのアルベルト・コンタドール(スペイン)に3秒負けたが、あとはライバルとのタイム差を広げるばかり。気がつけば前年の覇者クリストファー・フルーム(英国、スカイ)、3度目の優勝をねらったコンタドールらのライバルが不意の落車で大きく傷つき、レースを断念してチームカーに乗り込んでしまった。

2014ツール・ド・フランス

地元イタリアのリクイガス・キャノンデールに所属していた2年前、ニーバリはジロ・デ・イタリアをパスしてツール・ド・フランスに乗り込んだ。しかしブラッドリー・ウィギンスとそのアシスト役だったフルームに山岳ステージで封じ込まれた。イタリア自転車界の育成システムに乗り頭角を現したニーバリにとっても、かなわぬ敵が君臨することを初めて知る。

その翌年に心機一転。カザフスタンのアスタナに電撃移籍した。現役選手を引退して同チームの監督に就任することになったアレクサンドル・ヴィノクロフが次期エースとしてニーバリ獲得に動いたのだ。カザフスタン選手だけではツール・ド・フランスに勝てないと考えたからだ。

英国開幕のこの年、第1ステージのゴールスプリントで地元マーク・カベンディッシュがまさかの鎖骨骨折
第1ステージで優勝してマイヨジョーヌを獲得したマルセル・キッテル。第2ステージで脱落しても笑顔で声援に応える

ニーバリの天性に、怨念も含むヴィノクロフの冷静な判断力が加わって飛躍的にレベルアップを遂げたのは周知の事実だ。2013年にジロ・デ・イタリア総合優勝。そしてこのシーズンは連覇のかかるジロ・デ・イタリアをパスしていよいよツール・ド・フランスに照準を合わせて乗り込んできた。

優勝争いのキーとなったのは「北の地獄」と呼ばれる石畳区間を走った第5ステージだった。石畳はレース後半に設定されていたが、前日に右手首を痛めていたフルームが前半の舗装路で2度も落車。手首を骨折してリタイアした。そして石畳区間に入るとニーバリがアシストとともにアタックし、コンタドールに大差をつけた。結果的にはこれがコンタドールにプレッシャーを与えることになり、第10ステージの右足骨折でコンタドールも消えていった。

第9ステージでトニー・ガロパンがマイヨジョーヌ。敢闘賞のアテンドガール、恋人のマリオン・ルスと

結果的に総合2位とは7分以上の大差。これは1987年にヤン・ウルリッヒが初優勝したときのタイム差を超える圧勝だったが、全区間でニーバリにブレーキがなかったこと、そしてアスタナチームの総合力が抜群に高かったことが要因だ。

第14ステージでラファウ・マイカが優勝。さらに第17ステージでも優勝し、山岳王に

アスタナはすべてのアタックに対して大逃げを容認することがなく、メイン集団の先頭に立ってコントロールした。山岳の上りでもジロ・デ・イタリア優勝経験のあるスカルポーニらがけん引役を務めた。ニーバリは最後の山岳で温存したパワーを発揮するだけでよかった。ニーバリがアタックしても、総合2位ねらいのティボー・ピノ(エフデジュポワンエフエル)やジャンクリストフ・ペロー(AG2Rラモンディアール)のフランス勢は追走しなかった。

29歳にしてグランツールを全制覇したニーバリ。次なる目標は世界選手権。イタリアチームのエースとして6年ぶりのアルカンシエル獲得に挑むという。

左から新人賞のティボー・ピノ、総合優勝のニーバリ、ポイント賞のペテル・サガン、山岳賞のマイカ

世界最高峰のこのレースを代表する選手になった新城

新城幸也は総合65位で、自身が2012年に記録した84位を上回る日本選手の最上位記録を更新。5度の出場ですべて完走。ジロ・デ・イタリアの2回を加えるとグランツール7回出場で全完走という安定感を見せた。

第5ステージ、雨の石畳を走るトマ・ボクレールと新城幸也

2014年の新城は安心感があったし、実際に休息日に訪ねてみてもこれまで以上にリラックスしていた。初出場となる2009年は集団スタートの初日に区間5位になったことが結果的に重圧となり、精神的に追い詰められた状態での戦いを余儀なくされた。しかし、出場回数を増すごとに新城自身が「一番楽しみにしているレース」というこの大会でどう走ったらいいのかを知ることになる。

