ガンナが初日の個人タイムトライアル優勝…ティレーノ〜アドリアティコ

イタリア半島をはさむティレニア海とアドリア海を結ぶ7日間のステージレース、ティレーノ〜アドリアティコが3月6日に開幕。初日の第1ステージは個人タイムトライアルで、現イタリアチャンピオンで元世界王者、フィリッポ・ガンナ(イネオスグレナディアーズ)がトップタイムで優勝。首位に立った。

フィリッポ・ガンナがティレーノ~アドリアティコ第1ステージの個人タイムトライアル優勝 ©Fabio Ferrari/LaPresse

アワーレコード世界新をはさみ、レースでは久々の勝利

タイムトライアルを得意とするガンナは2020年、2022年に続く大会通算3勝目。2022年のドイツランドツアーのプロローグで勝って以来、194日ぶりの勝利だったが、2022年10月8日にはアワーレコードに挑戦し、世界新記録を樹立している。

ティレーノ~アドリアティコ第1ステージの個人タイムトライアルでゴールするフィリッポ・ガンナ ©Gian Mattia D’Alberto /LaPresse

「今日はいいレースだった。ボクは長い間勝利を探していた」とガンナ。

「路面はまだ濡れていたが、3つのカーブでリスクを冒すことはしなかった。ティレーノ〜アドリアティコはまだ長く、第5ステージのサルナーロ・サッソテッロまでリーダーのジャージを維持する計画なのか、それともチームの総合成績を狙う選手のために働くのかはまだわからない。とにかくうれいい。タイムトライアルだけでなく、通常ステージでもパフォーマンスをみせたい」

マグナス・シェフィールドが個人タイムトライアル3位で新人賞のトップに ©Fabio Ferrari/LaPresse
ティレーノ~アドリアティコ第1ステージで首位に立ったフィリッポ・ガンナ ©LaPresse

ピナレロがツール・ド・フランス第1ステージに新兵器ボリデFを投入

ピナレロが7月1日に開催されたツール・ド・フランス第1ステージで新しいタイムトライアルマシン「BOLIDE F (ボリデF)」を公開した。

ツール・ド・フランス第1ステージでコロンビアのTTチャンピオン、ダニエル・マルティネスが走る ©A.S.O. Pauline Ballet
世界チャンピオンのガンナが使用するボリデFのスペシャルバージョン
6月22日のイタリア選手権タイムトライアルでガンナがボリデFを実戦投入 ©Tommaso Pelagalli/SprintCyclingAgency©2022
自動車メーカーが開発中のモデルに施すようなカモフラージュ柄にして、ツール・ド・スイスなどでイネオスグレナディアーズが投入 ©Tim de Waele/Getty Images

●ピナレロジャパンのホームページ

欧州選手権開幕…ミックスリレーは地元イタリア優勝

大陸別のロードチャンピオンを決める各大陸選手権の1つ、欧州選手権が9月8日にイタリアのトレントで開幕。初日のミックスリレーでフィリッポ・ガンナやエリサ・ロンゴボルギーニなどで構成されたイタリアチームが優勝した。大会は12日の男子ロードまで5日間の日程で行われる。

欧州選手権ミックスリレーを制したイタリアチーム ©Dario Belingheri/BettiniPhoto©2021

イタリアチームはガンナ、マッティア・ソブレーロ、アレッサンドロ・デマルキの男子、ロンゴボルギーニ、エレーナ・チェッキーニ、マルタ・カバッリが出場。全大会の覇者ドイツ、オランダを制して優勝した。

欧州選手権ミックスリレーを制したイタリアチーム ©Dario Belingheri/BettiniPhoto©2021

ジュニア女子タイムトライアルはアリーナ・イバンチェンコ(ロシア)、ジュニア男子タイムトライアルはアレック・セガールト(ベルギー)が優勝した。

ジュニア女子タイムトライアル優勝のアリーナ・イバンチェンコ(ロシア) ©Dario Belingheri/BettiniPhoto©2021
ジュニア女子タイムトライアル優勝のアリーナ・イバンチェンコ(ロシア) ©Dario Belingheri/BettiniPhoto©2021
ジュニア男子タイムトライアル優勝のアレック・セガールト(ベルギー) ©Dario Belingheri/BettiniPhoto©2021

