大谷翔平受賞なるか…スポーツ界のアカデミー賞

スポーツ界のスター選手が華々しい受賞式に登場することから「スポーツ界のアカデミー賞」と呼ばれるローレウス世界スポーツ賞が2022年4月に開催される。2021年はテニスの大坂なおみが、世界のスポーツシーンで最も優れた功績を残した選手を称える年間最優秀女子選手に輝いた。2022年はプロ野球の大谷翔平のノミネートが期待される。

大谷翔平 ©Major League Baseball

2月2日に最優秀選手の最終候補発表へ

世界40カ国以上でスポーツを通じた社会貢献活動に取り組んでいるローレウスが主催するローレウス世界スポーツ賞。22回目となった2021年は、1000人を超える世界中のスポーツジャーナリストの投票によりノミネートが決定。69人のローレウス・ワールド・スポーツ・アカデミーメンバーによる投票が行われ、その投票結果をもって受賞者が決定。

これまではスポーツ界のスター選手が華々しい式に登場したが、2021年は新型コロナウイルス感染症対策としてバーチャル形式で発表され、大坂もデジタル形式の授賞式に出席した。

2022年は日本を含む1300人のスポーツジャーナリストが投票を終え、最終エントリー選手が2月2日に発表される。71人のローレウス・ワールド・スポーツ・アカデミーメンバーが最終選考し、4月の授賞式で発表される。

2021ローレウス年間最優秀女子選手賞の大坂なおみ

過去にはテニス選手やサッカー選手、五輪金メダリストの陸上競技選手らが最優秀選手に名を連ねてきた。野球は世界レベルでは一部地域での人気にとどまることから最終エントリーに登場することは少なかったが、2022年はスポーツジャーナリストに配布された投票シートに大谷の名前が確認でき、一定以上の得票を得ることが予想される。

テニスの大坂に続く日本選手の最優秀選手受賞に期待がかかる。

大坂なおみが最優秀スポーツ選手賞…日本勢初の快挙

女子テニスの大坂なおみが日本時間の5月7日、スポーツ界のアカデミー賞と言われるローレウス年間最優秀女子選手賞に選出された。男女を通じて日本勢初。2019年に受賞した新人賞に続く選出だが、今回はあらゆるスポーツの女子選手の頂点に選ばれた。

ローレウス年間最優秀女子選手賞の大坂なおみ

世界40カ国以上でスポーツを通じた社会貢献活動に取り組んでいるローレウスが、2021年5月6日(現地時間)にローレウス世界スポーツ賞2021の授賞式をオンラインで行い、全10部門の受賞者を発表した。

2020年のスポーツシーンにおいて最も優れた功績を残した個人や団体を表彰した。

ローウス年間最優秀女子選手賞に大坂なおみ

2度目の全米オープンテニス優勝を果たした大坂がローレウス年間最優秀女子選手賞を受賞。2019年の年間最優秀成長選手賞と合わせて2度目の受賞となった。日本人として同賞の受賞は初。競技外でも、アフリカ系米国人の名前を記したマスクを試合ごとに着用して「Black Lives Matter」の活動を支援するなどの実績も評価された。

大坂なおみ

大坂なおみのコメント
「私がロールモデルとするたくさんの先輩がこの賞を受賞されるのを見てきました。今回、自分が受賞してみて、この賞の重みを感じています。受賞できたことを心からうれしく思っています。コートの上で私が行った活動について、声を上げることが大切だと思いました。私は自分に自信がなくて、周囲からどう思わ れているか心配になり、行動に移すのを何度もためらいました。でも、その機会があるなら、行動することがとても大切だと思いました。今後の目標は、できる限り多くの人をサポートし、できる限り多くの人に影響を与え、もっと影響力のある、いい人間でありたいと思っています」

男子はグランドスラム優勝20回を達成したラファエル・ナダル

全仏オープンテニスで13回目の優勝を果たし、ロジャー・フェデラーと並ぶグランドスラム優勝20回を達成したラファエル・ナダルが受賞。2006年の年間最優秀成長選手賞、2011年の最優秀男子選手賞、そして2014年の最優秀復帰選手賞に続く、4度目の受賞。

