ローレウス世界スポーツ賞は4月24日にスペイン・セビリアでオンライン発表

スポーツ界のアカデミー賞と言われるローレウス世界スポーツ賞2022が4月24日(日)、スペインのセビリアでオンライン開催される。女子スキー選手のリンゼイ・ボンが司会を務める。

史上最高の女子スキー選手の一人、リンゼイ・ボン

2000年から始まったローレウス世界スポーツ賞は毎年、すべてのスポーツで卓越した成績を残した個人およびチームを選出。スポーツ界のレジェンドで構成されたローレウス・ワールド・スポーツ・アカデミーのメンバー71名の投票で決定する。

新型コロナウイルス感染症により不安な状況が続くことから、各部門の受賞者はバーチャル形式の授賞式により発表される。

復活賞の最終候補に自転車ロードのカベンディッシュ

1200名を超える世界の一流スポーツジャーナリストやニュースキャスターによるノミネーションパネルから選出された候補者には、トム・ブレイディ、ロベルト・レバンドフスキ、マックス・フェルスタッペン、エレイン・トンプソンヘラ、エマ・マキーオン、エマ・ラドゥカヌ、ペドリ、シモーネ・バイルズ、スカイ・ブラウン、マーク・カベンディッシュ、トーマス・デーリー、マルク・マルケス、ディーデ・デフロート、マルセル・フグ、カリッサ・ムーア、西矢椛といった選手が名を連ねる。

2022ローレウス世界スポーツ賞の最終候補

ローレウス年間最優秀チーム賞の候補チームには、欧州選手権で優勝を果たしたサッカー男子イタリア代表チーム、コパ・アメリカで優勝を果たしたリオネル・メッシ擁するサッカー男子アルゼンチン代表チーム、そしてチャンピオンズリーグ優勝を手にしたFCバルセロナ・フェミニの3チームが選ばれている。

●ローレウス世界スポーツ賞のホームページ

カベンディッシュ…ツール・ド・フランス最多34勝の足跡

2021ツール・ド・フランスでドゥクーニンク・クイックステップのマーク・カベンディッシュ(英国)が、大会最多勝利記録の34勝に並んだ。36歳のベテランスプリンターがついに、自転車競技史上最強と呼ばれたエディ・メルクスの大記録に並んだ。

カベンディッシュのいつものサムアップ ©A.S.O. Charly Lopez

アシスト陣に感謝の言葉をかけてまわる謙虚さも

カベンディッシュは2007年にドイツのTモバイルでプロデビューし、ツール・ド・フランスにも出場したが未勝利。しかし2008年の第5ステージで大会初勝利を挙げると、その年は合計4勝。2009年の大会はなんと6勝。さらに2009年から4年連続で最終日のシャンゼリゼで勝利している。

2008年、マーク・カベンディッシュが第5ステージでツール・ド・フランス区間初勝利 ©ASO / POOL

34勝という記録は、あまりの強さゆえに「カンニバル=人食い鬼」と呼ばれたベルギーのメルクスが持っていた。ツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアで最多5回の総合優勝、世界選手権プロ3勝、アマ1勝という偉大な実績を誇る。

1964年に開催された東京五輪でもベルギー代表として参戦しているメルクスは常に勝利にこだわり、どんなレースでも2位以下に甘んじることを好まなかった。平たんステージでも山岳でも勝利しているので、平たんスプリンターのカベンディッシュとはまた違ったタイプだった。

カベンディッシュが第10ステージで優勝 ©A.S.O. Charly Lopez

カベンディッシュは2016年の30勝目から5年間勝てなかった。チームを転々としたが、発射台となるアシスト勢に恵まれなかった。たび重なる落車骨折と、ここ5年は感染症に悩み、成績不振でうつ病も発症。契約金はいくらでもいいと移籍した現チームで、優秀なアシスト陣を得てかつての勝ちパターンがよみがえった。

残り150mまでチームメートにけん引されれば、最後のスプリント勝利で負けることはない。2021年大会の第4ステージで5年ぶりに勝つと、第61013ステージと勝ち星を重ねた。ゴール後はそれぞれのチームメートの母国語を使って感謝の言葉を送った。

2014年は母国である英国で開幕したが、第1ステージで落車骨折してリタイア ©A.S.O.
2017ツール・ド・フランスで落車骨折。その翌日のスタート地に姿を見せたマーク・カベンディッシュ

先達の慰霊碑の前でヘルメットを脱いだ

一方、上り坂が苦手で、山岳ステージではチームメートにけん引されて連日制限時間間際でゴール。そんな中でカベンディッシュは第11ステージで思わぬ行動を取った。この日は1970年の大会で英国の元世界チャンピオン、トム・シンプソンが昏倒して急死したモンバントゥーがコースだった。

上り坂に苦しんでいたカベンディッシュだが、頂上1km手前にあるシンプソンの慰霊碑の前でヘルメットを脱いで一礼をする。じつはメルクスも、当時はヘルメットではなく帽子だったが、同じ行動を取ったことが伝説として語られている。

