ベルナルがジロ・デ・イタリア第9Sを制して首位に

第104回ジロ・デ・イタリアは5月16日、カステル・ディ・サングロ〜カンポフェリーチェ間の158kmで第9ステージが行われ、エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアス)が優勝。総合成績でも首位に立った。

ベルナルが未舗装区間でアタック ©Fabio Ferrari/LaPresse

ベルナルのグランツール区間勝利は初めて

ベルナルは2019ツール・ド・フランスで総合優勝している実力者だが、グランツールでステージ優勝を遂げたのはこれが初めて。ジロ・デ・イタリアではコロンビア勢として30回目のステージ勝利となった。コロンビア勢のマリアローザは、リゴベルト・ウラン、ナイロ・キンタナ、フェルナンド・ガビリア、エステバン・チャベスに続いて5人目。

2021ジロ・デ・イタリア第9ステージ ©LaPresse

「精神的にも肉体的にも、困難な2年間だった。改めて勝つことはボクにとってもチームにとっても重要なことだった。じつはまだ先に選手がいると思った。それだけ完全に集中していた。自分の世界にいた」とベルナル。

「勝ったと言われたとき非常に感情的になった。砂利道の最後の1.5kmは、他選手を見ることなく、ひたすら苦しい4分だった。まだ背中の痛みに疑問を持っている。ステージの前後にフィジオ治療を受けている。今はただこの勝利とマリアローザを楽しみたい」

2021ジロ・デ・イタリア第9ステージ ©LaPresse
2021ジロ・デ・イタリア第9ステージ ©LaPresse
ジロ・デ・イタリア第9ステージでアタックしたベルナル ©Fabio Ferrari/LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアス)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)ティム・メルリール(ベルギー、アルペシン・フェニックス)
マリアアッズーラ(山岳賞)ジョフリー・ブシャール(フランス、AG2Rシトロエン)
□マリアビアンカ(新人賞) エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアス)

ベルナルがマリアローザ ©LaPresse

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ラフェ独走勝利、バルテル首位死守…ジロ・デ・イタリア第8S

第104回ジロ・デ・イタリアは5月15日、フォッジャ〜グアルディアサンフラモンディ間の170kmで第8ステージが行われ、9人の先頭集団に加わったコフィディスのビクトル・ラフェ(フランス)が残り4kmの上り坂から独走を決めて優勝した。プロ初勝利。

ビクトル・ラフェ(フランス)が優勝 ©LaPresse

個人総合成績では、第6ステージで首位に立ったグルパマFDJのアッティラ・バルテルがその座を守った。

2021ジロ・デ・イタリア第8ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse
マリアローザのバルテルを援護するグルパマ勢 ©Fabio Ferrari/LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)アッティラ・バルテル(ハンガリー、グルパマFDJ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)ティム・メルリール(ベルギー、アルペシン・フェニックス)
■マリアアッズーラ(山岳賞)ジーノ・マーダー(スイス、バーレーンビクトリアス)
□マリアビアンカ(新人賞) アッティラ・バルテル(ハンガリー、グルパマFDJ)

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ユアンがジロ・デ・イタリア通算5勝目をゲット

第104回ジロ・デ・イタリアは5月14日、ノタレスコ〜テルモリ間の181kmで第7ステージが行われ、ロット・スーダルのカレブ・ユアン(オーストラリア)がゴール勝負を制して、第5ステージに続く今大会2勝目、大会通算5勝目を挙げた。

カレブ・ユアンが2021ジロ・デ・イタリア2勝目 ©LaPresse

個人総合成績では、前日に首位に立ったグルパマFDJのアッティラ・バルテルがその座を守った。

2021ジロ・デ・イタリア第7ステージ ©LaPresse
2021ジロ・デ・イタリア第7ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse
エーススプリンターの勝利に、それをお膳立てしたアシスト陣がガッツポーズでゴール ©Massimo Paolone/LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)アッティラ・バルテル(ハンガリー、グルパマFDJ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)
マリアアッズーラ(山岳賞)ジーノ・マーダー(スイス、バーレーンビクトリアス)
□マリアビアンカ(新人賞) アッティラ・バルテル(ハンガリー、グルパマFDJ)

