2023ツール・ド・フランスさいたまフォトセッション

アート展会場でご満悦のポガチャル ©A.S.O. Thomas Maheux
「山」という文字を書く山岳王チッコーネ ©A.S.O. Thomas Maheux
ベテランのサガンとカベンディッシュは日本のファンとの交流をいつも以上に楽しんでいた ©A.S.O. Thomas Maheux
気軽に写真撮影に応じるセップ・クス、悪魔おじさん、マルセル・キッテル ©A.S.O Yuzuru Sunada
さいたまの象徴である盆栽と新城幸也含むバーレーンビクトリアス ©A.S.O Yuzuru Sunada
キッズレースに参加したツール・ド・フランス最多34勝のカベンディッシュ ©A.S.O Yuzuru Sunada
コフィディス4選手のイラストを描いた日本のファン ©A.S.O. Thomas Maheux
サガンとカベンディッシュが同じチームになった ©A.S.O. Thomas Maheux
山岳賞ジャージのジュリオ・チッコーネ ©A.S.O. Thomas Maheux
ポガチャルは「新」。なんでボクだけこんなに難しいの?と抗議 ©A.S.O. Thomas Maheux
2023ツール・ド・フランスさいたま ©A.S.O. Thomas Maheux
ロードレース最後の勇姿を見せるサガン ©A.S.O. Thomas Maheux
ツール・ド・フランスさいたまは、さいたまスーパーアリーナとその周辺で行われる ©A.S.O. Thomas Maheux
自転車レースに興味がなかったという中学生を1時間でマニアにしてしまったキッテル先生
黒板アートにご満悦のジュリオ・チッコーネ ©IKEGUCHI / Yuzuru SUNADA
キッズレースに参加したビクトル・ラフェ、マーク・カベンディッシュ、ペーター・サガン ©Yuzuru SUNADA
2023ツール・ド・フランスさいたまを制したポガチャル ©A.S.O Yuzuru Sunada

男子ロードで新城幸也は7位、小石祐馬25位【アジア競技大会】

中国の杭州で開催されている第19回アジア競技大会は自転車競技のDAY-9となる10月5日、男子ロードで新城幸也が7位、小石祐馬が25位になった。優勝はカザフスタンのエフゲニー・フェドロフ。2位も同国のアレクセイ・ルツェンコ。

2023アジア競技大会ロード7位の新城幸也 ©日本自転車競技連盟

新城がワンツーフィニッシュのカザフ勢から終盤に脱落

日本代表は新城・小石が参戦。レース前半、新城が7名の逃げに乗り、そこから1名脱落するも、中盤まで6名の逃げ集団となった。6名の逃げに唯一2名送り込んでいたカザフスタンと新城の3人が抜け出して迎えた登り区間で、その2名が独走態勢を築きそのまま1-2フィニッシュ。いったん後ろに下がった新城は、3位の銅メダル争いの集団スプリント勝負に加わるが、わずかに及ばず3位と同タイムの7位でレースを終えた。

アジア競技大会ロードで優勝したカザフスタンのエフゲニー・フェドロフ(中央)。左は2位アレクセイ・ルツェンコ、右は3位モンゴルのサインバイヤル ©Astana Qazaqstan Team

新城幸也のコメント
「残り70kmの登りまでは、メダル争いをできる位置にいたので、それを逃したのはとても残念です。あそこを越えられれば、カザフスタンと3人でフィニッシュまで行けたと思います。前半でカザフスタンが2人行った時点で、日本としては1人乗るのがセオリーでした。カザフスタンを見ながらレースを組み立てるしかなかったのですが、こちらは2人でしたし、こういう展開になるのは分かっていたので、途中まではうまくレースを進められたと思います。ラスト20kmは、集団でアタック合戦になって、最後のスプリントもいい位置で入ったのですが、ちょっと脚が足りませんでした」

2023アジア競技大会ロードで小石祐馬は25位 ©日本自転車競技連盟

小石祐馬のコメント
「数的不利というのは分かっていたことで、もうどうにもならない状況でしたが、2人で最大限効率よく対応する必要がありました。カザフスタンが行った時点で、どちらかが乗らなくてはいけなかったところを新城選手がうまく乗ってくれたのでよかったです。その後、集団からのアタックに乗れるチャンスがあったのですが、それをすると後ろの選手をみんな引き連れてしまうので自重しました。でも、3 位になった選手がもともと自分がいた位置から追い上げて行った選手でしたので、一緒に行っていれば新城選手と2人でスプリント勝負に持ち込めたかもしれませんし、そのあたりは残念です」

