2025ジロ・デ・イタリアのコース発表…最高地点に8kmの未舗装路

2025年5月9日から6月1日まで開催されるジロ・デ・イタリアのコースが、1月13日にイタリアのローマで発表された。15回目の海外開幕となるアルバニアで最初の3つのステージが行われ、7回目となる首都ローマにフィニッシュする。総距離3413km、獲得標高は5万2500m。

2025ジロ・デ・イタリアのコース

レースは例年よりも1日長い24日間。大会4日目がアルバニアから船でイタリアにわたる移動日となる。2つの個人タイムトライアルがあり合計42.3km。6つのスプリンターステージ、8つの中山ステージ、5つの高山ステージが設定された。

シエナにゴールする第9ステージはストラーデ・ビアンケで使用される未舗装路30km。第20ステージは最高峰のチーマコッピとして標高2178mのコッレ・デッレ・フィネストレを通過するが、ここにも8kmの未舗装路があって、約38kmの砂利道が勝利の行方を左右する。

2025ジロ・デ・イタリアの日程

モンターニャ・パンターニ特別賞は第17ステージのモルティローロ峠。タッパ・バルタリ特別賞はグッビオ〜シエナ間の第9ステージとなり、ゴールのカンポ広場で華々しいフィニッシュを飾る。

2025ジロ・デ・イタリア日程

5月9日(金) 第1ステージ ドゥラス〜ティラーナ(アルバニア) 164km★★
5月10日(土) 第2ステージ ティラーナ(アルバニア) 13.7km(個人タイムトライアル)★★
5月11日(日) 第3ステージ バローナ〜バローナ(アルバニア) 160km★★
5月12日(月) 移動日
5月13日(火) 第4ステージ アルベロベッロ〜レッチェ 187km
5月14日(水) 第5ステージ チェリーメッサアピーカ〜マテーラ 144km★
5月15日(木) 第6ステージ ポテンザ〜ナポリ 226km★
5月16日(金) 第7ステージ カステルディサングロ〜タリアコッツォ 168km★★★
5月17日(土) 第8ステージ ジュリアノーバ〜カステルライモンド 197km★★
5月18日(日) 第9ステージ グッビオ〜シエナ 181km★★
5月19日(月) 休養日
5月20日(火) 第10ステージ ルッカ〜ピサ 28.6m(個人タイムトライアル)★★
5月21日(水) 第11ステージ ビアレッジョ〜カステルノーボ・ネモンティ 185km★★
5月22日(木) 第12ステージ モデナ〜ビアダーナ 172km★
5月23日(金) 第13ステージ ロビーゴ〜ビチェンツァ 180km★
5月24日(土) 第14ステージ トレビソ〜ノバゴリツァ(スロベニア) 186km★
5月25日(日) 第15ステージ フィウメベネト〜アシアゴ 214km★★★
5月26日(月) 休養日
5月27日(火) 第16ステージ ピアッツォーラ・シュルブレンタ〜サンバレンティーノ 199km★★★
5月28日(水) 第17ステージ サンミケーレ・アッラディージェ〜ボルミオ 154km★★
5月29日(木) 第18ステージ モルベーニョ〜チェザーノモデルノ 144km★
5月30日(金) 第19ステージ ビエッラ〜シャンポリュック 166km★★★
5月31日(土) 第20ステージ ベレス〜セストリエーレ 203km★★★
6月1日(日) 第21ステージ ローマ〜ローマ 141km
★は難易度

2025ジロ・デ・イタリアの高低表

第7ステージから本格的な動きがある…新人王ティベーリ

「私はこのジロ・デ・イタリアがとても気に入っている」と、2024ジロ・デ・イタリアで新人賞を獲得したアントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーンビクトリアス)が発表後にコメントしている。

「前半から難しいです。第7ステージですでに最初の上りが始まり、この時点でなにかアクションが出てくると思います。グッビオ〜シエナ間のステージは砂利道の部分があり、壮観です。僕はチームと一緒に一生懸命練習しているので、いいパフォーマンスをしたいと思っている」

2024ジロ・デ・イタリア新人賞のアントニオ・ティベーリ ©Massimo Paolone/Lapresse

2025ジロ・デ・イタリアのコース発表を日本でライブチェックしよう

2025ジロ・デ・イタリアとジロ・デ・イタリアウーマンのコース全容が1月13日午後6時からローマのパルコ・デッラ・ムジカ音楽堂で発表される。その模様は公式サイトなどで無料配信される。日本時間は14日の午前2時。

2025ジロ・デ・イタリアの開幕地はアルバニア。首都ティラーナなどで3ステージ ©Spada/LaPresse

2025ジロ・デ・イタリアのコース発表はここで視聴できる

ジロ・デ・イタリア公式サイト

ジロ・デ・イタリアウーマン公式サイト

ジロ・デ・イタリアfacebook

ジロ・デ・イタリアウーマンfacebook

ジロ・デ・イタリアX

ジロ・デ・イタリアYouTube

ジロ・デ・イタリアDaily Motion

コッリエーレ・デラセーラ

ラガゼッタ・デッロ・スポルト

2025ジロ・デ・イタリアはアドリア海をはさんだアルバニア開幕

2025年の第108回ジロ・デ・イタリアはバルカン半島のアルバニアで開幕し、3ステージが行われることが2024年12月に発表されている。レースは5月9日の金曜日にアドリア海に面したドゥラスでスタート。大会4日目の12日にイタリア半島のプーリア州にフェリーで移動する。

