川本翔大と藤⽥征樹がアジアパラ競技大会個人パシュートで金

第4回アジアパラ競技大会(中国・杭州)は10月25日、男子個人パシュートC2クラスで川本翔大が、同C3クラスで藤⽥征樹がともに金メダルを獲得した。

藤⽥征樹(日本)(左)と川本翔大がアジアパラ大会トラックで金メダルを獲得 ©日本自転車競技連盟

【男子個人パシュート(C2)1-2位決定戦】距離:3000m

予選をトップタイムで通過した日本の川本は、1-2決定戦でも圧倒的なスピードの違いをみせ、レース中盤の6周回目にウズベキスタン選手を追い抜き、見事に優勝、金メダルを獲得した。

川本翔大のコメント
「予選は自己ベストを目標にしていましたが、あまりコンディションがよくないので、今出せる力を出し切って走ったのですが、いいタイムが出ませんでした。決勝は気持ちを切り替えて、しっかり勝つことだけを意識して走って、それが金メダルにつながってよかったと思います。明日からのロードは、タイムトライアルは少し難しい戦いになると思いますが、ロードレースはチャンスがあると思いますので、しっかりやっていきたいと思います」

【男子個人パシュート(C3)1-2位決定戦】距離:3000m

予選では大会記録を更新して、トップタイム通過をした日本の藤⽥は、1-2決定戦でも周回ごとに徐々に相手とのタイム差を広げて完勝。金メダルを獲得した。

藤⽥征樹のコメント
「金メダルを獲れてホッとしています、一番いい色のメダルと獲るという自分の役割を果たせてよかったです。チームスタッフやここまで支えてくれた人たち、この会場で私たちの競技を支えていただいている人たち全てに感謝したいと思います。明日からのロード種目ですが、自分としてはロードレースが一生懸命やってきた種目ですので、それに向けてしっかり頑張りたいと思います」

杉浦佳子と川本翔大がアジアパラ競技大会トラックで銅メダル

第4回アジアパラ競技大会(中国・杭州)は10月24日、男子1kmタイムトライアル(C1-C3)で川本翔大が、女子 500m タイムトライアル(C1-C3)で杉浦佳子がともに銅メダルを獲得した。

杉浦佳子(左)と川本翔大がアジアパラ大会トラックで銅メダルを獲得 ©日本自転車競技連盟

【男子1kmタイムトライアル(C1-C3)】距離1000m

C1-C3クラスの選手で争われた男子1kmタイムトライアル。日本の川本は予選を3位で通過。決勝では、予選のタイムを2秒近く上回る走りを見せたが、3位になった。

川本翔大のコメント
「予選では思ったようなタイムが出なかったので、決勝では思い切り走った結果、自己ベストまではいかなかったですが、今のコンディションなりにいい走りができたと思います。明日の個人パシュートでは、予選からいいタイムが出せるように頑張ります」

【女子500mタイムトライアル(C1-C3)】距離500m

C1-C3クラスの選手で争われた女子500mタイムトライアル。日本の杉浦はC3クラスの大会記録で予選を3位で通過。決勝ではさらにC3クラスの大会記録を更新するが、全体の3位で銅メダル。

杉浦佳子のコメント
「慣れないバンクで、ハンドル操作もなかなかうまくいかなかったのですが、辛うじて3位銅メダルを獲得できてホッとしています。トラック種目は終わりましたが、残るロードも今ある力を全て出し切りたいと思います」

パラリンピックのアジア版で杉浦佳子が個人パシュート銀メダル

第4回アジアパラ競技大会が中国・杭州で2023年10月22日に開幕し、28日までの熱戦が始まった。自転車競技は23日に始まり、女子個人パシュート(C1-C3)で杉浦佳子が銀メダルを獲得した。

杉浦佳子が個人パシュートで2位 ©日本自転車競技連盟

C1-C3クラスの選手で争われた女子個人パシュート。日本の杉浦は予選を2位で通過して1-2位決定戦に進出。1-2位決定戦では、予選よりもタイムを落としてしまい銀メダルとなった。

杉浦佳子のコメント
「パシュートの予選では、前半突っ込み過ぎて後半垂れてしまいましたが、なんとか1-2位決定戦に進めました。1-2位決定戦では、最初の入りはよかったのですが、午前中の疲労が抜けなかったのか、ここでも後半に垂れてしまいタイムを落としてしまいました。