カベンディッシュが大会最多タイとなる34勝目。2021ツール・ド・フランス第13ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet

マン島出身で「マン島超特急」と呼ばれた全盛期の力はない。東京五輪が2020年に開催されていたら、トラック種目で新採用されたマディソンで金メダルを獲得して有終の美を飾る計画もあった。リオ五輪ではオムニアムで銀メダルを獲得しているが、その複合競技で若手の体力に対抗するのはもはや限界。2人でペアを組むマディソンに活路を見出したが、コロナ禍で大会は延期。

東京五輪はタイムオーバーとなっただけに、カベンディッシュが最後のターゲットとしたのがツール・ド・フランスでの記録更新である。ツール・ド・フランスは第19ステージ、そして最終日パリ・シャンゼリゼの第21ステージが得意とする平たんコースだった。1つでも勝てば前人未踏の新記録となったが、他選手に阻まれた。

それでもなんと10年ぶりにポイント賞のマイヨベールを獲得。数々の栄冠に新たな勲章を加えた。

2017ツール・ド・フランスさいたまで日本のファンと交流するマーク・カベンディッシュ ©Yuzuru SUNADA

東京五輪で注目はカベンディッシュが開発したアイウエア

カベンディッシュは東京五輪の英国代表から外れたが、カベンディッシュが開発に携わったアイウエアが2020東京五輪で注目されそうだ。米国オークリー社の最新モデル、ケイトーが金色の24Kカラーになり、五輪決勝種目に登場する同社契約選手全員が着用する。細部までくっきりと見える特殊レンズを採用し、路面の石やボールなどを見やすくなったという。

プリズム24Kレンズのオークリー ケイトー
オークリーが東京五輪用に24Kレンズのケイトーを発売

🇫🇷ツール・ド・フランス2021特集サイト
🇫🇷ツール・ド・フランス公式サイト

カベンディッシュ、メルクスに並ぶ34勝目【ツール・ド・フランス13S】

第108回ツール・ド・フランスは7月9日、ニーム〜カルカッソンヌ間の219.9kmで第13ステージが行われ、ドゥクーニンク・クイックステップのマーク・カベンディッシュ(英国)が大集団のゴール勝負を制し、今大会4勝目を挙げた。大会通算34勝目で、自転車競技史上最強と言われたエディ・メルクス(ベルギー)の最多記録に並んだ。

カベンディッシュが大会最多タイとなる34勝目。2021ツール・ド・フランス第13ステージ ©A.S.O. Pauline Ballet

首位に立つUAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)はタイム差なしの同一集団でゴールし、マイヨジョーヌを難なく守った。

ニームの円形闘技場前がスタート地点 ©A.S.O. Charly Lopez
2021ツール・ド・フランス第13ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
ティム・デクレルクが先頭を行く ©A.S.O. Pauline Ballet
ニームからカルカッソンヌへ ©A.S.O. Charly Lopez
南仏を行く第13ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
第13ステージでもカベンディッシュを擁するドゥクーニンク・クイックステップがペースメーク ©A.S.O. Aurélien Vialatte
2021ツール・ド・フランス第13ステージはオクシタニー地域圏へ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
マイヨジョーヌのポガチャルが第13ステージを走る ©A.S.O. Aurélien Vialatte
2021ツール・ド・フランス第13ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
2021ツール・ド・フランス第13ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte
カベンディッシュ、ゴール直後に尽き果てる ©A.S.O. Pauline Ballet
カベンディッシュがマイヨベールを守った ©A.S.O. Aurélien Vialatte

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)マーク・カベンディッシュ(英国、ドゥクーニンク・クイックステップ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

2021ツール・ド・フランス第13ステージ ©A.S.O. Aurélien Vialatte

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🇫🇷ツール・ド・フランス2021特集サイト
🇫🇷ツール・ド・フランス公式サイト

オークリーが東京五輪用に24Kレンズのケイトーを発売

2020東京大会の決勝で金メダルを争うチームオークリーのアスリート全員が、Prizm(プリズム)24Kレンズ採用のOakley Kato(オークリー ケイトー)を着用する。プリズム24Kレンズ採用のオークリー ケイトーは、 公式オンラインストアとオークリーの一部店舗で販売開始。

プリズム24Kレンズのオークリー ケイトー

ツール・ド・フランス最多勝に王手のカベンディッシュが開発

スポーツパフォーマンスの限界をさらに押し上げるという明確なビジョンのもとデザインされたケイトー。2020東京ではプリズム24Kレンズのケイトーを着用することで、秘められたポテンシャルを最大限引き出すという。

オークリー ケイトー

顔の輪郭に沿うレンズスタイルがアイマスクのように絶妙にフィットするケイト―は、フレームがなく、レンズの角度の上下3段階調整機能に加え、かつてないほど自然なフィット感を可能にする複数のノーズパッドが付属。さらに、色調やコントラストを強調することで、細部までくっきりとした視界を実現するプリズムレンズテクノロジーが採用されている。