アルバニアのエディ・ラマ首相(左)とジロ・デ・イタリア主催者RCSのパオロ・ベッリーノCEO ©Spada/LaPresse

2025ジロ・デ・イタリアはアルバニア開幕…移動日含めて全24日間

2025年の第108回ジロ・デ・イタリアはバルカン半島のアルバニアで開幕し、3ステージが行われる。レースは5月9日の金曜日にアドリア海に面したドゥラスでスタート。大会4日目の12日にイタリア半島のプーリア州にフェリーで移動する。

2025ジロ・デ・イタリアの開幕地はアルバニア。首都ティラーナなどで3ステージ ©Spada/LaPresse

第1ステージがいきなり市街地山岳コース

ジロ・デ・イタリアが史上初めてアルバニアで開幕することになった。3大ステージレースは通常土曜日に開幕するが、2025年のジロ・デ・イタリアは5月9日の金曜日に開幕し、大会4日目を移動日としてイタリアにわたる。

2025ジロ・デ・イタリア最初の3ステージはアルバニア

ドゥラスをスタートして首都ティラーナにフィニッシュする第1ステージはいきなりの山岳コース。距離164kmで獲得標高は1800mで、「市内の山岳ステージ」がキャッチフレーズになる。10日の第2ステージは首都の繁華街で13.7kmの個人タイムトライアルが開催され、総合優勝を争う有力選手の実力が試される。

アルバニアの地を舞台にした3日間は、日曜日にバローナをスタート・フィニッシュする中級の山岳ステージで締めくくられる。距離160km、獲得標高は2700m超。

レースは移動日をはさんで5月13日にイタリアのプーリア州から再開される。その全容は2025年1月13日にローマで発表される。

2025ジロ・デ・イタリア第1ステージ
2025ジロ・デ・イタリア第2ステージ(個人タイムトライアル)
2025ジロ・デ・イタリア第3ステージ

ジロ・デ・イタリアの海外開幕

1965年 サンマリノ(サンマリノ共和国)
1966年 モンテカルロ(モナコ公国)
1973年 ベルビエ(ベルギー)
1974年 バチカン市国
1996年 アテネ(ギリシャ)
1998年 ニース(フランス)
2002年 フローニンゲン(オランダ)
2006年 スラン(ベルギー)
2010年 アムステルダム(オランダ)
2012年 ヘアニング(デンマーク)
2014年 ベルファスト(北アイルランド)
2016年 アペルドールン(オランダ)
2018年 エルサレム(イスラエル)
2022年 ブダペスト(ハンガリー)

世界中にアルバニアを紹介する絶好の機会…ラマ首相

「これはスポーツの世界における重要な瞬間であり、私たちはみなさんと共有できることを光栄に思う」とアルバニアのエディ・ラマ首相。

「世界中の8億人の視聴者に私たちの美しい国を紹介する絶好の機会。ティラーナ、ドゥラス、バローナの3日間にわたり、世界中で話題になる多くのチャンピオンをゲストとして迎えることができることを心からうれしく思う。単なるスポーツイベントではなく、誰もが参加する大衆的な祭典としてイベントを開催する予定だ。私たちにとってこれは初めてのことであるが、最後でないことを願っている」

アルバニアのエディ・ラマ首相(左)とジロ・デ・イタリア主催者RCSのパオロ・ベッリーノCEO ©Spada/LaPresse

ジロ・デ・イタリアが海外を走る意義は大きい…ニバリ

「海外開幕はサイクリングを新たな領域に持ち込む特別な機会で、ファンやコミュニティをこの素晴らしいスポーツと結びつけるはずだ」とイタリアの元選手ビンチェンツォ・ニバリ。

「私は何度か直接体験してきましたが、2016年に2度目の勝利を修めたときが思い出深い。その年、レースはオランダでスタートし、信じられないほどの群衆の中を走った。この経験から、ジロ・デ・イタリアの持つ国際色豊かな価値を実感した。2025年のルートは最初から挑戦的で、ステージの性質だけでなく、有力候補が貴重な時間を無駄にしないように最初から先頭に留まらなければならないため、素晴らしいスペクタクルが約束されている」

2025シーズンもJ SPORTSはグランツール全ステージを放送

J SPORTSが2025シーズンにおける海外サイクルロードレースの放送予定を発表した。ツール・ド・フランス、ジロ・デ・イタリア、ブエルタ・ア・エスパーニャのグランツール全ステージをはじめ、ワンデーレースの中でも歴史あるモニュメントと呼ばれる5大レースを全戦中継する。