ラファエル・ナダル

ラファエル・ナダルのコメント
「私は素晴らしいライバルたちに恵まれました。このトロフィーを受賞するに値するライバルや、アスリートにも祝福を贈りたいと思います。今年は私が受賞することになりました。これ以上の幸せはありません。13回目の全仏オープン制覇を果たし、20回目のグランドスラム優勝によって、ロジャー・フェデラー に並んだことは忘れられない瞬間です。最大のライバルであり、親友でもある彼と肩を並べることができてとてもうれしいです。私たちがコート内外で一緒に過ごしてきた歴史の中でも非常に特別なことです。私たちが直面しているパンデミックは、前例のないものです。辛い思いをされたり、大切な人を亡くされたすべてのご家族を支えられるようなメッセージを贈りたいと思います」

年間最優秀復活賞のマックス・パロット

●ローレウスのホームページ

大坂なおみが世界スポーツ賞最終候補…日本選手初受賞なるか

テニスの大坂なおみが、世界のスポーツシーンで最も優れた功績を残した選手を称えるローレウス世界スポーツ賞2021の年間最優秀女子選手の最終候補にノミネートされた。年間最優秀復活選手部門にはバドミントンの桃田賢斗がノミネートされた。

大坂なおみ

大坂はアスリートオブザイヤーでも日本勢初受賞

世界40カ国以上でスポーツを通じた社会貢献活動に取り組んでいるローレウスが主催するローレウス世界スポーツ賞2021は、1000人を超える世界中のスポーツジャーナリストの投票によりノミネートが決定した。このあとは69人のローレウス・ワールド・スポーツ・アカデミーメンバーによる投票が行われ、その投票結果をもって受賞者が決定する。

大坂は国際スポーツプレス協会(AIPS)のアスリートオブザイヤーでも日本勢として初受賞した実績があり、今回も有力候補と言われている。

ローレウス世界スポーツ賞2021の6部門にノミネートされた選手・チーム・団体

年に一度、スポーツシーンにおいて最も優れた功績を残した個人や団体を称える同賞は、2021年で22回目を迎え、今日ではスポーツ界において最も名誉あるアワードの一つと称されている。2020年は大坂がローレウス年間最優秀女子選手部門、ラグビー日本代表チームがローレウス年間最優秀成長部門にノミネートされていた。

バドミントンの桃田賢斗が年間最優秀復活選手部門にノミネートされた

年間最優秀女子選手部門には大坂のほか、自転車世界選手権でロードレースとタイムトライアルの両方で優勝を飾ったオランダのアンナ・ファンデルブレッゲン、イタリア人で初めてワールドカップスキーで総合優勝を果たしたイタリアのフェデリカ・ブリニョネ、ロンドンマラソンで優勝したケニアのブリジット・コスゲイ、リヨンのキャプテンを務め女子チャンピオンズリーグで5連覇を果たしたワンディ・ルナール、そしてシアトル・ストームをWNBAチャンピオンシップ優勝に導いたバスケットボールのブレアナ・スチュワートが名を連ねている。

年間最優秀女子選手にノミネートされたのは自転車ロード2冠のアンナ・ファンデルブレッゲン(オランダ)、スキーのフェデリカ・ブリニョネ(イタリア)、陸上競技のブリジット・コスゲイ(ケニア)、大坂、サッカーのワンディ・ルナール(フランス)、バスケットボールのブレアナ・スチュワート(米国)

大坂なおみのコメント
「世界中のメディアのみなさまによってローレウス賞に再び選出していただき、光栄に思っています。ローレウスはコートやピッチ上で行われるスポーツの結果だけでなく、スポーツを通じた活動をいかに世界中の若者の助けになるのかという面も含め、大局的な評価を重視しているので、この賞にノミネートされるというのは私にとって特別なことです。現代は、スポーツはいろいろな方法で大きな変化をもたらすことができ、世界を変える力を持った時代であると思っています」

年間最優秀男子選手にノミネートされたのは陸上5000mのジョシュア・チェプテゲイ(ウガンダ)、棒高跳びのアルマンド・デュプランティス(スウェーデン)、モータースポーツのルイス・ハミルトン(英国)、バスケットボールのレブロン・ジェイミス(米国)、サッカーのロベルト・レバンドフスキー(ポーランド)、テニスのラファエル・ナダル(スペイン)

