ログリッチが最古のレース、ミラノ〜トリノで優勝

ユンボ・ビスマのプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)が10月6日にイタリアで行われた第102回ミラノ〜トリノで優勝した。シーズン13勝目。最後の上り坂でイネオス・グレナディアーズのアダム・イェーツとアタックし、残り250mで振り切った。3位はドゥクーニンク・クイックステップのハオ・アルメイダ(ポルトガル)。4位にUAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)。

ログリッチとアダム・イェーツが最後の坂でアタック ©LaPresse – Marco Alpozzi

1876年に始まったミラノ〜トリノは、1892年にベルギーで始まったリエージュ〜バストーニュ〜リエージュよりも古い。何度が大会が行われなかったことがあり、現在まで継続されるレースとしてはリエージュに譲る。

世界選手権ロードを連覇したジュリアン・アラフィリップも参戦 ©LaPresse – Marco Alpozzi
距離189kmで行われたミラノ〜トリノ ©LaPresse – Marco Alpozzi
ミラノ〜トリノ ©Dario Belingheri/BettiniPhoto
第102回ミラノ〜トリノ ©LaPresse – Marco Alpozzi
ミラノ〜トリノを制したログリッチ ©LaPresse
残り250mでログリッチがイェーツを置く座りにしてゴール ©Tommaso Pelagalli/BettiniPhoto
ミラノ〜トリノ優勝のログリッチを中央に、左が2位アダム・イェーツ、右が3位アルメイダ ©Gian Mattia D’Alberto / LaPresse

ログリッチ3連覇、新城幸也チーム賞に貢献…ブエルタ・ア・エスパーニャ

ブエルタ・ア・エスパーニャが2021年8月14日から9月5日まで開催され、ユンボ・ビスマのプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)が総距離3417kmの激闘を制して大会3連覇を達成した。日本から唯一出場したバーレーンビクトリアスの新城幸也はチーム優勝に貢献。23日間の長丁場で行われる三大大会で15回目の完走を果たした。

巡礼地サンティアゴデポンポステーラの大聖堂前に立つログリッチ ©PHOTOGOMEZSPORT2021

ログリッチに始まりログリッチに終わった

強さと弱さが紙一重で同居する。そんなログリッチの強い一面がスペインでは見られる。まずは大会初日、東京五輪で金メダルを取った得意種目である個人タイムトライアルでトップタイムを記録した。第3ステージで伏兵に首位を譲ったものの、深紅のリーダージャージ、マイヨロホは常に射程。第6ステージで再び首位に。第10ステージでその座を失うが、翌日に今大会2勝目。そして終盤の勝負どころである第17ステージで独走勝利し、みたび首位に躍り出るともうその座は失わなかった。

ログリッチが第17ステージで優勝し、総合成績でも首位に ©PHOTOGOMEZSPORT2021

「もちろん難しいレースで、困難な上り坂もある。でもライバルと競り合いをしている瞬間は楽しいよ」とログリッチ。建造800年のブルゴス大聖堂前で開幕した2021年の大会はログリッチで始まり、聖書に登場するシャコベオ(ヤコブ)の聖年を迎えた巡礼地サンティアゴデコンポステーラにゴールした最終日の主役もログリッチだった。最終日の個人タイムトライアルでもログリッチが優勝し、貫禄の総合優勝に花を添えた。

左から山岳賞のストーラー、総合優勝のログリッチ、ポイント賞のヤコブセン、新人賞のマーダー ©PHOTOGOMEZSPORT2021

ログリッチは弱さを露呈させるときもある。2020ツール・ド・フランスでは初優勝に王手をかけながら最終日前日の個人タイムトライアルで同胞ポガチャルに逆転負け。2021年のツール・ド・フランスにはその雪辱を期して乗り込んだが、序盤に落車。ケガの回復に専念するため大会8日目にリタイアした。すでに32歳。チーム内では次世代選手の活躍が際立つ。今季後半戦のログリッチは背水の陣だった。