大会2日目の9日はエリート男女とU23カテゴリーの個人タイムトライアルが行われる。

©Dario Belingheri/BettiniPhoto©2021


大会の模様はEBU(欧州放送連合)の協力によって、YouTubeチャンネルでライブ視聴できる。
●欧州自転車競技連合のYouTubeチャンネル

●欧州選手権ロードのホームページ

エガン・ベルナルがジロ・デ・イタリア初出場で初優勝

イネオス・グレナディアスのエガン・ベルナル(コロンビア)が第104回ジロ・デ・イタリアで初めての総合優勝を達成した。23日間のステージレースは最終日となる5月30日にミラノで個人タイムトライアルが行われ、ベルナルは総合2位のダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーンビクトリアス)に30秒詰め寄られたが、最終的に1分29秒差で逃げ切った。

2021ジロ・デ・イタリア総合優勝のベルナル ©Fabio Ferrari/LaPresse

個人タイムトライアルでトップタイムを出したのはイネオス・グレナディアスのフィリッポ・ガンナ(イタリア)。初日の個人タイムトライアルに続く優勝で、大会通算6勝目を挙げた。

初日に続いて最終日の個人タイムトライアルを制したガンナ ©Fabio Ferrari/LaPresse

ツール・ド・フランスに勝ってからは困難な時代だった…ベルナル

「ジロ・デ・イタリアに勝つなんてスゴい。冷静にしているけど、心の中は幸せで爆発しそうなくらいに感じる。こんなレースに勝てるくらい素晴らしいレベルを維持しているけど、これからも地に足をつけて行こうと思う。他にも非常に強い選手がいる。彼らがいるからこれから先も新たなモチベーションを見つけられる」とベルナル。

「この大会で最も困難な瞬間は、カルーゾが逃げた昨日だった。ボクの周りには5人のチームメイトがいたが、あっという間にわずか3人になってしまった。幸いなことにジョナタン・カストロビエホが適切なタイミングで正しい決断を下した。最も美しい瞬間は、モンタルチーノへの砂利道でアタックしたとき。今日、タイムトライアル中にコーチのミケル・アルテツェの声を聞いたときもうれしくて、今後数年間は忘れないと思う」

「チームマネージャーのデイブ・ブレイルズフォードもこの勝利に大きな役割を果たしていた。ツール・ド・フランスで優勝した後、ボクは困難な時期を過ごした。このジロ・デ・イタリアでボクは再び目指していたものを見つけた」

ベルナルとの差をさらに詰めて総合2位を決めたダミアーノ・カルーゾ ©Fabio Ferrari/LaPresse
マリアローザのエガン・ベルナル ©Fabio Ferrari/LaPresse

ポイント賞はボーラ・ハンスグローエのペテル・サガン(スロバキア)、山岳賞はAG2Rシトロエンのジョフリー・ブシャール(フランス)でともに初受賞。新人賞はベルナル。

ポイント賞のサガン ©Massimo Paolone/LaPresse
ジョフリー・ブシャールが山岳賞 ©/LaPresse

日本選手として唯一出場したバーレーンビクトリアスの新城幸也は、カルーゾの総合2位に貢献する走りを見せながら、総合77位でゴール。ジロ・デ・イタリアは4度目の出場で4度目の乾燥。グランツールは14度目の出場で14度目の完走を果たした。

イネオス・グレナディアスが2020年のゲイガンハートに続いてマリアローザをゲット©LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアス)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)
マリアアッズーラ(山岳賞)ジョフリー・ブシャール(フランス、AG2Rシトロエン)
□マリアビアンカ(新人賞) エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアス)