交通事故から復帰を果たした桃田賢斗がノミネート

桃田は、2020年1月のマレーシアマスターズ優勝の翌日、車で空港へ移動する際に乗っていた車両が交通事故に遭遇し重傷を負った。さらに新型コロナウイルス感染拡大の影響で世界大会が相次いで中止になったこともあり、12月に行われた全日本選手権まで競技復帰の時間を要した。

しかし、その全日本選手権では準々決勝で1セットを失ったものの、この試合以外はストレート勝ちで決勝に進出。決勝では2-1で勝利をおさめ、復帰戦を優勝で飾った活躍が評価されてローレウス最優秀復活選手部門に選出された。

大ケガからカムバックしたバドミントンの桃田賢斗がノミネートされた年間最優秀復活選手部門

この部門にノミネートされた選手たちはさまざまなハードルを乗り越えたアスリートの真の精神や固い決意、粘り強さを体現した選手たちが並ぶ。父の死からカムバックを果たし優勝を手にした女子トップスキー選手のミカエラ・シフリン、がんを克服しXゲームのスノーボードで2つの金メダルを手にしたカナダのマックス・パロット、脚の負傷により728日の離脱、17回の手術を経て復帰したNFLワシントン・レッドスキンズ(ワシントン・フットボールチーム)のアレックス・スミス、イップスにより引退し7年後に見事メジャー復帰を果たした野球のダニエル・バード、そして出産からわずか184日後にロンドンのクラブチーム、トッテナムで現役復帰を果たした米国サッカースターであるアレックス・モーガンらが候補。

ツール・ド・フランス逆転優勝のポガチャルも

ローレウス年間最優秀成長選手賞の候補者には、2020年に大きなインパクトを残した最高の若手選手たちが名を連ねている。ツール・ド・フランスで100年振りに最年少総合優勝記録を打ち立てたスロベニアの21歳タデイ・ポガチャル、スペイン代表史上最年少得点者となったバルセロナの17歳、アンス・ファティ、そしてmotoGP世界選手権で初優勝を果たしたスペインの23歳、ジョアン・ミル。全仏オープンテ ニスで1990年以降で最年少グランドスラム優勝を果たしたポーランドの19歳イガ・シフィオンテク、そして全米オープンテニスでグランドスラム初優勝を達成したオーストリアの27歳ドミニク・ティーム。そしてカンザスシティ・チーフスを50年振りのスーパーボウル優勝に導いたパトリック・マホームズ。

大躍進した若手選手を表彰するブレークスルー賞には2020ツール・ド・フランス総合優勝のタデイ・ポガチャル(スロベニア)がノミネートされた

元オールブラックスのレジェンドでローレウス・ワールド・スポーツ・アカデミー会長
ショーン・フィッツパトリックのコメント

「困難な1年を経て、私たちはローレウスを通じて人びとの功績を称える重要性をかつてないほど痛感しています。彼らは多くの場合これまでとまったく異なる環境下で、あるいは無観客にもかかわらず、大変な苦労の末にスポーツの世界に戻ってきてくれました。困難な時にすべての人の心を前向きにしてくれたのです。
アカデミーのメンバーとして、素晴らしい成果を達成した選手たちのほかに、3つのプログラムがローレウス・スポーツ・フォー・グッドの受賞者候補として選出されていることを誇りに思っております。こうしたプログラムは、世界中の社会的格差に苦しむコミュニティで過酷な状況の中活動を行い、スポーツの素晴らしさを示すとともに、逆境の中でも社会を変えるツールとしてスポーツを用いて、懸命に取り組んできました」

チーム賞にノミネートされた6団体

●ローレウスのホームページ

スポーツ界のアカデミー賞は大坂なおみが最有力候補

グラウンドの内外でスポーツがもたらす素晴らしさを称えるローレウス世界スポーツ賞が「プレー・アカデミー with大坂なおみ」への支援を拡大している。

ローレウス世界スポーツ賞は、これまではスポーツ界のスター選手が華々しい序章式に登場することから「スポーツ界のアカデミー賞」ともよばれてきた。22回目を迎える今回は新型コロナウイルス感染症対策として、今後数カ月の間に新しくバーチャル形式で発表される。史上初となるデジタル形式の授賞式で、スポーツの素晴らしさ、そしてアスリートが社会にもたらした影響力を称える。