2023アジア競技大会ロードの新城幸也と小石祐馬 ©日本自転車競技連盟

●アジア競技大会のホームページ(JOC)

新城幸也がアジア選手権3位で日本男子ロードにパリ五輪1枠

第42回アジア選手権ロードレースがタイ・ラヨーンで開催され、6月13日のエリート男子で日本の新城幸也が3位になった。

優勝のブルセンスキー(中央)、左が2位ギディッチ、右が3位新城幸也 ©Miwa IIJIMA

156kmのほぼ平坦コ ースで争われたエリート男子ロード。レースは序盤からアタックと吸収が繰り返され、最終局面ではエフゲニー・ギディッチとグレブ・ブルセンスキー(ともにカザフスタン)と日本の新城幸也の三つ巴となった。

2対1と不利な状況に追い込まれた新城は、そのまま3位でフィニッシュ。追走集団から飛び出た小石祐馬が単独で4位フィニッシュした。山本大喜が14位、岡篤志が24位、留目夕陽が29位。

同大会では上位2カ国にパリオリンピック出場枠が与えられるが、カザフスタンに続いて日本の新城が入ったことで、2024年のパリオリンピック出場枠を日本が確保した。

ログリッチがジロ・デ・イタリア初優勝…最終日前日に逆転

第106回ジロ・デ・イタリアが5月6日から28日まで開催され、ユンボ・ビスマのプリモシュ・ログリッチが最終日前日の個人タイムトライアルで逆転。スロベニア選手として初優勝した。緊急出場の新城幸也(バーレーン・ビクトリアス)はチーム優勝に貢献した。

マリアローザのログリッチ ©Fabio Ferrari/LaPresse

ローマを発着とする距離126kmの第21ステージはゴールスプリント勝負となり、アスタナ・カザクスタンチームのマーク・カヴェンディッシュ(英国)が優勝した。2位はトレック・セガフレードのアレックス・キルシュ(ルクセンブルク)、3位はグリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネのフィリッポ・フィオレッリ(イタリア)。

新城幸也を擁するバーレーン・ヴィクトリアスがチーム優勝 ©Massimo Paolone/LaPresse

全23日間の長丁場でスロベニア選手として初の総合優勝を達成

ヨーロッパ大陸出身の選手が総合優勝したのは2017年のトム・デュムラン(オランダ)以来となる。スロベニアはイタリアと接する国ながら、ステージ初優勝は10年前のルカ・メスゲツ。ここ10年でロードレースの強豪国の仲間入りを果たしたが、同国の自転車ロード界を牽引してきたのはもちろんログリッチだ。

ログリッチはツール・ド・フランスこそ勝っていないが、ブエルタ・ア・エスパーニャ3連覇(2019、2020、2021)に続くグランツール制覇を達成した。

「ローマの街を走るのは本当に楽しかったけど、ジロ・デ・イタリアで総合優勝することの意味をまだ理解できていなかった」とゴール直後にログリッチは語っている。

「昨日起こったことの後、私は自分の感情を封じ込めようとした。ローマは壮観な街だ。すべての勝利は特別であり、この勝利を獲得できたことに感謝している。それは私の人生の残りの間もずっと心にとどまるはずだ」

「昨日のタイムトライアルで優勝した後、とても多くの感情があふれてきた。最終日のローマは初めてだった。景色は素晴らしい。総合1位というこのポジションで歴史の一部になれたことをうれしく思いし、関係者全員に心から感謝したい。すべてのグランツールはチャレンジだ。ジロ・デ・イタリアでの勝利をツール・ド・フランスやブエルタ・ア・エスパーニャと比較することはできない。今年はジロ・デ・イタリアを狙っていた。もっと簡単に勝てたらいいのにと思うが、私のよき友人であるゲラント・トーマスと戦うことができて光栄だった。ここで彼を倒したからといって、私たちの関係に影響を与えることはないよ」(ログリッチ)

トーマスと健闘をたたえあうログリッチ ©Massimo Paolone/LaPresse

最終ステージの舞台はイタリアの首都ローマだ。ジロ・デ・イタリアはツール・ド・フランスとは異なり、最終到着地が固定されていない。そのためローマが最終ステージとなるのは今回で5回目。ローマがステージのゴールとなるのは49回目。

コースはローマ郊外を出発した後、一路海へ。そこからUターンしてローマ市街地の13.6km特設サーキットを6周回してフィナーレとなる。レースは平坦ステージ特有のゴールスプリント勝負となり、アスタナ・カザクスタンチームのマーク・カヴェンディッシュ(英国)が優勝した。2位はトレック・セガフレードのアレックス・キルシュ(ルクセンブルク)、3位はグリーンプロジェクト・バルディアーニCSF・ファイザネのフィリッポ・フィオレッリ(イタリア)。