ミラノ大聖堂前でトロフィーを授与されたエガン・ベルナル ©Fabio Ferrari/LaPresse

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メルリールがウェイランツに捧げるジロ・デ・イタリア初V

第104回ジロ・デ・イタリアは5月9日、ストゥピニージ〜ノバーラ間の179kmで第2ステージが行われ、アルペシン・フェニックスのティム・メルリール(ベルギー)がゴールスプリント勝負を制し、グランツール初出場にして初優勝を飾った。

2011年大会で事故死したベルギーの故ウェイランツのイニシャルWを掲げてゴールしたメリエール ©Massimo Paolone/LaPresse

前日に首位に立ったフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアス)は大集団の中でゴール。中間スプリントポイントではボーナスタイム3秒を獲得し、マリアローザを守っただけでなく、2位エドアルド・アッフィニ(イタリア、ユンボ・ビスマ)とのタイム差を10秒から13秒に広げた。

2021ジロ・デ・イタリア第2ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse
2021ジロ・デ・イタリア第2ステージ ©Fabio Ferrari/LaPresse
第2ステージは少人数のゴール勝負に ©Massimo Paolone/LaPresse
ステージ優勝のメリエール ©Gian Mattia D’Alberto/LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアス)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)ティム・メルリール(ベルギー、アルペシン・フェニックス)
マリアアッズーラ(山岳賞)ビンチェンツォ・アルバネーゼ(イタリア、エオーロ・コメタ)
□マリアビアンカ(新人賞) フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアス)

マリアローザを守ったガンナ ©Massimo Paolone/LaPresse

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ガンナがジロ・デ・イタリア初日を制して首位に

第104回ジロ・デ・イタリアが5月8日に開幕し、初日の第1ステージとして行われた個人タイムトライアルで、この種目の世界チャンピオンであるイネオス・グレナディアスのフィリッポ・ガンナ(イタリア)が最速タイムで優勝。個人総合成績で首位に立った。

ピナレロのスペシャルバイクを駆るフィリッポ・ガンナ ©Fabio Ferrari/LaPresse

ガンナが初日の個人タイムトライアルで優勝し、個人総合1位となったのは2年連続。平均時速は58.748km。

第2ステージからはエースのベルナルのアシスト役へ

「常に勝者であり続けることは簡単じゃない。ツール・ド・ロマンディの直前にジムトレーニングやトラックでの走り込みをしなかったら個人タイムトライアルで勝てたかもしれないけど、東京五輪の個人タイムトライアルで金メダルを狙うなど、大きな目標を持つ60〜70日間の日程で常に勝つことは不可能だ」とガンナ。

「今年のマリアローザは去年よりピンキーに見える。この勝利は手に入れたかったし、総合優勝という最大のターゲットに挑むチームキャプテンのために、このあとの20ステージでボクの士気を高めてくれるはずだ」

ガンナが同じイタリアのエドアルド・アッフィニを10秒上回るタイムで優勝 ©Marco Alpozzi/LaPresse
タイムトライアルの世界チャンピオン、ガンナが実力を見せつけた ©Marco Alpozzi/LaPresse

有力選手では、ドゥークニンク・クイックステップのホアン・アルメイダ(ポルトガル)が17秒遅れの4位。バイクエクスチェンジのサイモン・イェーツ(英国)が38秒遅れ。ガンナのチームメートで総合優勝をねらうエガン・ベルナル(コロンビア)が39秒遅れ。トレック・セガフレードのビンチェンツォ・ニバリ(イタリア)が41秒遅れ。

日本から唯一出場しているバーレーンビクトリアスの新城幸也は52秒遅れの97位。

2021ジロ・デ・イタリア第1ステージの個人タイムトライアルを制したガンナ ©Massimo Paolone/LaPresse
マリアローザを着用するガンナ ©Fabio Ferrari/LaPresse

●4賞ジャージ
マリアローザ(個人総合成績)フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアス)
マリアチクラミーノ(ポイント賞)フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアス)
マリアアッズーラ(山岳賞)第1ステージは設定なし
□マリアビアンカ(新人賞) フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアス)

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