この年は、記録の上では派手な数字はないが、23日間を通して存在感を見せつけた。アルプスやピレネーの山岳ステージで一度もグルッペットでゴールしなかったのは、ツール・ド・フランスの走り方を知り尽くしている証拠だ。

ピレネーの第18ステージでも新城幸也はエースのボクレールを援護した

安定感のある走りは視野の広さを提供する。そのステージのどこに知り合いのカメラマンがいたか。日の丸を掲げている人がどこで応援してくれたか。すべてがよく見えている。世界最高峰のレースだからとムキにならず、自然体でなにごともなかったかのようにパリ・シャンゼリゼにゴールする。区間勝利はなかったが、その実力は世界レベルに上り詰めた。

フランス南西部は一面のヒマワリ畑が広がる

ツール・ド・フランスの歴史を知りたい人は講談社現代新書からKindle版の電書が出ていますので、お手にとってお確かめください。

【ツール・ド・フランスリバイバル】
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ベルナルが新生イネオスのエース…ジロ・デ・イタリア5月11日開幕

5月11日から6月2日まで行われる第102回ジロ・デ・イタリア。総合優勝をねらう有力選手を、主催する RCS/ラ・ガゼッタデッロスポルトがピックアップ。バーレーン・メリダのビンチェンツォ・ニーバリ(イタリア)、サンウェブのトム・デュムラン(オランダ)、ユンボ・ヴィスマのプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア)、ミッチェルトン・スコットのサイモン・イェーツ(英国)、アスタナのミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア)、そしてイネオスのエガン・ベルナル(コロンビア)の6選手だ。

ビンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)

バーレーン・メリダのビンチェンツォ・ニーバリ ©LaPresse

2013、2016ジロ・デ・イタリア総合優勝。2017年に総合3位となって以来、2年ぶりに参戦。2010ブエルタ・ア・エスパーニャ、2014ツール・ド・フランスと合わせて今大会唯一の三大大会覇者。34歳にして総合優勝の有力候補。ツアー・オブ・アルプスで総合3位になり、カナリア諸島でのトレーニングをこなして万全の態勢で乗り込んでくる。

「ジロ・デ・イタリアに向けた調整はいつもの通り。標高の高いところでトレーニングを積み、ツアー・オブ・アルプスで実戦に突入。そしてリエージュ〜バストーニュ〜リエージュに出場。コンディションはいい感じで高まっている。短いタイムトライアルで始まる今年の大会は、総合優勝を争う有力選手にとってそれがキーとなってくる。

序盤戦は標高の高い山岳がないとはいえ、コースがとても難しいので過小評価するべきではない。だれもが第1週目から強さを見せつけたいという野望を持っているから、有力チームのキャプテンは驚くような動きをするかも知れない」(ニーバリ)

トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)

トム・デュムラン © LaPresse -Gian Mattia D’Alberto

2017年の第100回ジロ・デ・イタリアで総合優勝した28歳。2016年大会が故郷とも言えるアペルドールン(オランダ)で開幕したのがきっかけで、ジロ・デ・イタリアとマリアローザの魅力に心を奪われたという。2018年はクリストファー・フルームと激闘して総合2位。今回は4年連続出場となる。

ニーバリとともに大会の優勝経験者として臨むが、これまでのマリアローザ着用日数は17日間で、ニーバリの記録にわずか3日少ないだけ。UAEツアーで6位、ティレーノ〜アドリアティコで4位。高地トレーニングキャンプをこなし、トップフォームで乗り込んでくる。

「常にジロ・デ・イタリアを念頭に置いてシーズンを戦っている。今回も偉大なレースであり、スゴいコースだ。激しい戦いになることが予想されるけど、そのための準備はできている。開幕地ボローニャにいい感じで乗り込むことができそうだ」(デュムラン)

プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)

ティレーノ〜アドリアティコで総合優勝したプリモシュ・ログリッチェ ©LaPresse/Fabio Ferrari

スロベニア出身の29歳。その名前が初めて知れ渡ったのは3年前のジロ・デ・イタリア大会初日。オランダのアペルドールンで行われた個人タイムトライアルでトップタイムのトム・デュムランに100分の1秒のタイム差で2位になったときだ。ドイツ登録のサンウェブも事実上のオランダチームで、ログリッチェが所属するユンボ・ヴィスマとはライバル心がある。今回も両者が得意とするタイムトライアルの成績で3週間にわたるグランツールの戦い方が変わりそうだ。