最終ステージのローマはカヴェンディッシュが優勝 ©LaPresse

カヴェンディッシュにとっては2023シーズン初優勝。そしてこの大会の休息日に今季限りでの引退を表明していて、ジロ・デ・イタリアでステージ優勝するラストチャンスでもあった。

大会通算17勝目であり、38歳と7日でのステージ優勝は、2015年にパオロ・ティラロンゴが樹立した37歳10カ月9日を上回る最年長記録となった。カヴェンディッシュが初勝利したのは2008年で、この日の最後の勝利との月日はなんと15年と15日。ジーノ・バルタリが1935年から1950年に記録した15年と9日という快記録も更新した。

「とても幸せだし、信じられないような1日だった。私のチームメイトは素晴らしい仕事をした。私の最初の勝利は2008年で、再び勝者の位置に立ったことは信じられないほど。ゲラント・トーマスをはじめ、フィニッシュ後に多くの同僚や友人が私のために喜んでいるのを見るのはとてもうれしかった」とカヴェンディッシュ。

「どんな勝利も自信が後押しする。今回もそうだ。私はゲラント・トーマスと冗談を言った。25年間、彼は私の親友で特別の存在だ。今日のように幸せな気分になれる日はないと思う。イタリアでのレースキャリアは私の中で大きな部分を占めてき。それだけにジロ・デ・イタリアの最終ステージで優勝できたのは素晴らしいことだ。この記憶は永遠にとどまると思う」

総合2位は14秒遅れでゲラント・トーマス(英国、イネオス・グレナディアーズ)。

「私の仕事はすでに終わっていたので、フィナーレを締めくくるマーク・カヴェンディッシュを見ていた。彼は古い仲間で、私は彼が勝つだろうと予測していた」

「今回のジロ・デ・イタリアに勝てなかったのは痛い。プリモシュがピンク色に彩られているのを見て、それは私だったかもしれないと思った。フィリッポ・ガンナ、テイオ・ゲイガンハート、パヴェル・シヴァコフを失ったにもかかわらず、チームとしてのレースをしたことは今でも非常に誇りに思っていて、私たちは力を合わせてうまく走り続けた。ライダーだけでなく、誰もが私を100%サポートしてくれた。それは信じられないほどのチームの努力だった」(トーマス)

総合3位はジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)。アルメイダはヤング・ライダー賞も受賞した。

新人賞1位、総合3位のアルメイダ ©Fabio Ferrari/LaPresse

「グランツールで初めてのトップ3入りだが、2人のグランツール優勝者と一緒にステージに立つのはとても特別なことだ。彼らは非常に多くの経験を持っており、とてもいい走りをした。素直に喜びたい。年齢的にヤング・ライダー賞を獲得する最後のチャンスだった。それを獲得できたのはうれしいけど、もっと上を目指したい。私の目標は常に総合成績だ。改善の余地はあると確信している。いつかジロ・デ・イタリアには戻ってくるけど、来年かそれ以降になるかは分からない」(アルメイダ)

ポイント賞は新城幸也が所属するバーレーン・ヴィクトリアスのジョナサン・ミラン(イタリア)。第2ステージのスプリント勝負で優勝し、ここでポイント賞ジャージを獲得すると、20ステージにわたって一度も手放すことなくローマに凱旋した。22歳による受賞は1979年のジュゼッペ・サロンニに次ぐ若さとなった。

ポイント賞のミラン ©Fabio Ferrari/LaPresse

「僕にとってもチームにとっても、素晴らしいジロ・デ・イタリアだった。私はマリア・チクラミーノに本当に満足している。今日はいい気分を味わいたいと思っていたけど、スプリントのために最善を尽くした。このジロ・デ・イタリアの間に多くの間違いを犯したので、その状況を改善したい。将来的にもっとうまくやることを望んでいる」(ミラン)

山岳賞はグルパマ・エフデジのティボー・ピノ(フランス)。区間2位2回とステージ勝利こそ手中にできなかったが、序盤戦から山岳賞ジャージ争いに積極参戦。ドロミテ山塊が舞台となった第18ステージで三たび山岳賞ジャージ獲得をすると、そのまま山岳王となった。