回復が遅れ、一時は東京五輪も絶望視された。7月24日に行われた五輪ロードレースでは案の定いいところがなかった。ところが日々体調が上向き、28日の個人タイムトライアルで金メダルを獲得。上り調子でスペイン入りした。こうなるとログリッチにかなう選手はいない。

ログリッチの活躍によりスロベニアでは自転車が盛んになり、強豪国になった。そんな立役者が次にねらうのは9月19日に開幕する世界選手権ロードだ。

深紅のマイヨロホを着るログリッチ ©PHOTOGOMEZSPORT2021

プリモシュ・ログリッチ
1989年10月29日生まれ。8月末時点の世界ランキングは3位。2019・2020・2021ブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝。2020ツール・ド・フランス総合2位、ジロ・デ・イタリア区間通算3勝。東京五輪タイムトライアル金メダル。元スキー競技ジャンプ選手。

総合優勝のログリッチを中央に左が2位エンリク・マス、右が3位ジャック・ヘイグ ©PHOTOGOMEZSPORT2021

新城幸也がグランツール出場15回にして15回目の完走

新城はチーム最年長のまとめ役として出場。最終成績は4時間42分59秒遅れの総合116位だが、チームメートを献身的にアシスト。総合成績の上位をねらったエースのミケル・ランダ(スペイン)は序盤でリタイアしたが、新城自身も初めてというチーム優勝を勝ち取った。さらにジャック・ヘイグの総合3位、ジーノ・マーダーの新人王にも貢献。ツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアを加えた三大大会に15回出場し、全完走という安定感も見せた。

チーム優勝はバーレーンビクトリアス。右端が新城幸也 ©PHOTOGOMEZSPORT2021

2021ブエルタ・ア・エスパーニャ出場176選手

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ログリッチがブエルタ・ア・エスパーニャ最終日も制して3連覇

第76回ブエルタ・ア・エスパーニャは最終日となる9月5日、パドロン〜サンティアゴデコンポステーラ間の33.8kmで第21ステージとして個人タイムトライアルが行われ、プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)がトップタイムで優勝。今大会4勝目、大会通算9勝目を挙げるとともに、大会3連覇を飾った。

巡礼地サンティアゴデポンポステーラの大聖堂前に立つログリッチ ©PHOTOGOMEZSPORT2021
東京五輪金メダル仕様のタイムトライアルバイクで優勝。今大会4勝目を挙げたログリッチ ©PHOTOGOMEZSPORT2021
巡礼地サンティアゴデポンポステーラの大聖堂 ©PHOTOGOMEZSPORT2021
左から山岳賞のストーラー、総合優勝のログリッチ、ポイント賞のヤコブセン、新人賞のマーダー ©PHOTOGOMEZSPORT2021
総合優勝のログリッチを中央に左が2位エンリク・マス、右が3位ジャック・ヘイグ ©PHOTOGOMEZSPORT2021

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨベルデ(ポイント賞)ファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ)
マイヨルナレス(山岳賞)マイケル・ストーラー(オーストラリア、DSM)
□マイヨブランコ(新人賞)ジーノ・マーダー(スイス、バーレーンビクトリアス)

第19ステージにもどる≪≪

チーム優勝はバーレーンビクトリアス。右端が新城幸也 ©PHOTOGOMEZSPORT2021

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シャンプッサンV、ログリッチ3連覇に王手…ブエルタ・ア・エスパーニャ20S

第76回ブエルタ・ア・エスパーニャは2021年9月4日、サンゼンゾ〜モスカストロ・デ・エルビレ間の202.2kmで第20ステージが行われ、AG2Rシトロエンのクレモン・シャンプッサン(フランス)が独走してプロ初勝利。

クレモン・シャンプッサンがプロ初勝利 ©PHOTOGOMEZSPORT2021

総合成績では大会3連覇を目指すプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)が6秒遅れのステージ2位でゴールし、リーダージャージのマイヨロホを守った。