今回の初日はボローニャのサンルーカ聖堂にゴールするヒルクライムタイムトライアル。ツール・ド・ロマンディーの前に参加した2レース、UAEツアーとティレーノ〜アドリアティコでログリッチェはだれにも負けていない。ジロ・デ・イタリア総合優勝は2019シーズン最大の目標と表明している。

「このジロ・デ・イタリアには素晴らしい選手が出そろった。マリアローザを獲得することがチーム最大の目標だ。タフなレースになるだろう。ボクに向いたコースだと報じられるけど、調子がよければだれにでもチャンスがあるコースだと思う。絶好調ならどんな山岳も行けるからね。個人タイムトライアルが3回あるのは、勝てるチャンスがある要因だ。山岳の要素も極めて多いのもボクは好きだ」(ログリッチェ)

サイモン・イェーツ(英国、ミッチェルトン・スコット)

サイモン・イェーツがジロ・デ・イタリア第6ステージでマリアローザ © Massimo Paolone – LaPresse

2018年に13日間マリアローザを守り続けた26歳は、それをきっかけに選手として新たな可能性を見出した。トム・デュムランやクリストファー・フルームには個人タイムトライアルでかなわないが、最大限の犠牲をもって1秒でも攻撃の手を緩めなかったことで、歴史に残るバトルに加わった。

しかしアルプスで陥落し、最終的に総合21位に。グランツール制覇に失敗したことを経験値とし、半月後にはブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝。今回のジロ・デ・イタリアで1年前のリベンジを期す。

「特別なことはせず、他のレースと同様にジロ・デ・イタリアに乗り込む。どんなレースでも勝つために挑戦するのが大好きだし、プロとして普通のビジネスだ。昨年のジロ・デ・イタリアとやり方はほぼ同じ。事前に走ったレース数もほぼ変わらない。アグレッシブに走りたいが、最終週はとても厳しいものになることが想定できるので、それを見越してシェイプしていきたい」(イェーツ)

ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)

ミゲルアンヘル・ロペスが地元コロンビアで総合優勝 ©Maximiliano Blanco/Getty Images

2018年はジロ・デ・イタリアとブエルタ・ア・エスパーニャで総合3位の表彰台に乗った25歳のコロンビア選手。シーズン序盤のステージレース2大会で総合優勝したのはログリッチェと同じ。ツアーコロンビアとボルタカタローニャだ。4月にはコロンビアに帰って高地トレーニングを積んだだけでなく、第一子の誕生を迎えた。2019シーズンは絶好調のアスタナチームにあって、押しも押されぬエースにまで成長した。山岳での走りが注目されている。

「ジロ・デ・イタリアの開幕を心待ちにしていた。昨年の成績は高いモチベーションとなったので、今年も同じくらいかそれ以上に活躍したい。少なくともチームは記憶に残るような成績を修めることが目標だ」(ロペス)

エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス)

イネオスのエガン・ベルナル ©Team INEOS

前年の覇者フルームが欠場し、22歳のルーキーがエースとしてジロ・デ・イタリア初参戦。2018シーズンはアシスト役としてフルームのジロ・デ・イタリア、ゲラント・トーマスのツール・ド・フランス総合優勝に大きく貢献していて、エースとして走るジロ・デ・イタリアでは最も注目されている。

イタリアとの縁は深い。ジュニア選手時代にイタリアのアンドローニジョカットーリ・シデルメックに所属してMTBレースを走っているからだ。2019シーズンはパリ〜ニースで総合優勝し、チーム名称を変更したディフェンディングチャンピオンチームのエースとしてボローニャ入りする。