山岳賞のピノ ©Fabio Ferrari/LaPresse

「僕の当初の目標はステージ優勝だったけど、レースの展開は違った。総合成績のために動き、そして山岳賞ジャージを獲得するという最高の結果でフィナーレを迎えた。複数の目標を追いかけるのは決して簡単ではない。私は今回のジロ・デ・イタリアでやったことを誇りに思っている」(ピノ)

バーレーン・ヴィクトリアスの新城は、大会直前に参戦予定だった選手がコロナ罹患し、急きょ代替出場した。ポイント賞ジャージを着用するミランをアシストし、チーム賞1位を下支えする走りを全ステージにわたって見せた。

新城の総合成績は5時間08分37秒遅れの122位。ジロ・デ・イタリアは5度の出場で5回目の完走。ツール・ド・フランスとブエルタ・ア・エスパーニャを加えた三大大会は16回出場で全完走という偉業を達成した。

ローマでカヴェンディッシュが優勝 ©LaPresse

ステージ優勝者は合計19人にもなり、20人だった2000年と2010年に続く記録。13選手が大会初優勝を記録し、ベテラン勢の老練なマリア・ローザ争いとは別の将来性のある走りが随所に見られた。

2023ジロ・デ・イタリア総合優勝のログリッチ ©LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)ジョナサン・ミラン(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)
マリアアッズーラ(山岳賞)ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)
□マリアビアンカ(新人賞)ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)

第20ステージにもどる≪≪

マリアローザのログリッチとユンボ・ヴィスマのチームメート ©LaPresse

新城幸也のナショナルチャンピオンカラーフレームセット限定販売

メリダジャパンは、2022年全日本選手権ロードレースでバーレーンビクトリアス所属の新城幸也が優勝したことを記念した、スペシャルペイントを施した新型SCULTURAのフレームセットをオンラインショップ限定で60本販売。49万5000円(税込)。

バーレーンビクトリアスを機材面でサポートするメリダから、全日本選手権ロードレー スでの優勝を記念したスペシャルなバイクを販売することが決定した。すでに新城が出場した世界選手権ロードレースなどビッグレースで投入されている。注目されているSCULTURA CF5フレームセットをオンラインショップ限定で60本販売。購入商品は近くのMERIDA店舗で受け取れる。

左のチェーンステーには全日本選手権の日付とレース距離、新城の名前があしらわれている

特別ペイントが施されたのは新城のメインバイクであるSCULTURA。フレームは黒をベースにヘッドチューブ周りを日本国旗をイメージした白色と日の丸で彩ったスペシャルカラーとなっている。

●メリダの詳細ページ

新城幸也が新城雄大を制して9年ぶり3度目の全日本チャンピオン

ロードレース競技の日本チャンピオンを決める全日本選手権は大会3日目となる6月26日、エリート男子が広島県三原市・広島県中央森林公園のサイクリングコースで行われ、新城幸也(バーレーンビクトリアス)が同郷沖縄の新城雄大(キナン)をゴール勝負で制して、2007年と2013年に続く3度目の優勝を飾った。

エリート男子は沖縄出身の新城同士のゴール勝負となり、幸也(左)が雄大を制して優勝した

レース序盤、目立った動きもなく大集団のまま7周回を終了。8周回目、ようやく小森亮平(マトリックスパワータグ)、阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)、河野翔輝(ブリヂストンサイクリング)の3選手がアタックを決める。

エリート男子ロードレース(15周184.5km)は出走116選手、完走は29選手だった
バーレーンビクトリアス所属選手として単独でエントリーした新城
左から小森亮平(マトリックスパワータグ)、河野翔輝(ブリヂストンサイクリング)、阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)がアタック
全日本選手権エリート男子ロードレース

10周回目にもう1選手が合流して4選手の逃げ集団を形成して11周回目突入。タイム差を最大1分20秒まで広げる。12周回目、逃げ集団はメイン集団に吸収。そこから小石祐馬(チームUKYO)が単独でアタック。

小石祐馬(チームUKYO)が単独でアタック
レース終盤に先頭を積極的に追いかける新城幸也(右)

15選手の追走集団は14周回目に小石を吸収。その集団から今度は山本大喜(キナン)がアタック。後続にタイム差16秒を付けて最終周回へ。追走は新城幸也と新城雄大の2選手。優勝の行方は山本大喜を吸収したこの2選手に絞られ、そのまま最後のゴールスプリント勝負に持ち込まれた。

山本大喜(キナン)が後続にタイム差16秒を付けて最終周回へ

スプリントを制して優勝したのは新城幸也。自身3度目の戴冠となった。

3度目の日本チャンピオンとなった新城幸也
全日本選手権エリート男子優勝の新城幸也を中央に左が2位新城雄大、右が3位山本大喜