ローレウス・スポーツ・フォー・グッド財団が主催する賞では過酷な一年となった2020年以降、新型コロナウイルス感染症の流行に対応すべく尽力してきたスポーツに関わる人々の、印象的なストーリーを紹介している。

2020年のスポーツ界で最も偉大な功績を称えるだけでなく、幅広い問題に対して影響力のある立場を利用して強い影響力を発揮したスポーツ選手たちの活動も評価され、ローレウスが新たな戦略的方向に進むための一助とする。

ローレウス・ワールド・スポーツ・アカデミーのチェアマンを務めるショーン・フィッツパトリックは、「ローレウス世界スポーツ賞の候補者および受賞者は、スポーツが人を勇気づけ意欲をもたらすものであることを思い出させてくれる」とコメント。

モーゼス、大坂なおみチームへのMUFGによる参加を称賛

オリンピックのレジェンドであるエドウィン・モーゼスは、ローレウスのグローバルパートナーであるMUFGの支援のもと、3度のグランドスラムタイトルを持つテニス女王である大坂なおみ、ナイキ、ローレウスが協力し、スポーツの力を用いて日本の女の子たちのスポーツの場を拡充させる活動に取り組み、その「パートナーシップの力」を称賛している。

楽しく前向きなスポーツ参加に投資し、ジェンダーインクルーシビティ(包摂性)の訓練を受けたコーチたちと協働することで、「プレー・アカデミー with大坂なおみ(PANO)」)は、女の子たちが前向きなロールモデルになれるよう支援する。

ローレウス・スポーツ・フォー・グッド財団のチェアマンであるモーゼスは、「大坂なおみ選手によるプレー・アカデミー創設は、一流スポーツ選手が、単にロールモデルになるのではなく重大な問題や原因に対し影響力を用いることで、若者の生活を変えることを示しています」と語る。
「プレー・アカデミーに参画するMUFG、そして活動を支援するナイキとその他パートナーは、素晴らしいチームワークの手本となっています」

新型コロナウイルスでスポーツ選手の2割が不安

2021年2月に発表された報告書によると、新型コロナウイルス感染症の流行により、開発のためのスポーツ分野に関わる人の5分の1以上が、将来に不安を感じていることが判明した。この統計では、資金不足や長引くロックダウン規制による重大な問題が明らかになった。

しかし前向きに考えると、調査を受けた団体の75%が、財政面で新型コロナウイルスから立ち直ることができるかという質問に対し、生き残りのカギとなる革新や新たな財源があれば、「ややそう思う」または「とてもそう思う」と回答している。

オークスコンサルタンシーによるこの研究は、ローレウス・スポーツ・フォー・グッド財団、スポーツと開発に関する国際プラットフォーム、streetfootballworldの協力により実現した。この調査は世界の100を超える団体に対し実施された。調査では、パンデミックが収入、募金活動、緊急時対応計画にもたらす影響に焦点を当てている。

「特別」な関係を称賛 

20年間にわたり、ローレウス・スポーツ・フォー・グッド財団は、親密なパートナーシップのもと、スペシャルオリンピックスの支援を続けている。現在、スペシャルオリンピックスは220もの国・地域で570万人を超えるアスリートを擁し、スポーツを用いて障害をもつすべての人のための包括的な世界を創出している。

最近では、ローレウスは女性の社会的地位向上やスキルフォーライフのためのカリキュラムに始まり、就学年齢の子どもたちを社会に参加させることを目指した団結プログラムに至るまで、中国、日本、ロシア、ナイジェリア、韓国のスペシャルオリンピックス・プロジェクトに支援を行っている。

ローレウスアカデミーのメンバーであるナディア・コマネチは、「ローレウス、そしてスペシャルオリンピックスを通じて出会った方々の愛と情熱に、いつも心を震わせています。スポーツは間違いなく皆さんの生活を変え、たくさんの重要なことを教えてくれます」と