【5月5日に追加されたニュース】エガン・ベルナルが鎖国骨折でジロ・デ・イタリア欠場へ

他の有力候補はボブ・ユンゲルス(ドゥークニンク・クイックステップ)、ミケル・ランダ(モビスター)、ラファウ・マイカ(ボーラ・ハンスグローエ)ら。

🇮🇹第102回ジロ・デ・イタリアの特集サイト

ビンチェンツォ・ニーバリが2018ブエルタ・ア・エスパーニャのナンバーカード1番

ブエルタ・ア・エスパーニャは開幕まであと5日と迫った8月20日、2018年の第73回大会におけるナンバーカード1番をバーレーン・メリダのビンチェンツォ・ニーバリ(イタリア)に与えると発表した。慣例では前年の覇者に割り振られるが、スカイのクリストファー・フルーム(英国)が欠場するため。ニーバリは前年の総合2位。

2017ブエルタ・ア・エスパーニャ。ニックネームの「サメ」をイメージしたポーズでゴールするビンチェンツォ・ニーバリ

第73回大会は前年の覇者が欠場したものの、2009年のアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)、2010年のニーバリ、2015年のファビオ・アルー(イタリア、UAEエミレーツ)、2016年のナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)と歴代優勝者4人が参戦する。

ニーバリは7月のツール・ド・フランスにおいてラルプデュエズにゴールする山岳ステージで観客と接触。落車により頚椎損傷のケガを負い、グランツール19回目の出場にして初めてのリタイアを余儀なくされた。今回のブエルタ・ア・エスパーニャ出場に際しては医師の判断を得て出場に至ったという。

🇪🇸ブエルタ・ア・エスパーニャの特集サイト
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新城幸也は8回目のツール・ド・フランス出場を逃す

バーレーン・メリダが2018ツール・ド・フランスの出場メンバーを6月27日に発表し、出場8選手のなかに新城幸也が加わっていなかった。新城は2009年にツール・ド・フランスに初出場し、2010年、2012〜2014年、2016年、2017年と出場。すべて完走を果たしていた。3年連続8回目の出場が期待されていた。

2017ツール・ド・フランスの新城幸也 © ASO

バーレーン・メリダは自国のジロ・デ・イタリアを欠場したビンツェンツォ・ニーバリが2014年以来の総合優勝をねらい、上りに強いスペインのイサギレ兄弟らをアシストとして起用する布陣を選択した。

●バーレーン・メリダのツール・ド・フランス出場メンバー
ビンツェンツォ・ニーバリ(イタリア)、ソニー・コルブレッリ(イタリア)、ホン・イサギレ(スペイン)、ゴルカ・イサギレ(スペイン)、ドメニコ・ポッツォビーボ(イタリア)、ハインリッヒ・ ハウッスラー(オーストラリア)、フランコ・ペリツォッティ(イタリア)、クリスティアン・コレン(スロベニア)

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「地獄のレースになる」…ニーバリが世界選手権コースを試走

イタリアのビンチェンツォ・ニーバリが3月23日、2018世界選手権ロードが開催されるオーストリアのインスブルックを訪れ、エリート男子ロードのコースを試走した。3月17日にミラノ〜サンレモを制したばかりのイタリアのエースだが、小雪の舞う気象条件の中で、「最後の登りはMTBエンデュランスのように見えた」と驚きを隠せなかった。

世界選手権のコースを試走するビンチェンツォ・ニーバリらイタリア勢

ロードコースは序盤のコースを走行後、チロル地方の厳しい峠を7回上る周回コースに突入。さらに最終周回は「地獄」と呼ばれる別の峠が出現する。ニーバリはイタリアナショナルチームのアレッサンドロ・デマルキとフランコ・ペッリツォッティとともに、この2つのサーキットを実走し、最後の地獄坂を2回上った。

「こんなに厳しいコースとは思わなかった」とビンチェンツォ・ニーバリ

「これはハードだ。エネルギー補給の計算から、機材の選択、もちろんナショナルチームのセレクションまで重要になってくる」とニーバリ。
「地図でも厳しいとは分かっていたが、実際に走ってみるとまったく別物の厳しさが体感できた。ほかの選手も初めてここを走ってみれば、きょうのボクのような驚きを持つだろう」

ナショナルチームのダビデ・カッサーニ監督はチームカーを運転しながら、「私はすでにコースを知っていたけれど、実際に選手たちとこのルートを確認すると感動するものがある。8kmの上り坂が7回も繰り返され、最後は最大28%という壁を上る。ハードなレースになりそうだ」