カレブ・ユアンはマリアチクラミーノも獲得した ©LaPresse

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マーダーV、バルテルがハンガリー選手として初のマリアローザ

第104回ジロ・デ・イタリアは5月13日、グロッテ・ディ・フラザッシ〜アスコリピチェーノ間の160kmで第6ステージが行われ、バーレーンビクトリアスのジーノ・マーダー(スイス)が優勝。グルパマFDJのアッティラ・バルテルが首位に立ち、ハンガリー選手として初のマリアローザを着用した。

バーレーンビクトリアスのジーノ・マーダー ©LaPresse

バルタリに続く2人目の「ジーノ」の勝利

マーダーは前日にチームエースであるミケル・ランダ(スペイン)を落車骨折で失い、この日は自らの勝利のために走った。6人の第1集団から残り15kmの最後の山岳で単独となり、そのままゴールまで逃げ切った。

「昨日はクラッシュでミケルを失うという悲しい日だった。今日は別のゴールがあった。ミケルを守る必要はもうなく、積極的にレースをして逃げようと思った。マテイ・モホリッチが信じられないほどの仕事をしてくれた」とマーダー。

「彼は私を信じていて、昨日、私が勝つためのステージになると言ってくれた。こんな勝利をつかむことができてうれしい」

ジーノという名前はイタリアの英雄ジーノ・バルタリと同じで、それ以来となるステージ優勝にイタリア各紙は着目した。

「じつはジーノ・バルタリをよく知らない。両親はサイクリストで、同じ名前を持つことを光栄には思うが、バルタリが活躍した時代から遠く離れているし、私はおそらく彼のレベルに達することはできないと思う。私にとってジロ・デ・イタリアは常に世界で最も美しいレース。いつも参加することを夢見ていたレースだった。そんな夢舞台でステージ勝者になることはさらにいいことだ」

2021ジロ・デ・イタリア第6ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse

22歳のアシスト要員が初のマリアローザ

総合優勝を争う有力選手は、イネオス・グレナディアスのエガン・ベルナル(コロンビア)がアタック。ドゥークニンク・クイックステップのレムコ・エベネプール(ベルギー)がこれに反応。バルテルもこれに食らいつき、総合成績で初めて首位に躍り出た。22歳のバルテルはティボー・ピノ(フランス)のアシスト役として起用されたが、ピノが背中の痛みで欠場し、チャンスを得た。

エガン・ベルナルら有力選手が積極的な動きを見せた ©Fabio Ferrari/LaPresse

「レムコとベルナルから首位の座を奪ってしまい申し訳ないとは思うが、彼らはチャンスを持つことになった。今日はなんとか彼らに固執した。フィニッシュに近づくほど、マリアローザを着ると信じていた。このジャージのために人生と戦ってきた。それが現実のものとなって幸せだ」とバルテル。

「最近はよく走れている。マリアローザを獲得したことに満足しているけど、もっとスゴいことができたとしても驚かないだろう。できるかぎり首位を守ることで今後の自信になってくれる。いつかは最終日にマリアローザを獲得するためにこのレースに戻ってきたい。コロナ禍で母国のブダペストでジロ・デ・イタリアが開幕する計画はなくなってしまったけど、いつかは実現することを望んでいる」

ジーノ・マーダーが初優勝 ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)アッティラ・バルテル(ハンガリー、グルパマFDJ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、ケベカアソス)
マリアアッズーラ(山岳賞)ジーノ・マーダー(スイス、バーレーンビクトリアス)
□マリアビアンカ(新人賞) アッティラ・バルテル(ハンガリー、グルパマFDJ)

アッティラ・バルテルがハンガリー選手として初めてのマリアローザ ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse

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新城幸也のチームエース、ランダが骨折リタイア…ジロ・デ・イタリア第5S

第104回ジロ・デ・イタリアは5月12日、モデナ〜カットーリカ間の177kmで第5ステージが行われ、ロット・スーダルのカレブ・ユアン(オーストラリア)がゴール勝負でケベカアソスのジャコモ・ニッツォーロ(イタリア)を制して優勝した。2年ぶり4勝目。

チーム賞1位で登壇した新城幸也(右端)らバーレーンビクトリアスだが、ミケル・ランダの負傷リタイアに笑顔なし ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse

前日に首位に立ったイスラエルスタートアップネーションのアレッサンドロ・デマルキ(イタリア)がその座を守った。22秒遅れの総合2位、ジョセフロイド・ドンブロウスキー(米国、UAEエミレーツ)は残り4km地点で発生した落車に巻き込まれて遅れ、総合成績を大きく落した。

カレブ・ユアン(右)がジャコモ・ニッツォーロ(左)を制して優勝 ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse

新城幸也が所属するバーレーンビクトリアスでも、総合成績の上位がねらえる好位置につけたミケル・ランダ(スペイン)が落車骨折でリタイア。エース寄り添ってしばらく待機した新城は制限時間内ながら区間177位でゴールした。

2021ジロ・デ・イタリア第5ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse
2021ジロ・デ・イタリア第5ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse
2021ジロ・デ・イタリア第5ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)アレッサンドロ・デマルキ(イタリア、イスラエルスタートアップネーション)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、ケベカアソス)
マリアアッズーラ(山岳賞)ジョセフロイド・ドンブロウスキー(米国、UAEエミレーツ)
□マリアビアンカ(新人賞) アッティラ・バルテル(ハンガリー、グルパマFDJ)

山岳ジャージを着るジョセフロイド・ドンブロウスキーも落車で傷つく ©Marco Alpozzi/LaPresse

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ドンブロウスキーV、デマルキ首位…ジロ・デ・イタリア第4S

第104回ジロ・デ・イタリアは5月11日、ピアチェンツァ〜セストラ間の187kmで第4ステージが行われ、UAEエミレーツのジョセフロイド・ドンブロウスキー(米国)が独走で初優勝。13秒遅れの区間2位に入ったイスラエルスタートアップネーションのアレッサンドロ・デマルキ(イタリア)が首位に立った。

ジョセフロイド・ドンブロウスキーがジロ・デ・イタリア第4ステージ優勝 ©LaPresse

「とてもハードなステージだった。逃げ切れるとは思っていなかったが、先頭集団のボクたちがメイン集団に6、7分差をつけていることを聞いて、自分自身を信じることにした。最後の坂でアタックをして、優勝をものにできた」とドンブロウスキー。

2021ジロ・デ・イタリア第4ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse

「だれにも言っていなかったけど、2日前からマリアローザを取ることを考えていた。今日はいい判断ができた。ラッキーが手助けしてくれたかも知れない。マリアローザは子どものころからの夢だった。とりわけイタリア人にとってはね」と、34歳にして初めてマリアローザを獲得したデマルキ。

ミケル・ランダがエガン・ベルナルやジュリオ・チッコーネの様子をうかがう ©Fabio Ferrari/LaPresse

大会最初の山岳ステージは総合優勝を争うエース選手の動きも積極的だった。イネオス・グレナディアスのエガン・ベルナル(コロンビア)、アスタナ・プレミアテックのアレクサンドル・ウラソフ(ロシア)、バーレーンビクトリアスのミケル・ランダ(スペイン)、EFエデュケーションNIPPOのヒュー・カーシー(英国)が抜け出し、ドゥークニンク・クイックステップのレムコ・エベネプール(ベルギー)、DSMのロマン・バルデ(フランス)、バイクエクスチェンジのサイモン・イェーツ(英国)、イスラエルスタートアップネーションのダニエル・マーティン(アイルランド)に11秒差をつけた。

トレック・セガフレードのビンチェンツォ・ニバリ(イタリア)は34秒遅れ。2020年に活躍したDSMのジェイ・ヒンドレー(オーストラリア)とドゥークニンク・クイックステップのホアン・アルメイダ(ポルトガル)は4分以上遅れた。

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)アレッサンドロ・デマルキ(イタリア、イスラエルスタートアップネーション)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)ティム・メルリール(ベルギー、アルペシン・フェニックス)
マリアアッズーラ(山岳賞)ジョセフロイド・ドンブロウスキー(米国、UAEエミレーツ)
□マリアビアンカ(新人賞) アッティラ・バルテル(ハンガリー、グルパマFDJ)

アレッサンドロ・デマルキがマリアローザ ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse

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