スペシャルオリンピックス、団結プログラムを通じて世界の子どもたちとつながる

コロナ禍の国際スポーツ選手賞…候補に大坂なおみとポガチャル

2021年のローレウス世界スポーツ賞が、新型コロナウイルス感染拡大に大きく影響されたスポーツ界のなかでも活躍したアスリートを選出しようと各国のノミネーションパネルによる候補選手選考を始めた。

ノミネートが期待されるアスリートやチームとして、ラファエル・ナダル、ルイス・ハミルトン、レブロン・ジェームズ、ロベルト・レヴァンドフスキ、大坂なおみ、フェデリカ・ブリニョネ、タデイ・ポガチャル、FCバイエルン・ミュンヘン、ロサンゼルス・レイカーズ、メルセデスAMGペトロナス・フォーミュラワン・チームなどが挙げられる。

テニスの大坂なおみはスポーツ記者が選ぶAIPSアスリートオブザイヤーで2020年の女子最優秀選手に選出されているだけに、今回も最有力候補。

自転車界では2020ツール・ド・フランス総合優勝のタデイ・ポガチャル(スロベニア)の名前が挙げられている。前回の同賞では、2019ツール・ド・フランスを22歳で初制覇したコロンビアのエガン・ベルナルが最優秀賞を逃したものの、新人賞を受賞した。

ノミネート選手の選出は世界100カ国、計1200人を超えるスポーツジャーナリストやメディア関係者によって1月25日から2月3日までの投票により行われる。そのノミネート選手リストの中から最終的な受賞者を、スポーツ界のレジェンドらで構成されるローレウス・ワールド・スポーツ・アカデミーが選出する。

表彰はSNSなどを駆使して発表

大坂なおみ

依然として先行きが不透明ななか、中止や変更を余儀なくされた他のスポーツイベントと同様、ローレウス世界スポーツ賞も例年のような華々しい授賞式の開催を見送る。授賞式に代わってデジタルメディアを活用し、それぞれ安全な場所で、個別に受賞者の表彰を順次行う。

世界中で新型コロナウイルスの感染拡大による混乱が生じた2020年。例年とは大きく異なる状況下で、アスリートらが残した数々の功績の表彰に加え、広く社会全体に与えた影響に敬意を表する特別賞の表彰も予定しているという。

また、ローレウスが世界40カ国で展開する社会貢献活動「ローレウス・スポーツ・フォー・グッド」への関心の高まりに合わせて、今回ははパンデミックに不屈の精神で闘った人々のストーリーを紹介するほか、自身のポジションや影響力を生かし、スポーツ界を超えてさまざまな社会課題に対して強いインパクトをもたらしたアスリートらの活動やメッセージにも焦点を当てていく。

これまで授賞式の様子は、テレビ放映を通じて世界6億人以上、さらにデジタルチャンネルやSNSを通じて数百万人に届けられた。その規模を継続すべく、今回も授賞の様子やそのほかの関連コンテンツを世界各国のメディアに公開するとともに、ローレウスのSNSでも配信を予定している。

ポガチャルがスロベニア選手として初めてツール・ド・フランス総合優勝 ©A.S.O. Pauline Ballet

ローレウス・ワールド・スポーツ・アカデミーのショーン・フィッツパトリックチェアマン
「困難な1年を経て、私たちはローレウスを通じて世界中のアスリートの功績を称える重要性をかつてないほど実感しています。アスリートらは、無観客やこれまでとまったく異なる環境下で、想像を超える苦労の末にスポーツ界に戻ってきてくれました。本年のローレウス世界スポーツ賞のノミネート者および受賞者は、ロックダウンの最中でも、スポーツがいかに影響力をもち、人を奮い立たせるものであるかを思い出させてくれた選手になるでしょう」

●ローレウスのホームページ

ラグビー日本代表受賞ならず…ローレウス成長賞はエガン・ベルナル

スポーツ界のアカデミー賞といわれるローレウス・ワールドスポーツアワード2020が2月17日(日本時間18日未明)にドイツのベルリンで発表され、最優秀成長部門にノミネートされていたラグビー日本男子代表は受賞を逃した。ツール・ド・フランスを22歳で初制覇したコロンビアのエガン・ベルナルが受賞した。