マイヨジョーヌのポガチャル ©A.S.O. Charly Lopez

これらのレースは放送に加え、パソコン、スマホ、タブレットで見られる動画配信サービス「J SPORTSオンデマンド」でも配信。またサイクルロードレースの楽しさをより多くの人に伝えるため、注目のレースを毎月1~2番組厳選し、無料放送/J SPORTSオンデマンドで無料LIVE配信する予定。

ポガチャルがバッサーノデルグラッパでマリアローザを手中に ©LaPresse

ピンク色のスズキ・スイフトをプレゼントされたイタリア人女性は

自動車メーカーのスズキが、自転車女子プロ選手のエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア)にピンクのスズキ・スイフト・ハイブリッドを贈呈した。同選手は2024ジロ・デ・イタリアの女子優勝者。チューリッヒで開催された世界選手権で3位に入った。スポーツとイタリアの才能の卓越性を称えたもの。

ピンクスズキ・スウィフトハイブリッドとロンゴボルギーニ ©LaPresse

スズキとジロ・デ・イタリア主催者のRCSスポルトは、多くのファンの心をつかむイタリアのサイクリングチャンピオン、ロンゴボルギーニを称えた。10月2日、RCS本社でスズキがオフィシャルカースポンサーを務めた2024年のジロ・デ・イタリア女子での勝利を記念して、ユニークなエディションとして作られたピンクのスズキ・スイフト・ハイブリッドを提供した。

ロンゴボルギーニは2017年から続いたオランダ選手の連勝記録を打ち破り、ピンク色のリーダージャージ、マリアローザをイタリアに取り戻した。スズキは、「ジロ・デ・イタリアでのキャリア初となる素晴らしい勝利を、アイコニックなスイフトとともに、レースを通じて示した強さ、粘り強さ、スポーツマンシップへのオマージュとして祝いたい」と表明。

ピンクスズキ・スウィフトハイブリッドとロンゴボルギーニ ©LaPresse

「スズキのようなサイクリングを支える一流ブランドのアンバサダーになれたことをとてもうれしく思う。特に今年優勝したジロ・デ・イタリア女子が選んだ自動車ブランドを代表できることを誇りに思っている。ピンクのスズキ・スイフトを運転するのが待ちきれない」とロンゴボルギーニ。

ポガチャルが2024ジロ・デ・イタリア総合優勝…第2ステージから首位譲らず

第107回ジロ・デ・イタリアは最終日となる5月26日、イタリアの首都ローマを舞台とした125kmで第21ステージが行われ、UAEエミレーツのタデイ・ポガチャル(スロベニア)が初優勝。大会2日目に首位のリーダージャージ、マリアローザを獲得すると、20日間それを守った。

ローマのコロッセオを背景に栄冠のトロフィーを手中にしたポガチャル ©Marco Alpozzi/Lapresse

20日間マリアローザ着用でメルクスやインデュラインらと並ぶ

ポガチャルの1大会ステージ6勝は1973年のエディ・メルクス(ベルギー)以来の記録。第2ステージから20ステージ連続でマリアローザを着用したのは、1995年にトニー・ロミンゲル(スイス)が22ステージにわたって着用した時に続くもの。20ステージでマリアローザを着用したのは1973年のメルクス、1990年のジャンニ・ブーニョ、1991年のフランコ・キョッチョーリ(イタリア)、1992年のミゲール・インデュライン(スペイン)とタイ記録となるが、メルクスとブーニョは第1ステージから最後までマリアローザを独占するものだった。

最終日はチーム全員がピンク色になったUAEエミレーツ ©Lapresse

このジロ・デ・イタリアで僕も人間としてステップアップできたかも

「この3週間、チームはとりわけ沿道にいる子供たちととても素敵な瞬間を経験した。僕はいつも彼らとこのの瞬間を共有するのが大好きだ。道端でファンクラブのユニフォームを着た人や、応援に来てくれた子どもたちに会えてうれしかった。ファンのみなさんありがとう」とポガチャル。

「普段の生活に戻るのに1週間はかかるだろうけど、素晴らしい気持ちを感じるなどいい経験だった。レースはとても素晴らしく、運営もとてもよかった。もしかしたら、このジロ・デ・イタリアで僕も人間としてステップアップできたのかもしれない。ライダーとして、僕は長い間、バイクでとても強く、気持ちよく感じた。このフィーリングを持っていたい。残りのシーズンに向けていい道を歩んでいる。いつになるかは分からないけど、将来またジロ・デ・イタリアに来るよ」

2024ジロ・デ・イタリア最終日はローマに凱旋 ©Lapresse
ローマで総合優勝を決めたポガチャル ©Massimo Paolone/Lapresse
ミランがポイント賞を獲得 ©Lapresse
山岳賞のポガチャル ©Lapresse
新人賞のアントニオ・ティベーリ ©Massimo Paolone/Lapresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)
マリアアッズーラ(山岳賞)タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEエミレーツ)
マリアビアンカ(新人賞)アントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーンビクトリアス)

UAEエミレーツは全8選手が完走 ©Lapresse