© EXPA/ Jakob Gruber

デマルキは、「地図を見ただけでも、これが最も困難な世界選手権のコースの一つだと思った。大会の数カ月前にここにきたのはいいことだと思った。9月の開催に向けて最善の方法を見つけたい。この美しいチロル地方のコース脇がたくさんの人で埋まることを期待している」とコメント。

ペッリツォッティは、「この世界選手権は非常に困難である。コースは長くてしんどい。ここで好成績を修めるためには、精神面とフィジカルの両方でいい状態で乗り込むことが重要で、直前まで開催されているブエルタ・ア・エスパーニャがキーを握る」と語った。

2018年の世界選手権ロードは9月22日から30日までインスブルックで開催される。エリート男子ロードは最終日の30日で、距離259.5km(スタート後のニュートラル区間を含めると265km)、獲得標高4670mで争われる。

世界選手権エリート男子ロードのコース

2018世界選手権ロード(インスブルック)

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ビンチェンツォ・ニーバリがミラノ〜サンレモで逃げ切り優勝

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ビンチェンツォ・ニーバリがミラノ〜サンレモで逃げ切り優勝

バーレーン・メリダのビンチェンツォ・ニーバリ(イタリア)が3月17日に行われた第109回ミラノ〜サンレモで独走優勝した。

ミラノ〜サンレモを逃げ切ったビンチェンツォ・ニーバリ © LaPress – Marco Alpozzi

距離300kmの最長レース。序盤に初山翔(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ)を含む9選手がアタック。雨の中を260kmにわたって逃げ続けたが、雨雲を突き抜けた残り30kmで捕まった。この時点で優勝候補、前年の覇者ミハウ・クビアトコウスキー(スカイ)やペテル・サガン(ボーラ・ハンスゴローエ)は絶好に位置にいて、有力スプリンターも相当の数が残っていた。

ビンチェンツォ・ニーバリがアタック © Tim De Waele/Getty Images/LaPresse/Fabio Ferrari

残り6.5kmでニーバリがアタック。ポッジオの上りを15秒先行して通過すると、スプリント勝負に持ち込みたいチームのアシスト陣が執拗に追撃を試みたが、ニーバリがゴールまで逃げ切った。

ミラノ〜サンレモでビンチェンツォ・ニーバリが優勝 © LaPress – Marco Alpozzi

「チームの完ぺきなアシストに感謝したい。集団の中で周囲に注意を払いながら、風を受けないようにしていた」とニーバリ。
「ポッジオでアタックして、監督から20秒差があると無線で情報を受けたときは驚きだった。さらにアタックを強めた。これまでで最高の勝利だとは言い切れないが、肩越しに後続集団を振り返ったとき、スプリンターたちに追いつかれないことを確信したシーンは壮観だった」

初山は150位で初出場のミラノ〜サンレモを完走した。

第109回ミラノ〜サンレモ © LaPresse/Fabio Ferrari

出発地のミラノは雨だったが、地中海に出ると晴れに ©
LaPresse/Fabio Ferrari

ビンチェンツォ・ニーバリがアタックして単独でゴールを目指す © LaPresse/Fabio Ferrari

単独でサンレモのゴールを目指すビンチェンツォ・ニーバリ © LaPresse/Fabio Ferrari

春を告げるレース、ミラノ〜サンレモ © LaPresse/Fabio Ferrari

ビンチェンツォ・ニーバリ © Tim De Waele/Getty Images/LaPresse/Fabio Ferrari

春のリビエラ海岸 © LaPresse/Fabio Ferrari

ビンチェンツォ・ニーバリ © Tim De Waele/Getty Images/LaPresse/Fabio Ferrari

ビンチェンツォ・ニーバリがポッジオの上りでアタック © Luca Bettini/BettiniPhoto

ビンチェンツォ・ニーバリ © Tim De Waele/Getty Images/LaPresse/Fabio Ferrari

ゴール前の直線路、ロード通りで必死に走るビンチェンツォ・ニーバリ © Luca Bettini/BettiniPhoto

ビンチェンツォ・ニーバリと後続の大集団はタイム差なしだった © LaPresse/Spada

ミラノ〜サンレモ優勝のビンチェンツォ・ニーバリ © LaPress – Marco Alpozzi

左から2位のカレブ・ユワン、ビンチェンツォ・ニーバリ、3位のアルノー・ドマール © LaPress – Marco Alpozzi

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