ローレウス・スポーツアワード2020の受賞者 ©Getty Images for Laureus

ローレウス・ワールドスポーツアワードを自転車選手が受賞したのは現在の記録のうえでは唯一となる。米国のランス・アームストロングが2003年に最優秀男子賞を、2000年にカムバック賞を受賞したが、現在はドーピングで記録抹消されている。

エガン・ベルナル

2019年に同賞を獲得した女子テニスの大坂なおみは最優秀女子選手部門にノミネートされていたが、女子体操のシモーネ・バイルズ(米国)が2年連続3度目の受賞を果たした。

シモーネ・バイルズ

最優秀男子選手部門はF1チャンピオンのルイス・ハミルトン(英国)、サッカーのリオネル・メッシ(アルゼンチン)が史上初の同時受賞。

ルイス・ハミルトンがローレウス・スポーツアワードを受賞者 ©Andreas Rentz/Getty Images for Laureus

最優秀チーム部門では日本で開催されたラグビーワールドカップを制した南アフリカ男子代表が選ばれた。

ラグビーワールドカップ南アフリカ男子代表

世界40カ国以上でスポーツを通じた社会貢献活動に取り組んでいるローレウスが2019年のスポーツシーンにおいて、最も優れた功績を残した個人や団体を表彰した。

セレモニーのホストを俳優のヒュー・グラントが務め、過去から現在に至るまでの世代を超えたスポーツ界のレジェンドやスターたちに加え、ワン・ダイレクションのメンバーでシンガーソングライターのリアム・ペインによるステージパフォーマンスも行われ、セレモニーは華々しく彩られた。

チーム賞を獲得したラグビー南アフリカ代表 ©Ian Gavan/Getty Images for Laureus

■受賞一覧
・ローレウス年間最優秀男子選手部門:ルイス・ハミルトン、リオネル・メッシ ※史上初の2名同時受賞
・ローレウス年間最優秀女子選手部門:シモーネ・バイルズ
・ローレウス年間最優秀チーム部門:ラグビー南アフリカ男子代表
・ローレウス年間最優秀成長部門:エガン・ベルナル
・ローレウス年間最優秀復活部門:ソフィア・フローシュ
・ローレウス年間最優秀障害者スポーツ部門:オクサナ・マスターズ
・ローレウス年間最優秀アクションスポーツ部門:クロエ・キム
・ローレウス・スポーティング・モーメント賞2000-2020:「Carried on the Shoulder of a Nation」サチン・テンドルカール
・ローレウス生涯功労賞:ダーク・ノヴィツキー
・ローレウス・アカデミー偉業達成賞:スペインバスケットボール連盟
・ローレウス・スポーツ・フォー・グッド賞:サウス・ブロンクス・ユナイテッド

■ローレウス年間最優秀男子選手部門
F1チャンピオンのルイス・ハミルトン(英国)と、世界最高のサッカー選手リオネル・メッシ(アルゼンチン)が史上初のダブル受賞を果たした。F1世界選手権で6度目の優勝を飾り、タイトル獲得数2位となったハミルトンと、6度目のFIFA年間最優秀選手賞に輝いたメッシの活躍は甲乙つけがたいものであり、メンバーによる最終投票で、過去20年の歴史において初めて同数となり、史上初のダブル受賞に。

■ローレウス年間最優秀女子選手部門
シモーネ・バイルズ(米国)が2年連続、4年間で3度目の受賞。2019年、22歳のバイルズは世界選手権女子個人総合で5度目の優勝のほか、驚異の金メダル5個を獲得した。また、米国の団体総合5連覇にも大きく貢献した。これまで世界選手権で計25個のメダルを獲得していて、史上最多メダル獲得数を誇る体操選手。

■ローレウス年間最優秀チーム部門
2019年ワールドカップ優勝を果たしたラグビー南アフリカ男子代表が、リバプールやサッカー米国女子代表をしのぎ、2008年以来2度目の受賞。南アフリカラグビー代表史上初の黒人キャプテンとなったシヤ・コリシが、決勝の地横浜でウェブ・エリス・カップのトロフィーを掲げたシーンは、世界にインパクトを与えた印象的な瞬間であり、大会3度目の優勝を果たした功績も評価された。チームの勝利により南アフリカ全体が一つになり、スポーツが世界を変えることができることが証明された。