オークリー ケイトーには、独自に開発した最新イノベーションPhysioMorphic Geometry(フィジオモルフィック ジオメトリー)が採用された。オークリーがこれまで生み出してきた数々のイノベーションを継承しつつ、この最新のイノベーションではアスリートの実体験や自然の法則から着想を得ることで自由な発想のデザイン、開発が可能になった。 

自転車ロード選手のマーク・カベンディッシュ(英国)もその開発に関わったという。

【主な特徴】
●デザイン:限界まで顔に近い距離でフィットするよう設計された革新的なレンズスタイル。視野範囲が広くなり、フレームもさらにずれにくく、耐衝撃性が強化された。 

●レンズ:テクノロジーの進化によって生み出された最新イノベーション「PhysioMorphic Geometry(フィジオモルフィック ジオメトリー)」により、フレームレスでも従来のフレームの同様の強度を持たせた、オークリー史上最も広い顔を覆うようなレンズが実現した。 

●調節可能なレンズ角度:上下3段階にレンズの角度が調整可能で、顔に合わせてレンズをさらにぴったりとフィットさせ、かけ心地を調整できる。 

●ノーズパッド:厚さと形状の異なる3つのノーズパッドが付属。レンズの滑り落ちを防止するだけでなく、フィット感を微調整できる。 

●プリズムレンズテクノロジー:色調やコントラストを強調することで、細部までくっきりとした視界を実現するプリズムレンズテクノロジーが採用されている。 

お客様問い合わせ先:ルックスオティカジャパン 0120-009-146
●オークリーのホームページ

カベンディッシュ最多記録にあと1の33勝目【ツール・ド・フランス10S】

第108回ツール・ド・フランスは休日明けとなる7月6日、アルベールビル〜バランス間の190.7kmの平たん路で第10ステージが行われ、ドゥクーニンク・クイックステップのマーク・カベンディッシュ(英国)が大集団のゴール勝負を制した。

カベンディッシュが第10ステージで優勝 ©A.S.O. Charly Lopez

今大会3勝目で、大会通算33勝目。大会の最多区間勝利数は、自転車競技史上最強と言われ、1970年代に活躍したエディ・メルクス(ベルギー)の34勝。この不滅の記録にカベンディッシュがあと1つに迫った。

首位に立つUAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)はタイム差なしのメイン集団でゴールし、マイヨジョーヌを守った。

2021ツール・ド・フランス第10ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
アルプスでの戦いを終えた選手たちはプロバンスへ 2021ツール・ド・フランス第10ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
トッシュ・ファンデルサンドとユーゴ・ウルが第10ステージで逃げた ©A.S.O. Charly Lopez
2021ツール・ド・フランス第10ステージ ©A.S.O. Charly Lopez
7月のプロバンス地方はラベンダーが見ごろ ©A.S.O. Pauline Ballet
ナイロ・キンタナが山岳賞1位を守った ©A.S.O. Charly Lopez

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マイヨベール(ポイント賞)マーク・カベンディッシュ(英国、ドゥクーニンク・クイックステップ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)ナイロ・キンタナ(コロンビア、アルケア・サムシック)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

マイヨジョーヌのタデイ・ポガチャル ©A.S.O. Charly Lopez
強烈な日差しから道行く人を守ってくれるプラタナスの並木 ©A.S.O. Aurélien Vialatte

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🇫🇷ツール・ド・フランス2021特集サイト
🇫🇷ツール・ド・フランス公式サイト

カベンディッシュが初勝利の地で32勝目【ツール・ド・フランス6S】

第108回ツール・ド・フランスは7月1日、ツール〜シャトールー間の距離160.6kmで第6ステージが行われ、ドゥクーニンク・クイックステップのマーク・カベンディッシュ(英国)が大集団のゴール勝負を制し、第4ステージに続き2勝目。大会通算32勝目を挙げた。

2021ツール・ド・フランス第6ステージ ©Aurélien Vialatte

総合1位のマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)は同タイムの34位でゴールしてマイヨジョーヌを守った。

世界チャンピオンのジュリアン・アラフィリップ ©A.S.O. Pauline Ballet
第6ステージのスタート地点で待つマイヨジョーヌのファンデルプール ©A.S.O. Pauline Ballet
2021ツール・ド・フランス第6ステージ ©Aurélien Vialatte
2021ツール・ド・フランス第6ステージ ©Aurélien Vialatte
アンボワーズを通過 ©A.S.O. Charly Lopez
2021ツール・ド・フランス第6ステージ ©Aurélien Vialatte
2021ツール・ド・フランス第6ステージ ©Aurélien Vialatte
リオ五輪の金メダリスト、グレッグ・ファンアーベルマートが逃げる ©A.S.O. Charly Lopez
大会通算32勝目を2008年に初勝利を挙げたシャトールーで達成したカベンディッシュ ©A.S.O. Pauline Ballet

●4賞ジャージ
マイヨジョーヌ(個人総合成績)マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)
マイヨベール(ポイント賞)マーク・カベンディッシュ(英国、ドゥクーニンク・クイックステップ)
マイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞)イーデ・スヘリンフ(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ)
□マイヨブラン(新人賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)

新人賞ジャージを着るポガチャル ©A.S.O. Pauline Ballet

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