混合チームスプリントは杉浦佳子、藤⽥征樹、川本翔大で出場

混合チームスプリントで日本(杉浦佳子、藤⽥征樹、川本翔大)は、銅メダルをかけて3-4位決定戦でインドネシアと対戦。第一走者の杉浦がリードを奪ったものの後半に逆転され、僅差で4位になった。

混合チームスプリント。右から杉浦佳子、藤⽥征樹、川本翔大 ©日本自転車競技連盟

杉浦佳子のコメント
「混合チームスプリントは、個人パシュートの予選と決勝の間に行われたので、なかなかスプリントの方に集中できず、思ったようなタイムが出せずに非常に残念です。あと少しでメダルが獲れたと思うと悔しいです」

川本翔大のコメント
「今日は、初めてのメンバーで初めての順番で走りました。1本目は自分のミスもありうまくかみ合わなかったのですが、2本目はしっかり修正していい位置で走れたと思います。しかし結果的に4位ということですごく悔しいです」

藤田征樹のコメント
「急編成のチームで、メダルまでもう少しのところまで行けたのはよかったですが、やはり悔しいです。1走目の杉浦選手と3走目の川本選手が頑張ってくれましたが、自分がもう少しうまく繋ぐことができたらと思うと課題が残りました。しかし、今できることはやれたと思います」

男子ロードで新城幸也は7位、小石祐馬25位【アジア競技大会】

中国の杭州で開催されている第19回アジア競技大会は自転車競技のDAY-9となる10月5日、男子ロードで新城幸也が7位、小石祐馬が25位になった。優勝はカザフスタンのエフゲニー・フェドロフ。2位も同国のアレクセイ・ルツェンコ。

2023アジア競技大会ロード7位の新城幸也 ©日本自転車競技連盟

新城がワンツーフィニッシュのカザフ勢から終盤に脱落

日本代表は新城・小石が参戦。レース前半、新城が7名の逃げに乗り、そこから1名脱落するも、中盤まで6名の逃げ集団となった。6名の逃げに唯一2名送り込んでいたカザフスタンと新城の3人が抜け出して迎えた登り区間で、その2名が独走態勢を築きそのまま1-2フィニッシュ。いったん後ろに下がった新城は、3位の銅メダル争いの集団スプリント勝負に加わるが、わずかに及ばず3位と同タイムの7位でレースを終えた。

アジア競技大会ロードで優勝したカザフスタンのエフゲニー・フェドロフ(中央)。左は2位アレクセイ・ルツェンコ、右は3位モンゴルのサインバイヤル ©Astana Qazaqstan Team

新城幸也のコメント
「残り70kmの登りまでは、メダル争いをできる位置にいたので、それを逃したのはとても残念です。あそこを越えられれば、カザフスタンと3人でフィニッシュまで行けたと思います。前半でカザフスタンが2人行った時点で、日本としては1人乗るのがセオリーでした。カザフスタンを見ながらレースを組み立てるしかなかったのですが、こちらは2人でしたし、こういう展開になるのは分かっていたので、途中まではうまくレースを進められたと思います。ラスト20kmは、集団でアタック合戦になって、最後のスプリントもいい位置で入ったのですが、ちょっと脚が足りませんでした」

2023アジア競技大会ロードで小石祐馬は25位 ©日本自転車競技連盟

小石祐馬のコメント
「数的不利というのは分かっていたことで、もうどうにもならない状況でしたが、2人で最大限効率よく対応する必要がありました。カザフスタンが行った時点で、どちらかが乗らなくてはいけなかったところを新城選手がうまく乗ってくれたのでよかったです。その後、集団からのアタックに乗れるチャンスがあったのですが、それをすると後ろの選手をみんな引き連れてしまうので自重しました。でも、3 位になった選手がもともと自分がいた位置から追い上げて行った選手でしたので、一緒に行っていれば新城選手と2人でスプリント勝負に持ち込めたかもしれませんし、そのあたりは残念です」

2023アジア競技大会ロードの新城幸也と小石祐馬 ©日本自転車競技連盟

●アジア競技大会のホームページ(JOC)

二刀流は自転車界にも…18歳の垣田真穂がトラック金2個に続いてロード6位【アジア競技大会】

中国の杭州で開催されている第19回アジア競技大会は自転車競技のDAY-8となる10月4日、女子ロードで垣⽥真穂が6位。同選手はトラックのチームパシュート、マディソンで2つの金メダルを獲得している。