■ローレウス年間最優秀成長部門
3週間におよぶツール・ド・フランスのフィナーレとなったシャンゼリゼ通りを黄色のジャージで駆け抜け、わずか2度目の出場ながら優勝した22歳のエガン・ベルナル(コロンビア)が受賞。戦後のツール・ド・フランスの歴史の中で最年少優勝者となった。この世界的に有名なサイクリングレースでの優勝はコロンビア人初であり、国中にいいニュースをもたらした。

■ローレウス年間最優秀復活部門
F3ドライバーのソフィア・フローシュ(ドイツ)は、マカオのサーキットを時速267kmで走行中、車のコントロールを失いガードレールに衝突。背骨を骨折する重傷を負い、11時間の手術と数カ月におよぶリハビ 生活を余儀なくされた。この事故からわずか1年後の2019年11月、18歳のフローシュはコックピットに復帰し、マカオ・グランプリ再出場を果たした。

■ローレウス年間最優秀障害者スポーツ部門
チェルノブイリ原発事故の影響により、生まれながらに四肢障害を持ち、米国人の里親に育てられたオクサナ・マスターズ(米国)が、2019年の素晴らしい成績が認められ受賞した。パラノルディックスキー世界選手権で金メダル5個、銀メダル1個を獲得。さらに、クロスカントリーではワールドカップ総合優勝を成し遂げた。また、パラサイクリングロード世界選手権のロードレースとタイムトライアルH5で銀メダルを獲得した。

■ローレウス年間最優秀アクションスポーツ部門
スノーボードの天才と称されるクロエ・キム(米国)が2年連続受賞。2019年よりさらに躍進の一年となり、世界選手権ハーフパイプとXゲームズ・スーパーパイプで金メダルを獲得した。19歳ながらすでにXゲームズの金メダル5個、オリンピック金メダル1個、世界選手権の金メダル1個を獲得。

■ローレウス・スポーティング・モーメント賞 2000-2020
過去20年間のスポーツシーンにおいて、これまでになかった新しい方法や他にはない素晴らしい方法で、スポーツが人々に団結力をもたらし、世界中に大きなインパクトを与えた瞬間(モーメント)を表彰する賞。世界中のスポーツファンの投票により、長年国を背負い、インド代表チームをけん引して戦い続けたクリケット選手、サチン・テンドルカール(インド)の「Carried on the Shoulders of a Nation」が選ばれた。テンドルカールの6度にわたる挑戦の末、2011年ICCワールドカップでついに優勝。 史上2度目、かつインドにとって初のホームでのワールドカップ優勝は歴史的な勝利となった。

■ローレウス生涯功労賞
ドイツのバスケットボールスター、ダーク・ノヴィツキーはバスケットボール界への貢献が評価され、ローレウス生涯功労賞を受賞した。かつてヨーロッパNo.1のバスケットボール選手であったノヴィツキーは、21年間のキャリアすべてをダラス・マーベリックスに捧げプレイした。2018-19シーズン終了後に引退し、通算3万1000 得点、1万リバウンド、3000アシスト、1000スティール、1000ブロック、1000スリーポイントシュートを超える成績を残した唯一の選手として、歴史にその名を刻んでいる。

■ローレウス・アカデミー偉業達成賞
スペインバスケットボール連盟に、史上初となる4度目の ローレウス・アカデミー偉業達成賞を授与した。スペインのバスケットボールは目覚ましく成長を遂げ、男子代表チームは中国で開催された2019年FIBAワールドカップで優勝し、2020年に開催されるオリン ピックでも優勝が期待されている。また女子代表チームは、バスケットボール欧州選手権の直近4大会で3度優勝を修め、ヨーロッパのバスケットボールにおいて確固たる地位を確立している。

■ローレウス・スポーツフォーグッド賞
ニューヨークのサッカーチーム「サウス・ブロンクス・ユナイテッド 」が受賞した。サッカーを通じ、貧困地域出身の若者の生活向上を目的に、若者が学校やキャリア、地域社会で成果をあげられるよう支援しているプログラム。

レッドカーペットのキプチョゲ ©Sebastian Reuter/Getty Images for Laureus
ベルリンで開催された授賞式 ©Margarethe Wichert/Getty Images for Laureus

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