2021ブエルタ・ア・エスパーニャ第20ステージ ©PHOTOGOMEZSPORT2021
最後の山岳ステージも堅実な走りを見せるログリッチ(左後方) ©PHOTOGOMEZSPORT2021
大きく遅れて新人賞1位を陥落したエガン・ベルナル ©PHOTOGOMEZSPORT2021
プリモシュ・ログリッチが最後の山岳ステージでゴール ©PHOTOGOMEZSPORT2021
大会3連覇に王手をかけたログリッチ©PHOTOGOMEZSPORT2021

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨベルデ(ポイント賞)ファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ)
マイヨルナレス(山岳賞)マイケル・ストーラー(オーストラリア、DSM)
□マイヨブランコ(新人賞)ジーノ・マーダー(スイス、バーレーンビクトリアス)

第19ステージにもどる≪≪   ≫≫第21ステージにすすむ

緑色のロードバイクを掲げるヤコブセン ©PHOTOGOMEZSPORT2021

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ログリッチが山岳を制して三たび首位に…ブエルタ・ア・エスパーニャ17S

第76回ブエルタ・ア・エスパーニャは2021年9月1日、ウンケラ〜ラゴス・デ・コバドンガ間の185.8kmで第17ステージが行われ、総合3位につけていたプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)が優勝。第1、第11ステージに続く今大会3勝目で、大会通算8勝目。

ログリッチが第17ステージで優勝し、総合成績でも首位に ©PHOTOGOMEZSPORT2021

ログリッチは総合成績で、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオのオドクリスティアン・エイキング(ノルウェー)を逆転し、今大会3度目の首位に立った。

2021ブエルタ・ア・エスパーニャ第17ステージ ©PHOTOGOMEZSPORT2021
ログリッチが第17ステージで勝負に出た ©PHOTOGOMEZSPORT2021
総合3位のミゲルアンヘル・ロペス(右)とアダム・イェーツ ©PHOTOGOMEZSPORT2021
新人賞ジャージのエガン・ベルナルだが第17ステージで苦戦 ©PHOTOGOMEZSPORT2021

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)
マイヨベルデ(ポイント賞)ファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ)
マイヨルナレス(山岳賞)ロマン・バルデ(フランス、DSM)
□マイヨブランコ(新人賞)エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)

第16ステージにもどる≪≪   ≫≫第18ステージにすすむ

2021ブエルタ・ア・エスパーニャ第17ステージでマイヨロホを奪還したログリッチ ©PHOTOGOMEZSPORT2021

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ログリッチが区間2勝目、総合はエイキングが守る…ブエルタ・ア・エスパーニャ11S

第76回ブエルタ・ア・エスパーニャは2021年8月25日、アテケラ〜バルデペーニャス・デ・ハエン間の133.6kmで第11ステージが行われ、プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ビスマ)が2位に3秒差をつけて優勝。第1ステージに続く今大会2勝目で、大会通算7勝目を挙げた。

後続との差を確認しながらトップフィニッシュするログリッチ ©PHOTOGOMEZSPORT2021

総合成績では前日に首位に立ったアンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオのオドクリスティアン・エイキング(ノルウェー)が11秒遅れの区間10位でゴールしてその座を守った。

リーダージャージを着るオドクリスティアン・エイキングとそれをアシストするアンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ勢 ©PHOTOGOMEZSPORT2021
2021ブエルタ・ア・エスパーニャ第11ステージ ©PHOTOGOMEZSPORT2021
リーダージャージを守ったオドクリスティアン・エイキング ©PHOTOGOMEZSPORT2021
ログリッチが第11ステージで優勝 ©PHOTOGOMEZSPORT2021

●4賞ジャージ
マイヨロホ(個人総合成績)オドクリスティアン・エイキング(ノルウェー、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)
マイヨベルデ(ポイント賞)ファビオ・ヤコブセン(オランダ、ドゥクーニンク・クイックステップ)
マイヨルナレス(山岳賞)ダミアノ・カルーゾ(イタリア、バーレーンビクトリアス)
□マイヨブランコ(新人賞)エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)

第10ステージにもどる≪≪   ≫≫第12ステージにすすむ

山岳賞ジャージを守ったダミアノ・カルーゾ ©PHOTOGOMEZSPORT2021

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