垣田真穂が2023アジア競技大会女子ロードで6位 ©日本自転車競技連盟

日本代表はベテランの与那嶺恵理と垣田で参戦。残り13kmで香港と韓国の選手がアタック。フィニッシュ直前で、与那嶺、垣田を含む20名の集団が最終スプリントを仕掛けながら先頭2名に追いすがる。先頭2名は後方にタイム差なしでギリギリ逃げ残るという劇的な展開の中、垣田は6位、与那嶺は13位でレースを終えた。

垣田真穂が2023アジア競技大会ロードで6位になった ©日本自転車競技連盟

垣田真穂のコメント
「初めて139kmという長いレースを走りました。登りがなくて、自分の得意なコースレイアウトだと思っていました。最後のスプリントを任されていたのですが、位置取りがうまくできず全く前に出られなくて、やっと前が空いた時には、もう間に合わない状況でした。スプリントにまで持ち込めたので、最後しっかりもがけていたら、メダル獲得もあったのではないかと思います。与那嶺選手には、スプリントはよろしくと言われていて、レース中もしっかり脚を休ませて万全でしたが、この結果は本当に悔しいです」

垣田真穂は2023アジア競技大会で二刀流、トラック2種目で金、ロードでも6位になった ©日本自転車競技連盟

与那嶺恵理のコメント
「コースマップを見て、フラットなコースなのは分かっていましたし、動いてもすぐにフォローされてしまう状況でしたので、自分が動いたら脚がなくなるだけだと思い、敵のいい動きだけはしっかり反応しつつ、少しネガティブな走りになってしまいました。残り10kmでアタックされた時、ちょうど私が中切れしているところで、ジャンプして追いつくまでは脚が残っていなくて、あの局面では力負けでした。このコースは私向きのコースではないのは分かっていたので、垣田選手には、レース中のアタックは私が対応するから、脚をためておいてと話しをしていました。今回は、若い選手にもレースを教えることができましたし、とてもよかったと思います」

2023アジア競技大会女子ロードレース ©日本自転車競技連盟

10月5日はロードレース男子が行われる。

2023アジア競技大会女子ロード ©日本自転車競技連盟

●アジア競技大会のホームページ(JOC)

与那嶺恵理がタイムトライアル2位、小石祐馬7位、【アジア競技大会】

中国の杭州で開催されている第19回アジア競技大会は自転車競技としてのDAY-7となる10月3日、ロードレースの個人タイムトライアルが行われ、女子の与那嶺恵理が2位、男子の小石祐馬が7位になった。

2023アジア競技大会ロード種目の女子タイムトライアルを走る与那嶺恵理 ©日本自転車競技連盟

日本代表の与那嶺は、中間計測ポイントを先頭から33秒遅れの2位で通過。後半は全体の4位とタイムを落としてしまい、先頭とのタイム差を広げられ、さらに3位カザフスタンに1秒差まで詰め寄られるも、全体の2位のタイムで走り切り、銀メダルを獲得した。

2023アジア競技大会ロード女子タイムトライアルで2位になった与那嶺恵理 ©日本自転車競技連盟

与那嶺恵理のコメント
「タイムトライアルに出場するのが久しぶりで、特にアジアは前回のアジア大会以来5年ぶりでしたので、自分がどの立ち位置にいるのか分からず、できる限りプッシュするだけでしたので、特に順位は考えずに走りました。優勝したのは、オリンピックでメダルを取るような選手ですので、優勝を狙っていなかったと言うと語弊がありますが、最低でも2位にはなろうと思ってここへ来たので銀メダルが取れてよかったです」

男子の小石は、中間計測ポイントを先頭から1分26秒遅れの7位で通過。後半もペースは上がらず、 後半だけで見ても全体の7番目のタイムとなり、最終7位でレースを終えた。

2023アジア競技大会ロード種目の男子タイムトライアルで小石祐馬は7位 ©日本自転車競技連盟

小石祐馬のコメント
「この結果は望んでいたものではなかったです。代表チームでのレースとなると、トラックチームと違って、どうしても準備不足になる部分もありますが、女子は与那嶺選手が銀メダルという素晴らしい結果も出しましたし、ロードレースに向けてまた頑張ります」

10月4日は女子ロードレースが行われる。

●アジア競技大会のホームページ(JOC)